最弱な奴が実は最強?

レン

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 ロキの攻撃を受け、俺は右腕と右下腹部が欠損した。
「ガハ・・・!ウゥ・・・」
 思わず呻き声を上げた。口からは血が溢れ痛みが今までとは比にならないくらい大きかった。
 まさかさらに球体の数を増やせるとは思わなかった。
「俺は最大10個まで球体を作り出せる。」
 ロキの声があたりに響く。
 確かに俺は決めつけていた。自分の不甲斐なさに憤りさえ感じる。
 内臓を大きく損傷した。最早、体の感覚が薄れていっていた。
 この怪我もあり能力を100%開放したままあと何分、動けるかも定かではない。
 こんなところで立ち止まっている暇などない。だからこの命が尽きようとも目の前と敵と対峙する。
 まずは自身の熱を使い傷口を焼いた。
 天音が心配そうに駆け寄ってくるのが視認できた。
「来るな天音!そこに居ろ!」
 天音では勝てない。まず能力の相性がどちらとも最悪だ。
 だから天音をここに近づけさせるわけにはいかなかった。
 天音がどこかに隠れたのを確認し俺は息を整える。
 弱点のない能力などありはしない。だからこいつにも弱点は必ずあるのだ。
 戦闘の最中でその弱点を見つけるしかない。無策に飛び込むがそれしか選択肢はない。
 見るとロキは何やら瓦礫の上に座り考え事をしているようだった。余程、余裕があるらしい。
 再びロキの目の前に立ち拳を硬く握りしめる。
「何だよロキ。考え事でもしていたのか?」
 ロキはゆっくり立ち上がり喋り出した。
「謎だな。どうしてお前たちはたった1人の女のためだけにこんな場所まで来た?」
「たかが1人だぞ?自分が死ぬかもしれないのに。」
「学校側から何か命令があったのかもしれないがその命令だって学校側が裏で何か考えているかもしれない。」
 その質問を俺は鼻で笑ってやった。 
「つまらない質問をするなよ。理由は決まっている。」
「仲間を助けたい。それ以上でもそれ以下でもない!」
 両拳をロキに向け突き出す。
「第2ラウンドだ!ロキ!」
 俺とロキは広い空間を駆けながら互いに攻撃を繰り出していた。
 途中で黒い球体が迫ってきたがなんとか避けた。
 攻防を終え立ち止まったあと俺は瞬時に正拳突きを放った。
 だがそれをロキは手の甲で弾いたあと俺の腕を掴みそのまま頭突きをしてきた。
 直撃し怯みはしたがすぐに攻めに転じる。横腹に拳を入れようとしたが難なく避けられてしまう。
 その直後、ロキの周りに球体が集まる。
 ロキが手をかざした瞬間、目の前から瓦礫が飛来してきていた。
 速かったが既のところで避けることができた。
 思わず膝をついた。傷口を能力で焼いて止血したはいいが治ったというわけではない。
 体力が限界だった。けど勝つことを諦めてはいけない。思考を止めてはいけないのだ。
 その瞬間、俺は閃いた。ロキの能力の弱点と思われることに。
 ならば試せ!立証しろ!立ち上がれ!
 自身を奮い立たせる。
 俺は立ち上がりロキを睨みつける。
 今度は無策ではない。勝つために立ち上がったのだ。
 
 
 
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