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Love Me Tender
Love Me Tender【5】
(抱かれるどころか『前に寝たのいつよ?』ってくらい寝ないわよね、布団でなんて。昔は畳に寝っ転がってるの好きだったくせに。……畳に寝てて背中痛いなんて思った事もなかったのに。いや、でもそれは普通に考えて当たり前じゃない? 実家の畳でなんてえっちした事ないし。……これも『大人になって気付く事』なのかしら)
「キスのおねだり?♡♡ ふふふっ♡ 良いよ、いっぱいしよ~ね……♡♡」
偶然にも取り込めた新鮮な空気を味わいたかったけど、あろう事か響は小さく開いた口を自分の口で塞いできた。
(もしかしてベッドと違って弾まないから!? だから本格的に逃げ場なくてこんな風になっちゃってるって事なの…………?!)
生命維持には差し支えなくても、脳は酸素不足を訴えてくらくらする。そんな中で、原因らしきものに行き当たっただけでも恐るべき偉業だろう。
(こんな事なら下手に抵抗しないでソファで抱かれてたら良かったのかしら……♡ でも何気に楽しかったし、ツイスター……♡)
上からプレスされ、凶悪な男性器に串刺しにされて身動きが取れない。そのうえ頭も働かない――なんて、あたしを抱いている男にとっては都合が良すぎる。
(今のあたし、響に絶対逆らえない……♡♡ それを『嬉しい』って思っちゃってる……♡♡)
「奏のお口、まだ桃の味したよ♡ 僕達のファーストキスと初セックスの味だね……♡♡」
ようやくあたしの唇を解放した響は、赤く汚れた唇で呟いた。――その血は言わずもがな、あたしの唇から滲んだものだ。
(…………またあたしの血で汚しちゃった♡♡ 響の可愛い唇……♡♡)
処女でもなければ御無沙汰系女子でもなかったあたしの膣は、響のちんぽを受け入れたくらいで赤い涙を流して喜びはしなかった。
響があたしの唇を出血させたのは事故だったけど、それでもその赤はあたしが初めて響にカラダを開いた証のようで、なんだかとても嬉しかった。
――――が、嬉しくても苦しいものは苦しい。何よりこの声で、言葉で愛を語る事が出来ないのは大問題だ。
(…………待って? ヘッドボードがない分、上にだったら無限に逃げれるんじゃない!? 突かれるのに合わせて少しずつ上に移動すればきっと…………)
突然降りてきた閃きを即座に行動に移し、先端が最奥を突いた瞬間を狙って上に行こうとした。
「……な~にしてるの?♡♡ 奏、僕から逃げようとしてたよね?♡♡」
「!」
しかし、身体を上にずらすために立てた右膝は曲がったままの状態で大きな手に捕まった。
「ち、ちが……っ♡♡ これは……これは違うの……!♡ 苦しくて声出なかったから――……!」
「うんうん、そっかぁ♡♡ ……でも奏、今は声普通に出てたよ?♡♡」
膝の皿の形を確かめるみたいに何度も撫でられたあと、あたしを苦しめていた凶器がずるずると後退していった。
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