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26話 ほんの少しの成果
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やったことは簡単だ。
今パパ経由でグルートルに連絡を取った。
彼を呼び寄せ、起きた事象と顛末を確認し、事の真偽を確かめた。
その中で重要だったのが、
『ええ、本日の門の警備は13時から14時の間は解除するよう命令されました。誰から、というのはちょっと。私もただの下級役人ですから。はい。ただ命令書というのはあります。不審に思ったので一応保管していました』
紙切れ一枚。けどそれが完璧な証拠となってしまう。
これが現代だったらメールとか電子で通達されていたんでしょうけど。これも時代ね。
その命令書がどこから出たとかはどうでもいい。
むしろ“本物かどうか”すらどうでもいい。
そこにそれがあること。そして内容が国家反逆罪に値するレベルのものであること。
それがジュエリ男爵を追い詰める最後のピースなのだった。
それからは簡単。
グルートル隊長に“丁寧に”お願いして、ジュエリ男爵の逮捕の段取りを整えた。
え? 丁寧なお願いってなにって? そんなもの決まってるじゃない。五体投地で土下座をしてどうぞこの愚か者に知恵を与えくださいさもなければあなたも一連の責任に連座するよう今パパの権力を使って働きかけますよとかそんなことを言っただけ。
うん。丁寧なお願いね。
だって、きちんと起こることの原因と結果を教えて選択肢を与えてあげたんだから。
居丈高に命令しかしないジュエリ男爵より数億倍マシじゃない?
大丈夫。グルートル隊長も二つ返事で快諾してくれたわ。その前に十数秒の沈黙があったけど。
ま、そんなわけで私たちは協力者としてジュエリ男爵のもとへ訪れ、あとはタイミングを見計らって色々とボロを出したジュエリ男爵を捕まえる。
そんな段取り。
「エ、エリ……な、何が起きたんだ? 俺は一体、何を見てるんだ?」
ダウンゼンが唖然として聞いてきた。
あ、そうか。この2人には内緒だったからね。
「ふっ、エリーゼ様の深謀遠慮は貴様のような腐れ脳みそには理解できないのだろうな」
「あ? じゃあてめぇは理解できんのか、出来の良い没落貴族様よぉ?」
「ふっ、当然だ。だがその前に聞き間違いかな? 誰が没落貴族だと?」
「没落貴族は没落貴族だろうが! はっ、貧乏暇なしなのに女の尻おっかけてばっか。いいねぇ貴族様は」
「そこに直れ! 成敗してくれる!」
「なにが成敗だ! ひ弱なもやしが叫んでんじゃ――」
「いい加減に、しろ!」
相変わらず口論を始める2人のボディにパンチを見舞った。
クロイツェルは見た目通り、筋肉もほとんどないけどほっそりとした体、骨と皮だけで割れるんじゃないかと思うほどに不吉な音を立てた。
対するダウンゼンは、殴ったこちらの拳が痛くなるほどの腹筋に阻まれた。この無駄マッチョめ……。
「な、なんだったんだ……?」「た、助かったのか……」「お、おい。どうなってるんだ!?」
それ以上に戸惑った様子なのが30人の貴族たち。
何が起こったのか。どうなったのか。どうしたらいいのかまったくわかっていない様子。
本当、お気楽すぎて呆れるわ。こんなのが敵になると思うと、楽でいいわぁと思うけど今回はその全く逆をする。
「皆さん、安心してください。我々に罪はありません。むしろ罪人、ジュエリ男爵の捕縛に協力したのです。これで皆さまの不安は取り除かれ、いつもと変わらぬ毎日を送ることができるでしょう」
「おお、カシュトルゼ様」
1人が感激して跪くと、それに続いて残りの29人もそれに倣った。
はぁ。なにこの茶番。ま、いっか。
これで弱小とはいえこの30人に恩は売れた。といってもまだまだいる特権者のほんの10%、しかもそこまで影響力の強くない連中だけど。
それでもほぼ9割の貴族が敵対関係になっていたのが、少しでも緩和されるのは歓迎すべきでしょう。
それに、この30人を引き込むのは、この光景を見せつけることができれば、それ以上の効果を持つはず。
誰にって?
決まってますわ。
この茶番を仕組み、共犯者が逮捕されているにもかかわらず、のうのうと隠れてお茶でも飲んで観戦決め込んでいる仇敵ですわ。
「さて、それではお顔を見せてくれませんか――――ガーヒルさま?」
「え?」
突然の名前に誰もがきょとんとする。
この場。このタイミングに、なんでガーヒルが出てくるのか。
彼は関係ないのだから、私が宙に言葉を放ってもなんの意味もない。そう皆思っている。
貴族やダウンゼンは「ついに乱心したか?」と言わんばかりの奇特な視線を向けて来る。そこそこにやるクロイツェルも、私のやりたいことを理解はしつつも、まさかガーヒルがいるわけがない。そう思っている顔だ。
けどいる。
間違いなく。
あの男の性悪なところ。
それは己の手は一切汚さないところ。
それでいてプライドだけは人一倍高い。
だからこそ、それをわずかでも傷つけた私という存在をあの男は許さない。
そのために打ってきた謀略。仕掛けておいてその過程や結果――なにより私のくっ殺な表情を見ずにはいられないのがああいう手合い。
なんで分かるかって?
そりゃああいう手合いは、前の世界でも腐るほど見てきたから。
だからそれなりに私の屋敷に近く、それでいて事件の共犯者の家――つまりここジュエリ男爵邸というのは事の調整を行うのにちょうどいい場所なのだ。
だからいる。
今もきっと、私がやってきてジュエリ男爵に打ち負かされてぷぎゃーするのを屋敷の窓からこっそり見ている。そんな卑劣で卑屈で卑猥な男、ガーヒルがいないわけがない。
だから叫ぶ。
「さぁガーヒル様! おいでになってきっちり釈明いたしてください。ガーヒル様のような方がこのような茶番の片棒を担ぐはずがないと。栄光あるバイスランウェイ家を背負う英邁なお方が、このような児戯に等しい愚かしい売国行為を行うなど。元婚約者として、それがとてもとても心配で……」
うぅん。役者じゃない、私。
こんないかにも心配してますよ、という空気を出しつつ、
さてさて、そんな子供だましと馬鹿にされたお坊ちゃまはどう反応するか。
ギィ
その答えが来た。
「一体何を騒いでいるのか?」
屋敷の玄関を開き出てきたのは、金色の髪を爽やかに流した長身の男。前に見たタキシード姿ではなく、これが彼の休日仕様なのだろう、ベストの上にコートを羽織り、羽飾りつきのベレー帽をかぶった様はどこかのモデルのよう。気取った感じしかない、嫌味しかないような出でたちだが、逆にそれがこの男の価値を釣り上げていると言っても過言ではない、
まぁそれくらいの相手じゃなければ、こちらも相応の対処をしませんけど。
だから私はスカートのすそをあげて、小さく、頭を下げてやるのだ。
「ああ、やはりいらっしゃいましたね、ガーヒル様。おひさしゅうございます」
今パパ経由でグルートルに連絡を取った。
彼を呼び寄せ、起きた事象と顛末を確認し、事の真偽を確かめた。
その中で重要だったのが、
『ええ、本日の門の警備は13時から14時の間は解除するよう命令されました。誰から、というのはちょっと。私もただの下級役人ですから。はい。ただ命令書というのはあります。不審に思ったので一応保管していました』
紙切れ一枚。けどそれが完璧な証拠となってしまう。
これが現代だったらメールとか電子で通達されていたんでしょうけど。これも時代ね。
その命令書がどこから出たとかはどうでもいい。
むしろ“本物かどうか”すらどうでもいい。
そこにそれがあること。そして内容が国家反逆罪に値するレベルのものであること。
それがジュエリ男爵を追い詰める最後のピースなのだった。
それからは簡単。
グルートル隊長に“丁寧に”お願いして、ジュエリ男爵の逮捕の段取りを整えた。
え? 丁寧なお願いってなにって? そんなもの決まってるじゃない。五体投地で土下座をしてどうぞこの愚か者に知恵を与えくださいさもなければあなたも一連の責任に連座するよう今パパの権力を使って働きかけますよとかそんなことを言っただけ。
うん。丁寧なお願いね。
だって、きちんと起こることの原因と結果を教えて選択肢を与えてあげたんだから。
居丈高に命令しかしないジュエリ男爵より数億倍マシじゃない?
大丈夫。グルートル隊長も二つ返事で快諾してくれたわ。その前に十数秒の沈黙があったけど。
ま、そんなわけで私たちは協力者としてジュエリ男爵のもとへ訪れ、あとはタイミングを見計らって色々とボロを出したジュエリ男爵を捕まえる。
そんな段取り。
「エ、エリ……な、何が起きたんだ? 俺は一体、何を見てるんだ?」
ダウンゼンが唖然として聞いてきた。
あ、そうか。この2人には内緒だったからね。
「ふっ、エリーゼ様の深謀遠慮は貴様のような腐れ脳みそには理解できないのだろうな」
「あ? じゃあてめぇは理解できんのか、出来の良い没落貴族様よぉ?」
「ふっ、当然だ。だがその前に聞き間違いかな? 誰が没落貴族だと?」
「没落貴族は没落貴族だろうが! はっ、貧乏暇なしなのに女の尻おっかけてばっか。いいねぇ貴族様は」
「そこに直れ! 成敗してくれる!」
「なにが成敗だ! ひ弱なもやしが叫んでんじゃ――」
「いい加減に、しろ!」
相変わらず口論を始める2人のボディにパンチを見舞った。
クロイツェルは見た目通り、筋肉もほとんどないけどほっそりとした体、骨と皮だけで割れるんじゃないかと思うほどに不吉な音を立てた。
対するダウンゼンは、殴ったこちらの拳が痛くなるほどの腹筋に阻まれた。この無駄マッチョめ……。
「な、なんだったんだ……?」「た、助かったのか……」「お、おい。どうなってるんだ!?」
それ以上に戸惑った様子なのが30人の貴族たち。
何が起こったのか。どうなったのか。どうしたらいいのかまったくわかっていない様子。
本当、お気楽すぎて呆れるわ。こんなのが敵になると思うと、楽でいいわぁと思うけど今回はその全く逆をする。
「皆さん、安心してください。我々に罪はありません。むしろ罪人、ジュエリ男爵の捕縛に協力したのです。これで皆さまの不安は取り除かれ、いつもと変わらぬ毎日を送ることができるでしょう」
「おお、カシュトルゼ様」
1人が感激して跪くと、それに続いて残りの29人もそれに倣った。
はぁ。なにこの茶番。ま、いっか。
これで弱小とはいえこの30人に恩は売れた。といってもまだまだいる特権者のほんの10%、しかもそこまで影響力の強くない連中だけど。
それでもほぼ9割の貴族が敵対関係になっていたのが、少しでも緩和されるのは歓迎すべきでしょう。
それに、この30人を引き込むのは、この光景を見せつけることができれば、それ以上の効果を持つはず。
誰にって?
決まってますわ。
この茶番を仕組み、共犯者が逮捕されているにもかかわらず、のうのうと隠れてお茶でも飲んで観戦決め込んでいる仇敵ですわ。
「さて、それではお顔を見せてくれませんか――――ガーヒルさま?」
「え?」
突然の名前に誰もがきょとんとする。
この場。このタイミングに、なんでガーヒルが出てくるのか。
彼は関係ないのだから、私が宙に言葉を放ってもなんの意味もない。そう皆思っている。
貴族やダウンゼンは「ついに乱心したか?」と言わんばかりの奇特な視線を向けて来る。そこそこにやるクロイツェルも、私のやりたいことを理解はしつつも、まさかガーヒルがいるわけがない。そう思っている顔だ。
けどいる。
間違いなく。
あの男の性悪なところ。
それは己の手は一切汚さないところ。
それでいてプライドだけは人一倍高い。
だからこそ、それをわずかでも傷つけた私という存在をあの男は許さない。
そのために打ってきた謀略。仕掛けておいてその過程や結果――なにより私のくっ殺な表情を見ずにはいられないのがああいう手合い。
なんで分かるかって?
そりゃああいう手合いは、前の世界でも腐るほど見てきたから。
だからそれなりに私の屋敷に近く、それでいて事件の共犯者の家――つまりここジュエリ男爵邸というのは事の調整を行うのにちょうどいい場所なのだ。
だからいる。
今もきっと、私がやってきてジュエリ男爵に打ち負かされてぷぎゃーするのを屋敷の窓からこっそり見ている。そんな卑劣で卑屈で卑猥な男、ガーヒルがいないわけがない。
だから叫ぶ。
「さぁガーヒル様! おいでになってきっちり釈明いたしてください。ガーヒル様のような方がこのような茶番の片棒を担ぐはずがないと。栄光あるバイスランウェイ家を背負う英邁なお方が、このような児戯に等しい愚かしい売国行為を行うなど。元婚約者として、それがとてもとても心配で……」
うぅん。役者じゃない、私。
こんないかにも心配してますよ、という空気を出しつつ、
さてさて、そんな子供だましと馬鹿にされたお坊ちゃまはどう反応するか。
ギィ
その答えが来た。
「一体何を騒いでいるのか?」
屋敷の玄関を開き出てきたのは、金色の髪を爽やかに流した長身の男。前に見たタキシード姿ではなく、これが彼の休日仕様なのだろう、ベストの上にコートを羽織り、羽飾りつきのベレー帽をかぶった様はどこかのモデルのよう。気取った感じしかない、嫌味しかないような出でたちだが、逆にそれがこの男の価値を釣り上げていると言っても過言ではない、
まぁそれくらいの相手じゃなければ、こちらも相応の対処をしませんけど。
だから私はスカートのすそをあげて、小さく、頭を下げてやるのだ。
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