前代未聞のトイレ異世界転移ファンタジー～うちのトイレは異次元でした。街中は勘弁してください。いや、そこもちょっと！～

第95話：彩花似と美咲似とビキニ勇者のぬるぬる戦と気まずい便器

俺、佐藤太一、18歳。

この呪われたトイレに振り回される生活、もう慣れっこだけど毎回予想外だ。

昨日はビキニ勇者とスライムで気まずすぎて心がグニャグニャになったし、もう気まずすぎる場所はマジで勘弁って思ってた。

気まずくなくてリラックスできる場所に行きてえよ……って願ってたけど、このトイレは毎回予想を異世界にぶち込んでくる。  

昼に食った怪しげなスライムゼリーが腹の中で暴れてる。

トイレに駆け込んで、ドアをガチャッと開けた瞬間――。  

「うおっ、また異世界!?」  

目の前には、異世界の森の中。

ビキニアーマーの美少女勇者が「離せ、このスライム！」ってぬるぬるに絡まれてて、触手が「グチュグチュ！」と動き回ってる。

そこに、山本彩花にそっくりな金髪の女勇者が「落ち着いて、私が助けるよ！」って剣を構えてる。

さらに、佐々木美咲に似た黒髪の女戦士が「私の獲物だ、邪魔すんな！」ってヤンデレっぽく斧を振り回してる。

スライムが「プルプル！」と跳ね、風が「サアア」と木々を揺らしてる。

で、俺はいつものように便器ごと、そのぬるぬる戦のど真ん中にポツンと出現。  

「いや、マジかよ……彩花似と美咲似がビキニ勇者と一緒に戦っててトイレって、リラックスどころか混乱すぎだろ！」  

すぐ横では、彩花似が「連携しよう！」ってビキニ勇者に呼びかけてて、美咲似が「私が倒す！私だけでいいよね!?」ってスライムに突っ込んでる。

距離、彩花似まで3メートル、美咲似とビキニ勇者まで4メートルくらい。

森の湿気とスライムの臭いが鼻にガンガンくる。

このカオスな場所で座ってるだけで、心臓がバクバクだ。

Tシャツが汗でビショビショで、場違い感がやばい。  

「見えてるのは俺だけで、向こうからは見えない」ってルール、信じたい。

でもこの近さ、彩花似の「しっかり！」って優しい声や、美咲似の「邪魔者は消えろ！」って叫びが耳にガンガン入ってくるんだぞ！

戦場の空気が軽やかで騒がしくて、便器が草にドカッと浮いてるのが気まずい。

こんな場面で用を足すとか、羞恥心がスライムの触手より絡みつく。

混乱すぎて、心が緊張で締め付けられてる。  

腹が限界だ。

スライムゼリーがグチャグチャしてる。

時間がない。

こんな場所でミッションとか、心がカオスと羞恥で爆発しそう。

ビキニ勇者が「キャッ！」って転ぶ中、俺は必死に腹に力を入れる。 
 
「おっ、おっ、おっ……頼む、出てくれ！」  

その時、美咲似が俺のすぐ横まで来て、「何かいる!?」って斧を振り回した。

やばい、見つかる!?

俺は慌てて息を止めて固まる。

でも美咲似、俺をスルーして「スライムか！」って突進して離れた。

見えてねえよな……よな？

でもその瞬間、スライムが「ベチャッ！」とぬるぬるを便器に跳ねらせて、「うっ！」って声が出そうになったけど、汗だくで堪えた。  

戦闘の騒ぎに紛れて、俺の腹が「ぐぅうう」って鳴った。

彩花似が一瞬「ん？何の音？」って顔して首傾げた。

やばい、音でバレる!?  

ぷすっ。  

「……ミッションクリアー、通常トイレに戻ります」  

光がパッと弾けて、俺はアパートの狭いトイレに帰還。

換気扇のブーンって音と便器の安定感が、いつも以上に現実に戻してくる。

全身汗だくで、心がまだ異世界のカオスで震えてる。

息を整えながら、俺は呟いた。  

「彩花似と美咲似とビキニ勇者って……ぬるぬる戦の前でトイレとか、心が崩れるだろ……」  

考えてみれば、誰も俺のこと本当に気づいてなかったよな？

「何の音？」はスライムへの反応だろ。

でも、あの混乱の中でやった事実は消えねえ。

俺のメンタル、もうスライムゼリーみたいにドロドロだよ。  

「ったく、次はどこだよ……もう混乱すぎるとこはマジで勘弁してくれ」  

スライムゼリーは当分食わねえと思いながら、俺はトイレのドアをそっと閉めた。

でも、次に開けるのがやっぱり怖いんだよな、これ。