322 / 379
第1幕『半人半蛇(蛇人間)』【華】
第46話『ハンバーグの空気抜きに似た衝突音』
しおりを挟む「ぁ……♡ 噴水みたい♡♡♡ ……塊みたいのが当たって……♡♡ ゃ……ぁあっ♡♡」
天を仰いで絶頂するキャンディは、初めてナカの感覚を鮮明に感じていた。犬のパンティングのように舌を出して呼吸をし、がくがく震えながらも腕をついて姿勢を保とうとしている彼女に誰もが釘付けになっていた。
(……嬉しい♡♡ わかる♡ 白夜の出されてる……♡ 的当てみたいにぴゅっ♡ ぴゅっ♡ って当たってる♡♡ みんないつもこんな気持ちいい思いしてたの……?♡ こんなのされたらもっと好きになっちゃう……♡ ……いっぱい出されたら今より好きになれる?♡)
目の端に滲み出した嬉し涙が頬を伝い、鱗の上に落ちた。蛇人間の鱗は皮膚と同系色なので普段は意外と目立たないが、体温の上昇により皮膚が色付くとその差異が明確になる。
キャンディは自身の涙が落ちた鱗に手を当て、その存在を確かめた。
「…………っ、ごめん。……多かった……?」
気遣う言葉を掛けているくせに、白い手の甲には遠くからでも視認出来るほどくっきりと骨と血管が浮かんでおり、指の先は脂肪も筋肉もあまりついていない腰に埋もれている。
「うう…………ん…………っ♡♡ もっとぉ……♡♡♡」
キャンディは涙を浮かべた瞳をこじ開け、回らない口を必死に動かした。
「っは、ぁ……♡♡ なんで謝んの?♡♡ 白夜はあたしが欲しいものをくれただけじゃん♡♡ てか、さっきあんな攻め攻めだったのに急にかわいくなっちゃうことある?♡♡ もっとちょうだい♡ もっともっとちょうだい♡ あたしのこと孕ませるんでしょ……♡♡」
絶頂の波が去ったあと、キャンディは竿の大部分を露出させ、二本を束ねて扱き始めた。
「!」
されるがままに見えたトワイライトは腹筋の力だけで起き上がり、華奢な身体を抱えて激しく揺さぶり始めた。
「ぁうっ!?♡♡ ま……待って、白夜♡ 抜けちゃうからもっとゆっくり……、んっ♡♡ パンパンしたかったらあとで種付けプレスしよ~よ♡♡ だから――」
「…………わかった」
トワイライトはキャンディの説得に素直に応じ、挿入が最も深くなったタイミングで動きを止めた。結合部を隠すように付着した体液の泡立ち具合が行為の激しさを伝えていた。
「て…………、亭主呼びいただきぃ! あざすあざす、名も知らぬひとたちぃ!」
ハンバーグの空気抜きに似た衝突音が止み、一人の観客がスリーテンポ(では済んでいない気もするが)ほど遅い歓声を上げた。彼は数分間ずっとそのことを反芻していたのかもしれない。性癖(※すっかり定着した誤用)は人それぞれである。
(((そうなんだけどそうじゃない、そこじゃないんだ…………ッ。……でも、よかったね!)))
観客達の心は萌えとスケベ心と優しさによって結ばれ、いっそう連帯感を増していた。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる