【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

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✽✽傍観者はお気楽

エディアス様からの伝令でエリック様を回収しに来ました！

エリック様…

大神殿の正門で人待ち顔で佇んでる姿…

素敵ですね！

絵になります！

憂い顔のエリック様…

これは売れますよ？

はい！念写！

あっ…

私、エリック様の回収頼まれたんでした。

「エリック様！！至急、水晶宮までお願いします！リリーアン様が…」

「何だ？母上からの呼び出しか？直ぐに向かおう！」

エリック様…

騙して申し訳ないです…私は主に従っただけなので悪く思わないで下さいね。

さて…私はエディアス様のところに帰りますかね。

◇◇◇◇◇

「只今、帰りました！」

「ロルフご苦労だったな。守備はどうだい？」

エディアスは人化を解いた使い魔の毛皮に埋もれながら…一応聞いてみる。

「リリーアン様の名前を出した途端、確認もせずに水晶宮に転移されたようです。

今頃、リリーアン様にお叱りを受けているのでは？」

ロルフ…兄貴には辛辣だな…

「エリック様は主様と見かけは似ておりますが…中身は違い過ぎます！もっとしっかりしてもらいませんと…主様の恥になりかねません！」

「ロルフ…大丈夫だよ？

兄貴は今更賢くなったりしないだろう。脳みそまで筋肉だから仕方ないさ」

ちょっと水晶宮を覗いてみるとするか…

エディアスは、パチンと指を鳴らし水晶に水晶宮のリリーアンの私室内を映し出した。

「やはり…お説教されておりますな…」

「母上かなり怒ってるな…まぁ、兄貴は怒られなれているから大丈夫だろ」

それにしても、ロディ兄といい、兄貴といい…

女に惚れたら性格変わるんだな…

俺も誰かに惚れたら変わるんだろうか？

誰かに自分の気持ちを乱されるなんて…

俺には我慢出来ないな…

当分…恋愛をする気はない！

ある日突然落ちるとか言われてるけど…

俺は恋の穴には落ちる気はない。

俺は可愛らしい女性とデートするよりも、忘れ去られた古代魔法を紐解く方が楽しいからなぁ。

リオンと新しい魔法理論の問題点について討論する方が…

有意義な時間を過ごせるし…

◇◇◇◇

出来ればこのまま、恋愛などせずに…

無理やり婚約者を押し付けられる事なく、平和に暮らしていきたいものだな。

邪魔にならない女性なら結婚してもいいんだけど…

相手に悪いからねぇ…

常に魔法の事しか考えていない男と結婚して楽しいはずないから…

結婚相手を寂しがらせる事しか出来ないだろうし…

ロディ兄貴が帝国の王女、兄貴が大聖女候補、アンヌが隣国の王子と婚約するなら…


俺まで政略結婚する必要ないだろうし…

出来れば…

このまま独身を貫きたいものだ。