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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【1】
『聖女の難問』。
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さて、舞台が整ったところで、人を呼びにやる。
意気揚々とやってきたレアンドロ王子に何となく視線が集まった。
ひそひそと人々から囁き声が上がる。
「皆の者、これより聖女様からお話がある」
オディロン王が号令を掛け、静まり返ったところで私は前に進み出た。
「皆様、こちらのエスパーニャ王国のレアンドロ殿下は信仰心篤く、私に教会の窮状を助けて下さると申し出て下さいました。
神の刻印はトラス王国のみならず、他国の民にも施されねばなりません。その為には少なくない浄財が必要になるのです」
疱瘡の流行に絡めてとうとうと説明して行く。
「トラス王国では食料の備蓄は進んでおりますが、他国はまだ油断して目立った動きがないのが現状です」
気候変動や食料難のことにも触れ、レアンドロ王子のお蔭で砂糖を手に入れたエスパーニャ王国の民も保存食が作れるだろうと述べた。
エスパーニャという大国が動くことで、他の国々も危機感を抱いてくれという効果もあるのだ、と。
「このことは、教会に浄財を積むと同時に、人々の為にもなり、神の栄光に繋がっていくことでしょう」
そこでサリューン枢機卿が契約書の文面を読み上げて行く。そしてこの場に居る全員がその証人になると宣言した。オディロン王と自分のサインと印章を立ち合い人代表として認めてあるとも。
「――お待ちください!」
ざわざわする人々の中、声を上げたのはホセ子爵だった。
「恐れながら、その文面は真にございますか? 本当に八割の値段で教会に利益が出るのでしょうか? どうにも違和感を感じるのですが」
――ちっ、勘のいい奴だ。
内心舌打ちしつつ、「これはレアンドロ殿下が神に認められる功績を立てる為なのですわ」と微笑む。
「勿論、他のことでも功績をお立て下さることでしょう。その時は損失を被ることもあるかと思いますが、その可能性も含めてのことですわ。神は遍く世界中を、勿論エスパーニャの民のことも顧みておられます」
「ホセ、控えよ。聖女様はこの世の価値観で物事を見てはおられないのだ」
「……分かりました。どうにも話が良すぎると思いましたので……ご無礼をお許しください」
謝罪しつつも釈然としない様子のホセ。
「いいえ、お疑いになるのは当然のことです。では、レアンドロ殿下、そしてホセ卿。文面をよくお確かめになり、署名をお願い致しますわ」
外交官ホセが書面を隅から隅まで改めた後、「間違い……ありませんね」と認める。
レアンドロ王子が署名し、指輪の印章で押印した。
やったぜ、毎度ありいいいい!
チャリンチャリン! フィーバーフィーバー!
脳内で『777』の文字が躍った。
余りの嬉しさに顔が緩む。私は両手を組んでレアンドロ王子を見た。
「ああ、レアンドロ殿下。感謝申し上げますわ!」
「いいえ、これしきのこと。そこまで喜んで下さるなんて私も誇らしく思います。それにしても、ホセの言う通りこちらに得になってしまいましたね。他にお困りのことがございますか?」
「お気遣いありがとう存じます。それはまた後日……神のご意志を確認してからお話いたしますわね」
そこでお茶会はお開きとなった。
レアンドロ王子はあからさまにグレイにマウントを取った後、ザインに連れられて上機嫌で帰って行った。
皇女エリーザベトやメティが物問いた気な視線を投げてきたが、笑顔で見送る。女王リュサイや騎士ドナルド達にも席を外してもらったところで、さて……と私は振り返った。
客で残ったのはトラス王オディロン、アルバート王子、サリューン枢機卿。家族はグレイに父サイモン、母ティヴィーナ、トーマス兄と義姉キャロライン、カレル兄、義兄アール、アナベラ姉。修道士もエヴァン以外は帰らせた。他はうちの馬の脚共や侍女達といった面子である。
私が砂糖の入手先をぼかした上で事の顛末を説明すると、皆開いた口が塞がらないようだった。
「……まるで初代聖女様の再現のようですね」
うん、言わないでエヴァン修道士。私もちょっとそう思ってたから。
気を取り直して。
「レアンドロ殿下は安く砂糖を手に入れられ、かつ教会への功績を立てることが出来たと思われたようですが、今後砂糖は確実に値崩れしますわ。相場がどう変わろうとも、固定価格であるだけ買い続けなければいけないという契約なんですの、あれは」
「それで王国には売らないということだった、と」
サリューン枢機卿は得心が行ったようだ。私は頷く。
「ええ。そもそもエスパーニャ王国は大陸銀を擁しており、莫大な銀がこちらの大陸に雪崩れ込めば、銀の価値が下がってキャンディ伯爵家は大打撃。銀貨の価値も大暴落、市場は物価が上がり、混乱をきたすだろうと前々から予想していたのですわ。
そうさせない為にエスパーニャの大陸銀を砂糖と引き換えに奪い、流通量を調整し銀の価値を保たなければいけなかった――レアンドロ殿下が言い寄って来たのは好機だったのです。砂糖の値段が下がるならば民が保存食を作りやすくなる、というのはどちらかと言えば副次効果ですわね」
「おお、そういうことでございましたか。聖女様は、身を挺して我が国の危機を……」
感動したようにこちらを見つめるオディロン王。アルバート王子が肩を竦めた。
「どうやら……私の忠告通りになりそうですね」
「マリー、お前と言う奴は」
「そうよ、せめて事前に相談してくれていたら――」
カレル兄やアナベラ姉に呆れたように言われたのを皮切りに、家族に寄ってたかって心配されたり呆れられたりする一幕があったものの、何とか説明して大丈夫だと分かって貰えた。
「それで、その銀はどうなさるおつもりですか?」
こちらを見るサリューン枢機卿。
ふむ……領内の通貨は銀行券だし、銀そのものは価値の担保という位置付けでしかないからなぁ。
まあ、大部分は予定通り暫く死蔵だ。
「市場の混乱を避ける為に大部分は寝かせますわ。一部は教会を通じて貧困、疫病、食料難対策に使うこともあるかも知れません」
機密を保って貴族を抑えて下さるならば、相場を乱さぬ程度に使うという条件で儲けの一割を王家に差し上げようと思いますが如何でしょう? と言うと、オディロン王に滅茶苦茶感謝された。
***
後日――銀行の設立許可、綿製品の売買契約、大陸の民の待遇改善、エスパーニャ王国とカレドニア王国の同盟等……私にこき使われ搾取された挙句、最後の功績であるアルビオン王国の海賊退治をする為にエスパーニャ王国に帰国するレアンドロ王子。
私としてはアルビオン王国の力を削ぐ為であったが、エスパーニャの交易船も結構襲われているらしく、レアンドロ王子は気合いを入れていた。
帰国前に難問の内容を事前に知ることは出来るかと言われ。
功績を果たした上で挑んで欲しいと渡した紙の内容は、以下の通りである。
--------------------------------------
以下の定理を証明してみせよ。
『3以上の自然数 n について、Xのn乗足すYのn乗イコールZのn乗となる自然数の組 (X, Y, Z) は存在しない』
--------------------------------------
恐らくは少なくとも今後数百年間、世界中の数学者達を苦悩させることになるであろう『聖女の難問』が爆誕した瞬間である。
既に用済みになったことだし、と私はこれを渡す際、「太陽神は正しく証明出来ない限り、私に会うことはまかりならぬと仰せでした」と釘を刺しておいた。
勿論「寂しいですが、私……」と悲し気にする演技も忘れない。レアンドロ王子は「国中、いや諸国の数学者をかき集めてでも必ず答えを出してご覧にいれます。その時を待っていて下さい」と意気揚々と答えて国に帰って行ったのだった。
「一見頑張れば証明出来そうな気がしますね」
私とグレイがまったりお茶を飲んでいるところで、興味深げに問題を書き写して行ったのは数学が趣味のヤン。
――精々頑張ってくれ。業務に支障が出ない程度に。
ヤンの言葉に不安を覚えたグレイが、「これ、本当に大丈夫なの?」と訊ねてきた。
安心させるように勿論よ、と微笑む。
「うふふ、これは『フェルマーの大定理』と言ってね、前世では四百年近く経ってやっと証明された問題なの。エスパーニャ王国の数学者に解明出来るといいわねぇ、私達が生きている間に」
「え」
絶句するグレイ。
私は「だから大船に乗った気持ちでいてね」とクッキーを彼の唇の間に差し込んだ。
意気揚々とやってきたレアンドロ王子に何となく視線が集まった。
ひそひそと人々から囁き声が上がる。
「皆の者、これより聖女様からお話がある」
オディロン王が号令を掛け、静まり返ったところで私は前に進み出た。
「皆様、こちらのエスパーニャ王国のレアンドロ殿下は信仰心篤く、私に教会の窮状を助けて下さると申し出て下さいました。
神の刻印はトラス王国のみならず、他国の民にも施されねばなりません。その為には少なくない浄財が必要になるのです」
疱瘡の流行に絡めてとうとうと説明して行く。
「トラス王国では食料の備蓄は進んでおりますが、他国はまだ油断して目立った動きがないのが現状です」
気候変動や食料難のことにも触れ、レアンドロ王子のお蔭で砂糖を手に入れたエスパーニャ王国の民も保存食が作れるだろうと述べた。
エスパーニャという大国が動くことで、他の国々も危機感を抱いてくれという効果もあるのだ、と。
「このことは、教会に浄財を積むと同時に、人々の為にもなり、神の栄光に繋がっていくことでしょう」
そこでサリューン枢機卿が契約書の文面を読み上げて行く。そしてこの場に居る全員がその証人になると宣言した。オディロン王と自分のサインと印章を立ち合い人代表として認めてあるとも。
「――お待ちください!」
ざわざわする人々の中、声を上げたのはホセ子爵だった。
「恐れながら、その文面は真にございますか? 本当に八割の値段で教会に利益が出るのでしょうか? どうにも違和感を感じるのですが」
――ちっ、勘のいい奴だ。
内心舌打ちしつつ、「これはレアンドロ殿下が神に認められる功績を立てる為なのですわ」と微笑む。
「勿論、他のことでも功績をお立て下さることでしょう。その時は損失を被ることもあるかと思いますが、その可能性も含めてのことですわ。神は遍く世界中を、勿論エスパーニャの民のことも顧みておられます」
「ホセ、控えよ。聖女様はこの世の価値観で物事を見てはおられないのだ」
「……分かりました。どうにも話が良すぎると思いましたので……ご無礼をお許しください」
謝罪しつつも釈然としない様子のホセ。
「いいえ、お疑いになるのは当然のことです。では、レアンドロ殿下、そしてホセ卿。文面をよくお確かめになり、署名をお願い致しますわ」
外交官ホセが書面を隅から隅まで改めた後、「間違い……ありませんね」と認める。
レアンドロ王子が署名し、指輪の印章で押印した。
やったぜ、毎度ありいいいい!
チャリンチャリン! フィーバーフィーバー!
脳内で『777』の文字が躍った。
余りの嬉しさに顔が緩む。私は両手を組んでレアンドロ王子を見た。
「ああ、レアンドロ殿下。感謝申し上げますわ!」
「いいえ、これしきのこと。そこまで喜んで下さるなんて私も誇らしく思います。それにしても、ホセの言う通りこちらに得になってしまいましたね。他にお困りのことがございますか?」
「お気遣いありがとう存じます。それはまた後日……神のご意志を確認してからお話いたしますわね」
そこでお茶会はお開きとなった。
レアンドロ王子はあからさまにグレイにマウントを取った後、ザインに連れられて上機嫌で帰って行った。
皇女エリーザベトやメティが物問いた気な視線を投げてきたが、笑顔で見送る。女王リュサイや騎士ドナルド達にも席を外してもらったところで、さて……と私は振り返った。
客で残ったのはトラス王オディロン、アルバート王子、サリューン枢機卿。家族はグレイに父サイモン、母ティヴィーナ、トーマス兄と義姉キャロライン、カレル兄、義兄アール、アナベラ姉。修道士もエヴァン以外は帰らせた。他はうちの馬の脚共や侍女達といった面子である。
私が砂糖の入手先をぼかした上で事の顛末を説明すると、皆開いた口が塞がらないようだった。
「……まるで初代聖女様の再現のようですね」
うん、言わないでエヴァン修道士。私もちょっとそう思ってたから。
気を取り直して。
「レアンドロ殿下は安く砂糖を手に入れられ、かつ教会への功績を立てることが出来たと思われたようですが、今後砂糖は確実に値崩れしますわ。相場がどう変わろうとも、固定価格であるだけ買い続けなければいけないという契約なんですの、あれは」
「それで王国には売らないということだった、と」
サリューン枢機卿は得心が行ったようだ。私は頷く。
「ええ。そもそもエスパーニャ王国は大陸銀を擁しており、莫大な銀がこちらの大陸に雪崩れ込めば、銀の価値が下がってキャンディ伯爵家は大打撃。銀貨の価値も大暴落、市場は物価が上がり、混乱をきたすだろうと前々から予想していたのですわ。
そうさせない為にエスパーニャの大陸銀を砂糖と引き換えに奪い、流通量を調整し銀の価値を保たなければいけなかった――レアンドロ殿下が言い寄って来たのは好機だったのです。砂糖の値段が下がるならば民が保存食を作りやすくなる、というのはどちらかと言えば副次効果ですわね」
「おお、そういうことでございましたか。聖女様は、身を挺して我が国の危機を……」
感動したようにこちらを見つめるオディロン王。アルバート王子が肩を竦めた。
「どうやら……私の忠告通りになりそうですね」
「マリー、お前と言う奴は」
「そうよ、せめて事前に相談してくれていたら――」
カレル兄やアナベラ姉に呆れたように言われたのを皮切りに、家族に寄ってたかって心配されたり呆れられたりする一幕があったものの、何とか説明して大丈夫だと分かって貰えた。
「それで、その銀はどうなさるおつもりですか?」
こちらを見るサリューン枢機卿。
ふむ……領内の通貨は銀行券だし、銀そのものは価値の担保という位置付けでしかないからなぁ。
まあ、大部分は予定通り暫く死蔵だ。
「市場の混乱を避ける為に大部分は寝かせますわ。一部は教会を通じて貧困、疫病、食料難対策に使うこともあるかも知れません」
機密を保って貴族を抑えて下さるならば、相場を乱さぬ程度に使うという条件で儲けの一割を王家に差し上げようと思いますが如何でしょう? と言うと、オディロン王に滅茶苦茶感謝された。
***
後日――銀行の設立許可、綿製品の売買契約、大陸の民の待遇改善、エスパーニャ王国とカレドニア王国の同盟等……私にこき使われ搾取された挙句、最後の功績であるアルビオン王国の海賊退治をする為にエスパーニャ王国に帰国するレアンドロ王子。
私としてはアルビオン王国の力を削ぐ為であったが、エスパーニャの交易船も結構襲われているらしく、レアンドロ王子は気合いを入れていた。
帰国前に難問の内容を事前に知ることは出来るかと言われ。
功績を果たした上で挑んで欲しいと渡した紙の内容は、以下の通りである。
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以下の定理を証明してみせよ。
『3以上の自然数 n について、Xのn乗足すYのn乗イコールZのn乗となる自然数の組 (X, Y, Z) は存在しない』
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恐らくは少なくとも今後数百年間、世界中の数学者達を苦悩させることになるであろう『聖女の難問』が爆誕した瞬間である。
既に用済みになったことだし、と私はこれを渡す際、「太陽神は正しく証明出来ない限り、私に会うことはまかりならぬと仰せでした」と釘を刺しておいた。
勿論「寂しいですが、私……」と悲し気にする演技も忘れない。レアンドロ王子は「国中、いや諸国の数学者をかき集めてでも必ず答えを出してご覧にいれます。その時を待っていて下さい」と意気揚々と答えて国に帰って行ったのだった。
「一見頑張れば証明出来そうな気がしますね」
私とグレイがまったりお茶を飲んでいるところで、興味深げに問題を書き写して行ったのは数学が趣味のヤン。
――精々頑張ってくれ。業務に支障が出ない程度に。
ヤンの言葉に不安を覚えたグレイが、「これ、本当に大丈夫なの?」と訊ねてきた。
安心させるように勿論よ、と微笑む。
「うふふ、これは『フェルマーの大定理』と言ってね、前世では四百年近く経ってやっと証明された問題なの。エスパーニャ王国の数学者に解明出来るといいわねぇ、私達が生きている間に」
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