トモダチとツイスターしてたらついつい流されちゃった話♡

片喰 一歌

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Love Me Tender

Love Me Tender【1】


(でも、でも、だけど――……! あたしは響に甘えすぎてる…………。不機嫌で人の行動をコントロールするなんて最低よ、最低通り越して下劣よ。泣いて慰めさせるのも同じ事……。あたしは自分の気持ちがわからなくて戸惑ってる幼児でも泣くしか出来ない赤ん坊でもないんだから、ちゃんと自分の言葉でしてほしい事言わないと…………!! 自分の気持ち伝えないと……!!)

 無意識に噛み締めていた下唇が痛む。――けど、丁度良かった。人には痛みを受ける事でしか反省出来ない事がある。

 大事な場面で素直になれない――のはあたしの悪癖だ。性格じゃなく習慣だ。

 これは『言い訳をしたくない』とかそんな潔さから出てきた台詞じゃなくて、そう考えたら長年続けてきた行動パターンを脱却出来るんじゃないかと期待して、そういう事にしているだけだ。

「! だいじょうぶ、奏……っ!?」

 そう思って痛みに耐えていたら、血相を変えた響が上体を倒して近付いてきた。

「ああ、これ? ごめんなさいね、すぐ引っ込めちゃうから気にし――――」

「そっちも大変だけど、唇が…………」

「……へ? くちびる?」

「僕が噛んだとこ……血が出ちゃってる」

 唇に伸びてきた手は、触れる手前でぴくっと止まり、続いて5本の指がうにょうにょし始めた。――本当に、優しすぎる男。

「…………ああ! 噛まれた……っていうか捲れてる皮持ってかれたとこね。せっかく血止まってたのにバカね、あたしってば……」
 
「違うよ、きっと僕のせいだ……。怪我させちゃったのも僕だし、唇噛んでたのも泣きそうになってたのも僕が原因なんでしょ? ……もしお話出来そうなら教えて?」

「…………これも正常位…………なのはわかってるの。わかってる……んだけど、ずっと上から見られてて、近付いてきてくれないから……寂しく……なっちゃって…………」

「そうなの?」

「……ええ……。くだらないと思われるでしょうし、響の気持ち疑ってるみたいで失礼だとも思ったんだけど――……、身体目的ヤリモクみたいにも思えちゃって。……あんたがそういう男じゃないのはわかってるのよ? だからこれはあたしの被害妄想で――――」

「そうだったんだ……。聞かせてくれてありがとう。不安にさせて本当にごめんね、奏……。僕が奏と離れてようと思ったのは、近くにいたら奏の事ぎゅ~ってしたくなっちゃうからだったんだけど…………」

「…………何よそれ。そんなのいくらでもしてくれれば良いじゃない……!」

「ダメなんだよ……。僕だって奏の事ぎゅ~ってしながらシたいけど、えっちな事してるときは手加減出来なくなっちゃうんだよ? ……僕が力強いの知ってるよね? 昔お世話になってたおねえさんで、猫ちゃん飼ってるひとがいてね……」

(また『おねえさん』の話。…………何人いたのよ、年上カノジョ。……ていうか、猫?)

「子猫が生まれたの。僕にも抱かせてくれたんだけどね、可愛すぎてぎゅ~ってしたら……力入れすぎちゃって死なせちゃった。……って事は、僕は可愛いものを見たときも手加減出来なくなるって事だよね? だから、可愛い可愛い奏とセックスしてるときにぎゅ~なんてしちゃったら、奏もあの子猫みたいになっちゃうかもって…………怖くって…………」

 突如始まった昔話と想定外すぎる着地にぽかんとして、いらない力が抜けていた。

 それでも、容量ギリギリのモノを迎え入れているがゆえの下腹部の圧迫感は少しも消えはしなかった。
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