最弱な奴が実は最強?

レン

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二章 最強の叛逆

交渉

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 そうして家から出て走って数分は経ったかようやく俺は足を止めた。
 目の前には見知った施設がある。
 その施設は俺を含めた大勢の能力者が入る場所。
 そして今日の目的地でもある。
 そう俺は今日、自身が通う学校に用があるのだ。
 ここに『アイツ』はいる。
 そいつに会うために来たのだ。
 今日のミッションは『アイツ』と接触し仲間に入ってもらう事。
 多分だが夜でも生徒たちには緊急時の時に招集されたりするので戦闘は避けられないだろう。
 さまざまな覚悟を決め俺は深夜の学校へと足を踏み入れたのであった。
 俺の能力である『あらゆるものを消滅させる能力』でなるべく音を立てず壁を消したあと侵入した。
 周りを見ても警備員等は確認できない。
 思った通りここは他の場所に比べて警備が手薄になっているようだ。
 そして俺は所々にいる警備員を気配を消しながら後ろから近づき瞬時に気絶させていった。
 こうすれば誰にも見られる心配はないだろう。
 そうして俺は誰にも見つかることもなく地下へと進み牢屋のような部屋の前にまで来た。
 他の場所とは一線を画すような重々しい雰囲気が漂い中からは不気味な気配が感じられる。
 そして俺はそんな気配に臆することなくその牢屋のような部屋の扉を消して中へと入った。
 中に入り最初に聞こえてきたのは紛れもない『アイツ』の声だった。
「やっぱりここに来るんだな。レベリオー。」
「いや斗真って言った方がいいか?」
 相変わらず飄々とした態度の物言いをしているソイツに俺は言った。
「お前の力が欲しい。手を貸せ。ロキ・・・。」
 この言葉に対しソイツもといロキは薄ら笑いを返すのであった・・・。
 ロキは煌と天音との戦いの後、気絶した。
 そしてそのあと事情聴取のためか学校の連中がロキを捕らえ地下にある牢獄に幽閉したのだ。
 生徒には知らされていないのに何でロキがいることが分かったのか?
 それは単純で学校で過ごしている時に微弱だが足元から何かの気配を感じたためだ。
 そしてそれを調べてみたらロキだっただけだ。
「ちょい待て。俺とお前は敵同士だっただろ?」
「それがいきなり手を貸せだと?どう言う風の吹き回しだ?そしてお前は一体何を企んでいる?」
「予想はつくが確認のためだ。聞いておきたい。」
 まだ仲間になると決まったわけではないため言うか迷ったが言わないわけにはいかないだろう。
「世界に叛逆する・・・。それだけだ。」
 その言葉に何か察したのかロキはニッと笑い立ち上がった。
「良いねぇ!世界への叛逆か!なら手を貸すぞ!」
 交渉は成立しロキが仲間に加わった。
 するとロキは思い出したかのように質問してきた。
「そういえばなんでお前、女の声なんかしてるんだ。」
 今更かよ・・・。と思いながら俺は変声器のことを答え次は俺からも質問した。
「というかロキ。お前よく俺がレベリオーだって分かったな。なんでなんだ?」
「なんでってそりゃあお前から滲み出ているその圧倒的な気配。誰でも気付くぜ?」
「俺は一度でも戦った奴の事は忘れないんでな。」
 だから気付いたのかと納得した。
 さてとこれ以上の長居は無用なためそろそろ行こうと思った矢先、どこからか警報が鳴り始めた。
「なんでバレてんだよ!」
 折角、バレないようにして来たのに!
「どうやら俺の牢屋に細工されていたらしいな。何かあったら警備員の奴らとか来るようにな。」
 こうなっては仕方がない。
「正面突破だ。」
 その言葉と共に俺はロキに向かって一言だけ言った。
「殺すなよ。気絶させるだけで良いんだ。」
 その言葉に対してロキは言った。
「殺すなだと・・・。今後の計画の妨げになるかもしれないのにか?」
「だとしてもだ!分かったな?」
「ヘイヘイ。分かりましたよ。」
 そして俺たちは正面突破を決行するのであった。


 




 
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