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Sweets Party 14
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時間は進み、日曜日。
時刻は午前9時を過ぎた所。保徳と良太を除く、5名が“水面カフェ”に集合していた。
着々と準備が進み、店の中は誕生日パーティーらしく、華やかに飾られていた。
楽しそうに飾り付けをする未来と梓。明彦は勇気を手伝って料理をしている。明彦は以外にも料理が上手だった。
百合は全体の監督役として、それぞれに指示を出している。
約束の時間は正午。あまり時間の無い中、それぞれの役割をこなしていた。
「ちょっとー、梓さぁ~そこ歪んでる~」
「うるさい‼︎ 偉そうに言うなら手伝え‼︎」
雰囲気良く飾り付けは進み、約束の時間まで残り30分となった。
料理よりもデザートがメインのパーティー。所狭しと色取り取りのデザートが並び、店内が甘い香りに包まれていた。
「そろそろ時間じゃ無い? みんなクラッカーを持って」
約束の時間まで残り5分。各自クラッカーを手に、出迎える準備をする。
皆がドキドキしながらその瞬間を待った。そして約束の時間丁度。店の前に人影が見える。小さな影と、大きな影が重なり、扉に手をかけるのが見えた。
“チリンチリン”
ドアベルが鳴り、良太が店に入った瞬間。
“パン‼︎ パパパン‼︎”
クラッカーの音が鳴り響く。良太が音に驚き、目を大きくしている所で、勇気、梓、明彦、百合が声を上げた。
「「「「おめでとう‼︎ 良太君‼︎」」」」
良太は驚きを通り越し、状況が理解出来ていない様子だった。
良太はチラリと未来を見る。良太の視線の先には、輝くような笑顔でホワイトボードを掲げていた。
『お誕生日おめでとう‼︎ 良太君‼︎』
良太は状況を理解した。そして、良太は保徳を見た。保徳はニコリと笑い、そして言った。今まで仕事ばかりで一度も言った事がない言葉。
「ハッピーバースデー。良太」
保徳の言葉が良太の心に届く。良太は涙を浮かべ、保徳に抱き着いた。保徳は良太を優しく抱き、頭を撫でる。
「良太。本当に大きくなったな。今まで一緒に誕生日を祝ってあげられなくてごめんな」
良太は保徳の胸に顔を埋め、首を左右に振った。
その様子を笑顔で見つめていた勇気が、2人の肩に手を当てて言う。
「お2人とも、良かったですね。それもこれも、保徳さんが決断したおかげです。本当にありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます。こんなに立派なパーティーを準備していただけるなんて……何てお礼を言えば良いか……」
「お礼なんて、このパーティーを楽しんで頂ければそれで十分です。さぁ、お腹が空いたでしょう? いっぱい食べてくださいね」
良太がようやく保徳から離れ、皆で料理を食べようとした時、
“チリンチリン”
と、ドアベルが鳴った。
全員の視線がドアを開けた人物に集中する。そこには、背が高く、痩せ型で黒いスーツに身を包んだ男が肩で息をしながら立っていた。
「あれ? なんで君がここにいる?」
その男に反応したのは保徳だった。男は息を整え、額に汗を滲ませながら保徳を見た。その表情は、とても悲しく、今にも泣き出しそうな笑顔だった。
「椚と同じ部署の子から聞いたんだ。何もかも全部」
そう言って、男は膝を折って座り、床に頭をつけて叫んだ。
「本当にすまなかった‼︎‼︎ お前が大変な状況にあったとも知らず、今まで何もしてこなかった‼︎」
保徳は慌てて男に駆け寄り、頭を上げるように言う。男はしばらく涙を流した後、ゆっくりと立ち上がった。
あまりの急展開に呆然とする一同に対して、保徳は男を紹介する。
「こいつは俺の幼馴染で、榊 真司と言います。私が元いた会社の代表取締役です」
「え? 代表取締役と言う事は、社長っすか⁉︎」
そう驚きの声を上げる明彦。
「えー‼︎ 社長が頭を下げるって‼︎ 保徳さんは一体何者なの⁉︎」
梓の質問に、保徳は照れ臭そうに頬をかきながら返答をする。
「今の会社はこの榊と私で学生時代に起こしたものなんです。榊は代表取締役として、私はそれを支える為に働いていたのですが、会社が大きくなるにつれ、だんだんと外部から人が集まってどうしようもない状態になってしまいました。思い入れのある会社なので、何とかしようと頑張っていたのですが……」
「そうだったの……そうとは知らず、酷い事を言ってしまってごめんなさい」
百合が申し訳無さそうに頭を下げる。それを見た保徳は慌てて百合に頭を上げるように言った。
