179 / 221
番外編 アーライの王族はトラブルメーカーしかいないらしい
しおりを挟む
「疲れたな。帰ろうぜ」
訓練室の扉を開けようとする新人冒険者君ですが…
扉が開きません。
「なんだなんだ?扉開けられないって?
お前、魔力だけじゃなく、身体能力もショボイのな」
「なんだと?やんのか?」
ちょっとだけ体力も回復したのか、揉め事が起こりそうですが…
ギルド内でのいさかいはペナルティになると知らないのでしょうか?
「ちょっとあんたたち止めてよ。
巻き添いにしないでよね?
やるならギルドから出てからにしてよ?」
新人の中でもリーダー格の女性冒険者に注意されてようやく我に返った2人は照れくさそうに周りに謝ると訓練室から出ようとしておりますが…
別の者がチャレンジしても扉が開かないようです。
「よし!こうなったら破壊するしかねぇな!いっきまーす!」
お調子者の魔導師が扉を破壊すべく魔法を行使する前に…
ギルマスに念話した強者がいたらしく…
慌てたギルマスが訓練室に飛び込んできたのだ。
「お前らムダに魔法使うなよ?使うべき時に使うと決めとかないとダンジョンで、魔力切れ起こして倒れたら魔獣のエサになるだけだぞ?
みんなサッサと解散して、明日の訓練に備えてくれ」
「「「「「「はいっ!ギルマス!」」」」」」
新人さん達…一応返事は出来るみたいだね。
みんながゾロゾロと帰っていく中、リーダー格の女冒険者だけがその場に残っていた。
「君も早く帰りなさい!明日も早いのだから…って…クレアじゃないか?
何だ?話でもあるのか?
あるなら手短に頼む」
「扉が開かなかった理由が知りたいのよ、おじ様。何だか気になって…」
「扉か、私が来た時には何もしなくても開いたからな。
私には原因はわからないよ」
「教える気ないんだね」
「教えるも何も私が来たら扉は開いたのだから、お前は何も気にしなくてよいのだよ」
ギルマスは納得いかない顔をしている姪を何とか宥めようとしている。
ギルマスとしては、可愛い姪を隣国のゴタゴタに関わらせたくないのだ。
ミレディアを出待ちしていた赤髪の娘さん…
家出するならもっと違う場所にしてくれたらよいのに…
何故ジュビアに来ちゃったのかね。
出来れば自分たちは関わりたくないものだと思っているのだが、ミレディアを尋ねてきた時点で自分達にも何らかの被害が及ぶのだろうと諦める事にしたのだ。
このギルマス…中々の苦労人なのだ。
あの娘さん、今頃ミレディアに会えているのかな?
会えていなかった場合は、またギルドに来るよね…と明日の事を考えてため息をついている。
アーライの王族に振り回されるのは疲れるから、とりあえずあの方に連絡しておこう!とミレディアの夫で元冒険者のデイヴに今日の事を知らせる苦労性のギルマス…
ミレディアがこの冒険ギルドに冒険者登録して以来、アーライの王族関連のトラブルが絶えないので若きギルマスの頭皮が危険にさらされているのだ。
所謂、若ハゲという現象が…
彼の身に振りかかっているのだ…
見た目は貫禄ある雰囲気の彼、実はミレディアやデイヴより少し先輩なだけなのだが…
誰もこの事を信じようとしないのだ。
ギルマス宛にミレディアの祖父から高性能のカツラが贈られるのは、また別のお話で!
訓練室の扉を開けようとする新人冒険者君ですが…
扉が開きません。
「なんだなんだ?扉開けられないって?
お前、魔力だけじゃなく、身体能力もショボイのな」
「なんだと?やんのか?」
ちょっとだけ体力も回復したのか、揉め事が起こりそうですが…
ギルド内でのいさかいはペナルティになると知らないのでしょうか?
「ちょっとあんたたち止めてよ。
巻き添いにしないでよね?
やるならギルドから出てからにしてよ?」
新人の中でもリーダー格の女性冒険者に注意されてようやく我に返った2人は照れくさそうに周りに謝ると訓練室から出ようとしておりますが…
別の者がチャレンジしても扉が開かないようです。
「よし!こうなったら破壊するしかねぇな!いっきまーす!」
お調子者の魔導師が扉を破壊すべく魔法を行使する前に…
ギルマスに念話した強者がいたらしく…
慌てたギルマスが訓練室に飛び込んできたのだ。
「お前らムダに魔法使うなよ?使うべき時に使うと決めとかないとダンジョンで、魔力切れ起こして倒れたら魔獣のエサになるだけだぞ?
みんなサッサと解散して、明日の訓練に備えてくれ」
「「「「「「はいっ!ギルマス!」」」」」」
新人さん達…一応返事は出来るみたいだね。
みんながゾロゾロと帰っていく中、リーダー格の女冒険者だけがその場に残っていた。
「君も早く帰りなさい!明日も早いのだから…って…クレアじゃないか?
何だ?話でもあるのか?
