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初恋はアンコと一緒にやって来る?

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魔獣肉のジュージュー焼きの大盛りセットを食べ尽くしたミディの前に置かれたのは、


小さなパンケーキに何かはさんであるスイーツ?

見た目は、パンケーキなんだけど?

新しさが見つからないよ?

不思議そうに小さなパンケーキっぽいモノを見ていると

さっきの黒髪のスタッフがミルクティーを持って来たので

「ねぇ?これは何ていう名前なの?パンケーキにしか見えないんだけど?」と聞いてみた。

黒髪の彼は、微笑みながら「これは、どら焼きというスイーツなんです。ナイフで切らずにそのまま手に持って食べて見て下さい。

食べた事のない味わいをお約束しますよ」


と言うので、ミディは手に持って豪快にかぶりついた!

ひとくち食べると生地のふんわりとした食感と、中にはさんである何かの甘みが合わさって美味しい!

初めての味だ!

「わぁ。本当だ。初めて食べる味!中にはさんであるペーストが癖になるかも?」

ミディが食べるのを見守っていた彼に感想を伝えるた。

すると、彼は

「小豆という豆を甘く煮てつぶした物なんです。

アンコというのですが、食べるのは初めてですか?」

とミディに聞いてくる。

「アンコ?初めて聞くわ。小豆はしっているけれど甘く煮てつぶしたらこんなに美味しいって知らなかったわ。

アナタ凄いのね。

これから、ここに休憩に来るのが楽しみになったわ。

どら焼きのお代わりいただけるかしら?

それと、アンコと一緒にホイップクリームもはさんでくれたら嬉しいのだけれど、ダメかしら?」

ミディは艶やかな紅薔薇姫スマイルを炸裂させてみた!


黒髪の彼は、はにかんだ笑顔で応戦した!

勝負は引き分け!

「あんことホイップクリームは合いますね!

アナタは本当に甘い物がお好きなのですね?

お代わりのどら焼きは大きく焼きましょうか?」


「本当に?
嬉しい!!私あれなら何個でも食べられそうなんだけど…

あまり食べたら太るかしら?」

黒髪の彼は、クスクスと、笑いながら

「アナタは可愛らしい方だ。

あんことどら焼きの皮を甘さ控えめにしてありますから、太らないですよ?

心配なら後で一緒にダンジョン探索にでも行きますか?

ダンジョンを走り回れば痩せますよ?」

「ダメよ!その後にオヤツ食べたくなるから…」

ミディ…

食いしん坊ちょっと隠そうか?

恋したのはデイブにじゃなく、アンコ?

アンコに恋したの?

デイブは、さり気なくダンジョンデートに誘ってますね。

冒険者同士って、一緒にダンジョンに潜るのが正しいデートなんですかね?

正しいデート…

どなたか知ってたら彼らに教えてあげて下さいね!

◇◇◇◇◇◇

なお、ギルドの食堂にいた他の冒険者たちはデイブとミディの語らいを温かく見守っていたようです。

ふたりがまだ恋に落ちないようですが…

次回に続く!




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