同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第二七六話 「水面の事故と沈む理性──ナイトプールはラッキースケベの宝庫」

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ナイトプールの水面は、昼の喧騒とは違って静かで涼やか。

俺たちはライトアップされたプールに入り、
水の感触を楽しみながら、しばし“平和な時間”を過ごしていた。

──だが、その平和は長くは続かない。

「きゃっ……!」

まず最初に事件を起こしたのは、すみれだった。

足を滑らせた彼女は、水の中でバランスを崩し、
真っすぐに俺の胸元へ倒れ込んできた。

「す、すみれさん!? 大丈──」

「わっ、ご、ごめんなさいっ……!」

そのまま、ぴったりと密着。

──胸の感触が、くっきりと伝わってくる。

水に濡れて肌に張り付いたビキニ。
その隙間からのぞく白い肌。

(やば……これ、冷たいはずなのに……俺、あったかくなってきた……)

◆ ◆ ◆

「うわっ!? 弘弥っ!」

次に突っ込んできたのはルナ。

浮き輪に乗ってふざけていた彼女が、
そのままツルンと水面から滑って──俺の背後から飛びついてきた。

「ちょっ、ルナ!? 抱きつかないで!? そこ、お尻、押しつけ──」

「ひゃー♡ ぬれちゃった~~!」

「いやもう全員濡れてるよ!! 違う意味で濡らさないで!!」

◆ ◆ ◆

「……観察、続行」

ひよりが水中ゴーグルで俺を見ていた。

「やめて!? スイム観察じゃないの!? 倫理的にやばいってそれ!」

◆ ◆ ◆

そして極めつけ。

碧純と一緒に浮き輪に乗っていたとき、
ふとした反動で俺たちは──重なるようにバランスを崩した。

「わっ……お兄、顔近──」

バシャーン!

ふたりして水面に倒れ込み、
俺の顔は彼女の胸元へ。

柔らかく、濡れて、
体温と香りがふわりと鼻腔を満たす。

「ひゃっ……な、なにこれ……もう、やだ……」

「ごめん!! ほんとにごめん!!!」

◆ ◆ ◆

俺は水の中で、ただ祈った。

この夜が、早く終わってくれることを──
あるいは、このままずっと続いてもいいという本音を──
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