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Windfall
Wednesday【46】
「そんな事ないでしょ! あんたはめちゃくちゃ良い奴よ。あたしが保証してあげてるんだから自信持ちなさい!!」
響の腕を結構しっかり抱き締めながら、両腕封じられてて良かったと思った。空いてたら響の懸念通り、右腕筋肉痛だって忘れていつもみたいにバッシンバッシン叩いてただろうから。
「そこまで言うなら…………ありがとう? ……えへへ♡♡ 奏に褒めてもらえると嬉しくなっちゃうなぁ♡」
「うんうん、そうよその調子! 褒め言葉は素直に受け取っておけば良いの♪ ……でも、そうね。今のでわかったわ。見方変えればニシキとミナミはお似合いって事ね? あんなやっすい芝居にころっと騙されちゃうんだもの。ミナミなんて心配してあげる必要なかったんじゃない!」
「そうだよ奏~? この中のだ~~~れも現実には存在しないんだから、奏が怒ってあげたり泣いてあげたりする事ないんだよ?♡♡」
響はあたしの膝に手を置いてきた。そんなとこ触る許可出してないんだけど♡♡
(響って可愛い顔してるしすっごく優しそうに見える――ていうか実際ちゃんと優しいけど、結構ドライでリアリストなとこもあって冷たい人みたいに感じる事もあるのよね。ちょっとゾクッとするけどそこがまた癖になるの♡♡ 好きだとなんでもありになる癖どうにかなんないのかしらって自分でも思うけど、自分の基準が揺らいじゃったり捻じ曲がっちゃったりするくらい激しく好きじゃないと恋愛的に好きとは言えないわよね。ここまで気圧より情緒と体調に影響及ぼしてくる奴いなかったけど、そこまで惚れ込んでるならどんな手使ってもあたしのものにしないとダメよね!!)
「でも、ドラマのキャラにも本当の友達みたいに悲しんだり怒ったりしてあげる奏も本当に良い子で可愛い~♡♡」
響は左の腕を伸ばして頭を撫でてくれた。手自体も大きいし指が長いからあたしの頭なんてボールみたいに掴めちゃうはずなんだけど、頭蓋骨の形に指を沿わせて包み込むように撫でてくるのが気持ち良い。
(さっきあたしとキスしてた響とはまるで別人ね。…………でも、同一人物なのよね。膝の上にちゃっかり手置いちゃうところにスケベ心出てるし……♡♡ 響の唇、あたしの赤リップが移っていつもの色じゃなくなってるし……♡♡ キャラもなんか違うし。可愛いだけじゃなくなってる…………♡)
「――――奏?♡ さっきから僕のほうチラチラ見てたけど、今度はちゃんと観れた?♡♡」
画面下部にエンドロールが流れ出したのをぼんやり眺めていたら、響がそう耳打ちしてきた。
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