衣夢々談(きぬむむだん) ――これはガチで死んだなと思ったら、夢にまで見た異世界でチート級超能力者だった。なお、

テジリ

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文明

ユハライ・ハイターク

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「うわああん💧 ははうえに怒られたあああ🐵💨」

 硫黄稚君ーー本名ユハライは、泣きながら兄の病床へとダイブする。
 兄・室稚君は、そっと、泣きじゃくる弟を抱き寄せた。
 室稚君は病弱で儚げな体躯ながら、その腕は優しく、
 硫黄稚君を包み込み、温かさを伝える。

「ゆわわか~💧 大丈夫だよ……」

 その声は、泣き震える弟の心を溶かした。
 細い指で弟の髪を梳きながら、室稚君は微笑む。

「ヨシヨシ~♪ ゆわわか~、いい子いい子~」

 頭のてっぺんから肩まで、優しく撫でられる感覚に、
 硫黄稚君は、思わず顔を埋めた。
 室稚君は、大号泣する弟の背中に手を当て、円を描くようにさすり続ける。

「私はユハライの味方だよ……ずうっとそばにいる……」

 その柔らかさと安心感に、硫黄稚君のおさまってきた涙は、またぶり返す。
 室稚君が耳元で囁く声は、さらに儚くユハライの胸に響いた。

「ゆわわか~、私が守るから……」

 その言葉だけで、世界のすべてが安堵に包まれる。
 兄は最後に、病弱な体をものともせず、弟を完全に抱きしめる。
 涙を手ずから袖で拭い、頬にそっと触れるその手は、
 いたいけな甘やかしに満ちていた。

「いつでもおいで。待っているから……」

 室稚君のヨシヨシ~♪ は、
 単なる慰めや、その場しのぎではなく、弟を守る強い意志そのものだった。

 ✶

「うわああん💧 かかさまに怒られたあああ🐵💨 イダ束! 吾様をあやせ!!」

 あなたは、イダ束である。
 今目の前で、あなたの膝上に乗り上げ、
 ヒックヒックと泣きじゃくる幼児は、
 先日餅つき立太式を大成功させた許嫁ーー太子・ハルマ冠。

「うう~ん、
 帝王学サボって予と羽子板してた、
 ハルマ冠にも、非があるのでは……?」

「それが許嫁の言うことかあああ🐵🏸💧」

 ✶

 ユハライ・ハイタークは、そんなほほえましい、未来の戴冠夫妻を眺める。

 ユハライは立太式後、サルヌリ朝に残留した。
 実父オウス・ハイタークは大はしゃぎ🦧🎶
 祖父の初代ハイタークは、大大大号泣🦧💧

 ユハライは、そのまま初代ハイタークの屋敷で、
 祖父・ハイタークと同居。
 宮廷では養祖父・長上の妹ーーつまりは大叔母・アマネ妃と、
 その息子・ハルマ太子に、側近として仕えている。
 外戚のあやぎり朝関係者として。
 また、武官としても、サルヌリ宮廷では引けを取らない。

 その上ユハライは、
 兄者・室稚のヨシヨシ~♪ テクを、そのまま受け継いでいた。
 頭を撫で、背中をさすり、あの温かさを無限に連発する。
 体力オバケの彼には、兄者の技を無限に繰り返す力があった。

「ヨシヨシ~♪ ハルマ太子、大丈夫、大丈夫~♪」

 側近ユハライの声に、ハルマ冠は、ふにゃっと溶けた。
 ユハライは追加で「ハルマ太子~ヨシヨシ~♪」と頭を撫でながら甘え攻め。

 ハルマ冠の泣き顔が、あっという間に笑顔に変わる。
 ユハライはさらに、イダ束ーーあなたの墨塗り顔を拭きながら、

「イダ束~兄者みたいで可愛い🐵✨️ ヨシヨシ👍」と、声をかける。
 あなたは人から褒められた経験に乏しく、思わずニマニマ。

 ユハライは、サルヌリ宮廷の大人たちに対しても、完璧な応用を見せる。
 戴冠やアマネ妃の心配顔には、

「ハルマ太子、ここで見守ってるからヨシヨシ🐵🫶!!」

 と、そっとハルマ冠の肩に手を添え、お説教の空気を柔らかくする。

 ✶

 最終的には、体力オバケに裏打ちされた子犬パワーで、
 兄室稚君のヨシヨシ~♪ テクを万能化。

 サルヌリ宮廷で老若男女を問わず、ヨシヨシ~♪
 で、全員の心を溶かし尽くす。
 側近ユハライの姿は、まさにヨシヨシ神。

「ヨシヨシ~🐵👍♪ 大丈夫だよ~🐵🫶♪」

 誰もがその声に心をほどかれ、
 冷酷な宮廷世界が、ほんの少しだけ優しくなる。
 ユハライは見事、サルヌリ宮廷の華となりーー
 あやぎり朝の人彦摂政の見込み以上に、サルヌリ宮廷人の心を折った。




【小説イメージMV】
 使用曲:やさしくなりたい
 2011年11月2日発売。斉藤和義39作目のシングル
 日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」主題歌

 https://youtube.com/shorts/KSd1UjIv-d8?si=SA2Ou_aD5BZ3n0T1
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