38 / 102
We witch you a happy halloween!!
We witch you a happy halloween!【7】
しおりを挟む「……って事は、アレルギーも大丈夫って思ってOK?」
ヴィニーが推しの贔屓目取っ払ってもシゴデキすぎて。安全面への配慮まで行き届いてるとかネ申ってる。
「うん。ないよ」
「では、そうですね……。スイートポテトとパンプキンプリンはいかがでしょう? ありきたりかもしれませんが、定番ともいえますし」
パックは私が答えた直後に二つのメニューを挙げてきた。てか食い気味だったし、パターンごとにいくつ考えてたんだパックさんよ。つくづく私にはもったいない相方……いや相方じゃねぇよ。感化されやすいにも程があるだろうが。
「どっちも旬の物使ってるし素材の味も活きるし美味しいよね~」
「めっちゃいい。どっちも好き。けどさ、二つも作っていいの? 私、器具も材料も用意してないのに」
おめでとう、脳内計算機再稼働。渋々だったのが嘘みたいに乗り気になった関係かな、さっきまでは気にしてなかった事まで気になりだした。そう、早い話がお金の問題。器具と材料だけじゃない、場所まで提供してもらって一銭も出さないとかナイナイ。
そんなんおんぶにだっこに肩車よ。勝手にいらん単語付け足してトンチキ諺を生み出すな。セーラーヴィーナスじゃあるまいし。
「ああ。どうせ余っているのなら、美味いうちに使い切ってしまったほうがいい」
「簡単だからあっという間だよぉ。うふふ」
「決まりだね!」
「……カリン。差し出口かもしれませんが、金銭面の御心配は無用ですから安心してください」
『履いてますよ』と繋げたくなったのは私だけじゃないと信じたい。そうしたい!!
真面目に説明すると、賛同の声が集まっておろおろしてたところにパックが耳打ちしてきた状況。とにかく気が利くパック。総合的に『とにかく明るい安村』より『ほとんど首無しニック』に近い響きになった。解せぬ。
「全然差し出がましくないって。でも、お金は絶対あとで……!」
いますぐにでも払いたいのに、本当にあとじゃないと払えないんだった。財布、ソファどころか駅のロッカーに預けっぱなしだからね/(^o^)\
「ふふ、いいんですよ。あとになって利子付きで請求するなんて事もしませんから。お金の事を考えるのも結構ですけど、一旦忘れてお菓子の事を考えませんか?」
「まぁ確かに。『アクシオ』も使えないし、考えても意味ないか」
ホグワーツレガシー楽しすぎよな。セバスチャンいい奴だし、一生マブでいてくれや。主人公も選んだ選択肢と結構違う言い回しでプレイヤーをヒヤヒヤさせるクレイジーな奴だし結構気に入ってる。あいつたぶんNRCでも上手くやっていけるよ。
「ふふ、私たちだって魔法は使えませんよ。どうです? お菓子の頭になりましたか?」
「完全に切り替わった。“私ハオ菓子ヲ作ルタメダケニ存在シテイル……!”」
これでどうだ。先んじてボケれば、ボケボケの実を食べた疑惑が濃厚なパックだってツッコミに回ってくれるっしょ。後半の謎の台詞は、扇風機の前で死ぬほどやった『我々ハ宇宙人ダ』の要領で言ってみました。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる