婚約破棄されたけど気にしないで推しへの愛に生きます!

まゆら

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メディクス家にて

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フローラに誘われた新人達はメディクス家にやってきた。

フローラ達のチーム以外でも、殿下推し、ローラン推しの新人達が…

フローラと話したいと押し寄せて来た為、では場所を移しましょうか?と言ったフローラがパチンと指を鳴らすと…

次の瞬間には一同はメディクス家の客間にいて、目の前には淹れたての紅茶とお茶受けのお菓子が用意されていた。

「フローラ様の魔力は桁違いとウワサで聞いておりましたが…今すぐ王宮魔導師団からお声がかかるレベルでは?」

辺境伯のひとり娘である、シャロン・ドワイエが驚きの声を上げたのをきっかけに、父が王宮魔導師団の副長をしているエリナ・ボウは…

「父に言ったら直ぐにフローラ様は王宮の奴らに奪われてしまうわ!皆様!私達の明るい未来の為にもフローラ様には魔法省にいてもらわなくてはなりませんわ!」

「「「「「勿論です!秘密は守ります!我が推しに誓って!」」」」」

何だろうか?

ほぼ初対面なのに、みんなの気持ちがひとつになってる!

「皆様…有難うございます!私と兄上の魔法が上達したのは、父が魔法バカでわけのわからない研究にお金を注ぎこんで屋敷には最低限の人員しか雇えなかったからなのですわ…」

「「「「「「フローラ様…ローラン様も苦労なされたのですね…」」」」」」

「しかも金策に困って私をくだらない男と婚約させるものですから…魔法学園に首席入学するから結婚を延期してもらっていたのです」

その後も、フローラの魔法上達と魔力増加のきっかけになった話は続いたが…

最終的に全ては毎日推しであるジョナス殿下に会える環境を作る為ですわ!とまとめられ…

全員は拍手でフローラの言葉に賛同した。

その後、各自が推しとの出逢いや推しについての熱い想いを語り…

メディクス家での第一回のお茶会はとても有意義な時間となったようだ。

シャロンは殿下推し、エリナはローラン推しなので、全員で歓談後は二手に分かれて推しの尊さについて語る幸せな時間を過ごしていた。

「あの…フローラ様…

ローラン様はいつも何時くらいに帰ってこられますの?」

「エリナ様…最近は新しいプロジェクトが始まったみたいで毎晩遅いのです…兄にはエリナ様達の事を伝えておきますわ」

「残念ですわ…ローラン様のご尊顔を間近で見たいものです…
今日は、ローラン様が普段生活されている聖地に来る事が出来て幸せです!」

「「「「「「フローラ様のおかげで聖地巡礼が出来ました!有難うございます!」」」」」」

兄上推しの方々の情熱がヤバいわ…ローラン推しが恐れられる理由が少しわかったかも?

内心ドン引きするフローラだったが表面上は平静を必死で装っていた。

推しに対する熱さはヒトそれぞれなのである。

メディクス家はローラン推しにとっては聖地らしい…

フローラはローラン推しの常識をひとつ学んだ!
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