【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

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✽✽マリアの休日

今日はお休みを貰って下町をひとりぶらぶら歩きしております。

大神殿の神聖で厳かな空気は好きなのですが、時々俗世の喧騒が懐かしくなるのです。

前世は東京で育ちましたから…仕方ないですね。

さて…

信者さんから教えて貰った人気のカフェで優雅にひとりでお茶でも飲んでみますか?

ゆっくり歩きながら町並みを眺めていると…

「マリアさん!何処に行かれるんですか?」と聞き慣れた声が…


振り向くとやはり…

エリック様が…

エリシア様を通して、交際の申し込みがあって丁重にお断りしたのですが、エリック様には通じなかったらしく…

お断りした後も、私に絡んでくるのでちょっと困っております。

どうしたらよいのでしょうね?

帰ったらエリシア様に報告してみるしかないですね。

無視するわけにもいかないですし…

とりあえず笑顔で挨拶よ!マリア!と自分を励まして、笑顔を貼り付けて…

「こんにちは!エリック様、私これから商談がありますのよ?では、失礼致します」

私は予定変更して、エリック様の目前から消えるべく転移して大神殿に戻り…

エリシア様に相談した。

「……というわけなんです!私どうすればよいのか…」

今しがた出かけたばかりの私が戻ってきて驚いているエリシア様に最近のエリック様のストーカーまがいの行為について話してみたのだが…

エリシア様は笑っているだけなのだ。

エリシア様…

私、真剣に悩んでおりますよ?

「ごめんなさいね。

マリアの事を笑ったんじゃないのよ?

あまりにも、不器用な甥っ子が面白すぎたから…」

「エリシア様…」

エリシア様は笑い泣きしておられます。

「マリア…貴女もよ?エリック位、手の平で転がせないと大聖女にはなれなくてよ?

貴女はちょっと男性に対して潔癖なところがあるわね。

この際、エリックで練習しなさいな。」

エリシア様…

とても悪いお顔になってますよ?

私とエリック様で遊ばないで下さいよ…

「はい!マリアはもう一度出かけなさいな。エリックに美味しいお茶でも、ランチでもご馳走して貰いなさいな。

エリックは正門で貴女を待っているわよ?」

エリシア様が私を…ストーカーに売りました!

私…大ピンチです!!

そうだ…あの人を召喚してみよ?

いでよ!

魔王エディアス…ってのは冗談ですが…

エディアス様に念話して、助けを求めてみた。

エディアス様から困った事があったら連絡して下さいって、言われてたから…

『マリアさん?どうされました?もしかして…兄貴の回収ですか?』

『はい!大神殿の正門前にエリック様が…』

『生憎、私は手が離せないので…部下が回収しますのでマリアさんは裏門から出てください』

『はい!エディアス様、助かります』

◇◇◇◇◇

私はエリック様とのデートイベントを回避する事に成功した。

エディアス様の好感度あげといて良かった。

今後のエリック様対策考えないと…



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