精霊術学院の死霊魔術使い

ワガドゥー男子

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第101話:捜索方法

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ビュウウウウウウウーーーーーーーーーーーーーーー!!!



「皆さん~~!緊急事態だから国の最凶格の敵になりそうな犯人の捕獲をすべて外国の方であるルミナリス姫ちゃんに任せてはだめだから~~敢えて学生身分である君達を犯人二人の捕縛任務に同行させる許可を下したんだけど~~、くれぐれも調子に乗り過ぎずに、一人だけはぐれずに皆さんがいつも集団行動を心掛けるようにね~~!」



「「「「「「「「--はい!!」」」」」」」」



イリーズカ先生にそんなことを言われたので、分かったよって伝えるために俺達【チーム・オケウエー】もあちらの【チーム・純粋なる淑女】二人も先生の助言に同意するように一斉に声を上げて了承の言葉を叫んだ。



「……」



ん?斜め右のあそこで飛んでいるリーリスちゃんの後ろ姿が見えるが、そういえば彼女はあの…お腹の入れ墨を見せてきて実は聖神の生まれ変わりですって先生に説明された時はマジで驚いたんだけど、今のリーリスちゃんの心境はどんな感じなのかなってちょっと心配!



リーリスちゃん……まだ【聖神】としての力が目覚めてない様子でほっとする自分もいるが、いずれそうなるんだと分かったからには暴走したりしないかってハラハラした気持ちもあるので、マジで不安でならないんだねー!



「オケウエー!どうしたのよー?いきなり黙っているばかりで」



隣に飛んでいるオードリーにそう訊かれたので、



「…別に大したことじゃないよ?ただクレアリスとあの姫さんってどういう関係なのかなって考えていただけだ」



リーリスの秘密を教える訳にはいかないから、一応は嘘ではなくこれも俺がずっと考えていた本当のことなので誤魔化し材料としてはピッタリな答えを選択すると、



「それでしたらわたくしも一応興味がありますわね。【グランドブードリック大王国】のことはあまり知らないんですけれど、さっきのルミナリス王女のお言葉からお察し出来た通りに、何かの武闘大会で二人が仲良くライバル同士として戦ってばかりの過去がありそうな話してましたから、詳しくは知りたくなりますわよねー?面白そうですし、おほ!」



「私も私もー!クレアリスさんの昔の活躍とか超~興味あるんですよー!!だから、クレアリスさんもいいですよねー?昔のことについて話してくれることにー!」



ルミナリス姫さんはもっと前の最先端でこの集団を先走った形で先へ飛んでいった最中なんで姫さんから聞くのはどう考えても無理だという事なので、自然と過去の事を語れるのは当事者の一人である、俺達と一緒に飛んでいるここの【チーム・オケウエー】一員のクレアリスだけになる!



「僕も聞きたくなっちゃうんっすよね、クレアリス嬢さんの過去って!だから、ここは多数決で決めて、チーム内の総意だって思って過去の事を教えては貰えないっすかね、クレアリス嬢さんー?」



「あたくしからは別にいいわー!……本人が喋ろうが喋らなかろうが強制すべき事じゃないし、それに今は任務中で飛行中だし!」



本当はお前も知りたい癖に、素直じゃないなもう~!飛んでいきながらも話ぐらい出来るだろう、オードリーよ?



「………そう、…ね。…皆が知りたいなら仕方なく話しておくけれど、実は……」




…………………………




………………




4年前、クレアリスとルミナリス王女がどちらも11歳の頃の【聖神歴891年】の夏休みの【ブルークラール連邦】の首都ブルークラールで行われた【国際精練魔剣使い武闘会】の開催時間に:




「せやああーーーーーーーーー!!!」

カチャーーーーーーーーーンング!!



「ふぅぅ……」



舞台上にて、ティファニーブルー色の髪の毛をしている少女の振り下ろし剣戟を受け止めた青色髪の少女がいる!どちらも騎士の鎧を纏っており、優雅な意匠が刻まれているデザインしているようだ。



「見事なガードであったぞ、クレアリス殿!しかし、妾がもっと力を入れてみたらー」


グウググーーー!



紫色の禍々しい形をした大型の【精練魔剣】を両手に持っているルミナリスがもっと腕に聖魔力を集束させると下にいるクレアリスが受け止めた剣が押し返されるようにして、彼女の地面の両脚へと圧力が届くようにした!



王女がもっとクレアリスの剣を叩き折るような勢いで鍔迫り合いの体勢を集中させるとー



「力が全てという訳ではないのよ?そーれッ!」



ぐいっとー!



「ううおおーー!?」

ガチャアァ――――!!



まるでルミナリスの行動を先読みしたかのように、青色の刃が備わった綺麗な剣を持っているクレアリスが握り持っているそれを受け止めている最中だったルミナリスの剣から、自身の握り持っているそれを素早く鍔迫り合い状態から放しながら自身の身体を俊敏に後退させると、ルミナリスの大剣が受け手の相手を失った勢いで振り下ろし中のそれを地面まで食い込むように刃が激突して、切っ先が突き刺さったままにしてしまうとー



「これで終わりよね。降参しか選択肢がないのよ?」



剣が破壊された舞台上の床に突き刺さったままで、抜き取る前にクレアリスが間髪入れずに雷のような速さで既にルミナリスの近くまで迫り、自身の剣を王女の喉に突き付けた!



「そうであるな、これで妾の負けであるようでちょっと悔しい…。しかし、今回で2敗2勝であったんだな、妾達の大会での試合回数の勝敗数……」



「そうね。…力づくで勝敗を決してきた貴女と違って、うちはいつもさっきみたいに【柔ら】で貴女の剣をいなすようにして引っかからせてきて、動けなくしたままに持って行けるような勝ち方ばかりしているのよね……」



実際にその通りだ。



この【国際精練魔剣使い武闘会】というのは、毎年で2回までも開かれた武闘大会で、冬休みと夏休みそれぞれの時期に開催されるそれは【ブルークラール連邦】だけの定例行事で、代々的に伝統行事として主催として携わってきている連邦の連合都市国群総長がいつも管理・監視する立場でその武闘大会に関わってきた。



元々、西側諸国の全ての熟練度高い【精練魔剣使い】を競い合わせることが目的で創立されたその大会には参加者のほとんどが『貴族・王族』の身分が多い理由は、単純に値段の高い『精練魔剣』を買える者が王侯貴族ばかりだということ。



もちろん、とびっきり凄腕の平民少女が精練魔剣の達人として参加することも稀にあるが、その場合は殆どが誰かのスポンサーを貰って代理として戦ったり、主人に代わって戦うことになったり、どこかの貴族から剣を貸してもらうことが殆どだったので、本当に単身で参加している平民の精練魔剣士は創立された100年の歴史を持っている【国際精練魔剣使い武闘会】であっても8人にも満たない人数だけである。



だから、平民があまり参加してない代わりに、クレアリスとルミナリス王女のように、貴族と王族の身分がライバルとして参加し、いつも自身達の剣の腕を競い合い、切磋琢磨して戦っていた例もそれなりにあるということ!



「ところで、クレアリス殿。確かに、お主は今年の冬休みで【メール・グレイヴス】へ訓練しに行くつもりであるな?精霊と契約するために…」



戦いの後で、すっかりと友人関係の気分に戻った彼女達は試合におけるライバル意識と対抗心を脇に置き、仲良くカフェー店にてお茶を楽しみながら精霊について話し合っているようだ。



「ええ、そうよ。だから、自国の【レミリエンス山脈】へ旅しに行く必要があるので、一応は自国の【冒険者ギルド】へ登録しに行って、大人の監視しているチームで赴くことが義務付けられているんだけれど、あのダンジョンのことだし、いくらうちは【精練魔剣使い】として上手いからって彼らが同行することになる理由は妥当なのよ」



「うむ!そうであるな!あの【メール・グレイヴス】であるしな。……お主の国はいつも危険度の高いダンジョンばかりが国土の広い面積で散布されているから、初級者に優しいダンジョンばかりが海岸沿いに面している我が国の領土をお主の国の皇帝さんが欲しているのも分からぬではないことであるが……」



「ふふふ……もちろん、それだけじゃないというのも、そっちが分かることでしょう?ルミナリス王女…」



「ええ、まあぁ……そういうことなら、断固として許されるべきじゃないであるが…」



「許すも何も、うちの皇帝はやると決めたらやる男なのよ。もちろん、現皇帝様のエルクフォードだけじゃなくて前皇帝様のアレックサールも、その前の皇帝様も、前の前も同じことよ……。でも、そっちの国はいくつもの強力な【防衛拠点の要衝】である【精練製法無壊砦】もあるんだから、そうそう簡単に侵略できるものじゃないと思うけれど、何かがあったら、その時はうちの【シュナイダー家】に頼ってきてもいいのよー?国境を抜けてすぐにうちの家が営む膨大な領地である【シュネルウェーイルズ地域】があるのだし、偽装して国へ入ってきて真っ直ぐに目指して来たら、平和主義の多いうちの領地の民ならば、あるいは………」



「親切な提案をしてくれてありがとうであるぞ、クレアリス殿!だが大丈夫であるぞ!何かがあっても、お主に面倒を見てもらうつもりは毛頭ないので、お気持ちだけ受け取っておくが、……でも逆に、もしも妾の国が逆に秘密兵器を開発できて、お主の本国へと攻め入ることがあるとしたらどうなのであるかー?」



「……それなら、もう侵略軍も同然と化しているそっちの国だから、そうなればうちも自国軍と一緒に戦って、そちらの軍勢を打ち破ってやることに遠慮する必要はなくなるのね?正に、ライバルから本格的な敵兵同士になるってことで、うふふふふ……」



「そういうと思ったであるぞー!本当に国の存亡をかけて本物の戦場での殺し合いになるのは嫌であるが、だから両国との間に何かがあってもお互いが良い立ち回りが出来るように祈ろうー!」



「聖神様の誰かに祈るのはガラじゃないけれど、これからも正々堂々と良きライバルとして試合で戦っていくだけが望みなのよ、この【国際精練魔剣使い武闘会】のみでー!」



「うむー!妾もそう思うであるよ!」



それだけ意気揚々とお互いを認め合うまま、ニコニコと笑顔ばかりを見せ合っているクレアリスとルミナリス王女はお茶とクッキーを楽しみながら左手でお互いの頬を触れ合っていて、優しい少女特有の慈愛に満ち溢れる温かい過ぎる視線ばかりを向け合っている様子だ。



そう、まるで百合の恋愛でもしているように…………





………………………………………………………





………………………………




現在に戻る:



「だが、残念なことに、うちらの毎年恒例のライバル同士の関係は長く続かなかったの。これには理由があるのよ」



いきなり語っているクレアリスの顔に影が差しているみたいで暗くなった気分が反映されると、



「そういえば、クレアリスさんの精霊ってあのフクロウのサリシャーって子ですよねー?【メール・グレイヴス】っていうダンジョンへ初めての精霊と契約を交わしに行ったって話だったみたいですが、結局はどうなりましたか?やっぱり、あの時に今のサリシャーと契約したきっかけになったはずですよねー?」



「そうわよ!どうしてサリシャーと契約することによってあんたがあの王女とギクシャクな関係になり、【国際精練魔剣使い武闘会】でのライバル関係として長く続かないと言ってるのよー?最初にサリシャーのことを寮内のオケウエーの部屋で紹介してた時、そういった話もしてくれなかったとはつれないわね!いくら出会ったばかりの当初のあたくし達と言えども、戦場で背中を任せる相手ぐらい共有したっていいじゃない、そんな昔話をー!」



つれないって……お前が言うなよ、オードリー!



……ツンデレ少女の癖に他の奴をつれないって呼ぶのはどうかと思うぞ?



「そう……なのね。実は、確かに【メール・グレイヴス】に行って、膨大な精霊が住んでいるあそこで、サリシャーだけが【精霊の囁き(ネルン・フェーズ)】に反応して、うちと契約を交わすことに積極的な唯一な精霊になってくれたんだけれど、実際には………」



何か苦悩な顔と苦い感情を噛み殺したような微妙な表情を浮かべるクレアリスが続きを仕方なくしそうなところに、



「着いたぞーーー!!!ここであるな、奴からの聖魔力の反応が動きを止めて微々たるであるが確実に感じられた広範囲な区域であるここら一帯にー!……で、でも、この山脈って、この国の地理に詳しい人はー」



どうやら、最先端のルミナリス王女がついに飛行を止めたようで、俺達全員によく聞こえるようにそう大声を上げて話しかけてきたんだけど、山脈ってことはー!?



ああ!確かに眼下の前方に広がっている景色は確かに山脈のようで、この朝っぱらからの早い時間だからまだ暗いままであっても、はっきりと分かる赤い色の表面が一杯広がっている山々、峰と峡谷が存在感を主張しているばかりで、場がいっそうと張り詰めた雰囲気にした光景であることに間違いない様子だ!



「ここはマールグラフ山脈ダ!ルミナリス姫!」



ん?聞きなれない声だったので、振り返ってみれば、ああ!



さっきの将官らしき軍人さんが俺達の横を通り過ぎていって、王女近くまで空中歩行していくところだ!



「マールグラフ山脈って名前であるな、ここ!広さはー」



「この山脈は隣国の【エクリエシース王国】の国境がある西方面まで続くもので、『入り口』としてカウントしているここから国境までの横幅の広さは50キロ以上で、【エクリエシース王国】に入っていてもまだ山脈が続くことになっているところダよ!」



「そうであるかー?わおー!親切に山脈に関する情報を教えてくれて感謝するであるぞー!おかげでどういう捜索範囲を決めるか方針が立てやすくなっているなー!」



銀髪の綺麗なショートヘアをしている30代らしき髭なしの整っている顔をしているその男将官の教えてくれてる情報がありがたいはずなので、王女もああいってるんだが、



「状況が状況ですし、長い説明を省きたがるのはしょうがないことだと理解しながらも、銀行強盗犯をけしかけるあの張本人二人に関する詳細かつ簡潔な情報が少しでも欲しいのでお願いできますでしょうか、ルミナリス王女サン?」



どうやらヒルドレッドはもっと犯人の情報が欲しいと言っているので、



「【叡智なる姉妹】であるぞ、さっきの金髪少女二人は!前国王陛下ソランセンに仕えている手下の凄腕の科学者でもある二人は、摂取した者の聖魔力と身体能力を3倍か5倍まで強化できる【妙薬エヌトーロイス】の開発に着手しているが、どうやら薬をまったくの素人にあげた程度で、しかも訓練され尽くした警備員らを正常な意識を保ったままの状態にしても、警備員らを圧倒できるような戦士にできたことで開発過程が最終段階にまで入ったみたい!なので、本格的に薬の応用が魔術士と精霊術使いにまで効力を発揮する前に彼女らを阻止したいのであるぞー!」



「…なるほどですわね!状況は既に把握していますわ!やっぱりあの薬が完成した時には犯人共が我が国にて、好き放題に薬を闇市に流したり、大量生産させることで数多くの民間人だけじゃなくて、魔術と精霊術使い達にも摂取の勧誘を行うことで国全体の規模で大混乱を呼び起こせる算段のようですわね!その前にいち早く止めて差し上げなくてはいけませんわねー!」



「ええ!【四大貴族】のドレンフィールド家のあたくしも決して見過ごすことはできないわ!国の大勢の罪もない民があいつらの邪なる実験に巻き込まれて廃人になったり犯罪者や悪逆非道なクズばかりになる前に必ず止めてみせるわよー!あんたもそう思うはずわよね、【チーム・純粋なる淑女】のリーダー?」



「ウむ!我が愛するレイクウッド王国に狼藉を働いてるならず者はみんな一人残らず成敗してやらなくてはならぬので、アタクシも全力を尽くして犯人共の捕縛に協力しようー!」



「時間が惜しいから意気込みの言葉もそれくらいにしてー!早く捜索の準備に入ろう!」



ヒルドレッド、オードリーとクリス先輩の自分達を鼓舞する気持ちも分からんでもないが今は一刻も早くあの二人を逮捕しなきゃいけないので、そう促した俺だったけど、



「でもでも~~!明らかにあの二人から感じられた聖魔力がこんなにも淡くなっていて、薄い反応しか感じ取れなくなったけど、正確な位置がどこにあるか、明確にすることはできないといことなんだから、つまり彼女達のいる居場所を特定できるのには~~~!【あれ】しかないってことなのよね~!」



