【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

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✽✽脳筋エリック様の武者修行!?

エリックは父王から呼び出されていた。

「エリック!帝国からのご指名だぞ?

エリック将軍と所属部隊を派遣して欲しいだと!

どうする?暴れてくるか?

帝国は以前からちょっかいを出されていたザクセン公国を制圧するようでな。

お主に助太刀を頼みたいと頭を下げて来たのだよ。」

エリックは不敵に笑いながら…

ザクセン公には、私も借りがあります故…

借りを返すよい機会ですね!

と愛用の剣を抜いて気合いを入れた。

「おいおい…気が早いぞ?

皆がビックリしておるではないか?

先ずは大神殿で勝利を祈願してからじゃ!

誰か…エリックに禊ぎを…」

エリックは、侍女たちに促され禊ぎの儀に入った。

全身を神水で清めた後に大神殿で勝利の祈りを捧げた後に戦地に向かうのだ。

すっかり、軍神の顔になった息子に満足したのか王は帝国に明日にはそちらに向かいましょうと連絡するのでした。

エリック達、脳筋軍団だけでは心配なので…

リオンと影の軍団にもお願いをして…

◇◇◇◇◇

その頃、大神殿では勝利の祈りの準備が慌ただしく行われていた。

「帝国とザクセン公国との戦いにエリック様直属の部隊が参戦する事になりましたので、私達は全身全霊彼らの勝利を神にお願い致しましょう。

では…始めますよ」

聖女達は、エリシアの言葉に合わせて勝利の祈りを神に捧げていく。

母国と帝国の勝利を戦いに赴く戦士達の無事を…

神にお願いする聖女達の姿は光に包まれていた。

エリシアの後ろで聖女達が跪き神に祈る姿を見守るマリアはあまりの神々しさに涙が溢れてきた。

思わず…

エリック様…どうかご無事で…と呟いている自分に気づいて笑った。

いつの間にか…

自分の心のすき間に住み着いている太陽のように眩しい王子。

本当に私の事を気に入っているのかしら?と疑いながらも…

常に自分に愛情を示してくる彼を憎からず思っているらしい。

祈りが止んだと我に返ると禊ぎの衣装を纏ったエリックと彼の部下たちが入ってきた。

彼らも一斉に跪いて、神に勝利の祈りを捧げた…

マリアはエリックと彼の部下たちを守護する結界を気づかれないように張った。

これで彼らは傷つかない!

エディアス様とリオン様が開発した無敵結界だもの!

マリアの膨大な魔力を纏わせた結界はマリアが近くにいなくても展開出来るのだ。

その難しい術式はリオンが開発してマリアとエディアスが実践済みである。

◇◇◇◇

皆様…

無事に帰ってくると信じておりますわ!

祈りを終えて戦地に赴く戦士達を静かに見送るマリアとそんなマリアの心中が気になって仕方ないエリシア様。

エリシア様は心の中で…

エリック!

男を上げて帰ってきてよ?

マリアのハートをがっちりつかむチャンスなんだから!

いいとこ見せなさいよ?と甥っ子にエールを送っていた。

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