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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
グレイ・ダージリン(53)
「はぁ、参ったな……」
見つかっていたのなら仕方が無い。僕は降参して二人の前に出て行った。
「でも、僕で良いの? マリーじゃなくて」
折角なら聖女である彼女の立会の方が良いんじゃないだろうか。
そう思って訊くと、カールは口の端を上げた。
「こういうのは僕、運命の巡り合わせだって思うんですー。たまたまグレイ様がそこに居たっていうのが運命ですよねー」
言って、カールはサリーナを見る。彼女は少しはにかむと、スカートの端を摘まんで淑女の礼を取った。
「カールの主はグレイ様ですから、よろしくお願いします」
二人共異論がないというのなら。
「分かったよ。僭越ながら、僕が見届け人になろう」
「感謝します―」
「……ありがとうございます」
幸い、名ばかりとはいえ僕も枢機卿には違いない。
婚約と婚姻の聖句と祈りは覚えている。
婚約のそれで良いのかと訊くと、求婚をしたという証人という意味での立会人になって貰えれば、との事だった。
「まだ気が早いですよー。婚約の儀式はきちんと獅子ノ庄の了解を得てからお願いしますー」
「そう言う事なら」
カールは跪くと、目の前のサリーナを真っ直ぐに見据えた。
「蛇ノ庄の次期当主の座よりも、サリーナと共に人生を歩む方が価値がある。だから、僕と結婚して下さい、サリーナ」
「……はい」
サリーナは今度は異論を唱えなかった。承諾の言葉を述べると、余程恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして両掌で覆ってしまう。
いつもは冷静な彼女のそんな様子が面白くて、僕は何だかおかしくなった。
「隠密騎士、そして我が友人でもある鶏蛇竜のカール・リザヒルがサリーナ・コジーに求婚した事。そしてサリーナがそれに承諾をした事。ダージリン伯爵そして名誉枢機卿である僕、グレイ・ダージリンが立会人となり。また必要とあらば証を立てん事を、我が名誉と神の御名において約束しよう」
僕がそう言葉を紡ぐと、カールは少し目を見開く。
そして照れ臭そうに「ありがとうございますー」と笑った。
「サリーナ、おめでとう!」
「わっ!?」
いきなり声がしたかと思うと、誰かがサリーナに抱き着く。見ると、それは侍女のナーテだった。突然目の前に現れたかのような彼女に僕は心臓が飛び出る程驚いた。
と。
「ふむ、目出度い。とうとうくっついたか。我らも立会人に加えて貰おうか」
「山猫娘も年貢の納め時よ」
背後からも降って湧いたようなヨハン・シュテファンの声。カールは「先輩達ー、ありがとうございますー!」といつもの調子で手を振っている。
「グレイ様は分かってたけど! まさか、貴方達にも……み、見られて!」
サリーナは混乱している模様。
そこへ、どこからかちりんとかすかな鈴の音が。
「む……マリー様はそろそろ終えられた頃か。サリーナも報告せねばなるまい。場所を移動するとしよう」
ヨハンの言葉に、僕達はマリーの下へ向かう事に。
今宵は幸せな夜になりそうだ。
***
マリーは令嬢らしからぬ絶叫を上げる程二人の報告に驚いたが、直ぐに気を取り直して祝福した。結婚にあたり、サリーナの両親に許しを得なければいけない等と和気藹々と話していると、そこへ先程の大声に異変を感じたイーヴォ卿が姿を現す。スヴェン卿も一緒だ。
彼らに二人の事を話したのかとマリーが問うと、カールは自分は蛇ノ庄と半分縁を切っているようなものだし、マリーの話が済んでからで構わないと言った。
それなら、とマリーが語ったのは恐ろしい流行病、疱瘡の話だった。罹れば致死率の高い病気だ。治ったとしても顔に醜い痘痕が残ったりする。
何とも恐ろしい話だけれど、それを防ぐ『ワクチン』という薬!? それも、牛のできものの膿を塗ったものを使うだって!?
それがかの疱瘡を防ぐ効果があるなんて俄かには真実だとは思えなかった。
しかしマリーは自信があるのか、何なら自分がその被験者になっても良いとさえ言う始末。
必死に止める周囲、その役を買って出たのは何とスヴェン卿だった。
もしかして。彼女がこう言いだすという事は、近い将来疱瘡が流行するのだろうか。
不穏なものを感じる。
けれど、異世界の記憶を持ち、利用出来る彼女なら。
きっと、恐ろしい流行病の中でも何でもない顔をして奇跡を起こし、乗り越えて行くのだろう。
話が一段落すると、イーヴォ卿はカールの方を見つめた。
「ところでカール。先程、私に話があるようだったが」
「ああ、僕ー。先刻彼女――サリーナ・コジーに求婚して承諾を貰ったんです」
まあ、マリー様の話の方が衝撃が強かったせいで、僕達の事なんて霞んじゃいますけどねー。
そうあっけらかんと言い放つカールに、蛇ノ庄の当主とその兄はぽかんと呆けた顔になった。
「は?」
「待てカール。私に相談も無しに……!」
我に返ったイーヴォ卿が椅子から腰を浮かせるが、煩わしそうに手をひらひらと振るカール。
「相談する必要はないよー。獅子ノ庄に結婚の許しを得に行く前に縁を切るって話をしようとしてたんだしー。サリーナのご両親にも一人の隠密騎士として挨拶をするつもりー」
しかしイーヴォ卿は納得いかないのだろう、首をぶんぶんと横に振った。
「いやいやいや、そういう訳には行くまい! お前が縁を切っても私はお前の親をやめた訳では無いぞ、サリーナ殿の親御殿にもご挨拶をしない訳には」
「獅子ノ庄、コジー……ああ、獅子ノ庄の山猫娘か」
スヴェン卿が独り言ちる。
さっき確かシュテファンが言っていたけど、『山猫娘』がサリーナの二つ名なのだろう。
その傍らで、蛇ノ庄の親子の言い争いは激しさを増していった。
「私は反対している訳では無い。カール、お前には散々辛い思いをさせてしまった。せめて、何か親として出来る事をさせて貰えないか」
「お断りしますー」
「そう言わずに!」
そんなすったもんだのやり取りの末。
カールはサリーナや僕達の口添えもあり。不承不承、結納金を用意させる事に同意したのだった。
***
次の日の朝。
出立の支度を終えた僕達は、森の中の花畑にひっそりと佇む墓石の前に立っていた。
墓石に刻まれているのは『ロザリー・リザヒル、ここに眠る。彼女に安らかな眠りを』という文言、そして享年。亡くなったのは、数年前のようだ。
先ず、イーヴォ卿が。そして続いてカールとサリーナが祈りを捧げる。
イーヴォ卿に促され、僕達もめいめい続いて祈りを捧げたけれど、スヴェン卿は何故か立ち尽くしたままだ。
「貴方は祈らないのですか?」と訊ねると、「……その資格がないのでな」という返答。
そこへ、カールが近付いて来た。
「……いいですよー、今の僕は機嫌が良いので特別に祈らせてあげますー」
「よいのか? 私はお前の母を死なせたも同然の男なのだぞ」
「あんたを殺したって、母は戻って来ませんしー。それに今となっては復讐する価値もないですからー」
その言葉に、スヴェン卿は顔を歪めた。逆にカールは晴れ晴れとした笑みを浮かべる。
最後に祈りを捧げる事になったスヴェン卿は、驚いた事に静かに墓石に額づいた。何事かを口にしているようだったが、僕の耳には聞こえない。
不意に、優しい朝風が森を吹き抜けた。
どこからか飛んで来たアゲハ蝶が、カールとサリーナ、イーヴォ卿、僕達の間をすり抜けるように飛び回る。
最後にスヴェン卿の上をひらひらと飛んでから、墓の向こうに消えて行った。
その瞬間、ガバリと顔を上げるスヴェン卿。
「どうした?」
「いや……何でもない」
スヴェン卿は空耳だったか、と立ち上がる。そしてカールの方を向くと、「感謝する。私が言うのも何だが、幸せになるがいい」と軽く頭を下げたのだった。
見つかっていたのなら仕方が無い。僕は降参して二人の前に出て行った。
「でも、僕で良いの? マリーじゃなくて」
折角なら聖女である彼女の立会の方が良いんじゃないだろうか。
そう思って訊くと、カールは口の端を上げた。
「こういうのは僕、運命の巡り合わせだって思うんですー。たまたまグレイ様がそこに居たっていうのが運命ですよねー」
言って、カールはサリーナを見る。彼女は少しはにかむと、スカートの端を摘まんで淑女の礼を取った。
「カールの主はグレイ様ですから、よろしくお願いします」
二人共異論がないというのなら。
「分かったよ。僭越ながら、僕が見届け人になろう」
「感謝します―」
「……ありがとうございます」
幸い、名ばかりとはいえ僕も枢機卿には違いない。
婚約と婚姻の聖句と祈りは覚えている。
婚約のそれで良いのかと訊くと、求婚をしたという証人という意味での立会人になって貰えれば、との事だった。
「まだ気が早いですよー。婚約の儀式はきちんと獅子ノ庄の了解を得てからお願いしますー」
「そう言う事なら」
カールは跪くと、目の前のサリーナを真っ直ぐに見据えた。
「蛇ノ庄の次期当主の座よりも、サリーナと共に人生を歩む方が価値がある。だから、僕と結婚して下さい、サリーナ」
「……はい」
サリーナは今度は異論を唱えなかった。承諾の言葉を述べると、余程恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして両掌で覆ってしまう。
いつもは冷静な彼女のそんな様子が面白くて、僕は何だかおかしくなった。
「隠密騎士、そして我が友人でもある鶏蛇竜のカール・リザヒルがサリーナ・コジーに求婚した事。そしてサリーナがそれに承諾をした事。ダージリン伯爵そして名誉枢機卿である僕、グレイ・ダージリンが立会人となり。また必要とあらば証を立てん事を、我が名誉と神の御名において約束しよう」
僕がそう言葉を紡ぐと、カールは少し目を見開く。
そして照れ臭そうに「ありがとうございますー」と笑った。
「サリーナ、おめでとう!」
「わっ!?」
いきなり声がしたかと思うと、誰かがサリーナに抱き着く。見ると、それは侍女のナーテだった。突然目の前に現れたかのような彼女に僕は心臓が飛び出る程驚いた。
と。
「ふむ、目出度い。とうとうくっついたか。我らも立会人に加えて貰おうか」
「山猫娘も年貢の納め時よ」
背後からも降って湧いたようなヨハン・シュテファンの声。カールは「先輩達ー、ありがとうございますー!」といつもの調子で手を振っている。
「グレイ様は分かってたけど! まさか、貴方達にも……み、見られて!」
サリーナは混乱している模様。
そこへ、どこからかちりんとかすかな鈴の音が。
「む……マリー様はそろそろ終えられた頃か。サリーナも報告せねばなるまい。場所を移動するとしよう」
ヨハンの言葉に、僕達はマリーの下へ向かう事に。
今宵は幸せな夜になりそうだ。
***
マリーは令嬢らしからぬ絶叫を上げる程二人の報告に驚いたが、直ぐに気を取り直して祝福した。結婚にあたり、サリーナの両親に許しを得なければいけない等と和気藹々と話していると、そこへ先程の大声に異変を感じたイーヴォ卿が姿を現す。スヴェン卿も一緒だ。
彼らに二人の事を話したのかとマリーが問うと、カールは自分は蛇ノ庄と半分縁を切っているようなものだし、マリーの話が済んでからで構わないと言った。
それなら、とマリーが語ったのは恐ろしい流行病、疱瘡の話だった。罹れば致死率の高い病気だ。治ったとしても顔に醜い痘痕が残ったりする。
何とも恐ろしい話だけれど、それを防ぐ『ワクチン』という薬!? それも、牛のできものの膿を塗ったものを使うだって!?
