精霊術学院の死霊魔術使い

ワガドゥー男子

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第57話:暗躍してる少女達と楽しんでいる最中のリア充の友達グループ、それぞれの場面

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聖エレオノール精霊術学院の学院生寮のすぐ後ろにある【静寂の霊群森】にて、聖神歴895年、1月の23日、土曜日:




ここ、【静寂の霊群森】は聖エレオノール精霊術学院から最も近い『ダンジョン』であり、古来より常に樹界脈が通っている、下級の世界獣も精霊もが良く蔓延っている『初心者向け』の【自由時間のトレニンーグ場】っていう学院公認の場所だ。



学院の地上と地下のそれぞれ2か所の【人工的訓練場】と違って、ここは週末だけの時、学院生が申請する必要もなしにいつでもどこでも自由に出入り出来て、訓練用に使っていい自然発生の練習場所だ。



その森の奥に、上空を浮遊して下の木々を見下ろしながら魔道通信機を耳に当てている人物がいる!


「うむ、こちらジュリアだ。えー?今から?ああ、ちょっとー!?」



「代わってもらったんデスぞ、ジュリア―クン!ヤっと暇になって通信機にアタクシが出てもいいんデスが、『計画』の進行は順調デスかいー?」


「あ!?はーッ!はい!クリスティーナ様!今はあの汚らわしき『南蛮人の男』には集中的に観察を続けている最中で手回しに配置した子がいつもヤツの成長速度を記録してきましたが、ここ数日にヤツの『聖魔力量』は明らかに入学した当初の最初日より爆発的に上がってきて、わたし達が恐れていたよりも遥かに巨大な脅威となっているそうですよ!」


「…ヤはりデスねー。コれ以上彼を野放しにしたら、学院から追い出すのには苦労しそうな相手だけれど、『今なら』まだ間に合いそうなので、妹と準備ができ次第、あそこへ帰っていく予定デスぞよ」


「はっ!承知しましたよ、クリスティーナ様ー!お帰りを心待ちにしております故、どうか気を付けて御旅をお楽しみ下さい-!」


「トころで、もう一人の男、……テンションだけ高い、あの無能そうな優男の調子はどうなんダイー?コの間、ハニートラップを用意しておいたんデスから、今はどうなってるんデスかい?」


「はい!それに関してもばっちりだそうですよー!今、彼に接触してもらった、あの精練魔剣だけ格段に得意そうな使い手の赤毛っ子が徐々に彼の心の奥底へと踏み込もうとする日もそう遠くない!いずれにせよ、正攻法で彼らふたりを追い出せなかったら、……」



「アの『ゼールヴォールの子犬クン』を使って、優男の方を絶望させ先に自主退学してもらい、ソの後はその卑劣で不当なことをしでかした子犬クンに怒るだろう『南蛮黒人』が取り乱して決闘の枠組み以外の暴行でも仕掛けに行ったらー」



「学院の学則に反しているからって学院長に直談判して彼も退学にしてもらえるって計画が完了しましたよね?」



「フはははー!ソの通りデスぞ、ジュリアークン!トいう訳だから、引き続き計画の管理を続けてくれー!アタクシらも数日たてばすぐ帰っていくからね、学院へ」



「承知しました、クリスティーナ会長様!【純粋なる淑女研鑽会】に栄光あれー!」



「フはー!ソうデスぞ、そうデスぞ!【 純粋なる淑女研鑽会】に栄光がいつもあるぞよ?」



それだけ話し合っていたジュリアとクリスティーナが連絡事項を伝えるため通信を交わし合っていたようだったが、ジュリアにはまだ気づいていないことがある!



そう!彼女がまったく何の気配も察知できないまま、もっと上空にジュリアの会話を盗み聞きしている子がいることも気づかずにー!





