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ご報告
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エディアスは、ひとり水晶宮に向かっていた。
母である王妃リリーアンにマリアとの事を報告する為だ。
彼女の事だから既に報告はされているだろうが、今後のふたりの事を考えると手を出すな!と釘を刺しておかないと危険だからである。
彼女が先走るとロクな事にや、ないからなぁ…
門番からも、そろそろいらっしゃると思っておりました。と言われたところを見ると…
水晶宮内では既に色々情報を掴んでいるようだ。
◇◇◇◇◇◇
母の私室を訪ねると「遅かったわね!昨夜はあなたの研究室ではパーティーがあったみたいね。
珍しく深酒でもしたの?」とにこやかに話しかけてきた。
既に全てお見通しかぁ…
何だか悔しいなぁと思いながらもエディアスもにこやかに笑いながら、
「母上には隠し事は通用しませんからねぇ。
率直に言いますが、マリアさんと交際する事になりました!
今日はそれだけをお伝えしたくて参りました」とハッキリと宣言したのだ。
「エディ!よくやったわ。お願いだから結婚まで持ち込むのよ。助力は惜しまないわ!
大好きなマリアが私の娘になる可能性が出てきたのだもの。
お願い!私に可愛い孫を抱っこさせてよ」
母上…
もう俺たちの子供について考えるとか早すぎるだろ?
そんな事をマリアさんに言ったら怖じ気づくよ?
「母上のご希望に答えられるよう頑張る事にします!」
「あらあら…クールな王子様が熱くなるなんて…マリアさんはスゴイわね。
あなたのハートに火をつけるなんてね」
クスクスと少女みたいに笑う母に戸惑いながらも、自分の本音をぶちまけてみる事にしようか。
「母上…私は鈍感らしくて、彼女への想いに気づいたのは最近でして…」
「あなたはエリックがマリアを好きだと知って遠慮していたのでしょ?
あなたは本当に優しい子だもの。
自分が我慢すればよいと思っていたのでしょ?」
「そんなつもりは無かったのですが…」
「エディ、これからは遠慮しちゃダメよ?
遠慮された方はあなたに馬鹿にされたと感じる場合もあるのよ?」
今日の母上は、本当に母親らしいなぁと思いながら
次はいつマリアに会えるのだろうとワクワクしている自分に気づきひとりで赤面するエディアスなのだった。
エディアスとマリアの未来はどうなるのかな?
まだふたりの予定は空白だから…
一緒に埋めていかないとね!
母である王妃リリーアンにマリアとの事を報告する為だ。
彼女の事だから既に報告はされているだろうが、今後のふたりの事を考えると手を出すな!と釘を刺しておかないと危険だからである。
彼女が先走るとロクな事にや、ないからなぁ…
門番からも、そろそろいらっしゃると思っておりました。と言われたところを見ると…
水晶宮内では既に色々情報を掴んでいるようだ。
◇◇◇◇◇◇
母の私室を訪ねると「遅かったわね!昨夜はあなたの研究室ではパーティーがあったみたいね。
珍しく深酒でもしたの?」とにこやかに話しかけてきた。
既に全てお見通しかぁ…
何だか悔しいなぁと思いながらもエディアスもにこやかに笑いながら、
「母上には隠し事は通用しませんからねぇ。
率直に言いますが、マリアさんと交際する事になりました!
今日はそれだけをお伝えしたくて参りました」とハッキリと宣言したのだ。
「エディ!よくやったわ。お願いだから結婚まで持ち込むのよ。助力は惜しまないわ!
大好きなマリアが私の娘になる可能性が出てきたのだもの。
お願い!私に可愛い孫を抱っこさせてよ」
母上…
もう俺たちの子供について考えるとか早すぎるだろ?
そんな事をマリアさんに言ったら怖じ気づくよ?
「母上のご希望に答えられるよう頑張る事にします!」
「あらあら…クールな王子様が熱くなるなんて…マリアさんはスゴイわね。
あなたのハートに火をつけるなんてね」
クスクスと少女みたいに笑う母に戸惑いながらも、自分の本音をぶちまけてみる事にしようか。
「母上…私は鈍感らしくて、彼女への想いに気づいたのは最近でして…」
「あなたはエリックがマリアを好きだと知って遠慮していたのでしょ?
あなたは本当に優しい子だもの。
自分が我慢すればよいと思っていたのでしょ?」
「そんなつもりは無かったのですが…」
「エディ、これからは遠慮しちゃダメよ?
遠慮された方はあなたに馬鹿にされたと感じる場合もあるのよ?」
今日の母上は、本当に母親らしいなぁと思いながら
次はいつマリアに会えるのだろうとワクワクしている自分に気づきひとりで赤面するエディアスなのだった。
エディアスとマリアの未来はどうなるのかな?
まだふたりの予定は空白だから…
一緒に埋めていかないとね!
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