7 / 61
第一章 カラス色の聖女
司祭との面会3
しおりを挟む
艶やかなこげ茶色の髪がさらりと揺れる。羨ましいことに、美人は髪まで美しいらしい。
彼女は若草のような瑞々しい黄緑色の瞳でゆっくりと周りを見渡す。
「私はアンジェリカ・ナレンツォ、二十五歳。インレッドと言う国から来た。木と光の魔術属性の加護がある」
「ほう、インレッド国からでしたか。我が国フィルフューイメアとの交流はありませんが、海と砂漠を越えた先にある騎士の国でございますね」
「ああ。残念ながら私は女だから騎士にはなれなかったがね。剣術ばかり磨いていたから魔術についてはからっきしだよ」
(みんな異世界から呼ばれたものと思ってたらけど、そんなことはなかったのね。まさか、私だけ魔法使えないなんてことはないよね……?)
「では、次は私が」
次に口を開いたのは、薔薇のような鮮やかな赤い髪の少女だ。肩までの長さの髪はくるりとした巻き毛で、髪と同色の大きな瞳は可憐で可愛らしい顔立ちをしている。ふわりと立ち上がるその所作からは、彼女がそれなりの家の者であることが見て取れた。
「フィール伯爵家の次女、レイア・ディー・フィールと申します。今年で十六歳になりました。ガンガルド国からこちらに召喚されました。魔素適性は太陽を授かっております。お二人がおっしゃられている国名に心当たりがありませんので、私はきっと他の世界から来たのでしょう」
「おっしゃる通り、レイア様は異界より来られたのでしょう。どうやら魔術についての解釈も少し違っているようですね。突然異界に呼ばれご不安も大きいでしょう。事が済みましたら、我々が責任を持って元の世界へお返し致しますので、どうぞご安心ください」
(やばい。私だけ魔法も何もない世界から来たってことじゃない。でも、聖女として特別に召喚されたんだからきっと何か隠れた力があるはず……!あってくれないと困る!!)
二人の自己紹介を聞き、小鳥は心の中で焦り出す。どうやら二人とも魔法が使えるらしい。魔法も何も使う事が出来ないのは小鳥一人だけだ。
「では、最後の聖女様もお名前をお聞かせください」
バレンド司祭は優しく促すように小鳥に向かってにこりと微笑む。横に座る二人からも視線が飛んできた。
小鳥は覚悟を決めて立ち上がる。
「日本から来ました、花柳 小鳥です。つい先日二十歳になりました。私がいた所では魔法も何もなかったので、属性などはよく分かりません……」
最後の方は尻すぼみになってしまったが、なんとか無事に自己紹介を終えた。小鳥は椅子に腰を下ろし安堵の息を吐く。
「小鳥様も異界よりお越しですね。魔術属性についてはこれからお調べ致しますので、どうぞご安心ください。アンジェリカ様、レイア様も念のためご一緒に調べさせていただきます」
そう言うと、バレンド司祭は立ち上がり部屋の奥にある小さな祭壇へと向かう。その祭壇の中央に供えられている銀色に輝く水鉢を手に取る。直径40cmほどの大きさでその中身は空っぽだ。
銀の水鉢をテーブルに置きバレンド司祭が手を翳すと、何もない底からたちまち水が湧き出てきた。
「?!」
思っていたよりも早く異世界ファンタジーな力を目にし、小鳥は言葉を失った。初めて目にした魔法は美しく、それだけでもう満足してしまえるほどだった。
「こちらの“源の水鏡”で皆様の持つ魔術属性をお調べいたします。どうぞこちらに手を浸してください」
「私が最初でもよろしいかしら?このような物初めて見ましたわ!」
最初に名乗りをあげたのは赤毛の美少女レイアだ。大きな薔薇色の瞳を輝かせて水鉢を見つめている。
「ではレイア様からお手をこちらへ。片手だけで結構です。手が底に着くまで浸してください」
手首まであるベルのように広がった袖をたくし上げ、落ちないように左手で押さえる。あらわになったレイアの白く細い右手がそっと水面に触れた。
すると、キラキラとした光の粒が水鉢から溢れ出した。溢れた光の粒はレイアの周りへと集まってくる。
「レイア様、そのまま手のひらを底に着くまで沈めてください」
レイアは一つ頷くと静かに右手を水の中に沈めた。
すると、水鉢から溢れていた光の粒が燃えるような赤い色に変わった。水面には太陽のような強い光が映り、レイアの薔薇色の髪を輝かせている。
「これはこれは!レイア様は光と火の加護をお持ちでいらっしゃいます。特に光の加護がお強いようだ。とても素晴らしい、聖女様となるべくしてお生まれになったのでしょう」
「ふふ。このような形で自分の魔術を見るのは初めてですが、とても美しいものですのね。不満や不安は残りますが、聖女としてご協力いたしましょう」
