18 / 113
18
しおりを挟む
✽✽次期王になりたくない双子は…
「なぁ…俺今すぐ水晶宮に来いって呼ばれたんだけど…」
「お前もか?じゃあ兄貴がやらかしたって話マジなんか…」
俺が珍しく母に呼びつけられて水晶宮に向かうと裏門の近くで双子の弟に遭遇したのだ。
王太子であった兄が廃嫡になったと影から報告があって真相を探ってたところに母からの緊急呼び出しとは…
これはヤバいヤツだな…
「なぁエディ…入る前に情報交換しないか?」
「いいよ…エリック兄程、情報持ってないぜ」
ふたりは転移してエディの隠れ家で密談中…
◇◇◇◇◇
この双子の兄弟は真実の愛に目覚めた王太子の弟達です。
兄のエリックは近衛騎士団のまとめ役として脳筋男子からの憧れの存在として人気を誇っている。
時々、男性から愛の告白を受けているらしいが断り方もスマートでフラレた男性はエリックの親衛隊に入るらしい。
弟のエディは王宮魔導師のまとめ役として活躍する凄腕魔導師。
主に国内の危険地域の結界の管理やダンジョンの魔獣の増減を管理している。
双子だが、才能は全く違うふたりである。
ふたりは、お互いの職務に誇りを持っている為王位の継承にはほぼ興味がないのだ。
◇◇◇◇◇◇
「えっ?ウソだろ?
自分の婚約者にもめちゃくちゃ冷たくて氷みたいな兄貴が…真実の愛を見つけたとか言い出すとか…
魅了にかかったんじゃないのか?
お前分析しろよ?」
「それが違うらしいぜ。
あのガチガチに堅物の兄貴を骨抜きにしたのが…亡国の王女らしくて…あの国に関わりたくない親父が廃嫡にしたらしい…
しかも、表向きは流行病による病気療養の為なんだとさ」
「……兄貴…終わったな!一生表には出れないだろ?」
「だろうな…ローズマリー嬢にも婚約解消したいと打診したらしくて…親父もブチ切れたらしい」
「兄貴…馬鹿だったんだな」
「そうらしい」
情報交換を行ったふたりは何も知らないような素振りで水晶宮にいる母を訪問するのだった。
あえて、別々に!
◇◇◇◇◇
「エリック!よく来てくれたわね。大変なのよ…あなた次期王にならないかしら?」
「母上?血迷いましたか?
兄上がいるではないですか?」
白々しく演技をするエリック…
「それが…
まだ言えないんだけど…あの子にはこの国は任せられないと王が判断されたの」
「そうですか…わかりました。
しかし、私はこの通り脳筋でして、武力行使しか脳がない男ですから国を動かすトップには不向きです。
私は王になる方と国民をこれまで以上に守っていくつもりです」
「…エリック?
私が頼んでも駄目なの?
仕方ないわ…エディにお願いしてみるつもりよ。
弟が王になってもよいの?」
「勿論です!アイツは膨大な魔力と優れた脳を持ち合わせておりますから私よりも適任でしょう」
「それならよいのよ。
これからも騎士団をまとめていってね。」
「勿論です。母上。私は訓練がありますので…失礼致します」
良かったジャンケンに勝って!
先に断ったもん勝ちだよな?
エディ悪いな…
その代わり…
お前も国もみんな丸ごと守ってやるから安心して王になれよ!
◇◇◇◇◇
エリック王子…
男が惚れるだけある…
めっちゃ格好いい…
エディは無事に断われるのか?は次回に続く。
「なぁ…俺今すぐ水晶宮に来いって呼ばれたんだけど…」
「お前もか?じゃあ兄貴がやらかしたって話マジなんか…」
俺が珍しく母に呼びつけられて水晶宮に向かうと裏門の近くで双子の弟に遭遇したのだ。
王太子であった兄が廃嫡になったと影から報告があって真相を探ってたところに母からの緊急呼び出しとは…
これはヤバいヤツだな…
「なぁエディ…入る前に情報交換しないか?」
「いいよ…エリック兄程、情報持ってないぜ」
ふたりは転移してエディの隠れ家で密談中…
◇◇◇◇◇
この双子の兄弟は真実の愛に目覚めた王太子の弟達です。
兄のエリックは近衛騎士団のまとめ役として脳筋男子からの憧れの存在として人気を誇っている。
時々、男性から愛の告白を受けているらしいが断り方もスマートでフラレた男性はエリックの親衛隊に入るらしい。
弟のエディは王宮魔導師のまとめ役として活躍する凄腕魔導師。
主に国内の危険地域の結界の管理やダンジョンの魔獣の増減を管理している。
双子だが、才能は全く違うふたりである。
ふたりは、お互いの職務に誇りを持っている為王位の継承にはほぼ興味がないのだ。
◇◇◇◇◇◇
「えっ?ウソだろ?
自分の婚約者にもめちゃくちゃ冷たくて氷みたいな兄貴が…真実の愛を見つけたとか言い出すとか…
魅了にかかったんじゃないのか?
お前分析しろよ?」
「それが違うらしいぜ。
あのガチガチに堅物の兄貴を骨抜きにしたのが…亡国の王女らしくて…あの国に関わりたくない親父が廃嫡にしたらしい…
しかも、表向きは流行病による病気療養の為なんだとさ」
「……兄貴…終わったな!一生表には出れないだろ?」
「だろうな…ローズマリー嬢にも婚約解消したいと打診したらしくて…親父もブチ切れたらしい」
「兄貴…馬鹿だったんだな」
「そうらしい」
情報交換を行ったふたりは何も知らないような素振りで水晶宮にいる母を訪問するのだった。
あえて、別々に!
◇◇◇◇◇
「エリック!よく来てくれたわね。大変なのよ…あなた次期王にならないかしら?」
「母上?血迷いましたか?
兄上がいるではないですか?」
白々しく演技をするエリック…
「それが…
まだ言えないんだけど…あの子にはこの国は任せられないと王が判断されたの」
「そうですか…わかりました。
しかし、私はこの通り脳筋でして、武力行使しか脳がない男ですから国を動かすトップには不向きです。
私は王になる方と国民をこれまで以上に守っていくつもりです」
「…エリック?
私が頼んでも駄目なの?
仕方ないわ…エディにお願いしてみるつもりよ。
弟が王になってもよいの?」
「勿論です!アイツは膨大な魔力と優れた脳を持ち合わせておりますから私よりも適任でしょう」
「それならよいのよ。
これからも騎士団をまとめていってね。」
「勿論です。母上。私は訓練がありますので…失礼致します」
良かったジャンケンに勝って!
先に断ったもん勝ちだよな?
エディ悪いな…
その代わり…
お前も国もみんな丸ごと守ってやるから安心して王になれよ!
◇◇◇◇◇
エリック王子…
男が惚れるだけある…
めっちゃ格好いい…
エディは無事に断われるのか?は次回に続く。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる