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四章 魔導師隊と幸せな夢
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しおりを挟むルイはクント師団長に言われた通り、アクトール襲撃の顛末について直接説明するため騎馬師団本部にやってきた。ライオルに付き添われてクントの執務室に入ると、少しくたびれた様子のクントが執務机から立ち上がった。
ルイはクントのがっしりとした手と握手し、部屋の中央に置かれた長椅子にライオルと並んで腰かけた。クントが向かいの一人がけの椅子に座ると、ルイはアクトールで見聞きしたことをつぶさに話した。
クントは腕組みをして険しい顔でルイの話を聞いた。彼は魔導師ではないので、敵の魔導についてときどき質問された。ルイはつたない説明をしながら、ゾレイも連れてくればよかったと後悔した。クントの執務机に座った書記官は、忙しくペンを走らせてルイの述懐を書き留めている。
「ううん……まったくもって怪奇な事件だ」
話を聞き終えたクントは眉間に深いしわを刻んだ。
「まさかヒューベル王のお膝元で、いきなり襲われるとはなあ……きみも驚いただろう」
「そうですね。ゾレイがいてくれなければ、俺もどうなっていたかわかりません」
「うん、今回はなんとかうまく収まったからいいものの、今後同じことが王宮で起きたらどうするかだな」
クントは短く切りそろえたあごひげを触りながらうなった。
「魔導については私は門外漢だ。犯人の捜索は我々騎馬師団で行うが、事件の捜査には王宮魔導師会に協力してもらうことになった。今度はゾレイにも来てもらうとするか。話をしてくれてありがとう、ルイ」
「お力になれたならよかったです」
「きみの活躍は私も高く評価しているよ。軍人でもないのに、大した行動力だ。決断もよかった」
「そうですか? 俺は剣術がいまいちなので、海王軍に入ってもやっていけないとライオルに断られてしまいましたけどね」
「お? なんだ、海王軍に入る気があるのか? ならライオルの隊に入ればいいじゃないか。第九部隊は魔導師隊とも呼ばれる魔導師で構成された部隊だから、ちょうどいいだろう」
「えっ」
「えっ」
ルイとライオルは同時に声をあげた。ルイは椅子から身を乗り出した。
「俺を海王軍に入れてくれるんですか?」
「きみならいいよ。剣がだめでも魔導師なら戦力になるから」
「師団長」
ライオルは苦虫を噛み潰したような顔になった。
「それはだめです。こいつに兵士はつとまりませんよ」
「なんだ過保護だな。戦場での動き方は心得ているようだし、適任じゃないか。第九部隊は人手不足だろう?」
「人手不足は確かにそうですが……」
「ずっとタールヴィ家の客人じゃルイも肩身が狭いだろうに。王宮での仕事とはうまく折り合いをつければいいし、軍籍を置いてやったらどうだ?」
「でもこいつは海王軍にいれば剣の練習ができるくらいにしか考えてませんよ。危険さを理解していない」
ルイは慌てて首を横に振った。
「それくらいわかってますよ! 海の国に剣を捧げる覚悟です」
「だそうだぞ? 保護者さん」
「…………」
「そんなに心配するくらいなら、お前の近くに置いておいたほうが安全なんじゃないか? あそこは魔導師を保護する側面もあることだし」
ライオルは苦々しい表情で、どう反論するか考えているようだ。ルイはなにか言われる前にクントに言った。
「俺、海王軍に入ります!」
「ありがとう。騎馬師団は歓迎するよ」
「ルイ……」
げんなりしてルイをにらむライオルを見て、クントはおかしそうに笑った。
「タールヴィ隊長、きみの気持ちもわからないでもないが、過保護すぎるのもよくないぞ。入隊嘆願書を早めに持ってきてくれよ」
「……はい」
地をはうような声のライオルの隣で、ルイは目をきらきらと輝かせた。
◆
海王軍カリバン・クルス基地にある騎馬師団本部内の訓練用広場では、駐在する兵士の点呼が毎朝行われる。点呼は部隊ごとに行われ、隊長または隊長補佐が前に立って当日の指示を下す。
今日も第九部隊の点呼は予定通りに行われたが、いつもと違うところが一つあった。前に立つライオルの隣に、真新しい軍服を着たルイが立っている。
「おはよう」
「おはようございます」
ライオルが声をかけると、整列する隊員たちは間髪入れずに挨拶を返した。
「今日は新しい隊員を紹介する。ルイ・ザリシャだ。知っている者もいると思うが、俺が地上から連れてきた風の魔導師だ。剣の腕はいまいちだが、先日のアクトール襲撃での功績を認められ、入隊の許可をもらった。今後は第九部隊の一員として任務に当たる」
「よろしくお願いします!」
ルイはにこにこしながら元気よく挨拶した。隊員たちは指示がないので黙っているが、全員好奇の目でルイを見ている。
「地上の人間なので海中で呼吸できないことだけ覚えておいてくれ。間違っても海に放りこまないように。元々軍人じゃないから至らないことも多いと思うので、皆でここの決まりを教えてやってくれ。カドレックの班に入れるからそのつもりで。いいな、カドレック」
「はい、隊長」
端の列の先頭に立つ男が返事をした。鮮やかな橙色の髪を後ろで一つにくくった優しそうな兵士だった。
点呼が終わると朝の鍛錬の時間になるが、今日はルイの仕事を見学するため、特別に第九部隊の全員で王宮に向かった。ぞろぞろと外壁の上にあがった隊員たちの前で、ルイは縄をひょいと投げてから剣を振って風を起こした。突風が王宮を抜けて十九家の屋敷群の庭の木々を揺らし、木の葉を舞い上げながらカリバン・クルスの入り口まで吹いていく。全員魔導師である隊員一同はルイの技に見惚れた。
「おー、すげえ」
「こうやって毎朝風を吹かせてるんだな」
ルイはゆっくり剣先を横に動かし、風を右回りに一周させて王宮に戻した。風に乗せていた縄をルイが左手でつかむと、カドレックは感嘆の声をあげた。
「この規模の魔導が使えるなんて、さすが隊長が見こんだだけのことはありますね」
ライオルは口端をつり上げた。
「そうか?」
「はい。本当に俺の班でいいんですか?」
「ああ。基地に戻ったらここでの仕事を説明してやってくれ」
「はい」
仕事を終えたルイがやってくると、カドレックはルイに手を差し出した。
「班長のウィーデ・カドレックだ。よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
ルイはカドレックと握手をかわした。ルイの力を見せたおかげで、カドレックやほかの隊員たちはルイのことをすぐに受け入れたようだった。
一行は訓練用広場に戻り、朝の鍛錬を開始した。班ごとに分かれて順番に場所を移動しながら、筋力トレーニングや模擬戦闘訓練を行う。ルイはカドレックと一緒に隊員たちのあいだを歩きながら、鍛錬の内容を見て学んだ。第九部隊は特殊な部隊なので全員が同じ鍛錬をするわけではなく、執務室で座学中心の訓練を行う者もいた。
アクトール襲撃の際にライオルと一緒に第九部隊も派遣されたので、見たことのある顔もちらほらあった。若い隊員が多かったが、ルイより年下の隊員はほとんどいない。カドレックに理由を聞いたところ、新兵のときは別の隊で経験を積んでから適性を見て第九部隊に移籍する者が多いそうだ。
カドレックもその口で、特殊な魔導が使えて遺失物捜索が得意なので第九部隊に来たのだそうだ。カドレック班は彼のように戦闘以外の特殊技能を持つ者で構成されていて、ルイは比較的命の危険が少ない班に入れてもらったことを知った。
特殊な部隊ゆえに、第九部隊の能力を必要とする事件が起きれば王領を越えて各地方に行くことも多い。カドレック班もしばらく任務で遠くに行っていたが、ジェドニス捜索のため最近カリバン・クルスに呼び戻された。今は任務がないので鍛錬ばかりの毎日だった。
「魔導の鍛錬はどの隊員も必ず行う。魔導の瞬発力を高める訓練と言えばいいかな。必要なときに素早く魔導を使えるようにするんだ」
「なるほど。アクトールとはまた違う訓練方法ですね」
「そりゃまあ、軍だからな。戦闘ができて最低限の読み書きができれば、紋章なんか読めなくてもかまわないのさ」
カドレックは笑って言った。ルイはカドレックの二の腕を見てから自分の腕を見下ろした。小柄な部類に入るルイの腕は細く、軽い剣しか振るえない。だが魔導師隊の中ならルイも役に立てることがあるだろう。ルイは体を鍛えてギレットのようにたくましくなろうと決意した。
ルイの仕事を見物しに行っていたため時間が押してしまい、すべての鍛錬が終わったのは昼過ぎだった。そのまま任務に走っていく班もあったが、カドレック班を含めたいくつかの班は有事に備えて執務室で待機だった。
騎馬師団本部の別棟に各部隊の執務室がある。第九部隊の執務室は全員が入れるだけの広さを持ち、木製の長机が何列も向かい合わせに並んで置かれている。壁一面には本や魔導具の積まれた棚があり、ちょっとした研究ができる程度の設備が整っている。出動命令がないときは、この部屋で座ってできる任務や書類仕事などの雑事をこなす。
ルイがいろいろなものが置かれた棚を眺めていると、がちゃがちゃと音を立ててにぎやかな声が入ってきた。
「おーい! 新入りの歓迎会しよう!」
カドレック班の班員たちだった。酒瓶が入った箱や、いいにおいのする鍋や料理ののった大皿を抱えている。カドレックは持ちこまれた鍋の蓋をぱかりと開けた。
「こりゃ食堂の昼飯じゃないか? なに勝手に持ってきてる。戻してこい」
「カドレック班長、これはもらってきたんです! 今日は匿名で持ちこまれた不審な魔導具の調査をするため、ここにこもる必要があると言ってあります」
「それでなんで酒までもらえるんだ?」
「……班長はお堅いんですから。兵站部の奴らも建前なのを承知の上でくれてますって。ただ名目上はそう言っておかないと、向こうも報告できないじゃないですか。隊長は午後は上に呼ばれてますから大丈夫ですって」
カドレックは渋い顔だったが、ほかの隊員たちは喜んで酒瓶をどんどん回していった。ルイも一本押しつけられた。
「さあザリシャ隊員もどうぞ!」
「はあ……」
ルイは自分をダシに酒盛りをしたいだけのような気がしたが、皆が楽しそうなのでなにも言わないでおいた。ルイも第九部隊の輪の中に入り、乾杯の合図で酒瓶を掲げた。
隊員たちは総じて酒に強く、強めの酒だったにもかかわらずものすごい速さで酒瓶を空けていった。ルイはカドレックの隣の席に座り、コップに酒を少し注いでちびちびと飲んだ。
酒の入った隊員たちはルイに気さくに声をかけ、様々な質問をぶつけた。ルイがにこにこしてどの質問にも答えていると、気に入られたようでパンやら揚げた芋やらを食べさせられた。
「えっ! ザリシャって隊長と一緒に住んでるのか?」
ルイがタールヴィ家の屋敷で暮らしていることを話すと全員が仰天した。
「はあ、居候させてもらってます。俺は地上の人間だから海の国に親戚も知り合いもいないし、ほかに行くところもないですから」
「へえー。隊長も優しいんだな。それにしても十九家の屋敷なんていいなあ……。俺たちの住んでる狭苦しい宿舎の部屋を見てみろよ。きっと隊長の部屋の洗面室ほども広くないぞ」
「はは、まさか……」
「あっ笑ったな? あとで見せてやるよ。狭い部屋にこんなむさくるしい男が六人も詰めこまれているんだからな!」
ルイは笑いながら干しぶどう入りのパンをちぎって口に入れた。ちょっと距離が近すぎる気もするが、いきなりやってきたルイを仲間として認めてくれたようで嬉しかった。
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