【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

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✽✽国の今後とバカ息子対策に悩む国王

王妃から息子の真実の愛のお相手が…

身分を隠して我が国にお忍び中の某国の王女であると聞いて慌てたのだが…

王女の方は従姉妹のローズマリーのお遊びにつき合っているだけらしいとの報告を聞いてひと安心するのだった。

まさか…某国の聖女でもあるユーリシア王女が我が国に来ていたとは…

ローズマリー嬢の母君は確か…某国の王族に近い貴族だからな…

それにしても、バカ息子は運が悪過ぎる。

内乱中の某国の王女と恋仲だと某国のスパイに流れたら…

我が国迄が、内乱に巻き込まれてしまうではないか！

ヤツはしばらく水晶宮に閉じ込めておくしかないな。

私の後継者になるのは…

問題児の双子のどちらかになりそうだな…

頭が痛い…

国のトップなんて、ストレスが溜まるばかりでよい事なんてないな。

私も早く引退してのんびりしたいものだな。

婚約者時代からすれ違ったままになっているリリーアンと仲直りもしたいし…

リリーアンは本当によく出来た女だと思う。

真実の愛を貫きたくても出来なかった私を見捨てずに結婚して、一緒に国を守ってくれているし…

何と言っても…

私に３人の息子と可愛らしい娘を生んでくれたのだから！

そうだ！

アンヌが女王になるのは無理だろうか？

腹黒双子はアンヌを守る双璧になってもらう方が良さそうだからな。

早速、リリーアンと相談しなければ…

アンヌが成人するまでは、ダミーとして双子のどちらかを王太子扱いするという作戦にしてもよいし…

真実の愛に染まったバカ息子は廃嫡しかないからな！

◇◇◇◇◇

真実の愛を見つけたと思っていたのに…それを貫くより前に、真実の愛が幻な事も気づかないままに…

側近に捕縛され、本人にはハッキリ知らされないうちに、王太子ではなくなり、今後どうなるかもわからないままに軟禁されている第１王子でありますが…

彼は一体何処から間違ってしまったのか？

先ず、自分の立場を理解していなかった事が不味かったですよね？

王にはまだふたりの息子がいるわけですから…

彼が何かヘマしたら廃嫡されるのは仕方ない事ですよね。

ローズマリー嬢と彼女の家の後ろ盾がある事が彼の王太子としての地位を強固な物にしている事をきちんと理解していなかった点が１番のミスです。

ローズマリー嬢よりも、自分の立場が上だと思っていたからこそ、婚約者であるローズマリー嬢に自ら歩みよる事をせずに自分に好意を示してくれる侍女のユリアに熱を上げ、勝手にこれは真実の愛だと決めつけて舞い上がってしまったのだ。

ローズマリー嬢との事が無くても、このように浅はかな考えしか出来ないモノは国を動かすなど出来るわけもないので早めに分かって良かったのであろう。

彼にまだチャンスがあるなら色々と勉強し直すべきだと思われる。

真実の愛を貫く云々の前に…恋愛についても学んで欲しいものである。