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第二部第一章 act.60
-鬼神-・恵子の逆襲・2
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「ほらっ降りろよ」
雪乃はMATに向かっていく途中で、
男達に車に連れ込まれ、倉庫の前で
降ろされた。
「放して下さい!」
男達に囲まれるように、倉庫の中に連れて
来られた雪乃。
「いいから来い!」
「いやっ!」
ドン!
「あっ!」
男達は突き飛ばすように恵子の前に雪乃を
押し出す。
「打ち合わせどおりつれてきたぜ!」
「………………」
よろけながら男達の前に出た雪乃の
目の前には、睨むような目つきで
立っている恵子の姿があった。
「あっ!あなたは?…こんな所にあたしを
連れてきて…何をするんですか?」
恵子の顔を思い出し、怯えながら
声を張り上げる雪乃であった。
「あんた翔の彼女なんだろ?!
可哀想に恨むならあの男を恨みな!」
「えっ?」
雪乃を見下ろすように話す恵子。
「いっひひひひっひ……」
雪乃の周りには、いつの間にか、
にやにやしながら男達が十数人立っている。
「!?」
「あんたには、二度と…あの男の前に
でれないようにしてやるよ!」
雪乃は自分の身に危険が迫っているのを
感じ取った。
「いやぁ!」
恵子に体当たりをして、
その場から逃げ出そうとする。
「逃がさないよ!
お前達!やっちゃいな!」
「「「「おおぉぉー!」」」」
恵子の号令と共に、男達は一斉に雪乃に
襲いかかる。
逃げる雪乃の腕を一人の男が捕まえる。
「いやぁー!離して!」
叫びながら抵抗する雪乃であった。
しかし、四、五人の男達に捕まり、
床に仰向けに押さえ込まれてしまう。
「いやぁぁー!!やめてぇー!!
離してぇぇ----!!!」
激しく抵抗しながら、泣き叫ぶ雪乃。
しかし雪乃の力では四人の男達に
両手両足を押さえられているため、
ピクリともしない。
「へへへっへっへへへ」
一人の男が笑いながら雪乃に手を
伸ばしていく。
「いやああぁぁ!」
泣き叫ぶ雪乃。
ビッリィィィ!
男達の手は容赦なく雪乃の
ブラウスを切り裂き、
洋服をもぎ取っていく。
雪乃の胸の下着が露わになり、スカートも
はぎ取られる。
「いやあぁ!やめてぇぇ!
いやあぁぁぁ!」
泣き叫ぶ雪乃の服が破かれていくのを見て
恵子が笑う。
「あはははは!いい気味だ!
さっさとやっちゃいな!」
「へへえっへっへっへっへ!」
両手を押さえ込んでいる男達の手が
雪乃の胸を掴む。
「いやぁぁぁぁぁぁー!!
(翔さん…ごめんなさい…。
こんな人達に……されるくらいなら…
あたし…舌をかみきる…)
泣き叫びながら雪乃は、翔の事を思い
決心していた。
雪乃の身体を押さえている一人の
男の手が雪乃のショーツに伸びる。
「いやぁー!やめてー!
たすけて!翔さん!翔さん!」
雪乃はさらに激しく泣き叫びながら
抵抗を試みた。
「おっ! てめえ暴れるな!
いい加減あきらめやがれ!!」
「いやぁ~!!」
キキキキキキ~~!!
「………!?」
「な、なんだ!!」
バーン!
タイヤの鳴り響く音が聞こえたすぐ後に
倉庫の扉が激しく開いた。
「雪乃!」
叫びながらそこから飛び込んでくる翔。
翔に続く隆二、伸。
そして、その後ろには石田と玲子と
蓉子の姿が逢った。
「しょうさん!」
翔の声を聞いて思わず叫ぶ雪乃。
「なんだぁ?てめえたちは?」
雪乃が襲われるのを見学していた
他の男達は翔達に向かってくる。
「雪乃!?」
男達に押さえられ、裸にされかけている
雪乃を見たとき、翔の中で雪乃と華那恵
の姿が重なって見えていた。
翔の中で何かが弾けた。
「おいお前!聴いて…ゲェフゥ!」
ゲッシィィィィ!
翔に寄ってきた男の顔面に蹴りを入れる翔。
「てってめえ!このやろー!」
自分の仲間が吹っ飛ばされて、頭に来た
男達は一斉に翔に襲いかかっていった。
翔は雄たけびを上げながら男達に
向かって行った。
「うおぉぉぉぉぉぉっぉぉ!」
ガッシィィィ!
バッキィィイ!
バッキッ!ベッキィイ!
一度に十数人の男達を相手に、鬼神の
ように暴れまくる翔。
「きさまらー! 雪乃に!
雪乃に何をしたー!」
怒りに身を任せ叫びながら男達相手に
容赦なく技を繰り出していく翔。
倉庫中に男達の悲鳴と、打撃音、
骨の折れる音が響きわたる。
血だらけになりながら、次々に男達が
倒されていく。
「なっなんだ?…あいつ?」
「この人数相手に…何で?
ビビら無いんだよ!」
「やべー!にげろ!」
あまりの翔のすさまじさに雪乃の手を
離して逃げようとする男達。
しかし、その男達の背後には
隆二達が立っていた。
「逃がすかよ!」
バッキィ!
隆二の拳が男達の顔面に決まる。
その男達を倒し、隆二達は雪乃の元に
駆け寄り上着をかける。
「雪乃ちゃん! だいじょうぶか?」
「り、隆二さん?」
「もう…大丈夫だ…」
「雪乃ちゃん!大丈夫?…」
「玲子さん? …あたし…あたし…」
「もう大丈夫よ…。翔くんが…来たから…」
「玲子さん…玲子さん……。うううぅ……」
玲子は震えている雪乃の身体を
優しく抱きしめた。
そして、すぐ側で暴れている翔の方を見た。
切れている翔はすさまじかった。
「すげえ……。すげえよ…翔…」
伸は自分の足元で起きあがろうとしている
男達にトドメを刺しながら、翔を見て
思わず呟いていた。
瞬く間に男達は血ヘドを吐き、
骨が折れ、呻き声をあげながら
地面に転がっていた。
「貴様らー! 雪乃を!雪乃を!
よくもっゆるせねえ!!」
叫びながら男達を倒していく翔。
「こいつはすげえ。 翔の奴……
こんなに強かったのか?」
石田は思わず呟いていた。
「………雪乃ちゃんを
守るためとはいえ……すげえな…
……翔の奴………」
伸も石田の隣で同じように
呟いていた。
「……………」
それとは対照的に翔の戦いぶりを黙って
みている隆二であった。
次々と男達が転がっていき、
それを物陰から隠れるように
見て怯える恵子。
バッキィィ!
「ぐぇえぇえぇえええ!」
最後に残った男が翔にぶっ飛ばされ、
恵子の前に転がってきた。
「ひいいぃぃ!」
恵子は思わず声をあげてしまう。
「恵子ぉぉぅ!」
翔は恵子を見つけ近づいて行き、片手で
恵子の胸元のシャツを掴み持ち上げる。
翔に持ち上げられ宙に浮き、ばたばたと
暴れる恵子であったが翔の腕は
ビクともしなかった。
「ひぃぃぃぃぃ!やめてぇぇぇ!!」
泣き叫ぶ恵子。
そして翔は…その拳をあげた。
ゲェシィィィ!
「ぐぎゃぁぁぁっ!!」
鈍い音と悲鳴が倉庫内に響き渡る。
恵子の顔面に翔の拳が炸裂した。
「ひっ!」
「あひゃぁっ!」
女相手にも容赦ない翔の一撃に、
思わず小さい悲鳴をあげ、
目をつむる玲子と蓉子であった。
片手で掴んでいたシャツが破れ、
恵子は壁際まで転がっていった。
「ぎゃああぁぁっぁあっぁぁ!」
鼻血だらけになった顔面を押さえ
泣き叫ぶ恵子。
地面に這い蹲っている恵子に翔は
ゆっくりと近づいて行く。
「ひいぃぃぃぃいいいいぃ!」
近づいてくる翔を見て、恵子はさらに
怯えながら壁際まで後ずさりする。
「ひいぃぃ…ゆ、ゆるして…
お願いだから…許して……」
怯えながら許しをこう恵子。
「恵子。貴様だけは…貴様だけは…
絶対にゆるさん!」
恵子の前に仁王立ちになり、
その顔面に蹴りを入れようとする翔。
「しょぉぉう!!!」
その時隆二が叫ぶ。
「!?」
バキイィ!
「ひいいいぃいいぃいーー!」
恵子の顔のすぐ横の壁に
翔の蹴りが決まり、ぽっかりと
大きな穴が空いた。
翔は隆二の声で正気を取り戻した。
「ひいいぃっぃい…ごめんよぉー!
もう…あんた達には…手をださないよー」
「………俺は……?」
そこには翔の足下にひれ伏して、失禁して
泣きわめく恵子の姿があった。
「もういい!
そこまでにしときな…翔!
後は俺が片を付ける!」
隆二は翔に声を掛けた。
「……隆二さん?」
(………………? なんだ?
なんで……恵子が?
なにが……おきたんだ?)
状況が掴めずゆっくりと
隆二の方を振り返る翔。
そして思い出したかのように叫び出す。
「そ、そうだ!隆二さん!
雪乃は?雪乃は……?」
「翔さん!」
ドン!
ぎゅう………。
雪乃は泣きながら翔の胸に
飛び込んでいった。
「雪乃…良かった…。無事だったんだ…」
翔は安心したように優しく雪乃の身体を
抱きしめた。
「翔さん…あたし…あたし…」
翔の胸で泣きじゃくる雪乃。
雪乃の頭をなでながら
優しく話しかける翔。
「雪乃。雪乃が無事でいればそれでいい。
…ごめんな遅くなって…怖かったろ?
本当にごめん…」
「翔さん…翔さん……翔さん……」
震えながら泣いている雪乃を見て、
翔の瞳に涙が溜まっていた。
「良かった…雪乃ちゃん。…無事で…」
抱き合う翔と雪乃を見て、玲子は隆二の
腕に顔を押し当て呟いた。
「ああ…そうだな。
…それにしても…翔はすごい。」
隆二は今なお呻き声を上げながら、
血だらけで倒れている男達を
見渡しながら言った。
「翔くんは雪乃ちゃんが襲われたのを見て…
切れちゃったのよ。
普段は相手に大怪我を負わせないように
戦ってたんだわ…優しいから…あの子…」
玲子は隆二を見上げながら言ってきた。
「これが…本来の…翔の戦い方か?
たった…一撃で…相手の動けなくなる
部位だけを狙って、技を繰り出していた。
それにあいつの技のスピードと破壊力。
こんな格闘技術…始めて見た…。
もう…俺なんかより強いぜ…あいつ!」
隆二も思わず呟いた。
顔面を血だらけにしながら恵子はまだ
怯えている。
「隆二…ふふふ…寂しそうね?」
玲子が微笑みながら話しかけてくる。
「あっ!俺…ほとんど…喧嘩してねぇ…」
「もう!隆二は!」
玲子に指摘され、照れ隠しの為に
言った隆二の一言に玲子はあきれたので
あった。
。
。
。
雪乃はMATに向かっていく途中で、
男達に車に連れ込まれ、倉庫の前で
降ろされた。
「放して下さい!」
男達に囲まれるように、倉庫の中に連れて
来られた雪乃。
「いいから来い!」
「いやっ!」
ドン!
「あっ!」
男達は突き飛ばすように恵子の前に雪乃を
押し出す。
「打ち合わせどおりつれてきたぜ!」
「………………」
よろけながら男達の前に出た雪乃の
目の前には、睨むような目つきで
立っている恵子の姿があった。
「あっ!あなたは?…こんな所にあたしを
連れてきて…何をするんですか?」
恵子の顔を思い出し、怯えながら
声を張り上げる雪乃であった。
「あんた翔の彼女なんだろ?!
可哀想に恨むならあの男を恨みな!」
「えっ?」
雪乃を見下ろすように話す恵子。
「いっひひひひっひ……」
雪乃の周りには、いつの間にか、
にやにやしながら男達が十数人立っている。
「!?」
「あんたには、二度と…あの男の前に
でれないようにしてやるよ!」
雪乃は自分の身に危険が迫っているのを
感じ取った。
「いやぁ!」
恵子に体当たりをして、
その場から逃げ出そうとする。
「逃がさないよ!
お前達!やっちゃいな!」
「「「「おおぉぉー!」」」」
恵子の号令と共に、男達は一斉に雪乃に
襲いかかる。
逃げる雪乃の腕を一人の男が捕まえる。
「いやぁー!離して!」
叫びながら抵抗する雪乃であった。
しかし、四、五人の男達に捕まり、
床に仰向けに押さえ込まれてしまう。
「いやぁぁー!!やめてぇー!!
離してぇぇ----!!!」
激しく抵抗しながら、泣き叫ぶ雪乃。
しかし雪乃の力では四人の男達に
両手両足を押さえられているため、
ピクリともしない。
「へへへっへっへへへ」
一人の男が笑いながら雪乃に手を
伸ばしていく。
「いやああぁぁ!」
泣き叫ぶ雪乃。
ビッリィィィ!
男達の手は容赦なく雪乃の
ブラウスを切り裂き、
洋服をもぎ取っていく。
雪乃の胸の下着が露わになり、スカートも
はぎ取られる。
「いやあぁ!やめてぇぇ!
