こんな三角関係は嫌だ

zoubutsu

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 私の名前はアオ。
 ここだけの話、何と!
 学校で1.2を争うイケメン二人と同居生活をしています!
 何と言っても私が可愛いから、二人に取り合いされている!
 んじゃなくて、何かがおかしい。
 因みに、可愛くもない。
 良くて十人並みかなあ…
 いや、まあもう少し…
 怖い!
 何だか誰かに責められてる気がする!
 き、気のせいよね…
 ま、まあ、気を取り直して。
 そのイケメン二人って言うのが、学校の人気を二分してる、レオとリュウ。
 レオは爽やかで優しい王子様タイプ。
 リュウは、ちょっと影がある所が素敵なんて言われてるクールな王子様タイプ。
 二人共、私の事が好きだからってお互い牽制して一緒に暮らすことに…

 アホーアホーアホー

 誰がアホよ!
 …何だ、カラスか。
 紛らわしい…

 ービチャッ
 
 ん?今、何か…

 「アオ!」

 眩し!
 キラキラした光を背負って、ついでに女子の嫉妬の目も一緒に、非の打ち所の無いイケメンが、真っ直ぐ駆けて来た。

 「アオに会えるなんて幸運だな。一緒に帰ろう?」
 レオが白い歯を覗かせてにっこり微笑む。

 「い…」
 嫌だって言いたい。
 だって、女子の視線が怖いもの!

 「駄目?」
 眉尻を下げて、私を見詰めるレオ。
 こんなの、嫌なんて言える訳ない!

 「アオ…?」
 私に向かって手を伸ばすレオ。
 どうして近づいてくるの…

 「なあ…」
 レオの手が頬に触れる。
 壁際に追い詰められた私はもう逃げ場が無い。
 レオが片手を壁に付く。

 もしかしてこれって、壁ドン?!
 下校途中の生徒に見られちゃう!
 
 レオの手が頬から髪に触れて、そっと顔が近づいて来る。
 ドキドキと高鳴る鼓動。
 いや…こんな所で…
 

 「アオ、頭に鳥の糞が付いてる。」
 「…」
 「これ、カラスかな?すごいタイミングだなあ。早く帰ってお風呂入った方がいいよ。」
 「…」
 「アオ?」


 「いやああああっ!」
 
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