【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

まゆら

文字の大きさ
192 / 221

番外編 夢を叶える為の一歩

しおりを挟む
職人ギルドへやってきた三人は…

受付で話を聞いている。

登録する際の注意書きを読んでいたミルティーヌが念話で何か思っていたのと違うから登録は保留にする!と伝えてきたので…

「有難う。

じゃあ、これを読んで相談してからまた来ますね。

今日は代理でこちらに来ましたので、失礼します」と丁寧な挨拶をするミディに、

「「失礼します!」」と一緒に挨拶した二人だった。

◇◇◇◇◇◇

「どうしたの?

何がダメだった?」

「何か、ギルドに入ると細かい誓約が沢山あって違反したら罰金だけじゃなく、商売が出来なくなるみたいだよ?

アーライとは違うみたい!

ゼルダはギルドに登録してるのか聞かないと…」

「ミル…

楽しそうね。

やりたい事が見つかって良かったわね。

ゼルダに色々聞いてみたら?

自分で商会を開くと雑務だらけで商品開発している時間は中々とれないわよ?

最初は、工房を作ってみるとか?

ひとり作業なら工房もいらないのでは?」

「そうよね。

先ずは私が作る物を買う人がいなければ何も始まらないもの…」

「ミルが何を作りたいのかをまとめる事からよね。

ミルの作業部屋作っちゃう?

御祖父様に言ったら立派な工房建てそう…」

「うん!

しかも、明日には出来てそうでこわい」

三人は、帰ってデイブが作ったみたらし団子と草団子を取り合うのだった。

「ミルティーヌさんは、冒険者登録してきたの?

ギルドはどうだった?

冒険したくなったかい?」

デイブからの質問に、頬張っていた団子を飲み込むとむせたので慌ててお茶を流し込んでひと息ついたミルティーヌは、

「それが…

私、魔力鑑定した時に水晶玉からあなたは回復魔法に優れていますって言われて、冒険者にならなくていいや!って思ったんです。

何でだろう?

ずっと、アイリス様やミディ姉に憧れて戦う聖女になりたいって思っていたけれど…

私、人を傷つける事がこわくて、ザイラス兄様から剣技を教えてもらっている時も本気で向かっていく事が出来なかったのです。

それでも、人を守りたいという気持ちはあったので、騎士科に入りたかったのですが父は花嫁修行しろと、淑女科に私を入れようとしていたので納得いかずに家を出たのです」

「成程…

ミルティーヌさんも色々あったんだな。

私も自分が家督を継ぐ器じゃないと祖国から逃げ出した弱虫野郎なんだよ…

まぁ、祖国から逃げたからミディみたいに素敵な女性と出逢えたから結果オーライかな?

ミルティーヌさんのやりたい事がハッキリするまでここにいたらいいよ。

ノティス家対策はミディがやってくれるから安心して!

そうだろ、ミディ?」

「勿論よ!

私はミルの味方よ!

ミルの気持ちを聞かないで淑女科に進学させようとするおじ様が悪い!

ミルはずっとここにいたらいいわよ。

ただ飯食らいというわけにはいかないから、しばらくは午前中だけ桜庵のお手伝いをしてくれる?

やりたい事が出来たらやればいいわよ?」

「デイブさん!ミディ姉有難う!

桜庵お手伝いさせてください!

私も美味しい和菓子作りたいの」

「じゃあ、明日から頼むよ」

ミルは、桜庵で働く事になった。

聖女アイリスの面影のある可憐な少女が働いていると噂になり、桜庵は益々忙しくなるのだが…

この話は別の機会に。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします

ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに 11年後、もう一人 聖女認定された。 王子は同じ聖女なら美人がいいと 元の聖女を偽物として追放した。 後に二人に天罰が降る。 これが この体に入る前の世界で読んだ Web小説の本編。 だけど、読者からの激しいクレームに遭い 救済続編が書かれた。 その激しいクレームを入れた 読者の一人が私だった。 異世界の追放予定の聖女の中に 入り込んだ私は小説の知識を 活用して対策をした。 大人しく追放なんてさせない! * 作り話です。 * 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。 * 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。 * 掲載は3日に一度。

巻き込まれ召喚された賢者は追放メンツでパーティー組んで旅をする。

彩世幻夜
ファンタジー
2019年ファンタジー小説大賞 190位! 読者の皆様、ありがとうございました! 婚約破棄され家から追放された悪役令嬢が実は優秀な槍斧使いだったり。 実力不足と勇者パーティーを追放された魔物使いだったり。 鑑定で無職判定され村を追放された村人の少年が優秀な剣士だったり。 巻き込まれ召喚され捨てられたヒカルはそんな追放メンツとひょんな事からパーティー組み、チート街道まっしぐら。まずはお約束通りざまあを目指しましょう! ※4/30(火) 本編完結。 ※6/7(金) 外伝完結。 ※9/1(日)番外編 完結 小説大賞参加中

私は聖女(ヒロイン)のおまけ

音無砂月
ファンタジー
ある日突然、異世界に召喚された二人の少女 100年前、異世界に召喚された聖女の手によって魔王を封印し、アルガシュカル国の危機は救われたが100年経った今、再び魔王の封印が解かれかけている。その為に呼ばれた二人の少女 しかし、聖女は一人。聖女と同じ色彩を持つヒナコ・ハヤカワを聖女候補として考えるアルガシュカルだが念のため、ミズキ・カナエも聖女として扱う。内気で何も自分で決められないヒナコを支えながらミズキは何とか元の世界に帰れないか方法を探す。

聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。 そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来? エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。

本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?

今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。 バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。 追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。 シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。

【完結】そうは聖女が許さない〜魔女だと追放された伝説の聖女、神獣フェンリルとスローライフを送りたい……けど【聖水チート】で世界を浄化する〜

阿納あざみ
ファンタジー
光輝くの玉座に座るのは、嘘で塗り固められた偽りの救世主。 辺境の地に追いやられたのは、『国崩しの魔女』の烙印を押された、本物の奇跡。 滅びゆく王国に召喚されたのは、二人の女子高生。 一人は、そのカリスマ性で人々を魅了するクラスの女王。 もう一人は、その影で虐げられてきた私。 偽りの救世主は、巧みな嘘で王国の実権を掌握すると、私に宿る“本当の力”を恐れるがゆえに大罪を着せ、瘴気の魔獣が跋扈する禁忌の地――辺境へと追放した。 だが、全てを失った絶望の地でこそ、物語は真の幕を開けるのだった。 △▼△▼△▼△▼△ 女性HOTランキング5位ありがとうございます!

聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~

夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力! 絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。 最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り! 追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?

異世界から本物の聖女が来たからと、追い出された聖女は自由に生きたい! (完結)

深月カナメ
恋愛
十歳から十八歳まで聖女として、国の為に祈り続けた、白銀の髪、グリーンの瞳、伯爵令嬢ヒーラギだった。 そんなある日、異世界から聖女ーーアリカが降臨した。一応アリカも聖女だってらしく傷を治す力を持っていた。 この世界には珍しい黒髪、黒い瞳の彼女をみて、自分を嫌っていた王子、国王陛下、王妃、騎士など周りは本物の聖女が来たと喜ぶ。 聖女で、王子の婚約者だったヒーラギは婚約破棄されてしまう。 ヒーラギは新しい聖女が現れたのなら、自分の役目は終わった、これからは美味しいものをたくさん食べて、自由に生きると決めた。

処理中です...