…………………………





「はーははは!滑稽だねぇ~、ジュリアくん!きみが気づかぬ内に会話をすべて盗み聞きされてることも知らずに堂々と『卑劣な計画』をあの『裏生徒会』気どりのクリスティーナと連絡を取ってるなんてぇ……おかげで、ボクにきみ達の計画すべて筒抜けなんだよぉー?」



そう、もっと上空に浮遊しながら、【神隠し】という特有な精霊魔術を発動している生徒会長、エルヴィーナが眼下にいるジュリア達の会話が全部、【雷の耳】にて全部聞き取られている!



【神隠し】を発動している最中のエルヴィーナは相手の五感全てから隠すことができて、いまこうして彼女が声を発して独白していても下にいるジュリアに聞かれる心配は一切ないのである!


「しっかし、……ジュリアの身に付けてるあの指輪も大したことないんだねぇ。『周りに100メートルの範囲内で人間の気配が一切ないと緑色に光り出す』らしいけどぉー、ボクがこうしてここにいてもまるでいない扱いに緑色に光ってるっていうのはぁ、ボクの発している『聖魔力』にも気づいてないってだけだよねぇ」


そんな声をもらした生徒会長は次に、


「ジュリアくんの指輪には確かに強力な探知機能があってぇ、たとえ何か幻影を使っている精霊術使いであろうとも、それを認知して捉えることできるはずぅ。だが、ボクに未だ気づいてないっていうのはボクの【神隠し】の方が遥かに優れているって証でぇー、だからお気の毒にねぇ~」


哀れな視線を向けている生徒会長、そしてー



「学院長の方はボクよりもっとヤバイ精霊と契約してるんだからぁ、学院長の半径100メートル以内で【神隠し】を発動してたら流石にボクの位置を把握されるんだけど、こういう学院とはもっと離れた【静寂の霊群森】の中にいたら、学院長に気づかれることなく【神隠し】を安全に発動できたってわけぇー!」



学院長のヤバさを知って警戒する意識を強めつつも得意顔となってる会長だったが、



「学院長の近くでこそこそ忍びに行くのは危険だからしないつもりだけどぉ、『裏の生徒会』がいま企んでるその計画、……やっぱり容認できないぞぉー?ゾンビーボイくんの正体が『あれ』だったら、何かがあっても刺激させるわけにはいかないぞーぉ!王都に住んでいる『18万人の都民』の命がかかってるからねぇー……」



それだけいって、ただただ下のジュリアのことを睨んでいる生徒会長がいるのだった!





………………………………………………………





………………………………




同日の土曜日の午後12時:30分に、王都の貴族街、『エルノイン地区』にあるオケウエー男爵の屋敷にて:




「「「「「「乾杯――!!」」」」」」



人生において俺の初めて出来た屋敷のダイニングルームにて、『チーム・オケウエー』のみんなをこっちのマイホームに招待してやった俺は昼飯がてらに、乾杯を促すよう杯を掲げたのでそれにつられてみんなも俺に倣って一斉に杯を掲げながら声を出して、そしてー!



「「「「「「ごごごごごごー!ふーはあー!」」」」」」



飲み物のオレンジジュースとグレープジュースとアップルジュースを飲み干した俺達6人!



ちなみに、週末ということもありみんなは私服だ!週末だけで寮から抜け出してもいいって決まりだから王都の町に行ったり、屋敷が王都にでも持ってたら帰ることもできるぞー!でも軽めの申請だけ出す必要あったのでそれも済ませてきたんだ。



オードリーは美しい赤色のドレスを着ており、白い胸元もちょっとだけ見えてるのでちょっと目の毒に思いつつも北大陸の住民の服装文化に慣れるしかないと思って堂々と凝視しつつも欲求を抑えられる立派な男になろうって誓っていると、他のメンバーの服も再確認し始める!



ヒルドレッドは真っ白いドレスを着ており、巨乳がもっと強調されることに!そしてジェームズも白い色がベースのタキシードを着て、ジュディに至ってはシンプルな胸元が隠されてる典型的な貴族令嬢が着てそうな分厚い色とりどりの丈の長いドレスを選択してここへ来た。クレアリスは印象に違わずに、青色をベースの普通のワンピースにして丈の短めなものを着てるので、立っていたらその真っ白い太ももが眩しく俺の目に映っている様だ。



俺はと言うと、ジェームズと対照的に黒いタキシードを着ているんだね。ったく、『何黒人少年』と言われたこともあるので、呼ばれてる通りに肌だけじゃなくて服も黒いのにしてやらあー!おらおらおら、この漆黒服の南黒人の恰好が見えるかい学院長よー!



「おめでとう、オケウエーさん!決闘を勝ち取ったあの日の戦いぶり、本当にすごかったですよー!あの不滅そうな物々しい巨大なお城を十字な光で消しちゃうなんて、やっぱり『奇跡の南地男子』というだけあって名高き撲殺女の身である彼女も敵いませんね~」



ジュディにそう褒めてもらったので、



「いいえ、いいえ、普通な試合をやったつもりでいることだったし、そんな大げさな…」



「もう~!打ち負かされた本人を前にしてそんなこと言うんですのー?ますます々惨めに見えるだけですわ、わたくし~!」



どうやら、ジュディの言葉に対して拗ねたヒルドレッドだったが、



「いいや~、ヒルドレッド嬢さんもすごかったっすよー?あんなデタラメ過ぎたオケウエーと互角以上に戦えてたんっすからマジで良い方の勝負だったんすよー?」



「本当ー!?まあ、それも当然ですわー!わたくしは【オールズティニアの若き鋼の撲殺女】なのであんな理不尽な存在である『奇跡の南地男子』を前にしても善戦ぐらいある程度できるんですものー!お~ほほほほほー!」



少しでも評価されるとああも高笑いしながら喜んじゃうとは......単純な奴だな、ヒルドレって!



「むーッ!その言い方だとまるであたくしの方だけがオケウエーとの決闘に苦戦してたような言い草みたいじゃないー!あの時はただ自分の誇りにかけて彼と素手でのラストスパートで挑んだだけだったけれど、まだ精霊と契約してもなかった彼に普通でベネの能力を最後までつかってたら勝ててたはずだったわよー!それに……ヒルドレー!あんたは確かに新しい『奥義』を習得したようだけれど、あまり自惚れ過ぎないようにね!次はまたもあたくし達で決闘して、そこの『成長速度異常な南地少年』よりも記録的更新でもっと早く打ち負かしてやるんだから―!」



「おほー!できるものならやってみせて下さいまし、オードリーサン!再戦したいのはこっちも山々なのですからねー!」


なんかお互いの実力に過信して相手にマウントを取り合おうとするヒルドレッドとオードリーだったが、ったく、本人の俺を前にしてバケモノ扱いみたいな言い方しないでくれてもいいじゃんか、もうー!


「ぷー!ぷははは~!あはははははははあぁ~~!」


「「「「「-?」」」」」


俺達の顔を交互に見てから、何故かいきなり笑い出したジュディ!なんだなんだ?一体どうしちゃったのかな?



「あはは!あはははぁはぁー!」


「えっと。…なんっすか?ツボにでも入った話を僕達がしてたんっすかね?」


「あはっはあ!そ~!ええ、そうですよ、ジェームズさん!あはははぁはあ~!だって、~オードリーさんもヒルドレッドさんもどっちも張り合いしようとしてたから、それが可笑しくて、つい笑い出しちゃってるんですねー!あ~はははあ~はは!」


「ちょっと~!あたくしとこいつとのやり取りに何が可笑しかったというわよー!?」


「そうですわ!そこの子とは3年も前からライバルとして知り合ってきた仲なのですけれど、わたくしとこの子をまるで親しい仲か何かと思ってさっきの会話を単なるじゃれ合いだと思えば大間違いですわよーー!?だって、わたくし達は真剣に相手よりもっと強くなろうと研鑽したり精進してきましたからー!すべては自分達の矜持を相手に分からせるがためにー」


