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第143話:ジェームズとシャルロットの誓い、そしてジュリアの決断...
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同じ夜の2月八日の月曜日、【静寂の霊群森】の森奥にて:
「ちゅぷ。ちゅちゅ~」
「ちゅっぷ~!ちゅッ!」
「「ぷは!」」
..............
普段、下級の精霊と下級の世界獣しか住処にしない【静寂の霊群森】という初級者の精霊術使いや魔術使い向けの屋外【ダンジョン】にて、流れてきてる【樹界脈】の密度が薄いために、強力な精霊も世界獣も出にくい訓練の場所となっている。
その緩くて、危険度のとても低い【ダンジョン】で、チーム・オケウエーの一員であるジェームズとチーム・リルカのシャルロットが密かな逢瀬を楽しんでいる最中だった!
「ジェームズ......」
「シャルロット......」
見つめ合っているまま、二人はまたも接吻を交わそうとしたが、今回だけはジェームズの方から控えるよう合図され、はっとなったシャルロットは次に、
「も、...もしかして、ま、まだ怒ってる?...あたしがジェームズを利用しようとした【あの事件】で......」
どうやら、クリスティーナから亡くなったはずの弟ボリスの魂をどうやったら【霊原海】から引き出して、この現世へと新たな物理的身体へと蘇らせるための情報を得られるか、そのためにジェームズを交換条件の道具に使われたあの【冤罪未遂の一件】で既に本人に知らせたみたいで、切ない顔してるシャルロットがシリアス顔になったジェームズを見据えることができなくて、俯き気味になってるようだ!
「う、うん。別に。......シャルロットの大事な家族なんだもん。何をしても目の前に生き返らせられたら嬉しくなるに決まってるっす!だ、だから、......僕の身体を使って偽りの罪で僕を追い出したかったんだろう?....あの時のクリスティーナ嬢さんのために......」
「..え、ええ...。今でも後悔してるんだよ。......どうかしてたんだった!あの時のあたしが!...本当は君を追い出してもクリス先輩が約束を守ってあたしにそんな情報を教えてくれるかどうかも確証がなかったのに、...よくも利用されたものだった!」
「...でも結局そうしなかったんっすよね?さっき聞いた通りに、確かクレアリス嬢さんに止められたんっすよね?」
「...うん..」
「だったら、僕からは何も言うつもりはないよ?過ぎたことなんだし、それに先日も今夜も分かったんだが、シャルロットは本気で僕を大好きになってくれたんっすよね?たとえ追い出されてもその後クリスティーナ先輩から情報を入手したら直ぐに僕の元に駆けつけに来てくれる予定だったんっすよね?」
「はい!それはあたしの予定だったんだ!」
本当はあの時のシャルロットはジェームズのことなんて捨て石の駒に過ぎなかったが、クレアリスの説教や諸々の反省の後、漸く自分の罪に対して罪悪感が募ったシャルロットはここ数日で思い悩んだ末、ついに改心して、弟の顔に似てるジェームズを自分の生涯の伴侶としての運命を受け入れた様だ。
「だったら、今からクリスティーナ先輩に一度聞いてみてもいいじゃないっすか?先輩もオケウエーのお陰で改心したみたいなんだし、弟ボリスの魂について聞きたいなら聞きに行ってみてもいいと、僕は思うんっすけど...」
「そ、そうだね...もう一度聞きに行く!」
「それなら僕も応援するから、明日の放課後にクリスティーナ先輩方のいる【純粋なる淑女研鑽会】の部室へ一緒に訪ねようー!ね?」
「うん!」
それだけ約束を交わし合った、本当の意味で真の恋人同士になった二人は、明日に向けての先輩方への部室の訪問に考えを巡らせながら、
「「ちゅ~~っぷ」」
深か~~いキスを満喫したのであった!
「何としても生き残って、シャルロットのところに帰る!」
「うん!頑張ってね、ジェームズ!【愛の大精霊】の契約者オケウエー君、【2体同時の契約精霊持ち】のルミナリス王女や【希望の才女】のドレンフィールドさん3人も参加するその討伐隊で、きっと無事に任務を誰一人の犠牲者なく完遂できると信じるよー!」
「うっす!だから、本当の恋人同士となった今の僕なら、誓いを交わそうー!」
「え?」
「こうするんっすよ」
「こう?」
二人の小指が絡み合ったようにすると、
「僕はこれから、決してシャルロットを独りにはしない!それと同時にー!」
「あたしに!これから決してジェームズ君を独りにしないよ!何があっても!」
「くすくす...」
「ふふふ...」
「シャルロット...」
「ジェームズ...」
「僕と結婚してくれ」
「うん!喜んで!」
「まずは婚約から始めるか?貴族の流儀で」
「うん!」
「「ちゅう~~~っっぷ!」」
それだけで尊い恋人同士による永遠の愛の誓いを交わし合いながら、長くて熱烈ま接吻を楽しんだ二人がいるのだった。【セールドリッチ=ヴォールフガング帝国】の人間である留学生のシャルロットではあるが、レイクウッド王国との外交関係も中立のままだったら、両者の結婚に何の法律的な障害もないだろう。
(......大丈夫。僕には、【これ】があるんっすからーー!」
密かに、ポケットの中に肌身離さず入れてあるクレアリスから貰った【完成品の妙薬】の感触を気にしてるジェームズもいるのだった!
...............................
.............
同時刻の王都クレアハーツのジュリアの屋敷にて:
「はあー!せいー!」
『にょくにょく~!にょくにょく~!』
「せやー!ぜいー!」
『にょくにょくににょ~!にょくにょくにゅな~!』
パッパッパッパッパッパッパッーーー!!!
「見事デスぞ!見事デスぞよー!」
「ふぅぅ.....」
屋敷のメイドたちに伴われながら、ジュリアとその契約精霊、人型の薔薇と伸縮できる茨の鞭を両腕として装着して、大きな顔と微笑んでる口元もついてるバラの花を頭にしている【ニョールクテングライム( Njorktengrime )】との訓練してるところをこの訓練場へ優雅な歩みで入ってきながら拍手を送っているクリスティーナがいるのだった!
..................
「......デは、もう一度聞く。...我々と一緒に、【チーム・純粋なる淑女研鑽会】の皆で、【チーム・オケウエー】に協力体制を構築し、共に【氷竜討伐任務】に参加してもらえないだろうか?」
「......何度言えば分かって貰えるんだ?クリス会長...。わ、..わたしは絶対に男共二人までもいるあのチームと一緒の場で、共闘するなどー」
「ソれだけ言って、黙るんデス!」
「むふ~!?むふ(会長?なにを!)」
「今、何も言わなくてもいいんデス。タだただ、アタクシと出会った最初の日を思い出すんデス」
「むふっ~?(た、確かにあの日は.....)」
.....................................
...............
ジュリアとクリスティーナが両方、まだ12歳の4年前に遡る:
【ウッドワイス湖】の湖岸沿いの東方面にある、東地域の『エレーマイネッス地域』にあるがイルレッドノイズ家の本拠地の領地である【メキツヴァルツーア】という古い伝統のある都市から、王都【クレアハーツ】へと引っ越してきたばかりのクリスティーナが優雅な歩を進ませながら、とても凛々しい軍服っぽい貴族用のスカートも一セットの制服を着ながら、町の片隅である、人気がまばらな夕暮れ前の国立公園の一角にて、死にそうな暗鬱とした雰囲気や落ち込んでいる、絶望感も孤独感ともつかない暗い顔してる紫色の子と遭遇したクリス!
「ドうして独りでここにいるんデス?オ友達は?」
「.......ほっといてよ」
「ソうはいかん。イルレッドノイズ家の人間として、キミのような困ってる迷子のことは見過ごせない。デスから、遠慮せずにブチまいて?キミの悩みを」
「.....ふむ」
.............................