イリーズカ先生の見解に対して、各々がこう反応する、



「明らかに、広範囲な捜索任務になりそうな広さをしている山脈デスし、ヤはり……」



「手分けして探すしかないってことなのですね、姉者ー!」



「結局こうなるわね、まったく!…どうなの、オケウエー?あんたはどうするのがいいと思ってるのー?」



「そう…なのね。【漆黒の魔王】の意見も伺いたいものなのよ」



「うっす!僕も【チームリーダ】の決めたことだったら、無茶なことでもしない限りに大抵は賛成しちゃうんっすから、どんどん思ったことを言葉にしてくれるだけでいいっすよ、オケウエーー!!」



「ジェームズ……俺のことをああも信じてくれてサンクス!…では!」



みんなにそう言われたとあっては、



「じゃ、【チーム・オケウエー】も【チーム・純粋なる淑女】の皆もよく聞いてくれ!あの二人の犯人らしき少女の隠れている場所を見つけるのに、俺達8人が三つのチームに分けて捜索に当たることを提案するぞー!もちろん、どのチームになるかまだ決めてないけど、ルミナリス王女もしっかりとどっちかひとつの3チームに加わってもらうことになるが、この作戦で行くのはどうかな、みんなー!?」



「三チームに分けての捜索なんですわね?……確かにこの広大な区域をただこの少人数で以って、二人の犯人が隠れている位置を発見するのにうってつけの方針とも言えなくもないけれど、例えそうだとしても戦力分散になること自体に変わりはないですわよ?」



何か言いたげそうなヒルドレッドだったけど、



「でも、他にやれることはないはずでしょうー?ルミナリス王女も加わることになったら明らかに9人になるんですから、3チームに分かれるってことは一つごとの小チームに3人が所属することになりますから、これで各チームの戦力がいい塩梅でどんな事態にも対応できそうな能力を有しているはずですよねー!?」



ジュディも俺の言わんとしていることを良く分かっているようなことを言っていたので、



「ああ、ジュディの言う通りだぞ!三チームに分けて各チームに3人までが構成されることになるんだが、これで異論はないか、みんなー?」



「三人なら妥当な人数わよ、オケウエー。大きすぎず、小さすぎずって感じでこの状況にぴったりな戦術ともいえるわね。あんたも良く考えものが出来る男で賛成だわー!」



「私もです!」



「僕もさっき言ったように異論はないっすよねー!」



「……うちは【漆黒の魔王】の提案ともなれば、大抵は従う『物分かりのいい女』だから、いいと思うのよ、ふふふ……」



「わたくしは皆と同じ意見ですわ。確かに懸念事項も残っている気がしますけれども、これといって反論できそうな根拠も思い浮かびませんわね」



「妾は確かにこの捕縛任務に参加できる権利をこの国の王様から御許可を受け賜わった他国の王女であるが、一応は外国人であり『客人』扱いでもあるので、お主らの決めたことに対して基本的には大きく反対できない立場だから発言権もあまりないのでそっちのリーダの決めたことに任せるだけであるぞー?」



「リリもいいと思うなのですよ、その戦術!姉者もそう思うなのですよねー?」



「ウむ!アタクシも賛成するが、各チームの構成員って誰にするか、今決めることになるんデスがどうするのデスー?」



皆が一斉に了承の意を示したが、正確な構成員を求めてきたクリス先輩なので、しばらくの間で話し合うことになるが、会話の末に取り決めた3チームの構成メンバーはというと、



チームA:オケウエー、オードリー、ジュディー



チームB:ヒルドレッド、クレアリス、ジェームズ



チームC:クリスティーナ、リーリス、ルミナリス




ということになったので、了承した全員に向けて、



「じゃ、犯人の捜索任務を開始するけど、先生と将官達はどうするの―?」



「予備戦力として、ワタシはここの将官たちと行動を共にしたいと思うけど~~そちらはどうなの~~?」



「オレらも予備軍として、この山脈の入り口のここで居残りたいと思うんダが、ゲルトルード教師の方はそれでもいいと仰るのダなー?教え子たちを見放す形で我々と共に行動をなさりたいとー」



