異世界に飛ばされたけど『ハコニワ』スキルで無双しながら帰還を目指す

かるぼな

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94.復活

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「ふう、びっくりした~」

 のんびりとした声が巫女様の口から洩れた。
 目をぱちぱちさせてキョロキョロと周りを確認している。
 竜人とはいえ人間ぽい仕草をするんだなと思ってしまう。

「よく封印を解けたわね。あなた本当に人間?」
「おいおい他に言う事があるんじゃないのか?」

 いきなり人外扱いされるとは思わなかった。
 こうして巫女様と話してみると、中身は人間と変わらない。
 外見が少し違うだけだ。

「ふふ、冗談よ。助けてくれてありがとう」
「ああ、どういたしまして」

 ずいぶんと明るい竜人みたいだ。
 とりあえず『分解』で本人も分解されなくて良かった。

「あ、あれ」

 巫女様は立とうとしているみたいだけど出来ない様だ。
 うんうん言って立ち上がろうとしている。

「立てないのか?」
「うん、そうみたい……」

 まあ無理も無いか。
 百年以上も動かなかったら筋力が落ちるだろう。
 竜人も例に漏れずってやつだな。
 
「ライドお前の家の中に運ぶぞ」
「ああ、構わない。使ってくれ」

 このまま巫女様を放置していくのもな。
 せっかく封印から助けられたのだから。
 運ぶぐらい手伝ってもいいだろう。

「手を貸すよ」
「えっ? きゃあ! 何これ!」

 俺は二本の『幻手』で巫女様を持ち上げる。
 丁度お姫様抱っこの様な形だ。
 女性だから直接触るよりこちらの方がいいだろう。
 さっそくスキルが役に立った。

「心配するな。俺の能力だ。部屋まで運ぶよ」
「えっ、そうなの。うん、ありがとう」

 切替早いな。
 ベッドに運ぶと魔法をかけることにする。
 『回復』、『浄化』、『解毒』、『治癒』と良さそうなスキルを。

「体が温かくなったわ」
「あとは寝てれば大丈夫じゃないか」
「うん。色々とありがとう」
「ああ、今はゆっくり休んでくれ」

 『鑑定』してみたけれど問題なさそうだ。
 食事をして筋力を戻せば普通に生活できると思う。

「レンヤ殿、巫女様を救っていただき感謝する」
「ありがとう」

 竜人二人は頭を下げる。
 初めてあった時とは随分と違い殊勝な態度だ。
 よっぽど堪えたってことか。

「巫女様が回復するまで、もう一戦やるか?」
「「!?」」

 ぶんぶんと首を振る竜人二人。

「か、勘弁してくれ……」

 完全に拒否された。
 さっきはあんなにやる気満々だったのにな。

「でも巫女様はしばらく動かせないだろ?」
「ええ、何日か休んでいただくしかないですね」
「確かに、病人を助ける云々の話も本人が回復してからだな」
「そうですね」

 つまり時間が出来た。

「じゃあ、シーナとネネ俺と修行するか?」

 待っている時間も勿体ないしな。

「レンヤさんはあの戦いを見せて、わたくしたちに戦えとおっしゃるのですか?」
「ナリーちゃんとマリーちゃんが見ても大丈夫な修行でしたら問題ありません」

 うーん。先程の戦いの評判が悪い様だ。
 実験が良くなかったのか?
 ほらスキルも使わなければ分からないし、いざという時困るだろ。
 積極的に使っていくのは悪くないはず。
 うん、俺の中で問題ないと出た。
 そんな考えを二人に伝えてみる。

「はあ、まあレンヤさんですからね……」
「そうですね。レンヤさんですから……」

 何とも曖昧な返事が返ってきた。
 仕方がないので子供の前でやらなければいいんじゃないのでは、という結論になった。
 良い子のみんなは真似するなってことか?

「じゃあ空の散歩でもするか」
「空の散歩ですか?」

 『飛翔』のスキルも出来たので二人にも空を飛ぶ楽しさを味わって貰いたい。
 複数飛行は初めてなので実験も兼ねている。
 健全な実験だから問題ないだろう。

「ああ、空を飛べるスキルを獲得したのでな」
「詳細を伺ってもよろしいですか?」

 随分と警戒されているな。

「簡単に言うと俺が『飛翔』のスキルを使い二人を掴んで飛ぶって感じだ」

 それ以上詳細もないだろう。

「やり方はどうかと思いますけれど、空を飛べるのは楽しそうですわね」
「はい。飛んではみたいですね」

 シーナもネネもやる気になった様だ。
 実際飛べるのは気持ちがいいからな。
 是非体験してもらいたい。

「じゃあライドちょっと行ってくる。巫女様をよろしくな」
「ああ、任せろ。二人とも……気を付けろよ」

 ライドが二人に憐みの顔を向けると、シーナとネネは嫌そうに顔をしかめる。
 お前達いつからアイコンタクト出来る様になった。
 何か通じるものがあったみたいだ。
 
 もちろん安全には注意しますよ。
 二人を危険な目にあわせるつもりはない。

「じゃあ空気の抵抗があるから魔力を纏ってくれ」
「「はい」」
「よし、次は俺の隣に来てくれ。そうしたら『幻手』で二人の腰を掴んでから持ち上げる。ゆっくり浮かばせるからな」

 うん、俺にしては丁寧な説明だな。
 二人も安心だろう。

「そ、そんなに丁寧ですと、何故か不気味さを感じますわ」
「なんでしょう。ゾクッとしますね……」

 精神衛生上、聞かなかったことにしよう。
 更に俺の魔力で二人の周りを包む。
 万が一もあるからな。
 安全対策は万全にしないと。
 
「浮かぶぞ!」

 地面から足が離れて、ゆっくりと浮かんでいく。
 高さはライドの家の屋根を越えた。

「わあ、凄いですね!」
「本当に飛べましたね!」

 音にするとふわああって感じかな。
 二人には好評みたいだ。
 これはもっとサービスしないとな。
 徐々にスピードを上げて上昇していく。

「レ、レンヤさん?」
「は、早くないですか?」
「そうかまだ序の口だぞ」

 じわじわとスピードを上げていく。

「えっえっ?」
「レンヤさん?」

 更にスピードを上げて上昇。
 何だか気持ちが乗ってきた。
 慣れてきたところで俺は魔力を高め加速する。

「ドンッ!!」

 そんな音と共に俺達の体は急加速した。
 轟くような大音響と共に衝撃波が生じ空気の壁を越える。

「「きゃああああああああ!?」」

 シーナとネネの叫びが置き去りとなる。
 俺達は音速を越えた。
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感想 31

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みんなの感想(31件)

A・l・m
2020.08.10 A・l・m

よほど忙しいのであろう。。。元気だよね?

ログインパス忘れてたりして。。。

解除
かつ
2020.07.09 かつ

続きはまだでしょうか?
早く読みたいんですけど

解除
A・l・m
2020.05.20 A・l・m

れんやさん「あれ? 殺っちゃいました?」

二人「(返事がない)(白目)」

解除

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