それから、この世を退屈で、何の楽しみも喜びも見出せなかったジュリアがクリスティーナに全てを話した。
心の底から信頼し合っていた、愛を信じ続けてきたカールソンという元恋人・元婚約者の仕出かした酷い失恋の仕打ちを。
街中に何度か男に襲われてる女性のことを助けながら、その度に男というモノに嫌悪感を感じるようになったのを。
「.....ナるほど...かくいうアタクシも似たような経験をつい最近していてな。どうやら、エールムハイットだけじゃなくて、キミも男に裏切られたな?アタクシと一緒デスぞ」
「-え?あ、あなたもかー?」
「ウむ!ヤはり男はロクでもないものばかりだったな!..無論、救国の英雄マックミュレーン様を除いて。デもそれ以外はクズばかりで、話にもならないほど低劣な思考と軟弱な心を常に見せていたことが許せなくて、敬遠してきた最低な【生き物】デシタ」
「わ、わたしもわたしもー!だから男は最低な生き物って何度もお母様に言ってきたのに、中々あの隠れ女たらしな父と離婚してくれないんだもの!」
「ソうかそうかー!フハハハー!ナらばアタクシにも考えがあるぞよー?ドうやったらキミの両親が離婚できるように......」
「それ本当ー!?やった!もう男を家に見なくても済むようにー!あの何の役にも立たない、プレイボーイな父を家から排除できるようにー!」
....................
それから、クリスティーナがジュリアの両親を離婚させる計画に加担し、色々なことをしてイルレッドノイズ家の後立ての力も利用しながら、二人はジュリアの家からあの傲慢にして浮気ばかりしてきたジュリアの父にして、色々な事情も抱えながら離婚させるのは後々ジュリアと母まで不利にさせてしまうのを代替案で補うように、シーグムンドシュカール伯爵を母との離婚まで持ってこさせられない事と引き換えに、酔っていた伯爵に迫って、とある書状をサインさせたー!
それはクリスの考えた狡猾な罠だった!
〖これから、シーグムンドシュカール伯爵の財産98%をジュリアとその母、クローディッシアー・フォン・ゲールトルド大司祭に譲って、離婚せずに結婚の関係を続けながら、一生でクローディッシアーと一緒の部屋で寝ることを許されず、大司祭がどんな殿方と仲良くなろうと、気にしないように目を瞑って許容すること!そして、娘のジュリアとも口を利くことを許さず、距離5メートル以内まで近づかないこと!〗
そのお陰で、今でもその契約書に則って、シーグムンドシュカール伯爵とは名ばかりの家族で、本当は死んでいる様な関係だった。貧乏になった伯爵を支えているのも、ひもになった彼の昔からの忠実な女性ハーレムだけだった。
でも、クリスのお陰で、嫌いだった父を屋敷から追い出すこともでき、幸福感満載な男嫌いなジュリアがずっと恩人であるクリス先輩を慕うようになってるほど仲良くなったのだ!
................................
............
現在に戻ると:
「......今まで何度もジュリアの味方として動いてきたのデス。ソして、アタクシから見ても、ジュリアのあの最低なクズ男、浮気ばかりしてた不誠実なゴミ雄犬のシーグ伯爵は、絶対に尊敬してはならないと、純粋なる心を持ってるジュリアと仲良くなってはならないと、アタクシがいつも思うんデシタ。ダがな、オケウエー...とその友人ジェームズはあの最悪なオス駄人とは違うし、10万倍も百万倍も全然マシだとアタクシは思うんデスぞ!デスぞ!」
「ど、......どうしてそれが分かるというんですか、会長......」
ジュリアにそう訊かれたクリスは、今度はシーグムンドシュカール屋敷の訓練場にある休憩用のテーブルに座ってるジュリアの側から立ち上がって、
「ツいてこいとは言わん。デスが、あの素敵な奇跡いっぱいな殿方のことをもっと知るようになりたければ、アタクシと彼らとの交流に注目せよー!...ナので、明後日までに時間をくれるから、ソれまでに決断を決めろ」
それだけ言って、ジュリアに背中を向けたまま、その屋敷の玄関に向かって出ようとしたクリスがいるのだった!
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「ちゅぷ。ちゅちゅ~」
「ちゅっぷ~!ちゅッ!」
「「ぷは!」」
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普段、下級の精霊と下級の世界獣しか住処にしない【静寂の霊群森】という初級者の精霊術使いや魔術使い向けの屋外【ダンジョン】にて、流れてきてる【樹界脈】の密度が薄いために、強力な精霊も世界獣も出にくい訓練の場所となっている。
その緩くて、危険度のとても低い【ダンジョン】で、チーム・オケウエーの一員であるジェームズとチーム・リルカのシャルロットが密かな逢瀬を楽しんでいる最中だった!
「ジェームズ......」
「シャルロット......」
見つめ合っているまま、二人はまたも接吻を交わそうとしたが、今回だけはジェームズの方から控えるよう合図され、はっとなったシャルロットは次に、
「も、...もしかして、ま、まだ怒ってる?...あたしがジェームズを利用しようとした【あの事件】で......」
どうやら、クリスティーナから亡くなったはずの弟ボリスの魂をどうやったら【霊原海】から引き出して、この現世へと新たな物理的身体へと蘇らせるための情報を得られるか、そのためにジェームズを交換条件の道具に使われたあの【冤罪未遂の一件】で既に本人に知らせたみたいで、切ない顔してるシャルロットがシリアス顔になったジェームズを見据えることができなくて、俯き気味になってるようだ!
「う、うん。別に。......シャルロットの大事な家族なんだもん。何をしても目の前に生き返らせられたら嬉しくなるに決まってるっす!だ、だから、......僕の身体を使って偽りの罪で僕を追い出したかったんだろう?....あの時のクリスティーナ嬢さんのために......」
「..え、ええ...。今でも後悔してるんだよ。......どうかしてたんだった!あの時のあたしが!...本当は君を追い出してもクリス先輩が約束を守ってあたしにそんな情報を教えてくれるかどうかも確証がなかったのに、...よくも利用されたものだった!」
「...でも結局そうしなかったんっすよね?さっき聞いた通りに、確かクレアリス嬢さんに止められたんっすよね?」
「...うん..」
「だったら、僕からは何も言うつもりはないよ?過ぎたことなんだし、それに先日も今夜も分かったんだが、シャルロットは本気で僕を大好きになってくれたんっすよね?たとえ追い出されてもその後クリスティーナ先輩から情報を入手したら直ぐに僕の元に駆けつけに来てくれる予定だったんっすよね?」
「はい!それはあたしの予定だったんだ!」
本当はあの時のシャルロットはジェームズのことなんて捨て石の駒に過ぎなかったが、クレアリスの説教や諸々の反省の後、漸く自分の罪に対して罪悪感が募ったシャルロットはここ数日で思い悩んだ末、ついに改心して、弟の顔に似てるジェームズを自分の生涯の伴侶としての運命を受け入れた様だ。
「だったら、今からクリスティーナ先輩に一度聞いてみてもいいじゃないっすか?先輩もオケウエーのお陰で改心したみたいなんだし、弟ボリスの魂について聞きたいなら聞きに行ってみてもいいと、僕は思うんっすけど...」
「そ、そうだね...もう一度聞きに行く!」
「それなら僕も応援するから、明日の放課後にクリスティーナ先輩方のいる【純粋なる淑女研鑽会】の部室へ一緒に訪ねようー!ね?」
「うん!」
それだけ約束を交わし合った、本当の意味で真の恋人同士になった二人は、明日に向けての先輩方への部室の訪問に考えを巡らせながら、
「「ちゅ~~っぷ」」
深か~~いキスを満喫したのであった!