「~~そんなこと言ってはめえ~~ですよ~~?見放すも何も人聞きが悪すぎます~!彼らはワタシ自慢の教え子たちなんだから、あの程度の犯人に万が一にも負ける訳がないと確信しただけだから、敢えて自力でどうにかしてよねって彼らを信じる方針を取ったまでのことですっ!彼らが自立できる立派な大人になってもらうためには必要最低限な巣の旅立ち場面なの~~今は!」



「でも、報告書を通して知ったんダが、以前のルネヨー・フラックシスと王都で起こったばかりの『樹界域展開』の騒ぎで確かに生徒の身をすごく案じていらしたようなことを仰ってなかったんだっけー?それを今この特定な状況で覆すようなことを仰るのは……」



「あれはあれ~!これはこれなのよ~ん!状況がまったく違いすぎるというのに、どうしたってそんな些細な比較が出来るっていうのよ~~、もう~。大体、【世界獣】相手だと、学園側が義務をつけてまで教師陣全員にもしもの時に備えるように、と~っても強力な世界獣と戦うことになった生徒のサポートをするようにと協力が求められる基本事項みたいなものなんだけど~~、こんな異例な『犯人の捕縛任務』だけならば、しかも相手は明らかに内の生徒の実力にも及ばないような弱っち二人なら、どうなるとも思えないけどね~~!それより、貴方ガタこそ参加しなくていいの~?一応、ルミナリス王女の行動を監視するようにと国王陛下様からの命を受け賜わって参ってきたのですよね~?名も知らずの軍・人・さ・ん・~?」



「ふーん!グッテンナフダぞ!オレはグッテンナフ・フォン・ルードワイルドで、レイクウッド王国軍の少将として勤めている者ダー!確かに、ルミナリス王女とは共同作戦で行うはずの任務だったが、きみたち程の実力を持っている精霊使い達が勢ぞろいこの状況ダってんなら、オレらが監視するまでもなく同じ国民である生徒達が上手い具合、王女の行動をある程度で観察できると思うから、オレらが出るまでもなくここで予備軍として待機した方がもっと有意義だと思ったからこうしたのダが、忘れてもらっては困りますぞ、ゲルトルード教師ー!」



さっきから、何なんだ、あの軍人はー!?慇懃無礼な口調で先生と話しやがってー!俺達の可愛い先生になんて無礼な男なんだろう!



「はい~~!それと、貴方の後ろにいるそこの3人の将官も同じように残る~?」



「もちろんダ!一応、軍におけるオレの下の階級であるこいつらということなので、任務の参加員としてついてきた部下になるんダからなー!オレと一緒にここで残るのは当然のことダ!」



「「「はー!」」」



「宜しい~~!では~、オケウエー君~?」



どうやら、先生とあのグッテンナフって自ら名乗った30代の銀髪ショートヘアな端正な顔している失礼な少将の階級してる軍人さんとの会話も済んだ様子なので、



「じゃ、みんな!【夜間視力強化】って【物理法則無視魔術】が出来る人はそれを唱えつつ【クリスタル小光灯】も常に身体につけて暗闇を照らしながらあの金髪少女二人のことを絶対に見つけ出してやるぞ――!!ここからの位置だと、真っ直ぐの方面、そして左方面と右方面で決めた通りの構成員からなる3チームで分けて捜索しに行くけど、各チームはそれぞれに一人だけ魔道通信機を持つようになー!いくら相手が二人だけとはいえ、どんな技で仕掛けてくるか分からないし、確実に逃げられないようにするため、そして遅れを取ることのないように、どのチームが最初に発見した途端は絶対に他の2チームの加勢も呼ぶように連絡するんだぞー!」



「「「「「「「「了解ーー!!」」」」」」」」



指示を飛ばした俺に、【チーム・オケウエー】も【チーム・純粋なる淑女(残りの二人のメンバーだけ不在だけど)】の面々も全員は声を上げながら勢いよく返事をしてくれて、それぞれが目指すべき方向へと飛び出していったー!



もちろん、俺のチームはここから真っすぐに進む方向で、ヒルドレッドのチームは斜め右方面に、最後にはルミナリス王女も監視する役目を担うクリス先輩のチームは斜め左方面にそれぞれが担当することにした!





…………………………………………………





……………………………





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