トモダチとツイスターしてたらついつい流されちゃった話♡

片喰 一歌

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Windfall

Wednesday【133】


「響!? 良かった、まだ意識はあるのね……!」
  
「んん~……? 頭は起きれてないけど、なんとなく起きてるよ~……」

 すかさず振り返ってみると、モンシロチョウよろしくひらひら泳ぐ右手が視界に入った。

「……って、他人ひとに注意しておいてあたしが縁起でもない事言っちゃダメよね!! 起きてくれて良かったって言い直しとく!」

「えへへへぇ……♡ 奏のセルフツッコミ聞いてると元気になるねぇ♡♡ 僕だけ聴けるラジオみたい……♡」
 
「良い感じよ、そのまま意識保ってて。……ごめんね響、布団行ったらすぐ寝て良いから。歩けそう? 歩けなければ――そうね。そこの布団ここまで引っ張ってくるから、とりあえずあたしがあんたの下から脱出出来るように一瞬身体どかしてくれれば良いわ。そのくらいなら出来そう?」

「うぅん……。すっごく助かるけど、あのお布団僕でも重いなって思うから奏に運ばせたくないなぁ…………」

(重い布団引き摺ってくるより響に全体重かけられてるほうが絶対絶対重いと思うわよ!? 布団実際に持ったわけじゃないけど普通に考えて!)

 眠気MAXでも普段通りの優しさを見せる響にほっこりしつつ、心の中ではきっちりツッコミを入れさせてもらった。

「そう? じゃあ、布団まで歩いてもらう事になるけどいけそう?」
 
「……奏の、肩は……?」

 急に身体が軽くなったと思ったら、ぺたんと座った響が小声で尋ねてきた。首が据わっておらず、身体が前後に揺れている。

「え、あたしの肩?」

「貸してもらえる……? 頑張って歩くから支えてほしくて…………」

 水飲み鳥よろしくかくんかくんしながらも頑張って口を動かしているさまは、遊園地で眠気に抗う幼い子どもさながらだ。

「え、ええもちろん……。響のほうが大分大きいし支えられる自信はまるでないけど、一緒に布団のとこまで歩いてあげるくらいなら出来なくはないわよ。ほら、腕回して。左のほうが良いわよね」

 指示を出しつつ、自分から響の腕を持ってきて肩に回した。

「うん、ありがと奏……♡♡」

 特に合図を出したわけでもないのに同時に立ち上がった事に運命を感じた。

「お風呂は明日で良いの?」

「うん、僕は明日で良いや……。お湯が気持ち良くて朝まで寝ちゃいそうだし……。あ、奏は気にしないで入って良いからね?♡♡ まだお湯も入れてないから、そこからやってもらわなきゃいけないのと……バスボムとか女の子が使うような可愛いアイテムもないけど…………」

「ありがとう、悪いわね。お湯抜いてお風呂掃除もしておいたほうが良いかしら?」

「ううん♡♡ 奏の入ったあとなら全然汚くないから、明日の朝残り湯沸かして入る……♡♡ ……えへへ、『奏の湯』だね?♡♡」

「!」

 右耳から飛び込んできた台詞のせいで危うく足を止めそうになった。

(何よそれ…………♡♡)
 
 隣が見れないのは前を向いてないと転んでしまうからだ。別に照れているからじゃない。だってもし他の男が同じ事を言ったら反射でグーパンしてた。
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