異世界おっぱい❤『おっぱいに誠実で何が悪い!〜異世界転生したら悪役令嬢の味方になってた件〜』

本能寺から始める常陸之介寛浩

文字の大きさ
40 / 105
《誠実の代償と、乳の暴走編》──自由とは、どこまで張れるのか?

【第40話】 『誠実とは、誰かの“揺れ”を否定しないこと』

しおりを挟む
 ──王都・中央議事広場。

 

 その朝、広場を埋め尽くしたのは、数千人規模の市民だった。

 老若男女。
 小さな乳、大きな乳。
 過去に揺れを咎められた者、揺れなかったことで笑われた者、
 そして──これから“揺れること”を選ぼうとする者たち。

 

 この日行われるのは、王国史上初となる**“乳に関する国民投票”**。

 

【投票項目】
『誠実乳基本権憲章』採択の是非について
 ・すべての市民に「自らの乳を誇り、語り、揺らす自由」を保障する。
 ・他者の乳を否定しない義務を持つ。
 ・整形・再建・魔導・自然いかなる乳も、その“選択”を尊重する。

 

 これは、単なる権利の明文化ではない。
 王国における“乳という存在”に、初めて国家としての姿勢を示す一票だった。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 広場中央の仮設演壇。

 そこに立ったのは、乳育塾創設者であり、これまで幾度となく誠実の意味を問うてきた一人の少女──
 リリアーヌ・グランディール。

 

 風が吹く。
 旗がはためき、彼女の髪と胸元が揺れる。

 

 「皆さん。今日、私がここに立つのは、正しさを押しつけるためではありません」

 

 「私自身、何度も“誠実”という言葉に迷ってきました」

 「“揺れている”だけで下品と言われた日がある」

 「“張っている”だけで軽蔑された日がある」

 

 「でも、だからこそ私は、こう思います」

 

 「──誠実とは、完璧でも清廉でもなく、“矛盾ごと抱える勇気”です」

 

 「理想の乳になれなかった日も、他人の視線が怖くて下を向いた日も、
 それでももう一度、胸を張ろうとした自分を裏切らないこと──」

 

 「それが、“私にとっての揺れ”でした」

 

 彼女の言葉に、聴衆の目が濡れる。

 

 「今日、私たちは誰かの乳を選ぶのではありません。
 “選ぶ自由を、全ての人に保障する”かどうかを問うのです」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 その頃、控え席にいたユーフィリア・アルセリーナは、手を胸に当てていた。

 

 静かに、深く、目を閉じる。

 

 かつて“揺れないこと”が役割だと思っていた。
 MILIT-BUSTで「感情を排した揺れこそ美しい」と言われ、心が折れかけた。

 

 でも、今の自分には、はっきり言える。

 

 「私は……今日、自分の乳を“初めて選んだ”」

 

 涙が頬を伝う。

 

 「誰かのためじゃない。“私”が、この形、この揺れ、この人生を、生きたいから」

 

 隣で拓真が、ただ黙って頷いた。

 

 (選んだな……自分で、揺れることを)

 

 ◆ ◆ ◆

 

 そして、王都最上段──王宮のバルコニーに姿を現した男がいた。

 アレクシス王子。
 国家の象徴として、最終発言の権利を持つ立場。

 

 彼は、かつてユーフィリアに「何も感じない」と言った男だった。

 その彼が、今、群衆に向かってこう語る。

 

 「私は、王族という衣に包まれて、長い間“揺れ”を遠ざけてきました」

 

 「でも、リリアーヌや、誠実乳育成塾の若者たち、
 そして市民の皆さんの言葉に、心を動かされました」

 

 「“完璧に整った乳”を否定はしない。だが、未完成の揺れにも、未来がある」

 

 「だから私は、この国が“未完成な揺れ”を守る国であることを、ここに誓います」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 夕刻。投票終了。

 開票所に詰めかける市民たち。
 魔導掲示板に表示されるリアルタイム投票速報。

 

 そして──

【開票結果】
『誠実乳基本権憲章』
 ■賛成:76.3%
 ■反対:21.7%
 ■棄権・無効票:2.0%

 

 圧倒的賛成多数により、採択決定。

 

 リリアーヌの目に、涙が滲む。

 

 「これで……ようやく、誰もが胸を張っていい国になれる」

 

 ユーフィリアが隣で微笑む。

 

 「ありがとう、リリアーヌ。私、ようやく……“揺れていい”って言えたから」

 

 その夜。王国全土に乳神像がライトアップされ、記念演説が放送される。

「今日、我々は“揺れの自由”を選びました」
「それは、美しさではなく、意志の証明です」
「そして何より──誰かの揺れを否定しないこと。それこそが、誠実です」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話

カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。 チートなんてない。 日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。 自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。 魔法?生活魔法しか使えませんけど。 物作り?こんな田舎で何ができるんだ。 狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。 そんな僕も15歳。成人の年になる。 何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。 こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。 女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。 になればいいと思っています。 皆様の感想。いただけたら嬉しいです。 面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。 よろしくお願いします! カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。 続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。

異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。 で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか? 異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕! 異世界帰りのハーレム王 朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...