「ですから、それが可笑しかったですよ~~!だってだって、なんか、誰かが一番上だとか、誰が最も優れてるのかなってなって、まるで喧嘩してる子がそれぞれ相手に向かって自分の主張だけを信じて誇り合ってるように見えるからー!そこがなんか子供っぽくて、私の『子供時代』を思わせてくれたもので懐かしいなって思ってつい笑い出してしまっただけだもんー!」


「あたくし達は子供じゃないけどー?「わたくしを子供と一緒にしないで下さいましー!」」


「ふふふ、……ますます盛り上がって来てるのね、この会話…」


「他人事で呑気そうっすね、クレアリス…」


「あ~はははは……まあ、でも確かにジュディの言ってる通りだと思うぜー?だってー」


「なんかいいな……切磋琢磨できるライバルがいるのって……私からしたら、そういうのが出来るのも『子供時代のあの短い頃』だけで、それ以外は……」


ん?なんか神妙そうな顔になってるジュディが見えてるんだけど、どうしちゃってるのー?


「ジュディー?」


「あら、どうしましたのー?」



どうやらジェームズもヒルドレッドも気づいてるらしくて、いきなり暗めな表情となってるジュディを心配するような声をかけようとしたような二人の様子にやっと気づいたジュディはー



「あ!なん、何でもない何でもないよ、あ~はははははははー!じゃ、さっき私の言ってた通りですから、ライバルがいることは素敵だなって思ってたから、懐かしいなって気分になってつい子供時代に起きた可笑しなことを思い出しちゃってたからそれで思わず笑いたくなるって感じだったんですよー!それだけですよねー!」



なんか何かを誤魔化してるようにそれだけ言ってるジュディがいるのだけれど、あ、忘れちまったなー!



「みんな、お喋りは面白かったけど、早く昼飯を食べるのだぞー?今の饗宴は先日の王様から頂いちゃってる賞金のお金を使って『エルノイン地区』にある一流のレストランに予約を入れてからデリバリーしてもらったんだからこういう豪華なもんを揃えたので早く食べないとねー!」



「わああーそれもそうっすねー!じゃ、僕はそこのステーキがいいっす!」



「あたくしは大好物なそのフィッシュアンドチップスにするわね」



「おほほほ~!なら、わたくしは実家でも良くお口に合うラザニアとパスタにしますわ!」



「ふふふ、…うちはハームバーガーが好きなのでそれにするのよ」



それぞれが食べたいと思う料理へと手を伸ばしていく中、



「……ジュディ?」



なんかジュディだけ上の空といった体に静かに俯いてるだけで何も言わなくなってる様子なんだが、



「おい、ジュディー?聞こえてるかーー!?」



「-はっひー!?」



声を上げて呼びかけると、



「あ、オケウエーさん!……な、何でしょうー?」



「いや、静かだなって思って声をかけたみただけなんだけど、どうしたのかな?」



「……あ~はははは、何でもないですよ、ただこれからどうしようかなって考えてたんです……」



オードリーが左側のそこの席に座ってるのと反対側に俺のすぐ近くの右隣でジュディが腰を掛けている最中なので耳元近くで声を交わし合ってると、



「まだ日が始まったばかりだしな、これからはこの屋敷の2階で皆で昇って、遊びホールでダンスの練習でもしたり音楽でも奏でてみたらどうかなー?」



「それもいいですねー!私も丁度いいタイミングでフルートを買ってきたばかりですし、早く吹いてみたいですー」



「なら、この後食べ終わったら、みんなで楽しもうね?」



「はいー!」



それだけいって、ジュディは普段通りのニコニコ顔に戻り、彼女が選んだ『ラムチョップ』に手をかけて食事を開始しているようだ。



俺もこの北大陸にきて好きになったピザに噛り付く!



がッがッがッがッー!



うん、美味しい―!



さて、この屋敷にはピアノも既に王様の優しい計らいで無料でついてしまってるし、この後、音楽をピアノが得意そうだって聞いたオードリーとフルートが上手そうなジュディと一緒に奏でながら、みんなで踊っちゃうぞー!上の階でー!



なんか、友達一人もいないヤツから見れば、リア充生活してんだな、俺達ー!





…………………………………………………………………





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