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異世界へ
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真っ白な光が一瞬にして俺を包み込む。あまりの眩しさに思わず目を覆ってしまう。
直後に感じるふわりとした感覚。
目を開けてみると、地球のような惑星が目に入った。
「へ?宇宙ううううううう!?」
キレイ、そう感じたのも束の間、感じる重力、迫る地面。
「ちょ……え?なんでぇえええ!?」
さっきまで宇宙じゃなかった!?なんで落ちてんの!?
やばい、これはやばい。死ぬかもしれない。
だんだんと近づいてくる地面。
うん、死んだわ。
そう覚悟して目をつむり、迫る衝撃に身を固くする。
しかし、予想していた衝撃は訪れなかった。
ポヨヨンという表現がしっくりくるだろうか。
地面が柔らかくなり、衝撃を吸収してくれたのだ。
にもかかわらず、今っはしっかりとした硬度で体を支えてくれている。
この場合は死なずに済んだことを喜んだほうがいいのだろうか。
たとえ地面が変質するというおかしなことがあったとしても。
それはさておき、ここはどこなんだろうか?
体を起こして辺りを確認すると、木製の壁が目に入る。
部屋がキレイな円形であることを考慮すると、大きな気をくり抜いて作ったものだろうか?
そして、なんの気無しに、自分が落ちてきた上空を見上げる。
際限がないかのように上へと伸びるその先に、針で刺したかのような光がかすかに見えた気がした。
滞空時間は数秒ほどにしか感じなかったが、めちゃくちゃ高い。
「こっわ!」
今一度事実を確認して体を震わせる。
「お前も落ちてきたのか?」
天井を見上げて呆けていると、不意に背後から声がした。
「ふぇ!?」
突然の声にびっくりして間抜けな声をあげる。
「ふぇ!?だってさ、おっかしーの!!」
声の主は笑い転げている様子だ。
腹がったったので、後ろをキッ!と睨みつける。
そいつはバッと飛び起きると、あぐらに両手を突っ込み、にひ!といい笑顔を向けてくる。
かっ、可愛い!
年齢は12~14くらいだろうか?短く揃えられた髪と勝気な目は紅い。
そして何より……
「ケ、ケモ耳だぁ~!」
「そんな珍しいか?なんだったら触る?」
珍しいファッションセンスに、目を輝かせていると、少年にそんなことを聞かれた。
「え?でも取れちゃわない?」
「取れるか!体の一部だぞ!?」
ま、まぁ本人がそういうなら言及はしないけど……。
「じゃ、じゃあ、遠慮なく……」
恐る恐る手を伸ばし、そっと耳に触れる。
「わぁ……」
暖かな毛の感触の中に、コリコリとした軟骨の感触がある。
「まさか……本物?」
「だ~か~ら~、そう言ってんだろ?」
不満そうに顔を歪ませる少年。
俄には信じ難いけど、本当にこの少年の言う通りなら……。
なんてことを考えてると、少年が顔を近づけてきた。
そして、スンスンと鼻を鳴らす。
本当に犬みたいだ。
「な、なにかな?」
突然の行動に戸惑っていると、少年は俺の頬を両手で挟み、いい笑顔で告げた。
「お前、可愛いな!お兄ちゃんとイイコトしない?」
「うん」
あ、やべ!思わず即答してもうた!
直後に感じるふわりとした感覚。
目を開けてみると、地球のような惑星が目に入った。
「へ?宇宙ううううううう!?」
キレイ、そう感じたのも束の間、感じる重力、迫る地面。
「ちょ……え?なんでぇえええ!?」
さっきまで宇宙じゃなかった!?なんで落ちてんの!?
やばい、これはやばい。死ぬかもしれない。
だんだんと近づいてくる地面。
うん、死んだわ。
そう覚悟して目をつむり、迫る衝撃に身を固くする。
しかし、予想していた衝撃は訪れなかった。
ポヨヨンという表現がしっくりくるだろうか。
地面が柔らかくなり、衝撃を吸収してくれたのだ。
にもかかわらず、今っはしっかりとした硬度で体を支えてくれている。
この場合は死なずに済んだことを喜んだほうがいいのだろうか。
たとえ地面が変質するというおかしなことがあったとしても。
それはさておき、ここはどこなんだろうか?
体を起こして辺りを確認すると、木製の壁が目に入る。
部屋がキレイな円形であることを考慮すると、大きな気をくり抜いて作ったものだろうか?
そして、なんの気無しに、自分が落ちてきた上空を見上げる。
際限がないかのように上へと伸びるその先に、針で刺したかのような光がかすかに見えた気がした。
滞空時間は数秒ほどにしか感じなかったが、めちゃくちゃ高い。
「こっわ!」
今一度事実を確認して体を震わせる。
「お前も落ちてきたのか?」
天井を見上げて呆けていると、不意に背後から声がした。
「ふぇ!?」
突然の声にびっくりして間抜けな声をあげる。
「ふぇ!?だってさ、おっかしーの!!」
声の主は笑い転げている様子だ。
腹がったったので、後ろをキッ!と睨みつける。
そいつはバッと飛び起きると、あぐらに両手を突っ込み、にひ!といい笑顔を向けてくる。
かっ、可愛い!
年齢は12~14くらいだろうか?短く揃えられた髪と勝気な目は紅い。
そして何より……
「ケ、ケモ耳だぁ~!」
「そんな珍しいか?なんだったら触る?」
珍しいファッションセンスに、目を輝かせていると、少年にそんなことを聞かれた。
「え?でも取れちゃわない?」
「取れるか!体の一部だぞ!?」
ま、まぁ本人がそういうなら言及はしないけど……。
「じゃ、じゃあ、遠慮なく……」
恐る恐る手を伸ばし、そっと耳に触れる。
「わぁ……」
暖かな毛の感触の中に、コリコリとした軟骨の感触がある。
「まさか……本物?」
「だ~か~ら~、そう言ってんだろ?」
不満そうに顔を歪ませる少年。
俄には信じ難いけど、本当にこの少年の言う通りなら……。
なんてことを考えてると、少年が顔を近づけてきた。
そして、スンスンと鼻を鳴らす。
本当に犬みたいだ。
「な、なにかな?」
突然の行動に戸惑っていると、少年は俺の頬を両手で挟み、いい笑顔で告げた。
「お前、可愛いな!お兄ちゃんとイイコトしない?」
「うん」
あ、やべ!思わず即答してもうた!
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