精霊術学院の死霊魔術使い

ワガドゥー男子

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第84話:憎悪の少女とトラウマの少女

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オードリーとジュディ対ジュリアに場面転換:




シュウウウゥゥゥゥ………………………………………………



本来、オードリーの放った【災乱弾五円陣撃(ファイブサークルズ・オブ・カラメィーティシャース・ブーレット】にて、【追尾能力】も追加要素として聖魔力がもっと注入され設定した全ての60弾の中型氷弾が一か所に見事に命中したら、その増幅された全弾による氷漬けの威力は【大氷太巨柱】という巨大な大氷柱どころか大山な氷の塊が出来上がり、10秒で持つ後は自動的に解除され、中の標的に氷漬けによる大ダメージを喰らわせられたはず!



だが、さっきはジュディからの【特大火暴砲撃】の着弾も同時にジュリアの後ろから迫ってきたため、異なる性質を持つ【火の精霊魔術】と【氷の精霊魔術】の衝突で逆に大爆発を起こさせて、もっと凄まじい両性系統の精霊魔術による総合的な大ダメージでジュリアの全身を氷も火も同時に両性系統の上乗せされた大火力の大爆発で圧倒したーー!



「あれで、本当にもう決着がついたかどうか、……分かりませんね」



「ええ、さっきジュリアの周りにいきなり蔦が次々と溢れ出てきてたんだもん~!ちらっと見してただけだから定かじゃないけれど、あれって何かの防御系精霊魔ー」



「その通りだぞ、オードリー!」



プシュウウゥゥゥゥゥゥ―――――――――――――!!!!!



契約精霊からの聴覚の強化があってか、遠いところからでもオードリー達の声が聞けたジュリアのようだったので、いきなり彼女からの返事の声が聞こえてきたかと思えば、白の氷片と赤の残り火が混ざった煙と霧が徐々に晴れるとー



ターー!



たくさんの蔦達が三角形を形成してジュリアの身体を包み込んでいたが、その【守護魔技三角蔦敵撃粉砕(ヘリオッド=ファラースマラレー)】が解除され、地面に降り立つジュリアがいる!



「これでー~~?…うーぐゥ~?…」



どういう事か、着地したと同時に眩暈でも覚えるみたいでよろめくジュリアがいる。



「くー!ぅぐ…」



苦しそうに頭痛を堪えていた様子だけれど、すぐに回復した…


「どうしたの、あんたー!?ああ!もしかして、さっきから色んな【精霊魔術】を立て続けに発動してきたからか、もう聖魔力量の残存量も低くなってきてるからそれで頭痛でも覚えているんでしょー!?」



「くそ…」



オードリーの指摘に対して、苦虫を噛み潰したようような顔したジュリアが毒づくと、



「かくいう、私もヤバイですよ~、オードリーさん!ほら、うぐって~、私まで頭痛を覚えているからですよー!なにせ、さっきの精霊魔術の連発について私も威力の凄まじい【特大火暴砲撃】をついさっき放ったんだから、当然といえば当然ですけど…」



ジュディも聖魔力量が尽きかけけていて、ジュリアと同じ状態にいると告げると、



「むしろ、ここまで良く頑張ってきたと褒められるべきだわ!訓練の成果、ここまで表れてるとはびっくりしたわね! だから、ありがとうわよ、ジュディ…あんたがあたくしと共に戦ってくれなかったら、ここまで持ちこたえられてはいないわ。………もちろん、クレアリスもね」



「オードリーさん……まさか貴女から褒めて貰えるなんて……訓練の成果が今の結果に繋がっているなって実感できて、嬉しいですー!」



ジュディがそういうと、ジュリアに向き直る。



「あたくしならもう少し持つけど、あんたも内のチームのジュディも聖魔力量が殆どなくなっているわよー!だから、次の攻勢が勝敗を決する最終局面になることぐらい分かるわよねー?」



「……はあ!…お前に言われるまでもないぞ? 聖魔力量に関しては自分のチームだとレイザーと会長の方がもっと上なので、こうして弱ってきているのだが……それでもお前達には絶対に負けないつもりだから次がお前達の惨めな敗北の瞬間になるんだぞー?」



「大口を叩いてるようだけれど、ならあたくし達もこの次の攻勢に全力を出して絶対にあんたを打ち負かしてやるんだから、覚悟しなさいわよー!」



ジュリアにそう言ったオードリーは今度、

「…ジュディ!あんたの方はもう長く持たないはずだから、あたくしが『あれ』を使ってあいつの注意を引き付けている間に、あんたは『それ』を用意して頂戴ー!」



「はいですー!はあああああーーーー!!【小卵形個人炎盾壁セレティシェーズ・シーリンディケディー】ーーー!!!」



メラアアアァァーーーーーーーーーーーーー!!!!!



ジュディがそう唱えると、彼女の全身を覆い尽くす小さな卵の形みたいな炎の障壁が出来上がり、彼女を外からの攻撃が届かないようにする精霊魔術を発動したらー!



