49 / 108
正夢
しおりを挟む
ガチャ…ドタバタドンドンドンッ!…バタンッ!
「はぁ…はぁ…隆二さんいますか!?」
「そんな血相書いてどうした?せな」
慌ててたせいか息が上がりながらダイニング部屋のドアを開けるとそこには蓮さんと豹の姿しかなく肝心の隆二さんの姿はなかった。
「ど、どこにいるんですか!?」
「色々やりたい事があるからとかなんとかで今日は一日店で寝泊まりするっていってたが…」
「そ、そんなぁ…」
バタンッ
まさかの入れ違いに落胆しその場に座り込む。
「なんかあったのか?」
豹の問いかけに無言で頷くと読んでいた本を閉じ目配せさせながら部屋を後にした。
これってついて来いって事だよね…?
慌てて立ち上がり豹後を追って部屋を出ると廊下の壁によっかかりながら腕を組む豹の姿があった。
「何があったか話せ」
「うん…実はさっき店の前で隆二さんの元カノさんに会って路地裏で入口付近にいた事や姿を消したのに会って話したいっていう理由とか色々聞いたの。そしたら、明日の午後には結婚した旦那さんがいるアメリカに渡米するらしくて最後にどうしても隆二さん姿を消した事を謝りたいって…それと本当に愛していた事も。それを言うために店の前にいたらしいんだけど中々言い出せなくて会えずじまいだって聞いて明日十三時三十分前に必ず隆二さんを空港に連れてくるって約束したの」
「だからって今そんな慌てなくてもいいんじゃないか?」
「…事故に遭うかもしれないから」
「事故?どういう事だ?」
「ううん、単に早く説得しないと間に合わない気がしただけ…隆二さん頑なに会わないって言ったから」
未来が見えるなんて豹には言えない…この力は秘密にしなければならない
「…事情は分かった。だが、十三時三十分までまだ時間はある…行動するなら明日の朝隆二さんがいる店に行き説得する方がいい」
「そうだね…少し先走ってたのかもしれない、豹の言う通り明日の朝一番に店に行く事にする」
「ああ…俺も一緒に行く」
「うん…ありがとう」
そう言うと暗い表情のまま豹と別れ自室に向かう。
違うんだよ…!私が本当に心配しているのはもしかしたら…明日真希さんが死んでしまうかもしれない事
未来のビジョンに映った海の上に浮かぶ無残な飛行機の破片が不安を加速させる。
*
飛行機の片方の翼が停止し機内にいる乗客全員に恐怖の色が浮かぶ…
駄目…!駄目…!
次の瞬間には海の上に飛び散る飛行機の破片と赤色の液体が海に染まった…
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
ベッドから飛び起きると全身から汗が伝う感覚がありすかさず時計を見る。
「今何時!?」
時計は朝の七時を指しておりそれにほっと安堵する。
「昔もこんな事があった…」
それは残酷な死に関する未来を見てしまうとその日に正夢として悪夢のような未来が見える事…
「早くどうにかして隆二さんを真希さんに会わせないと…それに飛行機を止めなきゃ…!」
「はぁ…はぁ…隆二さんいますか!?」
「そんな血相書いてどうした?せな」
慌ててたせいか息が上がりながらダイニング部屋のドアを開けるとそこには蓮さんと豹の姿しかなく肝心の隆二さんの姿はなかった。
「ど、どこにいるんですか!?」
「色々やりたい事があるからとかなんとかで今日は一日店で寝泊まりするっていってたが…」
「そ、そんなぁ…」
バタンッ
まさかの入れ違いに落胆しその場に座り込む。
「なんかあったのか?」
豹の問いかけに無言で頷くと読んでいた本を閉じ目配せさせながら部屋を後にした。
これってついて来いって事だよね…?
慌てて立ち上がり豹後を追って部屋を出ると廊下の壁によっかかりながら腕を組む豹の姿があった。
「何があったか話せ」
「うん…実はさっき店の前で隆二さんの元カノさんに会って路地裏で入口付近にいた事や姿を消したのに会って話したいっていう理由とか色々聞いたの。そしたら、明日の午後には結婚した旦那さんがいるアメリカに渡米するらしくて最後にどうしても隆二さん姿を消した事を謝りたいって…それと本当に愛していた事も。それを言うために店の前にいたらしいんだけど中々言い出せなくて会えずじまいだって聞いて明日十三時三十分前に必ず隆二さんを空港に連れてくるって約束したの」
「だからって今そんな慌てなくてもいいんじゃないか?」
「…事故に遭うかもしれないから」
「事故?どういう事だ?」
「ううん、単に早く説得しないと間に合わない気がしただけ…隆二さん頑なに会わないって言ったから」
未来が見えるなんて豹には言えない…この力は秘密にしなければならない
「…事情は分かった。だが、十三時三十分までまだ時間はある…行動するなら明日の朝隆二さんがいる店に行き説得する方がいい」
「そうだね…少し先走ってたのかもしれない、豹の言う通り明日の朝一番に店に行く事にする」
「ああ…俺も一緒に行く」
「うん…ありがとう」
そう言うと暗い表情のまま豹と別れ自室に向かう。
違うんだよ…!私が本当に心配しているのはもしかしたら…明日真希さんが死んでしまうかもしれない事
未来のビジョンに映った海の上に浮かぶ無残な飛行機の破片が不安を加速させる。
*
飛行機の片方の翼が停止し機内にいる乗客全員に恐怖の色が浮かぶ…
駄目…!駄目…!
次の瞬間には海の上に飛び散る飛行機の破片と赤色の液体が海に染まった…
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
ベッドから飛び起きると全身から汗が伝う感覚がありすかさず時計を見る。
「今何時!?」
時計は朝の七時を指しておりそれにほっと安堵する。
「昔もこんな事があった…」
それは残酷な死に関する未来を見てしまうとその日に正夢として悪夢のような未来が見える事…
「早くどうにかして隆二さんを真希さんに会わせないと…それに飛行機を止めなきゃ…!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる