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1章
(46)法皇国はやはり昔から酷かった
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「何をふざけたことを言っている」
「本気だ。
ふざけてまでここにくると思うのか?
法皇国を滅ぼす。
緋には法皇本人を殺してもらいたい」
「おまえたちは今まで私たちに
何をしてきたかわかっていないのか」
「わたしは四天王を殺した」
そう言った瞬間に緋がウァイトに
飛びかかる。
久太郎と蘭丸が2人がかりで
攻撃を食い止めるが弾き飛ばされる。
緋とウァイトの間に聖霊ディーナシーが
現れる。
「この嘘つきめ!」
緋がディーナシーに向かって声を荒げる。
「ごめんなさい。ごめんなさい」
ディーナシーは謝り続けている。
「まずは話だけでも聞いてくれないか。
それでも戦うというなら戦おう」
真剣な眼差しで語りかけるウァイト。
「わかった。まずは話を聞こう」
緋は後ろに下がり聞く体勢をとる。
「緋よ、
おまえは勘違いをしていることがある。
聖霊がおまえにわたしとウィークスが
死んだことを知らせたと思うが
あれは私たちの差金ではない」
「私たちを滅ぼすための
自作自演ではなかったのか?」
「自作自演ならあのまま
攻め続けているだろう。
あの後に攻めなかったことが
何よりの証拠だ」
「では誰の差金なんだ」
「法皇国だ。
同盟を結ぼうとお願いをしている
こちらの身だ。
包み隠さず話そう。
ジュピター、スァタンが死に、
コンチネントとスィーが重症だ。
スィーはおまえたち四天王にやられたが
きっかけは全て法皇国だ」
「どういうことだ」
「法皇国が聖霊を使ってウソの情報を
緋に知らせたのだ」
「そして妖狐族と聖騎士国が戦っている
間に我が首都アストロフィライトにて
ジュピターとスァタンが殺され、
コンチネントも重症だ」
「法皇国はやり過ぎた。
滅ぼすことを決心した。
だから妖狐族にも助力を願いたい」
「法皇国め、相変わらず汚い手を
使いよって」
「力を貸してくれぬか。緋よ」
「......断る。
おまえは妖狐族の迫害の歴史を
知らぬ訳ではあるまい」
「すまん。わたしが一度死んだのは
本当だ。
そして生き返り今に至る。
生き返った際に記憶を一部
無くしている。
妖狐族の迫害の歴史とは
どのようなことかわからない」
「そうか、記憶がないから
ここに来れたのだな」
「かつて東の大陸で犬族に追われて
妖狐族は住処を奪われ彷徨っていた。
わずかな人数で西に逃れてきた。
そして今の住処と
今の法皇国の領地の一部に
居を構えた。
住民も増えた。
私たちは質素に暮らして
幸せだったと聞く。
その頃、法皇国はまだ領地も少なく
勢力も弱かった。
それでも急速に領地と勢力を
拡大していった。
法皇国から同盟の申し出があり、
我が先祖は法皇国へ行ったのだ。
そこで殺された。
そのあとはおまえたち聖騎士が
私たちの領土と共に妖狐族の命も
たくさん奪っていった。
私たちの先祖達を殺してきたのは
聖騎士のおまえ達だぞ。
それでも同盟と言えるのか!」
ウァイトは驚愕の事実を知る。
法皇国の狡猾さと
私利私欲のために聖騎士をも
利用されていたことを知る。
「心からお詫びをする。
そのような過去があったことを
忘れていてすまなかった。
本当に申し訳ない。
記憶が戻らないとはいえ
他にも迷惑をかけたなら
そのことも謝りたい。
聖騎士国はこれからは
そのようなことを一切しない。
信じてもらえるまで気長に待つ。
ただ、法皇国だけは絶対に許さない。
我々だけでも打つ。
3日後に開戦をする。
我々が負けた場合は次に狙われるのは
おまえ達だ。気をつけてくれ」
ウァイトは最後に付け加える
「時間を取らせてすまなかった。
話が聞けて良かったよ。
妖狐族が幸せに暮らせることを
願っている。
それでは失礼する。」
ウァイトは席を離れて帰路に立った。
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