あるなら手短に頼む」
「扉が開かなかった理由が知りたいのよ、おじ様。何だか気になって…」
「扉か、私が来た時には何もしなくても開いたからな。
私には原因はわからないよ」
「教える気ないんだね」
「教えるも何も私が来たら扉は開いたのだから、お前は何も気にしなくてよいのだよ」
ギルマスは納得いかない顔をしている姪を何とか宥めようとしている。
ギルマスとしては、可愛い姪を隣国のゴタゴタに関わらせたくないのだ。
ミレディアを出待ちしていた赤髪の娘さん…
家出するならもっと違う場所にしてくれたらよいのに…
何故ジュビアに来ちゃったのかね。
出来れば自分たちは関わりたくないものだと思っているのだが、ミレディアを尋ねてきた時点で自分達にも何らかの被害が及ぶのだろうと諦める事にしたのだ。
このギルマス…中々の苦労人なのだ。
あの娘さん、今頃ミレディアに会えているのかな?
会えていなかった場合は、またギルドに来るよね…と明日の事を考えてため息をついている。
アーライの王族に振り回されるのは疲れるから、とりあえずあの方に連絡しておこう!とミレディアの夫で元冒険者のデイヴに今日の事を知らせる苦労性のギルマス…
ミレディアがこの冒険ギルドに冒険者登録して以来、アーライの王族関連のトラブルが絶えないので若きギルマスの頭皮が危険にさらされているのだ。
所謂、若ハゲという現象が…
彼の身に振りかかっているのだ…
見た目は貫禄ある雰囲気の彼、実はミレディアやデイヴより少し先輩なだけなのだが…
誰もこの事を信じようとしないのだ。
ギルマス宛にミレディアの祖父から高性能のカツラが贈られるのは、また別のお話で!
6
あなたにおすすめの小説
【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします
ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに
11年後、もう一人 聖女認定された。
王子は同じ聖女なら美人がいいと
元の聖女を偽物として追放した。
後に二人に天罰が降る。
これが この体に入る前の世界で読んだ
Web小説の本編。
だけど、読者からの激しいクレームに遭い
救済続編が書かれた。
その激しいクレームを入れた
読者の一人が私だった。
異世界の追放予定の聖女の中に
入り込んだ私は小説の知識を
活用して対策をした。
大人しく追放なんてさせない!
* 作り話です。
* 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。
* 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。
* 掲載は3日に一度。
巻き込まれ召喚された賢者は追放メンツでパーティー組んで旅をする。
彩世幻夜
ファンタジー
2019年ファンタジー小説大賞 190位!
読者の皆様、ありがとうございました!
婚約破棄され家から追放された悪役令嬢が実は優秀な槍斧使いだったり。
実力不足と勇者パーティーを追放された魔物使いだったり。
鑑定で無職判定され村を追放された村人の少年が優秀な剣士だったり。
巻き込まれ召喚され捨てられたヒカルはそんな追放メンツとひょんな事からパーティー組み、チート街道まっしぐら。まずはお約束通りざまあを目指しましょう!
※4/30(火) 本編完結。
※6/7(金) 外伝完結。
※9/1(日)番外編 完結
小説大賞参加中
私は聖女(ヒロイン)のおまけ
音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女
100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女
しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?
今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。
バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。
追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。
シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。
【完結】そうは聖女が許さない〜魔女だと追放された伝説の聖女、神獣フェンリルとスローライフを送りたい……けど【聖水チート】で世界を浄化する〜
阿納あざみ
ファンタジー
光輝くの玉座に座るのは、嘘で塗り固められた偽りの救世主。
辺境の地に追いやられたのは、『国崩しの魔女』の烙印を押された、本物の奇跡。
滅びゆく王国に召喚されたのは、二人の女子高生。
一人は、そのカリスマ性で人々を魅了するクラスの女王。
もう一人は、その影で虐げられてきた私。
偽りの救世主は、巧みな嘘で王国の実権を掌握すると、私に宿る“本当の力”を恐れるがゆえに大罪を着せ、瘴気の魔獣が跋扈する禁忌の地――辺境へと追放した。
だが、全てを失った絶望の地でこそ、物語は真の幕を開けるのだった。
△▼△▼△▼△▼△
女性HOTランキング5位ありがとうございます!
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
異世界から本物の聖女が来たからと、追い出された聖女は自由に生きたい! (完結)
深月カナメ
恋愛
十歳から十八歳まで聖女として、国の為に祈り続けた、白銀の髪、グリーンの瞳、伯爵令嬢ヒーラギだった。
そんなある日、異世界から聖女ーーアリカが降臨した。一応アリカも聖女だってらしく傷を治す力を持っていた。
この世界には珍しい黒髪、黒い瞳の彼女をみて、自分を嫌っていた王子、国王陛下、王妃、騎士など周りは本物の聖女が来たと喜ぶ。
聖女で、王子の婚約者だったヒーラギは婚約破棄されてしまう。
ヒーラギは新しい聖女が現れたのなら、自分の役目は終わった、これからは美味しいものをたくさん食べて、自由に生きると決めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる