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17話 魔法属性
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「では、まず初めに属性とランクを知りたいのですが、魔法を放っていただくのは可能ですか?」
『ええ、いいですよ!ですが、どこに…?』
「ああ、それは…」
パチンッと指を鳴らし、私は魔法耐性のついた
ダミーを出した。ただの大きな藁人形のようなものだが、耐久性はバッチリなものだ。
「これに対して、です。では、クォーツさんから
お願いしても?」
『あ…すみません。私は最後でもいいですか?』
「…?ええ、勿論。では、コーラルさんからに
しましょうか」
『わかりました!あ、でもどのくらいの力で
やれば…?』
まあここ無難に…。
「貴方が出せる最高出力で、です」
『ッよし!燃えてきた!〈火球〉!』
手から放たれた炎の球は見事にダミーに命中した。そして、ぼうぼうと燃えている。まあすぐに消えるので問題はない。
『あ…すっ、すみません!燃やしてしまって…!』
「? これは魔法耐性が付いてるので問題ありま
せん。それより、料理の際はどのくらいの火力か聞いても?」
『あ…実は、偶にあんな風に燃え上がらせてしまう事があって…』
そりゃあそうだ。料理で使う火魔法ならランクは
大体1から3。彼女が放った魔法はランク6。
3ランクも差がついていては、扱いが難しくなって当然だ。
「貴方が先程放った魔法はランク6なのです。
なので、料理をするには少し火力が高すぎる
かと」
『そ、そうなのですか⁉︎ ランク6もあった
なんて…ッ!』
「ダミーをお貸ししますので、魔力調整を学んで
仕舞えば問題はない筈です」
私はゲームの知識でなんとかなっていたが、それと魔力制御が出来ないのは別だ。最悪死を招くかも
しれないのだから。
「それでは、マリンさん。お願いできますか?」
『はっ、はい!ふ~…。〈水球〉!』
火球の水属性版か。まあ汎用性高いし、ランクも見やすいからこれでいいか。パシャンッと音を立ててダミーに当たり、私の目に見えたランクはこうだ。
「ランクは…4ですね。これより強い魔法は
使えますか?」
『あっ、いえ…。普段は植物達に水をあげたり、
土の中の栄養素を操ったりでしか、魔法を使って
こなくて…』
「なら、地属性も使えるのですか?」
『はい…少しですが。〈土槍〉』
マリンの周りに尖った石の塊が浮き、やがてダミーに当たった。ランクは5。普通よりは高いか。
「凄いですね。水と地とは」
『ここに来てから新しく得た属性なんです。これも、役割を与えて頂けたからかもしれません』
「ふむ…。魔法を教えるのなら、広範囲タイプの
水魔法を覚えてみるのはどうです?」
流石に一つ一つの植物に水をあげるのは大変
だろう。こんな広い庭ならなおのことだ。
『ッ~!!あ、ありがとうございます!前から水をあげるのは少し大変だったんです!』
「そう言ってもらえると教える甲斐があります。
…クォーツさん。魔法は、大丈夫ですか?」
『あっ…。…。わ、私の魔法…。属性がないん
です…』
ははあ成る程?属性がないイコール無能みたいな
価値観でもあるのかな?まあこの子の場合は環境に
適応できるというチート能力の弊害みたいな所も
あるかな?…クォーツには私がつこう。ちゃんと力を教えてやれば、きっとこの国でかなりの強さに
なる筈だからね。
『ええ、いいですよ!ですが、どこに…?』
「ああ、それは…」
パチンッと指を鳴らし、私は魔法耐性のついた
ダミーを出した。ただの大きな藁人形のようなものだが、耐久性はバッチリなものだ。
「これに対して、です。では、クォーツさんから
お願いしても?」
『あ…すみません。私は最後でもいいですか?』
「…?ええ、勿論。では、コーラルさんからに
しましょうか」
『わかりました!あ、でもどのくらいの力で
やれば…?』
まあここ無難に…。
「貴方が出せる最高出力で、です」
『ッよし!燃えてきた!〈火球〉!』
手から放たれた炎の球は見事にダミーに命中した。そして、ぼうぼうと燃えている。まあすぐに消えるので問題はない。
『あ…すっ、すみません!燃やしてしまって…!』
「? これは魔法耐性が付いてるので問題ありま
せん。それより、料理の際はどのくらいの火力か聞いても?」
『あ…実は、偶にあんな風に燃え上がらせてしまう事があって…』
そりゃあそうだ。料理で使う火魔法ならランクは
大体1から3。彼女が放った魔法はランク6。
3ランクも差がついていては、扱いが難しくなって当然だ。
「貴方が先程放った魔法はランク6なのです。
なので、料理をするには少し火力が高すぎる
かと」
『そ、そうなのですか⁉︎ ランク6もあった
なんて…ッ!』
「ダミーをお貸ししますので、魔力調整を学んで
仕舞えば問題はない筈です」
私はゲームの知識でなんとかなっていたが、それと魔力制御が出来ないのは別だ。最悪死を招くかも
しれないのだから。
「それでは、マリンさん。お願いできますか?」
『はっ、はい!ふ~…。〈水球〉!』
火球の水属性版か。まあ汎用性高いし、ランクも見やすいからこれでいいか。パシャンッと音を立ててダミーに当たり、私の目に見えたランクはこうだ。
「ランクは…4ですね。これより強い魔法は
使えますか?」
『あっ、いえ…。普段は植物達に水をあげたり、
土の中の栄養素を操ったりでしか、魔法を使って
こなくて…』
「なら、地属性も使えるのですか?」
『はい…少しですが。〈土槍〉』
マリンの周りに尖った石の塊が浮き、やがてダミーに当たった。ランクは5。普通よりは高いか。
「凄いですね。水と地とは」
『ここに来てから新しく得た属性なんです。これも、役割を与えて頂けたからかもしれません』
「ふむ…。魔法を教えるのなら、広範囲タイプの
水魔法を覚えてみるのはどうです?」
流石に一つ一つの植物に水をあげるのは大変
だろう。こんな広い庭ならなおのことだ。
『ッ~!!あ、ありがとうございます!前から水をあげるのは少し大変だったんです!』
「そう言ってもらえると教える甲斐があります。
…クォーツさん。魔法は、大丈夫ですか?」
『あっ…。…。わ、私の魔法…。属性がないん
です…』
ははあ成る程?属性がないイコール無能みたいな
価値観でもあるのかな?まあこの子の場合は環境に
適応できるというチート能力の弊害みたいな所も
あるかな?…クォーツには私がつこう。ちゃんと力を教えてやれば、きっとこの国でかなりの強さに
なる筈だからね。
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