いやあぁぁぁ!」
泣き叫ぶ雪乃の服が破かれていくのを見て
恵子が笑う。
「あはははは!いい気味だ!
さっさとやっちゃいな!」
「へへえっへっへっへっへ!」
両手を押さえ込んでいる男達の手が
雪乃の胸を掴む。
「いやぁぁぁぁぁぁー!!
(翔さん…ごめんなさい…。
こんな人達に……されるくらいなら…
あたし…舌をかみきる…)
泣き叫びながら雪乃は、翔の事を思い
決心していた。
雪乃の身体を押さえている一人の
男の手が雪乃のショーツに伸びる。
「いやぁー!やめてー!
たすけて!翔さん!翔さん!」
雪乃はさらに激しく泣き叫びながら
抵抗を試みた。
「おっ! てめえ暴れるな!
いい加減あきらめやがれ!!」
「いやぁ~!!」
キキキキキキ~~!!
「………!?」
「な、なんだ!!」
バーン!
タイヤの鳴り響く音が聞こえたすぐ後に
倉庫の扉が激しく開いた。
「雪乃!」
叫びながらそこから飛び込んでくる翔。
翔に続く隆二、伸。
そして、その後ろには石田と玲子と
蓉子の姿が逢った。
「しょうさん!」
翔の声を聞いて思わず叫ぶ雪乃。
「なんだぁ?てめえたちは?」
雪乃が襲われるのを見学していた
他の男達は翔達に向かってくる。
「雪乃!?」
男達に押さえられ、裸にされかけている
雪乃を見たとき、翔の中で雪乃と華那恵
の姿が重なって見えていた。
翔の中で何かが弾けた。
「おいお前!聴いて…ゲェフゥ!」
ゲッシィィィィ!
翔に寄ってきた男の顔面に蹴りを入れる翔。
「てってめえ!このやろー!」
自分の仲間が吹っ飛ばされて、頭に来た
男達は一斉に翔に襲いかかっていった。
翔は雄たけびを上げながら男達に
向かって行った。
「うおぉぉぉぉぉぉっぉぉ!」
ガッシィィィ!
バッキィィイ!
バッキッ!ベッキィイ!
一度に十数人の男達を相手に、鬼神の
ように暴れまくる翔。
「きさまらー! 雪乃に!
雪乃に何をしたー!」
怒りに身を任せ叫びながら男達相手に
容赦なく技を繰り出していく翔。
倉庫中に男達の悲鳴と、打撃音、
骨の折れる音が響きわたる。
血だらけになりながら、次々に男達が
倒されていく。
「なっなんだ?…あいつ?」
「この人数相手に…何で?
ビビら無いんだよ!」
「やべー!にげろ!」
あまりの翔のすさまじさに雪乃の手を
離して逃げようとする男達。
しかし、その男達の背後には
隆二達が立っていた。
「逃がすかよ!」
バッキィ!
隆二の拳が男達の顔面に決まる。
その男達を倒し、隆二達は雪乃の元に
駆け寄り上着をかける。
「雪乃ちゃん! だいじょうぶか?」
「り、隆二さん?」
「もう…大丈夫だ…」
「雪乃ちゃん!大丈夫?…」
「玲子さん? …あたし…あたし…」
「もう大丈夫よ…。翔くんが…来たから…」
「玲子さん…玲子さん……。うううぅ……」
玲子は震えている雪乃の身体を
優しく抱きしめた。
そして、すぐ側で暴れている翔の方を見た。
切れている翔はすさまじかった。
「すげえ……。すげえよ…翔…」
伸は自分の足元で起きあがろうとしている
男達にトドメを刺しながら、翔を見て
思わず呟いていた。
瞬く間に男達は血ヘドを吐き、
骨が折れ、呻き声をあげながら
地面に転がっていた。
「貴様らー! 雪乃を!雪乃を!
よくもっゆるせねえ!!」
叫びながら男達を倒していく翔。
「こいつはすげえ。 翔の奴……
こんなに強かったのか?」
石田は思わず呟いていた。
「………雪乃ちゃんを
守るためとはいえ……すげえな…
……翔の奴………」
伸も石田の隣で同じように
呟いていた。
「……………」
それとは対照的に翔の戦いぶりを黙って
みている隆二であった。
次々と男達が転がっていき、
それを物陰から隠れるように
見て怯える恵子。
バッキィィ!
「ぐぇえぇえぇえええ!」
最後に残った男が翔にぶっ飛ばされ、
恵子の前に転がってきた。
「ひいいぃぃ!」
恵子は思わず声をあげてしまう。
「恵子ぉぉぅ!」
翔は恵子を見つけ近づいて行き、片手で
恵子の胸元のシャツを掴み持ち上げる。
翔に持ち上げられ宙に浮き、ばたばたと
暴れる恵子であったが翔の腕は
ビクともしなかった。
「ひぃぃぃぃぃ!やめてぇぇぇ!!」
泣き叫ぶ恵子。
そして翔は…その拳をあげた。
ゲェシィィィ!
「ぐぎゃぁぁぁっ!!」
鈍い音と悲鳴が倉庫内に響き渡る。
恵子の顔面に翔の拳が炸裂した。
「ひっ!」
「あひゃぁっ!」
女相手にも容赦ない翔の一撃に、
思わず小さい悲鳴をあげ、
目をつむる玲子と蓉子であった。
片手で掴んでいたシャツが破れ、
恵子は壁際まで転がっていった。
「ぎゃああぁぁっぁあっぁぁ!」
鼻血だらけになった顔面を押さえ
泣き叫ぶ恵子。
地面に這い蹲っている恵子に翔は
ゆっくりと近づいて行く。
「ひいぃぃぃぃいいいいぃ!」
近づいてくる翔を見て、恵子はさらに
怯えながら壁際まで後ずさりする。
「ひいぃぃ…ゆ、ゆるして…
お願いだから…許して……」
怯えながら許しをこう恵子。
「恵子。貴様だけは…貴様だけは…
絶対にゆるさん!」
恵子の前に仁王立ちになり、
その顔面に蹴りを入れようとする翔。
「しょぉぉう!!!」
その時隆二が叫ぶ。
「!?」
バキイィ!
「ひいいいぃいいぃいーー!」
恵子の顔のすぐ横の壁に
翔の蹴りが決まり、ぽっかりと
大きな穴が空いた。
翔は隆二の声で正気を取り戻した。
「ひいいぃっぃい…ごめんよぉー!
もう…あんた達には…手をださないよー」
「………俺は……?」
そこには翔の足下にひれ伏して、失禁して
泣きわめく恵子の姿があった。
「もういい!
そこまでにしときな…翔!
後は俺が片を付ける!」
隆二は翔に声を掛けた。
「……隆二さん?」
(………………? なんだ?
なんで……恵子が?
なにが……おきたんだ?)
状況が掴めずゆっくりと
隆二の方を振り返る翔。
そして思い出したかのように叫び出す。
「そ、そうだ!隆二さん!
雪乃は?雪乃は……?」
「翔さん!」
ドン!
ぎゅう………。
雪乃は泣きながら翔の胸に
飛び込んでいった。
「雪乃…良かった…。無事だったんだ…」
翔は安心したように優しく雪乃の身体を
抱きしめた。
「翔さん…あたし…あたし…」
翔の胸で泣きじゃくる雪乃。
雪乃の頭をなでながら
優しく話しかける翔。
「雪乃。雪乃が無事でいればそれでいい。
…ごめんな遅くなって…怖かったろ?
本当にごめん…」
「翔さん…翔さん……翔さん……」
震えながら泣いている雪乃を見て、
翔の瞳に涙が溜まっていた。
「良かった…雪乃ちゃん。…無事で…」
抱き合う翔と雪乃を見て、玲子は隆二の
腕に顔を押し当て呟いた。
「ああ…そうだな。
…それにしても…翔はすごい。」
隆二は今なお呻き声を上げながら、
血だらけで倒れている男達を
見渡しながら言った。
「翔くんは雪乃ちゃんが襲われたのを見て…
切れちゃったのよ。
普段は相手に大怪我を負わせないように
戦ってたんだわ…優しいから…あの子…」
玲子は隆二を見上げながら言ってきた。
「これが…本来の…翔の戦い方か?
たった…一撃で…相手の動けなくなる
部位だけを狙って、技を繰り出していた。
それにあいつの技のスピードと破壊力。
こんな格闘技術…始めて見た…。
もう…俺なんかより強いぜ…あいつ!」
隆二も思わず呟いた。
顔面を血だらけにしながら恵子はまだ
怯えている。
「隆二…ふふふ…寂しそうね?」
玲子が微笑みながら話しかけてくる。
「あっ!俺…ほとんど…喧嘩してねぇ…」
「もう!隆二は!」
玲子に指摘され、照れ隠しの為に
言った隆二の一言に玲子はあきれたので
あった。
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結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの?
もう、みんな、うるさい!
私は私。好きに生きさせてよね。
この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。
彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。
私の人生に彩りをくれる、その人。
その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。
⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。
⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。
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