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うら若き有閑貴族夫人になったからには、安穏なだらだらニート生活をしたい。【2】
グレイ・ダージリン(136)
「神聖アレマニア皇帝宛てに手紙を書かなければいけないわね」
マリーは次々と神聖アレマニア皇帝への対策を挙げていく。確かに現状、皇帝は約束の一部を反故した事になっていた。
という事は、既に履行された約束は兎も角。
「……この分だと他の賠償に関しては無かった事にされるかもね」
僕がそう言うと、カレル様とトーマス様が同意する。
マリーもそう思ったのだろう、むすっとした顔になると、「そんなの困るわ」と呟いた。
「折角銀行の営業許可と石炭鉄鉱石を確保したっていうのに。くっ……ミニ蒸気機関車が成功した今、それだけは絶対に避けねばならないわ!」
相手をチャーシューにしてでも、と呟いている。チャーシューが何か分からないけれど、僕の勘が物騒で碌でもない内容だと告げていた。
マリーは溜息を一つ吐くと、アルトガルに向き直る。
話題はヘルヴェティアにおける神の刻印の普及率に移り、既に九割方終わっているとアルトガルが報告。
マリーは満足そうに頷いて。そう言えば、と切り出した。
「アレマニア帝国、南部の――確か、先代のルハウ何とか子爵だったわよね。ヴェスカルの母方の祖父にあたる方は?」
「先代ルハウゼン子爵ですな」
丁度その事について報告しようと思っていたとアルトガルは笑みを浮かべる。
そう言えば、以前言っていたなと思い出す。
名前は確か……
「……ルードヴィッヒ卿、だったっけ。ヴェスカルの聖地における扱いを知って憤り、不寛容派貴族でありながらアルトガル達を通じて寛容派に内通してる人」
であれば、ルードヴィッヒ卿は教皇僭称事件に対し苦々しく思っているに違いない。
折角不寛容派を切り崩そうとしていたのに、この事件で不寛容派が中央を支配したお蔭で結束が強まったのだ。不寛容派を切り崩してヴェスカルを皇帝位へ、という計画が水泡に帰しかけている。
マリーが誰かの名を僕に向かって言いかけたのはさておき。僕の確認の言葉に対し、アルトガルは「流石ですな」と肯定した。
そこへサイモン様が、先代ルハウゼン子爵を通じて不寛容派に楔を打ち込むのだろう、と感心したような眼差しをマリーに向ける。
しかし彼女は首を横に振り、これは自己満足だと言った。
あれ? 違うんだろうか。
少し意外に思って内心首を傾げていると。
「ヴェスカルの身内だからちょっと贔屓したいと思っただけよ」
あの子が悲しむ顔は見たくないし、と続けるマリー。理由が私情によるものは珍しい事だ。その場にいる物問いた気な視線に、彼女の頬が少し赤くなっていた。
「あわよくば、こっそり南部の民達に種痘を広める手助けをして貰おうと思ったのよ。
それに、困窮して流民がヘルヴェティアやイリリアリッヒ公国等の周辺地域や国に流れ込めば、治安が悪くなって働き手も大幅に減って経済が混乱するでしょう?
