【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

文字の大きさ
92 / 113

92

しおりを挟む
✽これからのふたり

今日はエディアス様が私の返事を聞きに来るのだ。

そのせいもあって、朝からソワソワしている。

エリシア様の私室をお借りして話す事になっているのだけど…

正直、まだハッキリとした答えが出ていないのだ。

それも含めて、私が思っている事をエディアス様に聞いてもらうつもりなのだけれど、上手く話せるのかな?私…

朝の祈りの時に思わず私事ですが…

お昼からキチンと話せるように…お力を貸して下さいと…

私を守護してくれている神様にお願いする位に…

緊張しています!

◇◇◇◇◇

「どうしたの?マリア?今日はもう食べないの?」

いつもはたっぷり食べてデザートもおかわりするマリアが珍しくデザートも食べずに食堂を後にするのを見て心配した聖女のひとりに声をかけられる。

「今日はやめとく…最近ちょっと食べ過ぎてたから…」

「マリアらしくないよ?別にマリアは太ってないんだから食べても大丈夫だよ?」

そう言ってマリアにプリンをふたつ手渡してきた。

「有難う…後で食べるね」

同僚をこれ以上心配させないようにとマリアはプリンを受け取って、慌てながらエリシア様の私室に向かうのだ。

というのも、エディアスが約束の時間より早く来たらしくてエリシアからなるべく早く来てくれないか?と伝言があったのだ。

そのせいもあり、大好物のプリンをあきらめて行こうとしていたのだ。

◇◇◇◇◇

「お待たせしました!」

マリアが入って行くと、「良かったわ!エディ…マリアが来てくれたわよ?

じゃあ、私は午後の祈りの準備があるから…

マリアはゆっくりと話しなさいな。

午後の祈りはおやすみでもよいわよ?」と告げるとエリシア様は部屋から出て行くのだった。

エリシア様も一緒に話を聞いてくれるものだと思っていたマリアはエディアスとふたりにされて緊張がマックスになった。

「マリアさん?そんなに緊張しないでよ?お茶でも入れようか?」

「エディアス様…

お茶なら私が…」

「いいんだよ?今日は心が穏やかになるハーブをブレンドしてきたんだよ。

是非、君にも飲んで欲しいから…」

てっきり、本題に入るのかと思いきやマリアにハーブティーをすすめるエディアス。

エディアスはマリアに自分の気持ちを伝える気はないのかな?


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

25年の後悔の結末

専業プウタ
恋愛
結婚直前の婚約破棄。親の介護に友人と恋人の裏切り。過労で倒れていた私が見た夢は25年前に諦めた好きだった人の記憶。もう一度出会えたら私はきっと迷わない。

処理中です...