「何としても生き残って、シャルロットのところに帰る!」
「うん!頑張ってね、ジェームズ!【愛の大精霊】の契約者オケウエー君、【2体同時の契約精霊持ち】のルミナリス王女や【希望の才女】のドレンフィールドさん3人も参加するその討伐隊で、きっと無事に任務を誰一人の犠牲者なく完遂できると信じるよー!」
「うっす!だから、本当の恋人同士となった今の僕なら、誓いを交わそうー!」
「え?」
「こうするんっすよ」
「こう?」
二人の小指が絡み合ったようにすると、
「僕はこれから、決してシャルロットを独りにはしない!それと同時にー!」
「あたしに!これから決してジェームズ君を独りにしないよ!何があっても!」
「くすくす...」
「ふふふ...」
「シャルロット...」
「ジェームズ...」
「僕と結婚してくれ」
「うん!喜んで!」
「まずは婚約から始めるか?貴族の流儀で」
「うん!」
「「ちゅう~~~っっぷ!」」
それだけで尊い恋人同士による永遠の愛の誓いを交わし合いながら、長くて熱烈ま接吻を楽しんだ二人がいるのだった。【セールドリッチ=ヴォールフガング帝国】の人間である留学生のシャルロットではあるが、レイクウッド王国との外交関係も中立のままだったら、両者の結婚に何の法律的な障害もないだろう。
(......大丈夫。僕には、【これ】があるんっすからーー!」
密かに、ポケットの中に肌身離さず入れてあるクレアリスから貰った【完成品の妙薬】の感触を気にしてるジェームズもいるのだった!
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同時刻の王都クレアハーツのジュリアの屋敷にて:
「はあー!せいー!」
『にょくにょく~!にょくにょく~!』
「せやー!ぜいー!」
『にょくにょくににょ~!にょくにょくにゅな~!』
パッパッパッパッパッパッパッーーー!!!
「見事デスぞ!見事デスぞよー!」
「ふぅぅ.....」
屋敷のメイドたちに伴われながら、ジュリアとその契約精霊、人型の薔薇と伸縮できる茨の鞭を両腕として装着して、大きな顔と微笑んでる口元もついてるバラの花を頭にしている【ニョールクテングライム( Njorktengrime )】との訓練してるところをこの訓練場へ優雅な歩みで入ってきながら拍手を送っているクリスティーナがいるのだった!
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「......デは、もう一度聞く。...我々と一緒に、【チーム・純粋なる淑女研鑽会】の皆で、【チーム・オケウエー】に協力体制を構築し、共に【氷竜討伐任務】に参加してもらえないだろうか?」
「......何度言えば分かって貰えるんだ?クリス会長...。わ、..わたしは絶対に男共二人までもいるあのチームと一緒の場で、共闘するなどー」
「ソれだけ言って、黙るんデス!」
「むふ~!?むふ(会長?なにを!)」
「今、何も言わなくてもいいんデス。タだただ、アタクシと出会った最初の日を思い出すんデス」
「むふっ~?(た、確かにあの日は.....)」
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ジュリアとクリスティーナが両方、まだ12歳の4年前に遡る:
【ウッドワイス湖】の湖岸沿いの東方面にある、東地域の『エレーマイネッス地域』にあるがイルレッドノイズ家の本拠地の領地である【メキツヴァルツーア】という古い伝統のある都市から、王都【クレアハーツ】へと引っ越してきたばかりのクリスティーナが優雅な歩を進ませながら、とても凛々しい軍服っぽい貴族用のスカートも一セットの制服を着ながら、町の片隅である、人気がまばらな夕暮れ前の国立公園の一角にて、死にそうな暗鬱とした雰囲気や落ち込んでいる、絶望感も孤独感ともつかない暗い顔してる紫色の子と遭遇したクリス!
