62 / 93
竜とゴーグル魔法使い2話
3
しおりを挟む
「エダルベルト……。おい、ものすごく良い笑顔してんじゃねーか。」
工房の玄関に綺麗に制服を着こなしたエダルベルトが居た。いつもの五割り増しっていう感じで、にこにこと微笑んでやがる。
「媚薬のお香って、ノヴァが嗅がされたやつかな。」
「どういうことだ。」
「ああ、サイラスがノヴァの番だと分かった時のちょっと前、アイツ、女子の部屋に呼ばれて、嗅がされたんだそうだよ。媚薬。他のお香と混じってたから、鼻が効かなくて、気づいた時には危ないとこまで行って、サイラスの部屋に逃げ込んだんだって。サイラスなら、絶対にこの事を言いふらさないって。」
「バレてんじゃねぇか、お前に。」
目が半目になる。
「まぁね。2人で酒飲んでた時にそれとなーく誘導して聞いちゃった。まぁ、番がいると自然治癒力は上がるから、それで媚薬効果は薄まって、サイラスはその時は襲われずに終わったみたいだけど。」
「……その後、狼さんに食われてんじゃ……。」
頭が痛くなる。人の良いサイラスのことだ。ノヴァの押せ押せに負けたに違いない……。
「じゃ、工房閉めよっか。」
「……勝手に決めるな。」
エダルベルトは、勝手に工房の入り口にある看板を閉店にして、媚薬のお香とオレの手を取り、ものすごくご機嫌な表情で、工房から出る。このご機嫌な表情を曇らせることはオレにはできず。
「……行くから手は離せ。……恥ずかしい……。」
「そう?目的地は、私の部屋だよ。」
繋いだ手は離れた。ちょっと寂しい気持ちになってしまう。
「別に工房でも良かったんじゃねぇか。」
「臭いで、分かっちゃう人には分かっちゃうし。それに、ジーニアスを私のプライベート空間にご招待したかったからね。ほら、好きな子を連れ込んで、封印防音防振の効いた部屋で、仲良くするのも良いよね。」
「……お前、私は慎み深いのでっていう顔をしながら、本能に忠実なことしかしねぇな。」
「いつもは王子様営業やってるけど。好きな子の前で取り繕うのは、ね。……王子ではないけれど。」
くすくす笑うエダルベルトの後を、オレは白衣のポケットに手を突っ込んだ状態で着いて行った。
工房の玄関に綺麗に制服を着こなしたエダルベルトが居た。いつもの五割り増しっていう感じで、にこにこと微笑んでやがる。
「媚薬のお香って、ノヴァが嗅がされたやつかな。」
「どういうことだ。」
「ああ、サイラスがノヴァの番だと分かった時のちょっと前、アイツ、女子の部屋に呼ばれて、嗅がされたんだそうだよ。媚薬。他のお香と混じってたから、鼻が効かなくて、気づいた時には危ないとこまで行って、サイラスの部屋に逃げ込んだんだって。サイラスなら、絶対にこの事を言いふらさないって。」
「バレてんじゃねぇか、お前に。」
目が半目になる。
「まぁね。2人で酒飲んでた時にそれとなーく誘導して聞いちゃった。まぁ、番がいると自然治癒力は上がるから、それで媚薬効果は薄まって、サイラスはその時は襲われずに終わったみたいだけど。」
「……その後、狼さんに食われてんじゃ……。」
頭が痛くなる。人の良いサイラスのことだ。ノヴァの押せ押せに負けたに違いない……。
「じゃ、工房閉めよっか。」
「……勝手に決めるな。」
エダルベルトは、勝手に工房の入り口にある看板を閉店にして、媚薬のお香とオレの手を取り、ものすごくご機嫌な表情で、工房から出る。このご機嫌な表情を曇らせることはオレにはできず。
「……行くから手は離せ。……恥ずかしい……。」
「そう?目的地は、私の部屋だよ。」
繋いだ手は離れた。ちょっと寂しい気持ちになってしまう。
「別に工房でも良かったんじゃねぇか。」
「臭いで、分かっちゃう人には分かっちゃうし。それに、ジーニアスを私のプライベート空間にご招待したかったからね。ほら、好きな子を連れ込んで、封印防音防振の効いた部屋で、仲良くするのも良いよね。」
「……お前、私は慎み深いのでっていう顔をしながら、本能に忠実なことしかしねぇな。」
「いつもは王子様営業やってるけど。好きな子の前で取り繕うのは、ね。……王子ではないけれど。」
くすくす笑うエダルベルトの後を、オレは白衣のポケットに手を突っ込んだ状態で着いて行った。
1
あなたにおすすめの小説
竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
悪役未満な俺の執事は完全無欠な冷徹龍神騎士団長
赤飯茸
BL
人間の少年は生まれ変わり、独りぼっちの地獄の中で包み込んでくれたのは美しい騎士団長だった。
乙女ゲームの世界に転生して、人気攻略キャラクターの騎士団長はプライベートでは少年の執事をしている。
冷徹キャラは愛しい主人の前では人生を捧げて尽くして守り抜く。
それが、あの日の約束。
キスで目覚めて、執事の報酬はご主人様自身。
ゲームで知っていた彼はゲームで知らない一面ばかりを見せる。
時々情緒不安定になり、重めの愛が溢れた変態で、最強龍神騎士様と人間少年の溺愛執着寵愛物語。
執事で騎士団長の龍神王×孤独な人間転生者
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる