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第174話:仲間と合流。そして、衝撃的な『放送』の開始
しおりを挟む「では、マインめはこの中で待機させて頂きますので、ご命令があればいつでもお声をおかけ下さい、ご主人様」
「あぁ。またな、マインちゃん」
ズー!
【異空間収納】にて、マインちゃんを待機させてやった。
これで、【スケルトンナイト】や【アンデッド・ゴーレム】といった死霊魔術の第2階梯と第3階梯召喚術、後は第4階梯召喚術の【ボーヌ・ドラゴンゾンビー】よりも遥かに強力な死の息吹と死霊攻撃ができる元伝説氷竜の【伝説級なドラゴンゾンビーガール戦士】を僕しもべとして使役できる!
死のブレスの入ってる氷結攻撃が統合された究極魔技はもちろん、生前マインハーラッドの【超速再生】もお尻から尻尾を生えさせてからの【音速滅人氷大巨尾(ミルケナイ=フレメントゥー)】やさっきの【超音速な猛吹雪】といったような超強力な技の数々を今度、【死の息吹】も加わっての攻撃となるので、相手に大ダメージを与えられると同時に更なる死の呪いで以って、体内組織から入ったそれは内部から腐らせ崩壊させることもできる超恐ろしいゾンビー少女を今の俺がやっと従わせられるのだ!
おまけに、【伝説級な世界獣】だった魔核のため、俺が近くになくても一人で距離が離れたフェクモに行かせて単独行動させることも可能なほど、今のマインちゃんの中に宿らせられる量の【死の息吹】は今まで使役してきたどんなゾンビーよりもよっぽど多いんだ!
最凶な切り札を手に入れた俺はこの聖封第7、【莫大規模聖白浄清球状魔封マッシーヴ=スケール・オブ・ホリーホワイト・クレンジングスフェーリカル・マジック・シール】を解除させ、仲間と合流するために動き出すとー
「あ!そう言えば!」
『今度はなに、......オケ兄ちゃん?』
「....猛吹雪で吹き飛ばされ、...あいつらを守れなかったところまでぶっ飛ばされた、あの最悪な出来事が起こる前に、....、た、確かに俺とオードリーだけが、あの、聖神..のスタンレーと遭遇したんだったよなー?」
『イエス。......あの時はびっくりしたね。......聖神は大事なこと、......が無い限り、滅多に、......人の前で姿を見せない、......から』
「ジェームズとシャルロットのあんな悲惨な展開になる前,あいつが俺達の前に現れては『これから、大事な何かが起こるで。きみたちが未熟かどうか、見届ける必要があるんや』だってな」
『うん』
後、『いつか、ボクの助けが必要になる時が来ると思う』って言ってたことも覚えてるし、もしかして、あれは俺達にジェームズたちが死ぬ予告をしに現れてきたというのかー!?
「も、もしかしてなくても!....あいつの所為で、ジェームズたちの死がああやって仕向けられたって訳じゃないよ、...な!【魔神】じゃなくて、...光勢力側に属する【聖神】だったし....」
きっとそうに違いないんだ!聖神ともあろう方が、罪のない人間をー
『いいえ、そうとも......限らない。......中立的な姿勢と目標を掲げる方、......もいる、と聞いたそうだから』
ま、マジかよー!
まあ、何はともあれ、早くここから出て、ジュディとオードリー達のところへ戻ろー
『そうだった!......忘れかけていたよ、オケ兄ちゃん。......改:絶清大聖シリーズの第4段階、......はもう解放されたよ?......この瞬間から』
「えー、それ本当?」
『うん!』
「やった、イーズ!前にもイーズが言った通りに、これがあればー」
『【改:絶清大聖シリーズ】の第4段階を、......習得できた今なら、オケ兄ちゃんの中の【死の息吹】が、......万が一にも漏れてしまっても、......バレることないでしょう......それの天敵である【光聖魔術】に対しても......」
「え?習得しただけで?前は『一度でも使ったら』の違いじゃなくて?」
『うん!イーズもう進化した......のだからね』
よし!
パチー―――――――――――!!
すぐに聖封第7シリーズという【聖霊魔術】を解除させ、この超巨大な真っ白い球体を消して外へ出ていった俺はオードリーたちと合流すべく、既にあの城も解除させたヒルドレッド一行のいるあそこへと跳躍し、飛んでいったー!
ター!
「オケウエー、お疲れ!......もうあのトカゲはどこにも見えないから、中でやっつけちゃったわね?」
「うん!もうばっちり討伐できたよ!」
「それは良かったわ。ジェームズのためにもね.......」
俯き気味になって少しは寂しそうな、悔し気な表情をちょこっと浮かべているオードリーを目にしながら、
「~まあ!それは一番嬉しいニュースですわ!ジェームズサンもこれで満足できますわ~!」
「もう彼のような犠牲を増やしたくないから、オケウエー君もうちら全員もこれから敵の殲滅を優先して取り掛かるようにね」
口々に言ってきたヒルドレッドとクレアリスがいるんだけど、うん?それはー?
「ヒルドレッド!お前がお姫様抱っこにしているその子ってジュディ、..だよね?なんで眠ってるように、いや、気絶してるようになってるんだ!?」
心配になって聞いた俺に、
「ええ、ジュディの事ですが、オケウエーサンがあの球体を生成して、中に入っていった直後に、人型したらしい彼女の契約精霊の側にいたジュディが急に眩暈を起こして、空中から落下して倒れているのを見ましたから、どうやらさっきからの超巨大な火球だけじゃなくて、超大型なファイア・ケージまで召喚して聖魔力量の殆どを消費したジュディみたいですから、こうして気を失っているこの子を親切心を持っているわたくしが抱きかかえて差し上げてるところでしてよ、お~ほほほ!」
「な、成程な!さ、サンキュ!」
したり顔で同年代の子をお姫様抱っこにしてる様子のヒルドレッドを見ると、なんか面白おかしく見えてしまい、感謝の言葉を述べると同時に微笑んでしまった。女の子同士でお姫様抱っこしてるなんて滅多に見ない光景だからね~。
それにしても、ジュディのやつ、新しい身体に転生してきたばかりだし、真剣に戦ったらああやって直ぐに気絶するのは、その副作用の一環かー!?
「お~ほ!お褒め頂ける程のことはしていませんわよ!ただ仲間として当然なことをしただけですわ」
「いいや、ジュディのために優しくしてくれたから、感謝されるべきだと思うよ。それに、俺以外女の子ばかりになったこのチームに、ヒルドレッドの方が一番力持ちだしね~」
「って、オケウエーサン~!人をまるで怪力バカなガサツな女みたいに言わないで下さいまし―!」
と、真っ赤になって抗議してきたヒルドレッド。まあ、世界獣を撲殺することで興奮を得られる腕力抜群な娘にああ言われてもな~。
「なにはともあれ、ここから立ち去る前に、もう一度、天頂神に向けて祈ろう。無くなったジェームズの魂の鎮魂にもなると思うのよ」
クレアリスのお薦めに俺達も一心になって、両手を組みながら、静かにあの世......【樹界脈】の中へと吸収されていった彼の魂が安らかに眠れるように祈りの言葉をかけた(まあ、俺はそんなもんに祈りを捧げようとは思わないので、振りでこういう真似をみんなと一緒に見せているだけだが、心の中では別の手段で理不尽に命を落としたジェームズを想うように、切実な弔いの念を送った)
がし!
「クレアリス?」
「....オケウエー君。....うちも悲しいの、ジェームズ君の死亡が。......なんか、悪いことしてしまったのかしら、って....今更後悔するの....」
「ド、どういう意味だ、それ?」
複雑そうな、気落ちしそうな顔を浮かべたクレアリスに肩を掴まれて言われたその意味深な言葉はなんだ?
「......い、いや、なんでもないの。...コホン!さっきのお言葉は忘れて頂戴。今は【漆黒の魔王】である君は知る時期にはまだ早いなのだわ」
と、訳の分からない言葉ばかり並べてたクレアリスを訝し気に見てると、みんなの祈りの姿勢に免じて、俺もまた両目を閉じて、ジェームズの鎮魂のために『祈り』に戻った。
ジェームズ......本当にごめん!俺が未熟な所為で!
横向きすると、オードリーも一滴の涙がこぼれたばかりだし、やっぱり彼女もジェームズに冷たくした事があっても、仲間としてそれなりに認めてくれてるんだな....
仲間の死を悲しんでるみんなの気持ちと一緒に、俺もみんなも静かに、彼に向かって殉職を悼む敬礼と安らぎの言葉と念を送っていたのだった。
「シャルロット!ジェームズ~...ひっくっ!」
「よしよし~。ワタシまで大泣きしちゃいそうだから、気を強く持って、エリス!自分もシャルちゃんとジェームズの事でこんなに辛くても我慢してきてるのに.....ぐすっ!」
横目で見れば、エリスもリルカもさっきのジュディみたいに、同じチームメンバだったシャルロットとその恋人のジェームズの死亡がショック過ぎて今でも咽び泣きが止まらない様子だ.......
さらばだ、ジェームズ!
俺たちは絶対にお前のことを一生忘れない!
我が大事な友よ!
入学早々、初めて俺に声をかけてきた、人生で初めての同性友達をー!
こんな胸がしんみりと、チクチクと何かを失った感じを体験するの初めてで、
「ぐす」
俺までも、またも涙を一滴と2滴、滴らせているみたいだ......
ごめん、俺の所為だった!封印を切断した断面にさえかければ!
.................................................
.................
「デは、もうここに用はないんデスし、【氷竜討伐任務】完遂と確認できた今、早くグラムズ准将の待ってる【ノキューリエム】へ任務の顛末すべてを報告しに戻ろう―!」
「ハフェフェ!そうっぽね!精霊術使いとして寒さを全然感じないとはいえ、そろそろ飽きてきたっぽね、ここの【氷死の界獣地】で...」
「そうですな、会長様!夕方が終わりそうな時間帯だし、わたしも早く町に帰って風呂に入りたいものだ!お祝いとか葬儀に参加するのは休んでぐっすり寝てからしてもいいはずですね!」
クリス先輩の言葉に俺達も頷き、町に帰ろうと各々【飛行魔術】を発動しようとしたらー
「待ってくれ、皆の者!」
ん?ルミナリス王女?なにやってたの、あそこでー?
「この周辺の様子がいきなり、変になってしまったと、....妾が感じ取ったばかりである....なんか、【反人力】の反応がいきなり静かになり過ぎている。普通、ダンジョンとして脈の多い【氷死の界獣地】のここは、もっと徘徊してる世界獣がワンサカいるはず!」
あ、それは!た、確かに言われてみれば、【伝説の世界獣】と戦ってから気づいたことだ。竜の加勢に他の剛力級が襲ってこないことをー!
「.....用心に越したことはないから、ここから飛び上がろうとする前に、気をつけて慎重に進むのである」
「ふーん!あまり活躍できてない王女のあんたに言われてもねー!」
「そ、その言い草はなんだと言うのである、ドレンフィールド嬢!」
「あたくしはただ事実を言ったまでのことだわ。実際に、さっきの雑魚連中だった剛力級以外、氷竜に対して何も攻撃を仕掛けに行かなかったわよねー?どうしたのよー?」
「そ、それは....」
おう、御尤もなことを聞いたぞ、オードリー!俺も気になったんだ。どうして王女がさっきあのキモイ第2番目の精霊をもう召喚できなくなったと竜にかけられたあのビームの所為で、それからは残ってるアークメリオンで俺らと一緒に攻撃に参加してくれなかったのか?って。
なんか大人し過ぎて、まるでサボってるように見えなくもないんだね!
「何よ、もう~?言いたいことがあればはっきり言いなさいわよ、あんた王女でしょー?」
「む~!王族の妾に向かってまたもそのー」
ピカアアアアアアアアアアアア―――――――――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!
「「「「「「「「「「「――!!?」」」」」」」」」」」
何事だー!いきなりその耳が張り裂けそうな耳鳴り音は――!?
〈ニェははははー!伝説級の世界獣マインハーラッドの討伐完了おめでとうー!儂がおめえらに送れる最高級な賞詞だニェー!〉
「なあー!?あれはー!?」
どういうことか、あそこに超巨大な四角い透明なオーラが出現したと同時に、何かが映像となって映し出されたそこにはー
〈驚いた顔してるようだが、なに!ただ樹界脈の中から聖魔力気を滲み出させ、この映像ホログラムを反射させるだけに過ぎないわい!そして良く聞け、聖エレオノール精霊術学院生徒のおめえら!氷竜を討伐できたおめえらに対して評価すべく、名乗っておこう!儂こそがクレガーキールだニェー!〉
真っ黒い禍々しい霧に全身を覆われている【人影】がそこで映って、俺らに向かってそう声をかけてきたー!