「ドうして独りでここにいるんデス?オ友達は?」
「.......ほっといてよ」
「ソうはいかん。イルレッドノイズ家の人間として、キミのような困ってる迷子のことは見過ごせない。デスから、遠慮せずにブチまいて?キミの悩みを」
「.....ふむ」
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それから、この世を退屈で、何の楽しみも喜びも見出せなかったジュリアがクリスティーナに全てを話した。
心の底から信頼し合っていた、愛を信じ続けてきたカールソンという元恋人・元婚約者の仕出かした酷い失恋の仕打ちを。
街中に何度か男に襲われてる女性のことを助けながら、その度に男というモノに嫌悪感を感じるようになったのを。
「.....ナるほど...かくいうアタクシも似たような経験をつい最近していてな。どうやら、エールムハイットだけじゃなくて、キミも男に裏切られたな?アタクシと一緒デスぞ」
「-え?あ、あなたもかー?」
「ウむ!ヤはり男はロクでもないものばかりだったな!..無論、救国の英雄マックミュレーン様を除いて。デもそれ以外はクズばかりで、話にもならないほど低劣な思考と軟弱な心を常に見せていたことが許せなくて、敬遠してきた最低な【生き物】デシタ」
「わ、わたしもわたしもー!だから男は最低な生き物って何度もお母様に言ってきたのに、中々あの隠れ女たらしな父と離婚してくれないんだもの!」
「ソうかそうかー!フハハハー!ナらばアタクシにも考えがあるぞよー?ドうやったらキミの両親が離婚できるように......」
「それ本当ー!?やった!もう男を家に見なくても済むようにー!あの何の役にも立たない、プレイボーイな父を家から排除できるようにー!」
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それから、クリスティーナがジュリアの両親を離婚させる計画に加担し、色々なことをしてイルレッドノイズ家の後立ての力も利用しながら、二人はジュリアの家からあの傲慢にして浮気ばかりしてきたジュリアの父にして、色々な事情も抱えながら離婚させるのは後々ジュリアと母まで不利にさせてしまうのを代替案で補うように、シーグムンドシュカール伯爵を母との離婚まで持ってこさせられない事と引き換えに、酔っていた伯爵に迫って、とある書状をサインさせたー!
それはクリスの考えた狡猾な罠だった!
〖これから、シーグムンドシュカール伯爵の財産98%をジュリアとその母、クローディッシアー・フォン・ゲールトルド大司祭に譲って、離婚せずに結婚の関係を続けながら、一生でクローディッシアーと一緒の部屋で寝ることを許されず、大司祭がどんな殿方と仲良くなろうと、気にしないように目を瞑って許容すること!そして、娘のジュリアとも口を利くことを許さず、距離5メートル以内まで近づかないこと!〗
そのお陰で、今でもその契約書に則って、シーグムンドシュカール伯爵とは名ばかりの家族で、本当は死んでいる様な関係だった。貧乏になった伯爵を支えているのも、ひもになった彼の昔からの忠実な女性ハーレムだけだった。
でも、クリスのお陰で、嫌いだった父を屋敷から追い出すこともでき、幸福感満載な男嫌いなジュリアがずっと恩人であるクリス先輩を慕うようになってるほど仲良くなったのだ!
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「ど、......どうしてそれが分かるというんですか、会長......」
ジュリアにそう訊かれたクリスは、今度はシーグムンドシュカール屋敷の訓練場にある休憩用のテーブルに座ってるジュリアの側から立ち上がって、
「ツいてこいとは言わん。デスが、あの素敵な奇跡いっぱいな殿方のことをもっと知るようになりたければ、アタクシと彼らとの交流に注目せよー!...ナので、明後日までに時間をくれるから、ソれまでに決断を決めろ」
それだけ言って、ジュリアに背中を向けたまま、その屋敷の玄関に向かって出ようとしたクリスがいるのだった!
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