「多分それはあんたの最後に発動できる【精霊魔術】になるんだから、そこで待機しなさいー!隙があったら頼むけれど、今はあたくしの戦いを見るだけでー」

タアアァ―――――――――――――――――――!!



「いいわー!」



それだけいって、ジュリアの方へ向かって駆け出していったオードリーがいるのだったー!





………………………………………………





…………………………





オケウエー対クリスティーナに場面転換して:




ガッチャーーーーーーーーーーーーーーング!!!!



ガチャーーーーーンングウ!!!  カチャアアアーーーーーーーーングウウ!!!!!



ガッチャアアアアアアアアーーーーーーング!!!!!!



「ぐうぐうぐう~!」



「……にや…」



さっきから、俺達は木々を蹴ったり空中で踊るような動きして跳躍していたばかりで剣戟を交わし合っていた。剣戟が衝突した途端、殆どはその後、直ぐに両方が飛び退って次の衝突に移行するよう、戦場を駆け回っていた。


だが、今はとびっきり強い剣戟の衝突後は鍔迫り合いになっている俺とクリス。



しかも、俺は余裕を持って彼女のロングソードの形してる契約精霊、【ネトロファイッス=セデロ】を受け止めたままだけじゃなくて、押し返すようにじりじりと彼女を後退させ、微笑を浮かべるまでいる!


「どうしたんだよ、クリス?さっきからの威勢はどうなってるんだー!?俺はまだまだこれからだからしゃきっとしろよなー?」


「キサマ~~!男のくせに、南蛮人少年の癖に~~!!」


挑発され、尚も憤りを衰えさせない気迫を見せるクリスは、



「クそ!男の癖に調子に乗るんじゃないデス―!【剣戟衝突後聖魔炸裂(ヘルネイア=アールシュヴァールイゼー)】ーーーー!!!」



バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「---!?」



「ちぇー!ヤはり効かんかー!」



え……どういう訳か、鍔迫り合い状態の今なのに、いきなりクリスの【ネトロファイッス=セデロ】というロングソード化した精霊が俺のイーズと剣同士が触れ合っているそこの表面から衝撃波を感じると同時に、俺の後ろへと二つの小さな炸裂音が聞こえたー!今は集中すべく振り向けないが恐らく小規模の爆発か何かだろう!



「ヤはり、どんなことしたか分からぬが、【敵身聖魔力量測定目力アニウェールト・ファルノイー】を通してこの『変化した目』で見ると、キサマの聖魔力量が今はもうアタクシより少しだけど上回ってきたようだが、そんなことができるとはどういうことだ、キサマーー!!」



カチャ――――ング!!



それだけ吠えると後方へ下がって鍔迫り合い状態から自ら突き放したクリス!



「お前に説明する義理はない!それより、さっきの鍔迫り合い状態だった時に、俺の後ろで小爆発が炸裂したみたいだが、お前の唱えた精霊魔術と何か関係があるのは確かだが、どういう効果を齎したんだーー?」



「ソんなの自分で考えろー、南蛮人少年!ソれとも、そんな簡単なことも自力で推理できないとはフェクモ人の知能指数って呆れたものデスなー!」



ふーん。



……クリスがその『精霊魔術』を発動した後、剣同士が触れ合っているといきなり後ろで小さな爆発が二つも巻き起こった。そして、……【ルイゼー】というのはこの国の言語でいう【聖魔力】のことだ。ならー!



「お前の剣を俺の剣で受け止めると、お前の聖魔力が自分のロングソードを通して、こっちまで炸裂してこようとしたけれど、俺の聖魔力がお前より上回ったから、はじかれて軌道のそれた二つの炸裂波が俺の後ろへと吹き飛んで爆発したってだけだったのかーー!?」



「ソうデスぞ、そうデスぞー!本来、アタクシより低い聖魔力量を持つ者ならば、コの精霊魔術を受けて、その炸裂した波動が彼らの身体に当たって、大ダメージを至近距離で喰らわせられたが、生憎とキサマの聖魔力量がアタクシより上回ったので、炸裂波動がキサマに触れそうになった途端キサマ自身の聖魔力が自動的にはじいて軌道を後ろへとそれて着弾しただけの事デスぞー!南蛮人少年にしては良く頭が回るようだが、モう男のキサマを見るの飽きたから、早くこの学院から立ち去れ―――!はあああーーーーーー!!!!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



またも後ろへと彼女の聖魔力の炸裂がはじかれ着弾したので、後ろの葉っぱや植物達が可哀想になってきたぜー!



「男だからって理由で嫌うようなお前の心情は分からないー!どんな過去があれば、そこまで男を嫌うようになったのーー!?」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「生憎だが、男のキサマに言うつもりは毛頭ないのでなー!知りたければ他をあたれー!マあ、知ったところで、アタクシのことは変えられないと知れ―!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「はーー!なら、お前のその白ケツでも叩いてひいひいー言わせてから真相を吐き出させてやるまでのことだがなー!」



もちろん、こればかりはただの冗談。公爵令嬢にあんなデタラメな仕打ち出来る訳がないし、するっつもりはまったくないが、敢えてこれをいって彼女の心を揺さぶりたいってだけ!



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「ナあ~~!?ソの下賤なる卑猥の言葉遣いーー!ヤはり貴様は永遠に南蛮人少年しかなりえない文明最下位の蛮族風情の黒焦げ男デスなー!男爵家を獲得していても黒猿は永遠に黒猿しかないと思い知れ―――!!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「お前こそ、ありったけの罵詈雑言を俺に言い放ってきたが、それでも淑女というのかーー!?淑女が聞いて飽きれるね、お前の言葉遣いはーー!!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「抜かせー!ダって、ただの蛮族風情のキサマに丁寧な言葉遣いなど要らぬだろうーー!?身の程をわきまえろ―――!!この南国蛮人黒猿ーーーー!!!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「お前こそシャラップー!口の減らない白豚むっつりスケベの淫乱少女ーーーー!!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「こ~~~のーー!!ゲットー!アウト―!ユーバースタッド・ブラック・ボイー!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



「四大貴族とか学院長の娘とか知らんけど、お前こそこの学院から消えてなくなれ―――!ユー・ゴーストフェース・ホワイト・ガール!」



ガチャ―――――――――――――――――ンング!

バコオーーーーーー!!!バコオオーーーーーー!!!



まさか、昔のオードリーには正当な理由があって敢えて言わないでおくが、人生初めてで個人的な恨みもなしに女の子に憎悪を向けられてる俺だったが、その理由が俺個人によるものじゃなくて、ただクリスが男すべてを嫌っているってだけの事実を改めて吟味していると確かに理不尽過ぎて酷いものだな、おいー!



「何を考え込んでいるんデスーーー、そこのブラックボイー!?黒光りするだろうお腹が留守そうだからアタクシの白い足による浄化の暴力でも清められながら汚い黒色の肌を白く染まっていきつつありがたく味わえーー!」



バコオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!

「があああああーーーーーーーーーーーーー!!!??」



しまったーーー!!!



考え込み過ぎていたか、油断した俺はがら空きになった俺の腹にクリスからの鋭い蹴りが当たってきた――!しかも、蹴りが強烈過ぎたからか、直撃した俺は空中を何回転かぐるぐる吹き飛んでいくー!



確かに俺の聖魔力量は既にクリスのを上回っているので、さっきの炸裂なんちゃって魔術を自動的に弾くことができたー!



だが、上がったのは俺の聖魔力量だけで、別に身体防御力が上がった訳じゃないので、こうしてクリスからの容赦ない蹴りがお腹辺りに直撃して、強烈な激痛を感じた俺が後方へと遠く吹き飛ばされ―――



ああー!?

って、そこはジュディーーー!?



俺の良く知っているオレンジ髪の少女、なんか炎っぽい卵型の障壁を解除したばかりの一瞬後に、吹き飛んできた俺が――!



バコオオーーーーーーーーーーー!!!!

「きゃあああああーーーーーーーーー!!?」



成す術もなく、ジュディの身体に俺のが衝突して、押し倒しちゃった羽目になってしまった様子だー!



くそ、クリスー!



これから倍返しに俺からのパンチも見舞いしてやるから覚悟しろよな―――!?



おっと、いけない!まずは、先にジュディの安否を確かめないと―!



「ジュディ、大丈夫かーー!?悪い―!さっきクリスと戦っていて油断した俺が吹き飛ばされてきたからそれでお前にー~ってー?これはー!?」



気づいた時にはすでに遅し―!



そう。



どうやら俺はまたしても女の子の胸を触ってしまって、しかも今回は至近距離の顔まで近づけてしまい、ジュディの顔と唇はもう数センチしか俺の唇から離れておらず、いまでも口づけしそうなほど近い距離にあることを確認したーーーー!?



ま、またかよーーーー!?



でも、ジュディはジュディでオードリーじゃない。



性格の違う少女だし、きっと笑い飛ばして許してもらえるー!



と、そんな楽観的な考えをしていると、



「うぅぅ……ち~!嫌あああああ―――――――!!!!?近づかないでよ――――――!!!!!」



バコオオ-――――――!!

ゴード―――!!



「うぐ~?」



……………



「ジュディー?」



「はあぁ……はあぁ……」



何が起こったか最初は分からなかった。



だが、今わかることはひとつ。



俺の顔が近くにも彼女のそれと唇同士が触れ合いそうになった途端、いきなり予想外にも大袈裟に嫌悪感をあらわにした彼女は俺を突き飛ばしたってことぐらい!



ジュディー!



一体なんでそういう反応をーー!?



もしかしてーーー!?



……………………



一瞬、ちらっと【魔神】のことが脳裏をよぎって、そして遠ざかる……



そうか.......過去に、なにかあったのだな、ジュディ........






………………………………………………………





………………………………





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