「頭を上げてください‼︎ 百合さんのあの言葉と、未来さんの喝で目が覚めたんです‼︎ 感謝こそすれ、怒ったり恨んだりする事は私にはありません⁉︎」
未来は保徳の顔を思い切り叩いた事を思い出し、顔を赤くした。
「椚、戻って来る気は無いか?」
真司が真剣な眼差しで保徳を見て尋ねた。保徳は少し笑みを浮かべ、自分の意見を口にした。
「誘いは嬉しいよ。しかし、今は会社よりも家族の方が大切なんだ。戻ればきっと、今までと変わらず毎日遅くなるだろう。そうすれば息子が寂しい思いをする。そんな思いはもうさせたく無いんだ。わかってくれ」
そう言われた真司は、しばらく俯いて考えた後、顔を上げて笑顔で保徳を見た。
「わかった。椚、本当に済まなかった。せめて、何か俺に償いをさせてくれないか? そうでもしないと俺の気が治らない」
保徳は笑い、”償いはいらない“と言った。
「その代わり、今日は息子の誕生日なんだ。償いとかそう言うのは抜きにして、息子の誕生日を祝ってくれないか? 友人として」
真司は目を丸くした後、笑顔で良太と目線を合わせ、そして目の前に跪き言う。
「良太君。お誕生日おめでとう。誕生日パーティーの邪魔をしてごめんね。おじさんからも、何か贈り物をしたいんだが、何が良い?」
良太は少し暗い顔をして、真司に向かって言った。
「…お父さんを連れて行かないで」
「それは大丈夫。良太君のお父さんは良太君の事が大好きだから、そんな2人を引き離す様な事はもうしないよ」
「わかった‼︎ じゃあもう何もいらない‼︎」
良太は笑顔で真司に言った。真司は少し驚いたが、直ぐに優しい笑顔になり、良太と握手をした。
「これで良太君とおじさんは友達だ。困った事があれば何でも言ってくれ」
「早速お願い事をして良い?」
「何でも言ってくれ。遠慮なんてするなよ」
「じゃあねぇ、一緒にご飯を食べて、遊ぼうよ‼︎」
「はははは‼︎ ありがとう。じゃあおじさんもご馳走になるよ」
真司は全員を見渡し、一礼してパーティーを中断した事を謝罪した。
一同は各々のに好きな物を皿に取り、楽しく話し、笑いながらお腹いっぱいになるまで食べる。
真司が勇気を見た時、驚いた様子で何かを言おうとしたが、勇気が口元に人差し指を当てた。それを見た真司が会釈をし、何も無かったかの様に保徳の横に座る。
その様子を未来は不思議に思い、首を傾げた。
楽しいパーティーは夜まで続き、良太にとって、初めて父親と過ごす誕生日だった。この日以降、毎年誕生日には”水面カフェ“でパーティーをするのが恒例行事となった。
時刻は午前9時を過ぎた所。保徳と良太を除く、5名が“水面カフェ”に集合していた。
着々と準備が進み、店の中は誕生日パーティーらしく、華やかに飾られていた。
楽しそうに飾り付けをする未来と梓。明彦は勇気を手伝って料理をしている。明彦は以外にも料理が上手だった。
百合は全体の監督役として、それぞれに指示を出している。
約束の時間は正午。あまり時間の無い中、それぞれの役割をこなしていた。
「ちょっとー、梓さぁ~そこ歪んでる~」
「うるさい‼︎ 偉そうに言うなら手伝え‼︎」
雰囲気良く飾り付けは進み、約束の時間まで残り30分となった。
料理よりもデザートがメインのパーティー。所狭しと色取り取りのデザートが並び、店内が甘い香りに包まれていた。
「そろそろ時間じゃ無い? みんなクラッカーを持って」
約束の時間まで残り5分。各自クラッカーを手に、出迎える準備をする。
皆がドキドキしながらその瞬間を待った。そして約束の時間丁度。店の前に人影が見える。小さな影と、大きな影が重なり、扉に手をかけるのが見えた。
“チリンチリン”
ドアベルが鳴り、良太が店に入った瞬間。
“パン‼︎ パパパン‼︎”
クラッカーの音が鳴り響く。良太が音に驚き、目を大きくしている所で、勇気、梓、明彦、百合が声を上げた。
「「「「おめでとう‼︎ 良太君‼︎」」」」
良太は驚きを通り越し、状況が理解出来ていない様子だった。
良太はチラリと未来を見る。良太の視線の先には、輝くような笑顔でホワイトボードを掲げていた。
『お誕生日おめでとう‼︎ 良太君‼︎』
良太は状況を理解した。そして、良太は保徳を見た。保徳はニコリと笑い、そして言った。今まで仕事ばかりで一度も言った事がない言葉。
「ハッピーバースデー。良太」
保徳の言葉が良太の心に届く。良太は涙を浮かべ、保徳に抱き着いた。保徳は良太を優しく抱き、頭を撫でる。
「良太。本当に大きくなったな。今まで一緒に誕生日を祝ってあげられなくてごめんな」
良太は保徳の胸に顔を埋め、首を左右に振った。
その様子を笑顔で見つめていた勇気が、2人の肩に手を当てて言う。
「お2人とも、良かったですね。それもこれも、保徳さんが決断したおかげです。本当にありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます。こんなに立派なパーティーを準備していただけるなんて……何てお礼を言えば良いか……」
「お礼なんて、このパーティーを楽しんで頂ければそれで十分です。さぁ、お腹が空いたでしょう? いっぱい食べてくださいね」
良太がようやく保徳から離れ、皆で料理を食べようとした時、
“チリンチリン”
と、ドアベルが鳴った。
全員の視線がドアを開けた人物に集中する。そこには、背が高く、痩せ型で黒いスーツに身を包んだ男が肩で息をしながら立っていた。
「あれ? なんで君がここにいる?」
その男に反応したのは保徳だった。男は息を整え、額に汗を滲ませながら保徳を見た。その表情は、とても悲しく、今にも泣き出しそうな笑顔だった。
「椚と同じ部署の子から聞いたんだ。何もかも全部」
そう言って、男は膝を折って座り、床に頭をつけて叫んだ。
「本当にすまなかった‼︎‼︎ お前が大変な状況にあったとも知らず、今まで何もしてこなかった‼︎」
保徳は慌てて男に駆け寄り、頭を上げるように言う。男はしばらく涙を流した後、ゆっくりと立ち上がった。
あまりの急展開に呆然とする一同に対して、保徳は男を紹介する。
「こいつは俺の幼馴染で、榊 真司と言います。私が元いた会社の代表取締役です」
「え? 代表取締役と言う事は、社長っすか⁉︎」
そう驚きの声を上げる明彦。
「えー‼︎ 社長が頭を下げるって‼︎ 保徳さんは一体何者なの⁉︎」
梓の質問に、保徳は照れ臭そうに頬をかきながら返答をする。
「今の会社はこの榊と私で学生時代に起こしたものなんです。榊は代表取締役として、私はそれを支える為に働いていたのですが、会社が大きくなるにつれ、だんだんと外部から人が集まってどうしようもない状態になってしまいました。思い入れのある会社なので、何とかしようと頑張っていたのですが……」
「そうだったの……そうとは知らず、酷い事を言ってしまってごめんなさい」
百合が申し訳無さそうに頭を下げる。それを見た保徳は慌てて百合に頭を上げるように言った。
「頭を上げてください‼︎ 百合さんのあの言葉と、未来さんの喝で目が覚めたんです‼︎ 感謝こそすれ、怒ったり恨んだりする事は私にはありません⁉︎」
未来は保徳の顔を思い切り叩いた事を思い出し、顔を赤くした。
「椚、戻って来る気は無いか?」
真司が真剣な眼差しで保徳を見て尋ねた。保徳は少し笑みを浮かべ、自分の意見を口にした。
「誘いは嬉しいよ。しかし、今は会社よりも家族の方が大切なんだ。戻ればきっと、今までと変わらず毎日遅くなるだろう。そうすれば息子が寂しい思いをする。そんな思いはもうさせたく無いんだ。わかってくれ」
そう言われた真司は、しばらく俯いて考えた後、顔を上げて笑顔で保徳を見た。
「わかった。椚、本当に済まなかった。せめて、何か俺に償いをさせてくれないか? そうでもしないと俺の気が治らない」
保徳は笑い、”償いはいらない“と言った。
「その代わり、今日は息子の誕生日なんだ。償いとかそう言うのは抜きにして、息子の誕生日を祝ってくれないか? 友人として」
真司は目を丸くした後、笑顔で良太と目線を合わせ、そして目の前に跪き言う。
「良太君。お誕生日おめでとう。誕生日パーティーの邪魔をしてごめんね。おじさんからも、何か贈り物をしたいんだが、何が良い?」
良太は少し暗い顔をして、真司に向かって言った。
「…お父さんを連れて行かないで」
「それは大丈夫。良太君のお父さんは良太君の事が大好きだから、そんな2人を引き離す様な事はもうしないよ」
「わかった‼︎ じゃあもう何もいらない‼︎」
良太は笑顔で真司に言った。真司は少し驚いたが、直ぐに優しい笑顔になり、良太と握手をした。
「これで良太君とおじさんは友達だ。困った事があれば何でも言ってくれ」
「早速お願い事をして良い?」
「何でも言ってくれ。遠慮なんてするなよ」
「じゃあねぇ、一緒にご飯を食べて、遊ぼうよ‼︎」
「はははは‼︎ ありがとう。じゃあおじさんもご馳走になるよ」
真司は全員を見渡し、一礼してパーティーを中断した事を謝罪した。
一同は各々のに好きな物を皿に取り、楽しく話し、笑いながらお腹いっぱいになるまで食べる。
真司が勇気を見た時、驚いた様子で何かを言おうとしたが、勇気が口元に人差し指を当てた。それを見た真司が会釈をし、何も無かったかの様に保徳の横に座る。
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