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#015 天秤はどちらにも傾かず
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ゴールデンウィークの喧騒が嘘のように過ぎ去り、学園に日常が戻ってきて一週間が経ったある日の放課後。僕たちのもとに、肆谷龍弥副会長から緊急の招集がかかった。機術を悪用して同級生に危害を加えた中学生を、彼女自身が取り押さえたのだという。
指定された学園内の特別聴取室へ向かうと、そこにはパイプ椅子に座らされた一人の男子中学生と、腕を組んで彼を見下ろす肆谷副会長の姿があった。部屋の空気は、まるで凍りついたかのように冷たく、重い。
「彼よ。名前は野村恭介。都内の公立中学に通う、ごく普通の生徒……いいえ、いじめられっ子ね」
副会長は、一切の感情を排した声で説明を始める。
「普段から三人の生徒からなるグループのいじめの対象にされていたようだけど、先日、私が目撃した時は、風の機術から生成した真空波で、そのいじめっ子たちを切り傷だらけにして、逆に追い詰めていたわ。……まあ、私の敵ではなかったけれど」
野村くんと呼ばれた少年は、僕たちの存在に気づいてもなお、俯いたまま顔を上げようとしない。ただ、固く握りしめられた拳が、かすかに震えていた。その震えは、恐怖か、怒りか、それとも屈辱か。
「捕まえた時の彼のうるさかったこと。『なんであいつらの味方をするんだ!』とか、『こっちが散々泣かされたんだから、あっちだって泣き腫らさないと不公平だろうが!』とか……聞き飽きるほど喚いていたわ」
「……だって、本当のことだろ」
それまで沈黙を守っていた野村くんが、絞り出すような声で呟いた。
「じゃあ、あんたは俺に泣き寝入りしろって言うのか? 俺はな、守ってくれるはずの先生にも見放されて、親には『厄介ごとを持ち込むな』って突き放されて! クラスの誰も、見て見ぬふりだ! 孤立してたんだぞ!? 中学生だから、この環境から独りで逃げ出すこともできない……そんな居場所のない人間は、もう他人を傷つけてでも自分の居場所を作るしかないんだよ! 分かってくれよ……!」
彼の悲痛な叫びに、僕は胸が締め付けられるのを感じた。僕自身、中学時代にサンドバッグのような扱いを受けていたいじめの記憶が、嫌でも蘇る。今でこそ、新しい環境と仲間のおかげでその傷は癒えつつあるが、当時は彼のように、どうすればやり返せるかということばかりを考えていた。結局、僕には実行する勇気がなかっただけで……。彼の痛みは、痛いほどに理解できた。
しかし、そんな彼の魂の叫びに対しても、肆谷副会長の態度は氷のように冷徹だった。
「七座、まさかあんた、彼に同情しているんじゃないでしょうね?」
僕の心を見透かしたような言葉に、どきりとする。
「付け加えて言うわ。彼はいじめっ子たちを一方的に追い詰めながら、それを心から楽しんでいた。ゲスな笑い声を上げながらね。……なんだったら、聞いてみる? 証拠として録音してあるから」
「なっ……! 聞いてないぞ、そんなこと!」
野村くんが血相を変え、副会長が取り出したスマートフォンを奪おうと飛びかかる。だが、その素人の動きはあまりにも鈍重で、副会長は柳に風と軽くいなすと、無情にも再生ボタンを押した。
スピーカーから響いてきたのは、地獄の合唱だった。
泣き叫ぶ複数の少年の声。命乞いをする声。それに重なるようにして、甲高く、粘着質な一人の少年の笑い声が響き渡る。「もっとだ!もっと泣けよ!」「お前らが俺にしてきたことに比べたら、こんなの全然足りねぇんだよ!」「ひゃはははは!」
それは、被害者の悲鳴を肴に嗜虐心を満足させている、紛れもない加害者の声だった。
「七座、彼は確かに被害者だったのかもしれない。でもね、『いじめられた者は痛みを知って優しくなれる』なんていうのは、綺麗事でしかないのよ。その痛みを他人にも味合わせなければ不公平だと考える人間だって、掃いて捨てるほどいる。……あんたも、心当たりがあるんじゃないの?」
その問いかけに、僕は何も答えを返すことができなかった。復讐を夢想していたかつての自分が、野村くんと重なって見えたからだ。
「彼に力を与えた連中も、きっと同類よ。自ら努力して高みを目指すのではなく、他人を引きずり下ろすことで、相対的に自分の価値を高めようとする……淘汰されて当然の連中。自分を高める努力はせず、都合のいい神様や誰かが力を与えてくれるのを待つばかり。自分から起こす行動は、人の足を引っ張ることだけ。何かをプラスにするより、マイナスにする方が、よっぽど楽だから。自分も、他人もね」
「何だと……!」
その言葉に、ついに野村くんの堪忍袋の緒が切れた。彼は再び副会長に掴みかかろうとするが、その両腕は、いとも簡単に一本の腕でまとめ上げられ、背後へと捻り上げられた。
「あがっ……!」
「本当のことを言われて頭に来た? でも、それが事実よ。あんたは虐げられる環境にいながら、そこから脱するための努力を放棄した。それが何だったかは知らないけれど、自分の苦しみから目を背けるために、現実逃避ばかりしていたんでしょう。それでは何も変わらない。成長もできない。そして、楽に力が手に入ると分かれば、あっさりとそれに飛びつき、眠っていた欲望と凶暴性を解き放った。……あんたみたいな人間を、一体誰が助けたいと思うのかしら」
「ふざけるな! 少なくとも、俺をいじめてたあのクズどもより、俺はマシな人間だ!」
「そうかしら? さっきの録音を聞く限り、私には同レベルの人間に聞こえたけど」
「あいつらが俺をいじめていたのは、ただの暇つぶしだ! ゲームでもスポーツでも、何でも代わりがきくはずの憂さ晴らしに、俺を選んだだけだ! 最低の行為だろ! でも、俺がやったのは復讐だ! 他の何でも埋めることのできない、あいつらにやり返すことでしか埋まらない、心の穴を埋めたんだ! それを否定するっていうのは、俺に一生負け犬のまま泣き寝入りしろって言うのと同じことだ! それを否定するなら……何か代わりがあるって言うのかよ! いじめで抉られた、俺の心の穴を埋めてくれるものが!」
彼の絶叫が、静かな部屋に木霊する。それに対し、副会長は静かに告げた。
「あるわよ。まず、『足るを知る』ということ。それを受け入れなければ、あんたはどんなに成功したって、『あの時いじめられてさえいなければ』という過去に足を引っ張り続けられる。いじめられた過去は消えない。だが、今は十分に幸せだ。そう思えるまで、自分と向き合い続けることよ。そして、本当の意味で自分の幸せを探し、それに向かって努力を続ければ、過去の苦しみなんて、いずれ気にならなくなるわ」
「っ……!」
野村くんは力なく腕を振りほどくと、僕たちに背を向けた。
「……話にならねぇよ。成功者で、強者のあんたみたいな人間には、一生、俺みたいな人間の気持ちは分かりっこないんだろうな」
「気持ち? 自分の憎い人間が苦しむ姿を見ることが、何よりの幸せだと感じる心のことかしら」
「……ああ、そうだよ。今まで生きてきた中で、あんなに満たされたことはなかった。……悪いかよ。でも、しょうがないだろ。現にそう感じちゃったんだから」
「悪いわね。あんたのその思考は、真っ当な叱責を受けただけで、過剰な報復に走りかねない危険なものよ」
「ああ、そうだな。今あんたに勝てる力があるなら、すぐにでもその綺麗な顔をズタズタに切り刻んでやりたいところだよ」
「でも、今のあんたは機術デバイスを取り上げられて、何の力もない。無力なまま、勝てないと分かっている相手に突っ込んでいくほどの馬鹿ではないようね。……あんたみたいな人間には、本当は説教なんて不要なのよ。力さえ取り上げてしまえば、それで十分」
副会長はそう言い放つと、僕に向き直った。
「七座、行きましょう。彼のような人間にデバイスを配っている輩を特定して潰す方が、よっぽど建設的だわ」
「……はい」
僕は、一度だけ野村くんの震える背中を見つめ、静かにその後に続いた。
「肆谷副会長……あれで、よかったんでしょうか」
廊下を歩きながら、僕は尋ねずにはいられなかった。
「私にできるのは、あそこまでよ。私は、人の心に寄り添うなんて器用な真似はできないから。ああいうのは、カウンセラーの仕事よ」
彼女は前を向いたまま、淡々と答える。
「彼が私の言葉で何かを感じ、真っ当な道を歩もうと努力するなら、それでいい。また楽な力に手を出すようなら、その度に叩き潰す。そして、その力を与える元を叩く。最終的に、その根源が生まれないような社会システムを構築する。私がやるべきことは、それだけよ」
「……じゃあ、一刻も早く、敵の尻尾を掴まないとですね」
「ええ、そうね」
彼女の横顔には、一切の迷いはなかった。それは、あまりに苛烈で、孤独な正義の形。だが、その揺るぎない覚悟が、今の僕には眩しく見えた。
指定された学園内の特別聴取室へ向かうと、そこにはパイプ椅子に座らされた一人の男子中学生と、腕を組んで彼を見下ろす肆谷副会長の姿があった。部屋の空気は、まるで凍りついたかのように冷たく、重い。
「彼よ。名前は野村恭介。都内の公立中学に通う、ごく普通の生徒……いいえ、いじめられっ子ね」
副会長は、一切の感情を排した声で説明を始める。
「普段から三人の生徒からなるグループのいじめの対象にされていたようだけど、先日、私が目撃した時は、風の機術から生成した真空波で、そのいじめっ子たちを切り傷だらけにして、逆に追い詰めていたわ。……まあ、私の敵ではなかったけれど」
野村くんと呼ばれた少年は、僕たちの存在に気づいてもなお、俯いたまま顔を上げようとしない。ただ、固く握りしめられた拳が、かすかに震えていた。その震えは、恐怖か、怒りか、それとも屈辱か。
「捕まえた時の彼のうるさかったこと。『なんであいつらの味方をするんだ!』とか、『こっちが散々泣かされたんだから、あっちだって泣き腫らさないと不公平だろうが!』とか……聞き飽きるほど喚いていたわ」
「……だって、本当のことだろ」
それまで沈黙を守っていた野村くんが、絞り出すような声で呟いた。
「じゃあ、あんたは俺に泣き寝入りしろって言うのか? 俺はな、守ってくれるはずの先生にも見放されて、親には『厄介ごとを持ち込むな』って突き放されて! クラスの誰も、見て見ぬふりだ! 孤立してたんだぞ!? 中学生だから、この環境から独りで逃げ出すこともできない……そんな居場所のない人間は、もう他人を傷つけてでも自分の居場所を作るしかないんだよ! 分かってくれよ……!」
彼の悲痛な叫びに、僕は胸が締め付けられるのを感じた。僕自身、中学時代にサンドバッグのような扱いを受けていたいじめの記憶が、嫌でも蘇る。今でこそ、新しい環境と仲間のおかげでその傷は癒えつつあるが、当時は彼のように、どうすればやり返せるかということばかりを考えていた。結局、僕には実行する勇気がなかっただけで……。彼の痛みは、痛いほどに理解できた。
しかし、そんな彼の魂の叫びに対しても、肆谷副会長の態度は氷のように冷徹だった。
「七座、まさかあんた、彼に同情しているんじゃないでしょうね?」
僕の心を見透かしたような言葉に、どきりとする。
「付け加えて言うわ。彼はいじめっ子たちを一方的に追い詰めながら、それを心から楽しんでいた。ゲスな笑い声を上げながらね。……なんだったら、聞いてみる? 証拠として録音してあるから」
「なっ……! 聞いてないぞ、そんなこと!」
野村くんが血相を変え、副会長が取り出したスマートフォンを奪おうと飛びかかる。だが、その素人の動きはあまりにも鈍重で、副会長は柳に風と軽くいなすと、無情にも再生ボタンを押した。
スピーカーから響いてきたのは、地獄の合唱だった。
泣き叫ぶ複数の少年の声。命乞いをする声。それに重なるようにして、甲高く、粘着質な一人の少年の笑い声が響き渡る。「もっとだ!もっと泣けよ!」「お前らが俺にしてきたことに比べたら、こんなの全然足りねぇんだよ!」「ひゃはははは!」
それは、被害者の悲鳴を肴に嗜虐心を満足させている、紛れもない加害者の声だった。
「七座、彼は確かに被害者だったのかもしれない。でもね、『いじめられた者は痛みを知って優しくなれる』なんていうのは、綺麗事でしかないのよ。その痛みを他人にも味合わせなければ不公平だと考える人間だって、掃いて捨てるほどいる。……あんたも、心当たりがあるんじゃないの?」
