妄想美少女脳内ポエム

本能寺から始める常陸之介寛浩

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【蒸れた足】ポエム題材

題材【清楚系女子 × 蒸れ × 靴下 × 自分を脱ぎ捨てる感覚】

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 テーマは:
「“いい子”を演じた一日が終わるとき、蒸れたソックスを脱ぐその一瞬が、
 本当の“わたし”と再会できる静かな時間になる」

『白いソックスの奥で、わたしは息を潜めていた』
 

 朝、制服を着る。
 鏡の前で髪をとかし、リップを薄くのせる。
 きれいに整えた白いソックスを履いたら、
「今日のわたし」の完成。

 それは“清楚”という言葉に合わせた仮面のようで、
 でも、自分がそれを望んでるのも分かってる。

 だれにも汚されず、だれにも崩されない“ちゃんとしたわたし”。

 それを履いていくのが、あのソックス。
 膝下できゅっと止められた白のリブ。

 でもその奥で――
 本当のわたしは、少しずつ息を潜めていた。

 ***

 授業中、姿勢を崩さないように、
 声を荒げないように、
 笑い声も、感情も、少しずつ丸く丸くして過ごした。

 床にぴたりとそろえたつま先。
 誰よりも清潔に見せたかった足元。

 でも、内側では、ちゃんと蒸れてた。

 体温と、呼吸と、
 外には見せないわたしの心が、
 そっと布の中で滲んでいた。

 ***

 放課後、靴を脱ぐ。
 ローファーの中からふわりと立ちのぼる湿気。

 誰かに嗅がれたら恥ずかしいような、
 でも、わたしにしか分からない“今日の証拠”。

「ちゃんとがんばってた」って、
 足の裏が教えてくれる瞬間。

 ソックスを脱ぐ。
 ゆっくりと、くるくると布を丸めていくとき、
 “清楚なわたし”が、少しずつ抜け落ちていくような気がした。

 ***

 誰にも見せていないわたし。
 誰にも近づけていないわたし。

 でも、この蒸れた靴下の中には、
 わたしの“がんばった全部”が、
 静かに染み込んでいる。

 誰に評価されなくても、
 褒められなくても、
 ちゃんとここにある。

 ***

 家に帰って制服を脱ぐ前に、
 まず靴下を脱ぐのが癖になった。

 くるぶしの下がすこし湿っている。
 指先がほんのり赤くなってる。

 それを見たとき、
 やっと“自分に戻れた”気がした。

 わたしは今日も、誰かの期待通りに動いていた。
 でも足元だけは、ずっとわたしの本音を吸ってくれていたんだ。

 ***

 “清楚”でいることは、
 わたしの選んだスタイルだ。
 嘘じゃないし、嫌いでもない。

 けど、そこに閉じ込められるのは怖かった。

 だからきっと、
 脱いだソックスの湿り気が“わたし”を連れ戻してくれるのが、
 とてもありがたかった。

 ***

 汗ばんだ靴下。
 洗濯機に入れる前、
 すこしだけ鼻を近づけてしまう。

 くさくなんかない。
 ただ、今日の自分の温度が残ってるだけ。

 わたしがわたしとして、静かに生き抜いた香り。

 それを嫌いにならないように、
 わたしは今日も足元からリセットしていく。

 ***

 もしも誰かが、
 この靴下の中の“わたし”まで愛してくれたら、
 それはきっと、運命に近いものかもしれない。

 でも今は、
 わたしひとりで、その湿り気を抱きしめる。

「今日も、ありがとう」って。

 足の裏が、誰よりもわたしの頑張りを知ってるから。

 ***

 蒸れたソックスをそっと脱ぐ。
 その一瞬にだけ、
 誰のためでもない“わたし”が顔を出す。

 清楚という名の制服を、
 完璧にこなしたあとに。

 足元からほどけていくその感覚が、
 わたしにとって、いちばん誠実な解放なのだと思う。
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