「なー!?クレガーキールだとー!先月の王都に【樹界脈】を暴走させてた、...【樹界域展開】って現象を発生させた黒幕だってあのイリナが―!?」
〈そうだぞ!ニェははははははー!...でもな、本題を切り出す前に言っておくが、儂はいまそうやって呼ばれておるが、昔からは別な名前、別なアイデンティティーとして大活躍したことあるわい!神界でな!その名もー〉
楽しく霧に覆われながら笑ってる映像の中の黒い影がいきなり、その暗い霧からにょきっと両腕を左右から出した途端ー
パチイイッ―――――――――――!!!
「「「「「「「「「「「――――――!?」」」」」」」」」」」
真っ黒い霧が徐々に消えていき、やがてー
〈儂こそが1200年も前の古の時代に、【大魔神戦役】に参加した【滅刃の怨魔めつじんのえんま】からなる10人魔神が一人、序列9位の【ルウンヌ=フェイ】だったニェー!〉
霧が晴れた今、みんなの顔が驚愕のそれになった!
よくみれば、その映像の、魔神と自称したその男の徐々に明らかとなってる輪郭と容姿に、彼が濃いピンク色の肌をしていて、髪の毛が紫色で2本の角を頭の両側から生やしている事が窺えた!
「あの男は―――――!!?お姉様に大怪我を――――!!」
「....一体何が起こったのか分かりませんけれど、その容姿から見れば貴方が本当に7年の王国を恐怖に陥れたあの魔神を―――!?」
「ま、まさか、【漆黒の魔王】もいるこちらに喧嘩を売りにきたとは......命知らずにもほどがあるのね」
「なんデスとー!その容姿は――!?レイクウッド王国を【最悪な一年間】にしたそのー!魔導クリスタルを通してはっきりと覚えているその顔を――!」
「ま、まさか.....」
「か、会長様――!あの男は―!?」
「そ、そうっぽね、あれ、...は....」
「わ、わああ、あの魔神の顔、...昔にっ!」
「お主のその外見は――!?」
そう。
口々に反応しているみんなは、自身の顔と外見を明かしてくれた、霧に覆われていただけだったその【魔神】と自称したルウンヌ=フェイって男は―
「くっ!ワタシの妹を返せ――――、アフォロ―メロ――――!!」
リルカの叫び声に即刻反応したのは映像の中にいるヤツだ!
〈いいえ、儂はあの弱輩なクズじゃ~ないわい!一緒にされるのは不快だニェ―〉
と、勿体ぶった動作をしながら両手を高く頭上に掲げると―
〈儂は、あの愚弟アフォロ―メロの双子の兄であるルウンヌ=フェイだったもので、【滅刃の怨魔めつじんのえんま】序列9位な魔神でもあり、殉死したあの遥か昔の大戦から転生させられ、今はクレガーキールとして名を変えた者だけだニェー〉
なー!
〈そして、これからはこのレイクウッド王国だけに留まらず、ギャラ―ルホルツの各国にも樹界脈を伸ばしに操作していくつもりだニェ―!ニェ―ははは!!〉
ななな!
なんだとー!アフォロ―メロには双子の兄もいたのかよお―――!!!!?
それも1200年も前の神界も戦争で殉死した後、現代に転生してきたと言うのか―――!?
ってことは、アフォロ―メロよりも強いのか――――!?
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そんな声を上げたオケウエーたちだけれど、実は彼らの遥か頭上の天高い空で、監視されない強力な結界を張ってる仮面の男、ゼナテスがその下に繰り広げられる光景を観察していることを知らずに:
「くっくつ!やっと佳境に入るところかな、そこの可愛い子羊たちよ?」
三日月のような不気味な笑顔を見せるゼナテス、そしたらー
「では見せてくれたまえー!向かってくる『嬢ちゃん』を見た時の坊やの反応は!思い出せるかどうか見ものだな、けかかかかかかか――――――!!!」
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