後、恩を売る事でルハウゼン子爵領で産出される鉄鉱石をお安く融通して貰いたいっていう下心がちょっぴりあったりなかったり。
ほら、蒸気機関車や鉄道作るのに必要だから……」
だんだんきまり悪そうに尻すぼみになっていく声。
長々と言葉を連ねているが、一番の理由はヴェスカルの為にルハウゼン子爵領を助けたい――そう言う事なんだろうなぁ。
「マリーらしいね」
後でヴェスカルに話しに行こう、等と話していると、ジャルダン様がアルトガルに先代ルハウゼンについての報告を促した。
「実は子爵領の手の者より早馬がありましてな。教皇僭称の事件により皇帝選挙にまつわる情勢はがらりと変わったので、それを受けてのことでしょうが……聖女様に是非お目通りを、と」
何と、ルードヴィッヒ卿は既にこちらへ向かっているらしい。
教皇僭称事件を受けての事だろうけど、その目的は――
「……恐らく、ルードヴィッヒ卿はマリーを見定めに来るのだろうね」
「そうね」
話し合いが終わり、喫茶室を出た僕とマリーはキンターの部屋へ向かっていた。
僕の言葉に顔を引き締めて頷くマリー。
先刻の事。
イサーク様がマリーに頼み事をしにヴェスカルと一緒に喫茶室にやって来た。
丁度良いとばかりに前ルハウゼン子爵についてヴェスカルに訊ねると、「ルードお爺様が」と嬉しそうにしている。
関係は良好のようだけれど、迎えに来るのかと不安気な表情になっているあたりは、僕達と別れたくはないのだろう。
不寛容派と通じていたルードヴィッヒ卿の事だけれど、アブラーモ大司教による教皇僭称事件で状況が大分変わってしまった。
寛容派である僕達と不寛容派である神聖アレマニア皇族のどちらに付くのか選択を強いられているのだ。
家の存続もかかっているだろう。
多分だけど……それで僕達がお眼鏡に適わなければヴェスカルを連れて帰るつもりなのだろうなと思う。
話している間にキンター・ヴァッガーの部屋の前に到着した。
サリーナが扉をノックし、マリーが声を掛ける。
「キンター、ちょっと良いかしら?」
「はい、何でしょうか聖女様」
招き入れられた部屋で、かくかくしかじか。託す手紙があればと話す。
彼は「今しがた手紙を書いていた」と破願した。
「お気遣いありがとうございます! 是非手紙と紅茶と鈴の御守りを」
「丁度いいタイミングだったみたいですね。用意出来たらアルトガルに渡せば良いですよ」
僕がそう言うと、キンターは「あの傭兵の方ですよね? 存じております」と頷いた。
マリーが小首を傾げる。
「ところで話は変わるけれどキンター。神聖アレマニア帝国の穀倉地帯ってどこかしら?」
「それならば中南部が主ですね。東西では気候の穏やかな西側が比較的収穫量が多いという感じです」
アレマニア帝国の中南部。
高原・丘陵・盆地といった緩やかな起伏のある肥沃な地形が広がっていて、小麦が良く育つ穀倉地帯の話は僕も聞いたことがあった。行った事は無いけれど。
「そう……」
マリーは顎に手を当てて思案しているようだ。
「それが何か?」
「アレマニア帝国東部の――不寛容派諸侯の領地の食べ物を、ある程度確保しておいて欲しいと思って。勿論値上がりしない程度でね」
――確保した食料はその領地にあるヴァッガー家の蔵にでも仕舞っておいてくれたら尚良し。
マリーの意図を図りかねたのか、キンターは訝し気な表情になった。
「父アントンにお命じ下さればすぐにでも動くでしょうが……ある程度とは、どのぐらい? 一体、何を考えていらっしゃるのですか?」
「どのくらい……ははっきり言えないけれど。出来る限り多く欲しいわね。神の刻印無き者は、必ず病に倒れるでしょう。その時、誰かが彼らを看護し、食事を与える等の世話をしなくては」
「成程、その時の為の食料という訳ですか」
そうよ、とマリーは頷いた。
「一部は神の刻印を受ける報酬として、パンに加工して貧しい者達に渡すの。内密にね」
疱瘡が蔓延して起こる阿鼻叫喚の中、働ける人間が必ず必要になって来ると言うマリー。
貧しく明日のパンにも困る人間にこっそり刻印を施すのであれば、不寛容派達に目を付けられにくいだろうと。
確かにそうだ、と思う。
不寛容派達も、貴重な薬をわざわざ無料で貧民に施すとは思えない。
疱瘡に罹った貧民達は一か所に集められ、殺されるのが関の山だ。そう、サイア達、カナールの民のように。
「残りは寛容派の聖職者達が刻印を受けた貧民達と共に、疱瘡の病に倒れた者達を看病する為のものよ」
これが不寛容派であれば保身の為に貯め込み、疱瘡を恐れて修道院に籠城することだろう。
成程、そのような事態が起こる前に先に確保していよう、という訳か。
マリーは次々と神聖アレマニア皇帝への対策を挙げていく。確かに現状、皇帝は約束の一部を反故した事になっていた。
という事は、既に履行された約束は兎も角。
「……この分だと他の賠償に関しては無かった事にされるかもね」
僕がそう言うと、カレル様とトーマス様が同意する。
マリーもそう思ったのだろう、むすっとした顔になると、「そんなの困るわ」と呟いた。
「折角銀行の営業許可と石炭鉄鉱石を確保したっていうのに。くっ……ミニ蒸気機関車が成功した今、それだけは絶対に避けねばならないわ!」
相手をチャーシューにしてでも、と呟いている。チャーシューが何か分からないけれど、僕の勘が物騒で碌でもない内容だと告げていた。
マリーは溜息を一つ吐くと、アルトガルに向き直る。
話題はヘルヴェティアにおける神の刻印の普及率に移り、既に九割方終わっているとアルトガルが報告。
マリーは満足そうに頷いて。そう言えば、と切り出した。
「アレマニア帝国、南部の――確か、先代のルハウ何とか子爵だったわよね。ヴェスカルの母方の祖父にあたる方は?」
「先代ルハウゼン子爵ですな」
丁度その事について報告しようと思っていたとアルトガルは笑みを浮かべる。
そう言えば、以前言っていたなと思い出す。
名前は確か……
「……ルードヴィッヒ卿、だったっけ。ヴェスカルの聖地における扱いを知って憤り、不寛容派貴族でありながらアルトガル達を通じて寛容派に内通してる人」
であれば、ルードヴィッヒ卿は教皇僭称事件に対し苦々しく思っているに違いない。
折角不寛容派を切り崩そうとしていたのに、この事件で不寛容派が中央を支配したお蔭で結束が強まったのだ。不寛容派を切り崩してヴェスカルを皇帝位へ、という計画が水泡に帰しかけている。
マリーが誰かの名を僕に向かって言いかけたのはさておき。僕の確認の言葉に対し、アルトガルは「流石ですな」と肯定した。
そこへサイモン様が、先代ルハウゼン子爵を通じて不寛容派に楔を打ち込むのだろう、と感心したような眼差しをマリーに向ける。
しかし彼女は首を横に振り、これは自己満足だと言った。
あれ? 違うんだろうか。
少し意外に思って内心首を傾げていると。
「ヴェスカルの身内だからちょっと贔屓したいと思っただけよ」
あの子が悲しむ顔は見たくないし、と続けるマリー。理由が私情によるものは珍しい事だ。その場にいる物問いた気な視線に、彼女の頬が少し赤くなっていた。
「あわよくば、こっそり南部の民達に種痘を広める手助けをして貰おうと思ったのよ。
それに、困窮して流民がヘルヴェティアやイリリアリッヒ公国等の周辺地域や国に流れ込めば、治安が悪くなって働き手も大幅に減って経済が混乱するでしょう?
後、恩を売る事でルハウゼン子爵領で産出される鉄鉱石をお安く融通して貰いたいっていう下心がちょっぴりあったりなかったり。
ほら、蒸気機関車や鉄道作るのに必要だから……」
だんだんきまり悪そうに尻すぼみになっていく声。
長々と言葉を連ねているが、一番の理由はヴェスカルの為にルハウゼン子爵領を助けたい――そう言う事なんだろうなぁ。
「マリーらしいね」
後でヴェスカルに話しに行こう、等と話していると、ジャルダン様がアルトガルに先代ルハウゼンについての報告を促した。
「実は子爵領の手の者より早馬がありましてな。教皇僭称の事件により皇帝選挙にまつわる情勢はがらりと変わったので、それを受けてのことでしょうが……聖女様に是非お目通りを、と」
何と、ルードヴィッヒ卿は既にこちらへ向かっているらしい。
教皇僭称事件を受けての事だろうけど、その目的は――
「……恐らく、ルードヴィッヒ卿はマリーを見定めに来るのだろうね」
「そうね」
話し合いが終わり、喫茶室を出た僕とマリーはキンターの部屋へ向かっていた。
僕の言葉に顔を引き締めて頷くマリー。
先刻の事。
イサーク様がマリーに頼み事をしにヴェスカルと一緒に喫茶室にやって来た。
丁度良いとばかりに前ルハウゼン子爵についてヴェスカルに訊ねると、「ルードお爺様が」と嬉しそうにしている。
関係は良好のようだけれど、迎えに来るのかと不安気な表情になっているあたりは、僕達と別れたくはないのだろう。
不寛容派と通じていたルードヴィッヒ卿の事だけれど、アブラーモ大司教による教皇僭称事件で状況が大分変わってしまった。
寛容派である僕達と不寛容派である神聖アレマニア皇族のどちらに付くのか選択を強いられているのだ。
家の存続もかかっているだろう。
多分だけど……それで僕達がお眼鏡に適わなければヴェスカルを連れて帰るつもりなのだろうなと思う。
話している間にキンター・ヴァッガーの部屋の前に到着した。
サリーナが扉をノックし、マリーが声を掛ける。
「キンター、ちょっと良いかしら?」
「はい、何でしょうか聖女様」
招き入れられた部屋で、かくかくしかじか。託す手紙があればと話す。
彼は「今しがた手紙を書いていた」と破願した。
「お気遣いありがとうございます! 是非手紙と紅茶と鈴の御守りを」
「丁度いいタイミングだったみたいですね。用意出来たらアルトガルに渡せば良いですよ」
僕がそう言うと、キンターは「あの傭兵の方ですよね? 存じております」と頷いた。
マリーが小首を傾げる。
「ところで話は変わるけれどキンター。神聖アレマニア帝国の穀倉地帯ってどこかしら?」
「それならば中南部が主ですね。東西では気候の穏やかな西側が比較的収穫量が多いという感じです」
アレマニア帝国の中南部。
高原・丘陵・盆地といった緩やかな起伏のある肥沃な地形が広がっていて、小麦が良く育つ穀倉地帯の話は僕も聞いたことがあった。行った事は無いけれど。
「そう……」
マリーは顎に手を当てて思案しているようだ。
「それが何か?」
「アレマニア帝国東部の――不寛容派諸侯の領地の食べ物を、ある程度確保しておいて欲しいと思って。勿論値上がりしない程度でね」
――確保した食料はその領地にあるヴァッガー家の蔵にでも仕舞っておいてくれたら尚良し。
マリーの意図を図りかねたのか、キンターは訝し気な表情になった。
「父アントンにお命じ下さればすぐにでも動くでしょうが……ある程度とは、どのぐらい? 一体、何を考えていらっしゃるのですか?」
「どのくらい……ははっきり言えないけれど。出来る限り多く欲しいわね。神の刻印無き者は、必ず病に倒れるでしょう。その時、誰かが彼らを看護し、食事を与える等の世話をしなくては」
「成程、その時の為の食料という訳ですか」
そうよ、とマリーは頷いた。
「一部は神の刻印を受ける報酬として、パンに加工して貧しい者達に渡すの。内密にね」
疱瘡が蔓延して起こる阿鼻叫喚の中、働ける人間が必ず必要になって来ると言うマリー。
貧しく明日のパンにも困る人間にこっそり刻印を施すのであれば、不寛容派達に目を付けられにくいだろうと。
確かにそうだ、と思う。
不寛容派達も、貴重な薬をわざわざ無料で貧民に施すとは思えない。
疱瘡に罹った貧民達は一か所に集められ、殺されるのが関の山だ。そう、サイア達、カナールの民のように。
「残りは寛容派の聖職者達が刻印を受けた貧民達と共に、疱瘡の病に倒れた者達を看病する為のものよ」
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