その問いかけに、僕は何も答えを返すことができなかった。復讐を夢想していたかつての自分が、野村くんと重なって見えたからだ。
「彼に力を与えた連中も、きっと同類よ。自ら努力して高みを目指すのではなく、他人を引きずり下ろすことで、相対的に自分の価値を高めようとする……淘汰されて当然の連中。自分を高める努力はせず、都合のいい神様や誰かが力を与えてくれるのを待つばかり。自分から起こす行動は、人の足を引っ張ることだけ。何かをプラスにするより、マイナスにする方が、よっぽど楽だから。自分も、他人もね」
「何だと……!」
その言葉に、ついに野村くんの堪忍袋の緒が切れた。彼は再び副会長に掴みかかろうとするが、その両腕は、いとも簡単に一本の腕でまとめ上げられ、背後へと捻り上げられた。
「あがっ……!」
「本当のことを言われて頭に来た? でも、それが事実よ。あんたは虐げられる環境にいながら、そこから脱するための努力を放棄した。それが何だったかは知らないけれど、自分の苦しみから目を背けるために、現実逃避ばかりしていたんでしょう。それでは何も変わらない。成長もできない。そして、楽に力が手に入ると分かれば、あっさりとそれに飛びつき、眠っていた欲望と凶暴性を解き放った。……あんたみたいな人間を、一体誰が助けたいと思うのかしら」
「ふざけるな! 少なくとも、俺をいじめてたあのクズどもより、俺はマシな人間だ!」
「そうかしら? さっきの録音を聞く限り、私には同レベルの人間に聞こえたけど」
「あいつらが俺をいじめていたのは、ただの暇つぶしだ! ゲームでもスポーツでも、何でも代わりがきくはずの憂さ晴らしに、俺を選んだだけだ! 最低の行為だろ! でも、俺がやったのは復讐だ! 他の何でも埋めることのできない、あいつらにやり返すことでしか埋まらない、心の穴を埋めたんだ! それを否定するっていうのは、俺に一生負け犬のまま泣き寝入りしろって言うのと同じことだ! それを否定するなら……何か代わりがあるって言うのかよ! いじめで抉られた、俺の心の穴を埋めてくれるものが!」
彼の絶叫が、静かな部屋に木霊する。それに対し、副会長は静かに告げた。
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「っ……!」
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「悪いわね。あんたのその思考は、真っ当な叱責を受けただけで、過剰な報復に走りかねない危険なものよ」
「ああ、そうだな。今あんたに勝てる力があるなら、すぐにでもその綺麗な顔をズタズタに切り刻んでやりたいところだよ」
「でも、今のあんたは機術デバイスを取り上げられて、何の力もない。無力なまま、勝てないと分かっている相手に突っ込んでいくほどの馬鹿ではないようね。……あんたみたいな人間には、本当は説教なんて不要なのよ。力さえ取り上げてしまえば、それで十分」
副会長はそう言い放つと、僕に向き直った。
「七座、行きましょう。彼のような人間にデバイスを配っている輩を特定して潰す方が、よっぽど建設的だわ」
「……はい」
僕は、一度だけ野村くんの震える背中を見つめ、静かにその後に続いた。
「肆谷副会長……あれで、よかったんでしょうか」
廊下を歩きながら、僕は尋ねずにはいられなかった。
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彼女は前を向いたまま、淡々と答える。
「彼が私の言葉で何かを感じ、真っ当な道を歩もうと努力するなら、それでいい。また楽な力に手を出すようなら、その度に叩き潰す。そして、その力を与える元を叩く。最終的に、その根源が生まれないような社会システムを構築する。私がやるべきことは、それだけよ」
「……じゃあ、一刻も早く、敵の尻尾を掴まないとですね」
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