それがかの疱瘡を防ぐ効果があるなんて俄かには真実だとは思えなかった。
しかしマリーは自信があるのか、何なら自分がその被験者になっても良いとさえ言う始末。
必死に止める周囲、その役を買って出たのは何とスヴェン卿だった。
もしかして。彼女がこう言いだすという事は、近い将来疱瘡が流行するのだろうか。
不穏なものを感じる。
けれど、異世界の記憶を持ち、利用出来る彼女なら。
きっと、恐ろしい流行病の中でも何でもない顔をして奇跡を起こし、乗り越えて行くのだろう。
話が一段落すると、イーヴォ卿はカールの方を見つめた。
「ところでカール。先程、私に話があるようだったが」
「ああ、僕ー。先刻彼女――サリーナ・コジーに求婚して承諾を貰ったんです」
まあ、マリー様の話の方が衝撃が強かったせいで、僕達の事なんて霞んじゃいますけどねー。
そうあっけらかんと言い放つカールに、蛇ノ庄の当主とその兄はぽかんと呆けた顔になった。
「は?」
「待てカール。私に相談も無しに……!」
我に返ったイーヴォ卿が椅子から腰を浮かせるが、煩わしそうに手をひらひらと振るカール。
「相談する必要はないよー。獅子ノ庄に結婚の許しを得に行く前に縁を切るって話をしようとしてたんだしー。サリーナのご両親にも一人の隠密騎士として挨拶をするつもりー」
しかしイーヴォ卿は納得いかないのだろう、首をぶんぶんと横に振った。
「いやいやいや、そういう訳には行くまい! お前が縁を切っても私はお前の親をやめた訳では無いぞ、サリーナ殿の親御殿にもご挨拶をしない訳には」
「獅子ノ庄、コジー……ああ、獅子ノ庄の山猫娘か」
スヴェン卿が独り言ちる。
さっき確かシュテファンが言っていたけど、『山猫娘』がサリーナの二つ名なのだろう。
その傍らで、蛇ノ庄の親子の言い争いは激しさを増していった。
「私は反対している訳では無い。カール、お前には散々辛い思いをさせてしまった。せめて、何か親として出来る事をさせて貰えないか」
「お断りしますー」
「そう言わずに!」
そんなすったもんだのやり取りの末。
カールはサリーナや僕達の口添えもあり。不承不承、結納金を用意させる事に同意したのだった。
***
次の日の朝。
出立の支度を終えた僕達は、森の中の花畑にひっそりと佇む墓石の前に立っていた。
墓石に刻まれているのは『ロザリー・リザヒル、ここに眠る。彼女に安らかな眠りを』という文言、そして享年。亡くなったのは、数年前のようだ。
先ず、イーヴォ卿が。そして続いてカールとサリーナが祈りを捧げる。
イーヴォ卿に促され、僕達もめいめい続いて祈りを捧げたけれど、スヴェン卿は何故か立ち尽くしたままだ。
「貴方は祈らないのですか?」と訊ねると、「……その資格がないのでな」という返答。
そこへ、カールが近付いて来た。
「……いいですよー、今の僕は機嫌が良いので特別に祈らせてあげますー」
「よいのか? 私はお前の母を死なせたも同然の男なのだぞ」
「あんたを殺したって、母は戻って来ませんしー。それに今となっては復讐する価値もないですからー」
その言葉に、スヴェン卿は顔を歪めた。逆にカールは晴れ晴れとした笑みを浮かべる。
最後に祈りを捧げる事になったスヴェン卿は、驚いた事に静かに墓石に額づいた。何事かを口にしているようだったが、僕の耳には聞こえない。
不意に、優しい朝風が森を吹き抜けた。
どこからか飛んで来たアゲハ蝶が、カールとサリーナ、イーヴォ卿、僕達の間をすり抜けるように飛び回る。
最後にスヴェン卿の上をひらひらと飛んでから、墓の向こうに消えて行った。
その瞬間、ガバリと顔を上げるスヴェン卿。
「どうした?」
「いや……何でもない」
スヴェン卿は空耳だったか、と立ち上がる。そしてカールの方を向くと、「感謝する。私が言うのも何だが、幸せになるがいい」と軽く頭を下げたのだった。
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