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第100話:『叡智なる姉妹(ゴーストデュ―オ)』の捕縛任務、開始!
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「にししー!聖魔力で識別波長が特定できたから、お主もここに集まっているとは最初から分かっていたであるが、こうして面と向かってまたもお主の尊顔を拝見できようとは久しいであるな!」
どうやら、そのティファニーブルー色の少女もクレアリスのことを知っているらしくて、彼女に向かって真っ直ぐに近づいていく様子だ!
「それは嫌味……なのね?身分階級と言えば明らかにうちはただの侯爵令嬢なのに対して、…そっちは一国のお姫様なんだけれど……」
確かに、ただの貴族令嬢のクレアリスに向かって王女らしき身分のあの子が『尊顔』とか『拝見』とか言うの嫌味にも聞こえるな。普通に友人関係なら、『久しぶりに会えて嬉しいわ』って言うはず!
「気にすることないであるぞー?よく戦っていた【国際精練魔剣使い武闘会】のライバル同士だった昔のよしみでついつい舞い上がってしまい、お主を称えようって表現を用いたまでのことであった!そうであろう、【理支剣使いの女傑剣豪嬢クレアリス】殿ー!」
「…またもそれよね、そっちは!…前にも言ったけれど、今のうちはもうそんなんじゃなくなったのよー?昔のことをいつまでも思い出させるんじゃなくて、…【睡魔女弓士クレアリス】としての今の方の自分を…見てくれるべきよ!」
「これは手厳しいであるな、にしー!確かに今のお主はもう精練魔剣を使わなくなったと聞いていたから、残念であるな!……昔のようにもっとお主と手合わせをして腕試しをしたかったのになー!」
「……ごめん。…今のうちは………剣を握るなんて無理よ…」
愉快そうに話している上品な緑色なドレスを着ている少女なのに対して、クレアリスは明らかに苦い顔をしながら、今まで思い出したくもない過去を思い出されたことに対して不機嫌そうに少女から目を逸らして俯いているばかりの様子だ!
クレアリス………なんか訳ありそうな過去を持っているようだが、一体どんなことが彼女とあの少女との間で起きたのかなーー!?
「…く、クレアリス…?その人はー?」
二人のやり取りを見て疑問が深まった俺に、オードリーとみんなが呆れた視線を向けてきて、
「あんた, この間でニュースから名前を聞いたばかりでしょうー?ヴェルンライトのクーデターを指導していたルミナリス王女って!という訳だから、ティアラを被っているその人こそが、ルミナリス・フォン・ヴェルンライト第一王女そのものわよー!」
「--!?」
言われてみれば、確かにそれっぽい恰好してるなー!
確実に【チーム戦】や【氷竜討伐任務】で勝てるようになるために今までは訓練で忙しかったから、昔の資料を漁ったりしてルミナリス王女がどんな容姿してるのか見る機会もなかった(最近のヴェルンライトの国王の座が変わった夜の新国王であるカールの発表映像も見ていたが、彼の姿が映っていたばかりで姉であるはずのルミナリスが映ってなかったし)!
ああ~!?つまり!地図を見たことあるが、要するにそこのルミナリス姫が西方にある国から遠路はるばるここへやってきたとでもいうのかー!?どうしてそんなー
「おほう~~!そのチョコレート色の肌してる男子よ~!お主こそが、噂に良く聞くようになっている【奇跡の南地男子】、オケウエー殿であるな~~!?うおほほう~~!お主の聖魔力は本当に素晴らしくて、ラニアと同じくお強いフェクモ人であるよねー!やっと、やっと力なきフェクモ人ばかりって間違ったイメージを払拭してくれる、【彼ら】にとっての希望の光が増えたようで申し訳ない気持ちばかり抱えているこっちとしても嬉しいであるなーーー!!」
「お、おうー?」
俺の姿を見るなり興奮したような態度になり、ブンブンと俺の両手を握ってきて、キラキラと目を輝かせながら楽しそうに俺の全身を隈なく舐めまわしているような熱い視線を向けるままではしゃいでいる様子の姫さんなのだが、そういえばヴェルンライトって国は確かに昔からその隣国であるグランドブードリックと敵対関係にあるってことを思い出したな!
ってことは!
クレアリスの奴は確かにグランドブードリックが出身国の留学生だって聞いてたから、つまりクレアリスとこの姫様の関係っていうのはーー!?
「貴女の国の奴隷解放とか、貴女の敵国の人間であるはずのクレアリスサンとの昔の関係について興味がまったく無いわけではありませんけれど、今は他に集中すべきことがおありなのではなくてー?ルミナリス王女サン」
姫さんが俺との対面で浮かれているのを見て当面の状況に対してもっと説明がほしいヒルドレッドがしびれを切らしたのか、俺の内心の疑問も知らずにそんなことを躊躇もせずに姫さんに提言したようだ!
でも、確かにヒルドレッドの言う通りだしな!クレアリスとルミナリスの過去のことや関係性はもっと知りたくはあるが、今はそんなことよりももっと優先すべき事があるんだ!
「あ!…確かにあちらの言う通りであるな!済まぬ、みんな!……では、状況を説明すると、実はついさっき銀行の中にある全ての『犯人だけ』を妾の精霊魔術で動けなくしたまま王城の城郭内の大庭へと転移させてやったのであるぞ!これはこのレイクウッド王国の国王陛下のご協力も得た上での共同作戦で行われた連携で、今頃は城郭内にて、警備員よりももっと戦力的抜群な手練れの【宮廷魔術師】が犯人共の拘束をしているはずであるよ!」
「なるほど。……『犯人だけ』、ということは人質に取られた警備員も金庫長ギリッカも巻き込まれずに転移されないままでまだ中にいるってのかー?無事でー?」
「そうであるぞ!」
「よっしゃあー!お姫様もああ言ってるんだし、人質に取られた奴等を確保し安全を確かめるために入るぞ、おめえらー!」
「「「はー!」」」
タタタ―!
それだけ言ったウィリアムズ捜査官が部下3人を連れて銀行の中へと入っていったー!
ざわざわー!!ざわざわーー!!………
どうやら、さっきルミナリス王女がやっちゃったとんでもない級レベルの『敵だけ転移させる精霊魔術』を目の前にして驚きを隠せないままなのか、俺達の後ろのバリケード外の一般人な観客が誰もが興奮したり感嘆とした心境でさっきの素晴らしかった『精霊魔技』(スピリチュアル=マジック・アーツ)について話し合っている模様!
「ふぅぅ……」
ん?どうやらさっきのマイルズっていう【警魔士官】-?なんだっけ?、がここに取り残されてバリケードのここから動かない様子だけれど?
「お兄さんは中へ入らないのか?」
多分、ボスであるさっきの捜査官にここから一般人を通すなってバリケードのここを見張れって言われてたんだが、敢えて訊ねるとー
「ああ、いやー?捜査官殿にここを見張れって指示を受けたからね。だからどこへも行くつもりはないよ」
「その割には嬉しそうに見えるんですけれど……」
ヒルドレッドにああ言われたマイルズが、
「き、気のせいだよー?別になんでもないのでね…」
ああ言ってるんだが、明らかにクリス先輩を気にして照れている様子なんだが、
「アタクシの顔を極力見ないようにしてるんデスが、モしかしてさっきのあれで申し訳なく思ってたんデスかー?」
「……え、ええ。まあ、な?……さっきはまだ酒の影響が抜けきってないままだったから、あんな愚行に出てしまったんだけど、本当の僕はもっとしゃきっとした男なのでねー?きみに詰め寄ったままで変なことを口走っちゃったことは謝るよ」
「フむ。モう過ぎたことデスから、気にしてはいないんデスが……」
どうやら、クリス先輩もマイルズの改心?っぷりに戸惑っているのか、あるいはぎこちない感じになっている繊細な男に戻った本来の彼の性格と態度に対して、対応に困っているか、先輩も少し面食らって意外そうにじれったい感じでマイルズの相手をしているようだ!心なしか、俺の方をちらって見てきた先輩だが、俺が会話への介入を望んでいるっぽいなのかーー?
「そこまでだ、お前達!レイクウッド国王様との取り決め通りに『ゴーストデュ―オ』の捕縛任務へと移行させてもらうぞー!」
タタタタ―!
どこから来たのか、空から次々と着地してきた位の高い軍服を着ているこの王国の紋章が張ってある外套も羽織っている将官が着地してきて、ルミナリス王女の近くで群がっている様子だ!
「そこの男女ら!お楽しみ中で悪いのであるが、まだ何も終わってはいないのであるぞー?ここの軍人さんもこうい言っていたが、さっきはただ薬を飲まされただけの駒が捕まっただけに過ぎなかったから、実は彼らに暴走させる【妙薬エヌトーロイス】という薬を上げた黒幕である【叡智なる姉妹】はまだ捕まらずにいるのであるよー?だからー」
と、俺達の方に向かって叱咤してきた王女。さっき昔話に没頭しそうになったのは王女なのになんて理不尽なスイッチが入ったんだろう.....
パチイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
「「「「「「「「「「----!!?」」」」」」」」」」
どういうことか、ルミナリス姫がいきなり【異空間収納魔術】の魔法陣の中から一本のバトンを取り出したかと思うと、すぐに天に向かって投げだしたら、いきなり炸裂規模のデカすぎる花火が空ではじけたままに夥しいほどの色とりどりの小型な火花をまき散らしながら、徐々に火花を中心に拡大範囲を広げる紫色の霧が浮上し始め、あっという間にここら一帯の空を無味無臭な紫色な霧で覆い尽くしたーー!!
パチパチパチパチーーー!!!
「何よ~~!?いきなりわたし達の姿が見えるようになってるじゃない~!?エリザたんー!」
「とにかくこの国から離脱しますわよー!急いで【エクリエシース王国】の国境に向かいますわ――!!」
「はいー!」
ビュウウウゥゥゥ――――――――――ンン!!!
赤いフードを捨てた二人の金髪少女らがいきなり、どこからともなくあそこの家の屋根より上の空で姿を現し、そして俺達から姿が見えるようになってるのを気づくと、すぐにそこから逃げ出すようにどこかへと飛んでいった様子だー!
確かに【エクリエシース王国】って言っていたみたいだったが、その国ってもしかしたら西に真っ直ぐに行けば、地図で見たことあるここレイクウッド王国よりも西方面にあるあの隣国でーー!?
「追うぞー、みんな!絶対に逃がすでないであるよーーー!!」
タ―――!!
俺達の返事も反応も待たずに、すぐに二人の金髪少女を追いかけようって飛び上がっていくルミナリス王女なので、
「オケウエー!」
そう声をかけてきたオードリーと視線を合わせた俺は、
「分かったよ、俺達も急ごうーー!!」
「「「「「「「「「--はい!!」」」」」」」」」
タタタタタタタタターーーーー!!!!!!!!!
俺達が声を上げると、すぐに皆も一緒になってここから飛び出していきながら、ルミナリス王女と一緒にあの二人の黒幕らしき少女達を追いかけていこうとした!
タタタタ―!
どうやら、さっきの将官たちも飛びながらついてきているようだ!
……………………………………………………
………………………………
銀行の人質事件が起こる2時間前のことだった頃:
「分かりましたわ、ソランセン国王陛下ー!つまり、私達がレイクウッド王国に留まったままに実験を継続していって良いですわよねー?」
《うむ!そのまま計画を続行してくれー!我らは『ここから』指示を出すから、お前らが仲良く任務を継続するといいんじゃぞー!》
「畏まりましたね、陛下~~!えへへへ……じゃ、リンダもエリザたんもお言葉に甘えて、い~っぱい男共捕まえてあれこれと『遊んでやりながら薬を飲ませちゃう』からね~?」
《程々ようにのうー!》
プシュー!
それだけ言って通信が途切れたので、
「では、実験を次の段階に移行しますわ、リンダ。幸い、改良版も届いてきたばかりですし、今回は『あれ』をもっと聖魔力のしっかり宿っている方の男共と魔術使いの素質が抜群そうな奴らに飲ませに行きますわよー?」
「きひひひーー!!楽しみよねぇ~もう~!」
タタ―!
王都のどこかの家の屋根に見えぬ状態のままだった二人が赤いフードを被りながら、魔導通信機を通してヴェルンライトの前国王陛下であるソランセンから命令を受けた後、どこかへと飛んでいった様子だ!
…………………
それと同時に、もっと上空の位置に浮遊していた、同じく誰の目からも見えない状態となっている男が彼女達二人の様子を観察していたー!
「けけけかかかかかかーーーー!!!この国へ君達が暗躍しにきたことはもう知っていたから、上手い具合に君達の『身体』を利用させてもらうだけのことだ!」
フシュウううぅ―――――――――――!!!
不自然にならないように、飛んでいったたった一人の金髪の姉妹、妹の方であるリンダへと素早いダートっぽい針が仮面の男ゼナテスの唇から噴出され、彼女の頭の後ろへと見事に着弾した様子だ!
「これにて、面白い『見世物』も期待できそうだね、けけけ!!!精々思いっきり踊ってくれ給えよー、愚鈍なる役者共めー!けけかかかかかかかかーーーーーーー!!!!!」
夜闇に紛れて、独りで不気味な笑い声をあげる仮面の男がいるのだった!
………………………………………
……………………
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どうやら、そのティファニーブルー色の少女もクレアリスのことを知っているらしくて、彼女に向かって真っ直ぐに近づいていく様子だ!
「それは嫌味……なのね?身分階級と言えば明らかにうちはただの侯爵令嬢なのに対して、…そっちは一国のお姫様なんだけれど……」
確かに、ただの貴族令嬢のクレアリスに向かって王女らしき身分のあの子が『尊顔』とか『拝見』とか言うの嫌味にも聞こえるな。普通に友人関係なら、『久しぶりに会えて嬉しいわ』って言うはず!
「気にすることないであるぞー?よく戦っていた【国際精練魔剣使い武闘会】のライバル同士だった昔のよしみでついつい舞い上がってしまい、お主を称えようって表現を用いたまでのことであった!そうであろう、【理支剣使いの女傑剣豪嬢クレアリス】殿ー!」
「…またもそれよね、そっちは!…前にも言ったけれど、今のうちはもうそんなんじゃなくなったのよー?昔のことをいつまでも思い出させるんじゃなくて、…【睡魔女弓士クレアリス】としての今の方の自分を…見てくれるべきよ!」
「これは手厳しいであるな、にしー!確かに今のお主はもう精練魔剣を使わなくなったと聞いていたから、残念であるな!……昔のようにもっとお主と手合わせをして腕試しをしたかったのになー!」
「……ごめん。…今のうちは………剣を握るなんて無理よ…」
愉快そうに話している上品な緑色なドレスを着ている少女なのに対して、クレアリスは明らかに苦い顔をしながら、今まで思い出したくもない過去を思い出されたことに対して不機嫌そうに少女から目を逸らして俯いているばかりの様子だ!
クレアリス………なんか訳ありそうな過去を持っているようだが、一体どんなことが彼女とあの少女との間で起きたのかなーー!?
「…く、クレアリス…?その人はー?」
二人のやり取りを見て疑問が深まった俺に、オードリーとみんなが呆れた視線を向けてきて、
「あんた, この間でニュースから名前を聞いたばかりでしょうー?ヴェルンライトのクーデターを指導していたルミナリス王女って!という訳だから、ティアラを被っているその人こそが、ルミナリス・フォン・ヴェルンライト第一王女そのものわよー!」
「--!?」
言われてみれば、確かにそれっぽい恰好してるなー!
確実に【チーム戦】や【氷竜討伐任務】で勝てるようになるために今までは訓練で忙しかったから、昔の資料を漁ったりしてルミナリス王女がどんな容姿してるのか見る機会もなかった(最近のヴェルンライトの国王の座が変わった夜の新国王であるカールの発表映像も見ていたが、彼の姿が映っていたばかりで姉であるはずのルミナリスが映ってなかったし)!
ああ~!?つまり!地図を見たことあるが、要するにそこのルミナリス姫が西方にある国から遠路はるばるここへやってきたとでもいうのかー!?どうしてそんなー
「おほう~~!そのチョコレート色の肌してる男子よ~!お主こそが、噂に良く聞くようになっている【奇跡の南地男子】、オケウエー殿であるな~~!?うおほほう~~!お主の聖魔力は本当に素晴らしくて、ラニアと同じくお強いフェクモ人であるよねー!やっと、やっと力なきフェクモ人ばかりって間違ったイメージを払拭してくれる、【彼ら】にとっての希望の光が増えたようで申し訳ない気持ちばかり抱えているこっちとしても嬉しいであるなーーー!!」
「お、おうー?」
俺の姿を見るなり興奮したような態度になり、ブンブンと俺の両手を握ってきて、キラキラと目を輝かせながら楽しそうに俺の全身を隈なく舐めまわしているような熱い視線を向けるままではしゃいでいる様子の姫さんなのだが、そういえばヴェルンライトって国は確かに昔からその隣国であるグランドブードリックと敵対関係にあるってことを思い出したな!
ってことは!
クレアリスの奴は確かにグランドブードリックが出身国の留学生だって聞いてたから、つまりクレアリスとこの姫様の関係っていうのはーー!?
「貴女の国の奴隷解放とか、貴女の敵国の人間であるはずのクレアリスサンとの昔の関係について興味がまったく無いわけではありませんけれど、今は他に集中すべきことがおありなのではなくてー?ルミナリス王女サン」
姫さんが俺との対面で浮かれているのを見て当面の状況に対してもっと説明がほしいヒルドレッドがしびれを切らしたのか、俺の内心の疑問も知らずにそんなことを躊躇もせずに姫さんに提言したようだ!
でも、確かにヒルドレッドの言う通りだしな!クレアリスとルミナリスの過去のことや関係性はもっと知りたくはあるが、今はそんなことよりももっと優先すべき事があるんだ!
「あ!…確かにあちらの言う通りであるな!済まぬ、みんな!……では、状況を説明すると、実はついさっき銀行の中にある全ての『犯人だけ』を妾の精霊魔術で動けなくしたまま王城の城郭内の大庭へと転移させてやったのであるぞ!これはこのレイクウッド王国の国王陛下のご協力も得た上での共同作戦で行われた連携で、今頃は城郭内にて、警備員よりももっと戦力的抜群な手練れの【宮廷魔術師】が犯人共の拘束をしているはずであるよ!」
「なるほど。……『犯人だけ』、ということは人質に取られた警備員も金庫長ギリッカも巻き込まれずに転移されないままでまだ中にいるってのかー?無事でー?」
「そうであるぞ!」
「よっしゃあー!お姫様もああ言ってるんだし、人質に取られた奴等を確保し安全を確かめるために入るぞ、おめえらー!」
「「「はー!」」」
タタタ―!
それだけ言ったウィリアムズ捜査官が部下3人を連れて銀行の中へと入っていったー!
ざわざわー!!ざわざわーー!!………
どうやら、さっきルミナリス王女がやっちゃったとんでもない級レベルの『敵だけ転移させる精霊魔術』を目の前にして驚きを隠せないままなのか、俺達の後ろのバリケード外の一般人な観客が誰もが興奮したり感嘆とした心境でさっきの素晴らしかった『精霊魔技』(スピリチュアル=マジック・アーツ)について話し合っている模様!
「ふぅぅ……」
ん?どうやらさっきのマイルズっていう【警魔士官】-?なんだっけ?、がここに取り残されてバリケードのここから動かない様子だけれど?
「お兄さんは中へ入らないのか?」
多分、ボスであるさっきの捜査官にここから一般人を通すなってバリケードのここを見張れって言われてたんだが、敢えて訊ねるとー
「ああ、いやー?捜査官殿にここを見張れって指示を受けたからね。だからどこへも行くつもりはないよ」
「その割には嬉しそうに見えるんですけれど……」
ヒルドレッドにああ言われたマイルズが、
「き、気のせいだよー?別になんでもないのでね…」
ああ言ってるんだが、明らかにクリス先輩を気にして照れている様子なんだが、
「アタクシの顔を極力見ないようにしてるんデスが、モしかしてさっきのあれで申し訳なく思ってたんデスかー?」
「……え、ええ。まあ、な?……さっきはまだ酒の影響が抜けきってないままだったから、あんな愚行に出てしまったんだけど、本当の僕はもっとしゃきっとした男なのでねー?きみに詰め寄ったままで変なことを口走っちゃったことは謝るよ」
「フむ。モう過ぎたことデスから、気にしてはいないんデスが……」
どうやら、クリス先輩もマイルズの改心?っぷりに戸惑っているのか、あるいはぎこちない感じになっている繊細な男に戻った本来の彼の性格と態度に対して、対応に困っているか、先輩も少し面食らって意外そうにじれったい感じでマイルズの相手をしているようだ!心なしか、俺の方をちらって見てきた先輩だが、俺が会話への介入を望んでいるっぽいなのかーー?
「そこまでだ、お前達!レイクウッド国王様との取り決め通りに『ゴーストデュ―オ』の捕縛任務へと移行させてもらうぞー!」
タタタタ―!
どこから来たのか、空から次々と着地してきた位の高い軍服を着ているこの王国の紋章が張ってある外套も羽織っている将官が着地してきて、ルミナリス王女の近くで群がっている様子だ!
「そこの男女ら!お楽しみ中で悪いのであるが、まだ何も終わってはいないのであるぞー?ここの軍人さんもこうい言っていたが、さっきはただ薬を飲まされただけの駒が捕まっただけに過ぎなかったから、実は彼らに暴走させる【妙薬エヌトーロイス】という薬を上げた黒幕である【叡智なる姉妹】はまだ捕まらずにいるのであるよー?だからー」
と、俺達の方に向かって叱咤してきた王女。さっき昔話に没頭しそうになったのは王女なのになんて理不尽なスイッチが入ったんだろう.....
パチイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
「「「「「「「「「「----!!?」」」」」」」」」」
どういうことか、ルミナリス姫がいきなり【異空間収納魔術】の魔法陣の中から一本のバトンを取り出したかと思うと、すぐに天に向かって投げだしたら、いきなり炸裂規模のデカすぎる花火が空ではじけたままに夥しいほどの色とりどりの小型な火花をまき散らしながら、徐々に火花を中心に拡大範囲を広げる紫色の霧が浮上し始め、あっという間にここら一帯の空を無味無臭な紫色な霧で覆い尽くしたーー!!
パチパチパチパチーーー!!!
「何よ~~!?いきなりわたし達の姿が見えるようになってるじゃない~!?エリザたんー!」
「とにかくこの国から離脱しますわよー!急いで【エクリエシース王国】の国境に向かいますわ――!!」
「はいー!」
ビュウウウゥゥゥ――――――――――ンン!!!
赤いフードを捨てた二人の金髪少女らがいきなり、どこからともなくあそこの家の屋根より上の空で姿を現し、そして俺達から姿が見えるようになってるのを気づくと、すぐにそこから逃げ出すようにどこかへと飛んでいった様子だー!
確かに【エクリエシース王国】って言っていたみたいだったが、その国ってもしかしたら西に真っ直ぐに行けば、地図で見たことあるここレイクウッド王国よりも西方面にあるあの隣国でーー!?
「追うぞー、みんな!絶対に逃がすでないであるよーーー!!」
タ―――!!
俺達の返事も反応も待たずに、すぐに二人の金髪少女を追いかけようって飛び上がっていくルミナリス王女なので、
「オケウエー!」
そう声をかけてきたオードリーと視線を合わせた俺は、
「分かったよ、俺達も急ごうーー!!」
「「「「「「「「「--はい!!」」」」」」」」」
タタタタタタタタターーーーー!!!!!!!!!
俺達が声を上げると、すぐに皆も一緒になってここから飛び出していきながら、ルミナリス王女と一緒にあの二人の黒幕らしき少女達を追いかけていこうとした!
タタタタ―!
どうやら、さっきの将官たちも飛びながらついてきているようだ!
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銀行の人質事件が起こる2時間前のことだった頃:
「分かりましたわ、ソランセン国王陛下ー!つまり、私達がレイクウッド王国に留まったままに実験を継続していって良いですわよねー?」
《うむ!そのまま計画を続行してくれー!我らは『ここから』指示を出すから、お前らが仲良く任務を継続するといいんじゃぞー!》
「畏まりましたね、陛下~~!えへへへ……じゃ、リンダもエリザたんもお言葉に甘えて、い~っぱい男共捕まえてあれこれと『遊んでやりながら薬を飲ませちゃう』からね~?」
《程々ようにのうー!》
プシュー!
それだけ言って通信が途切れたので、
「では、実験を次の段階に移行しますわ、リンダ。幸い、改良版も届いてきたばかりですし、今回は『あれ』をもっと聖魔力のしっかり宿っている方の男共と魔術使いの素質が抜群そうな奴らに飲ませに行きますわよー?」
「きひひひーー!!楽しみよねぇ~もう~!」
タタ―!
王都のどこかの家の屋根に見えぬ状態のままだった二人が赤いフードを被りながら、魔導通信機を通してヴェルンライトの前国王陛下であるソランセンから命令を受けた後、どこかへと飛んでいった様子だ!
…………………
それと同時に、もっと上空の位置に浮遊していた、同じく誰の目からも見えない状態となっている男が彼女達二人の様子を観察していたー!
「けけけかかかかかかーーーー!!!この国へ君達が暗躍しにきたことはもう知っていたから、上手い具合に君達の『身体』を利用させてもらうだけのことだ!」
フシュウううぅ―――――――――――!!!
不自然にならないように、飛んでいったたった一人の金髪の姉妹、妹の方であるリンダへと素早いダートっぽい針が仮面の男ゼナテスの唇から噴出され、彼女の頭の後ろへと見事に着弾した様子だ!
「これにて、面白い『見世物』も期待できそうだね、けけけ!!!精々思いっきり踊ってくれ給えよー、愚鈍なる役者共めー!けけかかかかかかかかーーーーーーー!!!!!」
夜闇に紛れて、独りで不気味な笑い声をあげる仮面の男がいるのだった!
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