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ネ申の喪失
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ータッタッタッタッ
誰かが此方へ走ってくる。
ヨーデルの人じゃない。
ヨーデルの人は急いでても、走らなそうなイメージだ。
「あの!すいません!」
「はい…?」
「この辺で、俺の仲間を見ませんでしたか…?」
何か白いタキシードみたいな、その辺ではお目にかかれない服装をしてる。
少なくとも俺は見た事ない。
そのタキシードを着てても分かるくらい筋肉ムキムキだ。
ボディビルみたいなのじゃなく、細マッチョというのか、男の理想みたいなスタイルをしてる。
そんなにタキシードがピチピチなら、もう少しだぼっとした服を着たらどうなんだ。
そして当然のようにイケメンだ。
「申し遅れました。俺は王さまと王子さまをしています。」
残念なイケメンだった。
「ショウ!」
また誰かが此方へ走ってくる。
「レン!」
あれがさっき言っていた仲間だろうか。
こっちは何か、美形のアナウンサーのような風情だ。
残念なイケメンじゃない、しっかりしてそうだ。
「皆が大変なんだ。ネ申が失われて、動けずにいるんだ。」
ネ申…?
もしかして入れ替えに関係してるんだろうか。
「俺達はもうずっとネ申を探してるんです。でも見つからない…!ネ申が無いと生きていけないのに…」
「彼らが苦しんでるのを感じる…早く行かないと…!」
「…俺も行って構わないか?」
「でも!関係無い貴方を巻き込むわけには…」
「いや、俺も思い当たる事があるんだ。」
「分かりました…では行きましょう。」
クルリと踵を返すレン。
前から見たら普通のスーツだったが、後ろの布が全部無い。
後ろは、ほぼ裸だ。
ひんほっちゃまのやつになってる。
「彼らを早く助けないと…!」
可哀相なイケメンだった。
「居た!ユータ!」
「「ショウ!レン!」」
二人の青年が何故か物陰にしゃがみ込んでいる。
こちらも当然のようにイケメンだ。
「ネ申が無くて…どうしようもなくて…!代わりにパンツが犠牲に…」
「パンツが無くて動けなかったのか…可哀相に…俺が…」
「いいんだ!もうレン一人を犠牲にするわけにいかない!」
「そんなこと言うなよ!」
「俺達仲間だろ!?」
「「ショウ!」」
そしてショウは何故か物陰に行き、ゴソゴソとズボンを脱ぐ。
もしやこれが脅されて霊魂を引っ張るという事なんだろうか。
ズボンを脱ぎ、パンツを脱ぎ、何故かまたズボンを履く。
そのパンツをユータ達に差し出すショウ。
「これを使ってくれ…」
「「でもそれじゃ、ショウがノーパンに!」」
「俺はいいんだ!」
「でも…!」
「ユータ、使ってくれ。」
「俺はそんなの使えない!ユータが使ってくれ!」
「俺はノーパンでもいい!ユータにショウのパンツを預ける!」
「ユータ…!」
入れ替えってこんなんなのかな?
「二人共!まだカイトが置き去りにされてる…早く行ってやらないと!」
「分かった!」
「カイト!」
「レン!皆も!」
何か、トイレの個室から声が聞こえる。
「ネ申が無くて…」
「いいんだ、カイト。何も言うな…」
そう言うと、ハサミでチョキチョキ自分の服を切り出すレン。
ああやって、布が無くなったのか。
「さあ、これを使え。ネ申だ…」
「悪い、レン…ああ、やっとネ申に会えた…!貴方が居ないと生きていけないのに、貴方を汚さずにいられない…!」
ージャー
水洗便所の流れる音がする。
「おお、ネ申よ…!」
トイレットペーパーじゃねえか。
誰かが此方へ走ってくる。
ヨーデルの人じゃない。
ヨーデルの人は急いでても、走らなそうなイメージだ。
「あの!すいません!」
「はい…?」
「この辺で、俺の仲間を見ませんでしたか…?」
何か白いタキシードみたいな、その辺ではお目にかかれない服装をしてる。
少なくとも俺は見た事ない。
そのタキシードを着てても分かるくらい筋肉ムキムキだ。
ボディビルみたいなのじゃなく、細マッチョというのか、男の理想みたいなスタイルをしてる。
そんなにタキシードがピチピチなら、もう少しだぼっとした服を着たらどうなんだ。
そして当然のようにイケメンだ。
「申し遅れました。俺は王さまと王子さまをしています。」
残念なイケメンだった。
「ショウ!」
また誰かが此方へ走ってくる。
「レン!」
あれがさっき言っていた仲間だろうか。
こっちは何か、美形のアナウンサーのような風情だ。
残念なイケメンじゃない、しっかりしてそうだ。
「皆が大変なんだ。ネ申が失われて、動けずにいるんだ。」
ネ申…?
もしかして入れ替えに関係してるんだろうか。
「俺達はもうずっとネ申を探してるんです。でも見つからない…!ネ申が無いと生きていけないのに…」
「彼らが苦しんでるのを感じる…早く行かないと…!」
「…俺も行って構わないか?」
「でも!関係無い貴方を巻き込むわけには…」
「いや、俺も思い当たる事があるんだ。」
「分かりました…では行きましょう。」
クルリと踵を返すレン。
前から見たら普通のスーツだったが、後ろの布が全部無い。
後ろは、ほぼ裸だ。
ひんほっちゃまのやつになってる。
「彼らを早く助けないと…!」
可哀相なイケメンだった。
「居た!ユータ!」
「「ショウ!レン!」」
二人の青年が何故か物陰にしゃがみ込んでいる。
こちらも当然のようにイケメンだ。
「ネ申が無くて…どうしようもなくて…!代わりにパンツが犠牲に…」
「パンツが無くて動けなかったのか…可哀相に…俺が…」
「いいんだ!もうレン一人を犠牲にするわけにいかない!」
「そんなこと言うなよ!」
「俺達仲間だろ!?」
「「ショウ!」」
そしてショウは何故か物陰に行き、ゴソゴソとズボンを脱ぐ。
もしやこれが脅されて霊魂を引っ張るという事なんだろうか。
ズボンを脱ぎ、パンツを脱ぎ、何故かまたズボンを履く。
そのパンツをユータ達に差し出すショウ。
「これを使ってくれ…」
「「でもそれじゃ、ショウがノーパンに!」」
「俺はいいんだ!」
「でも…!」
「ユータ、使ってくれ。」
「俺はそんなの使えない!ユータが使ってくれ!」
「俺はノーパンでもいい!ユータにショウのパンツを預ける!」
「ユータ…!」
入れ替えってこんなんなのかな?
「二人共!まだカイトが置き去りにされてる…早く行ってやらないと!」
「分かった!」
「カイト!」
「レン!皆も!」
何か、トイレの個室から声が聞こえる。
「ネ申が無くて…」
「いいんだ、カイト。何も言うな…」
そう言うと、ハサミでチョキチョキ自分の服を切り出すレン。
ああやって、布が無くなったのか。
「さあ、これを使え。ネ申だ…」
「悪い、レン…ああ、やっとネ申に会えた…!貴方が居ないと生きていけないのに、貴方を汚さずにいられない…!」
ージャー
水洗便所の流れる音がする。
「おお、ネ申よ…!」
トイレットペーパーじゃねえか。
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