レイアが水鉢から手を引き上げると同時に、しゅわりと光の粒が散ってゆく。ものの数秒で光は全て消え、先程と変わらない光景に戻ったのである。
「小鳥ちゃん、次は私でいいかな?」
突然横に座っている長い髪の美人、アンジェリカから名前を呼ばれ小鳥は息を飲む。
(アンジェリカさんから名前で呼ばれた!!こんな綺麗な目で見つめながら名前を呼ばれるのは心臓によくない……)
「も、もちろんです!アンジェリカさんからどうぞお使いください」
「ありがとう。では先に試させてもらおう」
小鳥に向かってふわりと微笑むと、迷いなく水鉢の底へとその手を沈めた。
すると、先程のレイアとは違う穏やかな煌めきが床に広がる。萌え出る若葉のように、緑色の光が部屋を埋め尽くす。
水面には夏の木漏れ日のような光がきらきらと瞬いている。
「アンジェリカ様には強い木の属性の加護があるようですね。光の守護もお強いようだ。それとご自身に自覚はないかもしれないが、風の加護もお持ちのようです」
「ほう、風の属性か。それは気がつかなかった。それを知れただけでもここに呼ばれた価値があったね」
「加護を自覚され訓練を積み、神々に祈ることで加護はより大きなものとなるでしょう。それでは最後に小鳥様の魔術属性をお調べいたします。こちらへどうぞ」
(私にはどんな力があるんだろう?聖女なんだから光の属性はきっとあるはず。もしかしたら私にも他の色んな属性があるかも…!!)
高鳴る鼓動を抑えつつ、小鳥はゆっくりと立ち上がった。
彼女は若草のような瑞々しい黄緑色の瞳でゆっくりと周りを見渡す。
「私はアンジェリカ・ナレンツォ、二十五歳。インレッドと言う国から来た。木と光の魔術属性の加護がある」
「ほう、インレッド国からでしたか。我が国フィルフューイメアとの交流はありませんが、海と砂漠を越えた先にある騎士の国でございますね」
「ああ。残念ながら私は女だから騎士にはなれなかったがね。剣術ばかり磨いていたから魔術についてはからっきしだよ」
(みんな異世界から呼ばれたものと思ってたらけど、そんなことはなかったのね。まさか、私だけ魔法使えないなんてことはないよね……?)
「では、次は私が」
次に口を開いたのは、薔薇のような鮮やかな赤い髪の少女だ。肩までの長さの髪はくるりとした巻き毛で、髪と同色の大きな瞳は可憐で可愛らしい顔立ちをしている。ふわりと立ち上がるその所作からは、彼女がそれなりの家の者であることが見て取れた。
「フィール伯爵家の次女、レイア・ディー・フィールと申します。今年で十六歳になりました。ガンガルド国からこちらに召喚されました。魔素適性は太陽を授かっております。お二人がおっしゃられている国名に心当たりがありませんので、私はきっと他の世界から来たのでしょう」
「おっしゃる通り、レイア様は異界より来られたのでしょう。どうやら魔術についての解釈も少し違っているようですね。突然異界に呼ばれご不安も大きいでしょう。事が済みましたら、我々が責任を持って元の世界へお返し致しますので、どうぞご安心ください」
(やばい。私だけ魔法も何もない世界から来たってことじゃない。でも、聖女として特別に召喚されたんだからきっと何か隠れた力があるはず……!あってくれないと困る!!)
二人の自己紹介を聞き、小鳥は心の中で焦り出す。どうやら二人とも魔法が使えるらしい。魔法も何も使う事が出来ないのは小鳥一人だけだ。
「では、最後の聖女様もお名前をお聞かせください」
バレンド司祭は優しく促すように小鳥に向かってにこりと微笑む。横に座る二人からも視線が飛んできた。
小鳥は覚悟を決めて立ち上がる。
「日本から来ました、花柳 小鳥です。つい先日二十歳になりました。私がいた所では魔法も何もなかったので、属性などはよく分かりません……」
最後の方は尻すぼみになってしまったが、なんとか無事に自己紹介を終えた。小鳥は椅子に腰を下ろし安堵の息を吐く。
「小鳥様も異界よりお越しですね。魔術属性についてはこれからお調べ致しますので、どうぞご安心ください。アンジェリカ様、レイア様も念のためご一緒に調べさせていただきます」
そう言うと、バレンド司祭は立ち上がり部屋の奥にある小さな祭壇へと向かう。その祭壇の中央に供えられている銀色に輝く水鉢を手に取る。直径40cmほどの大きさでその中身は空っぽだ。
銀の水鉢をテーブルに置きバレンド司祭が手を翳すと、何もない底からたちまち水が湧き出てきた。
「?!」
思っていたよりも早く異世界ファンタジーな力を目にし、小鳥は言葉を失った。初めて目にした魔法は美しく、それだけでもう満足してしまえるほどだった。
「こちらの“源の水鏡”で皆様の持つ魔術属性をお調べいたします。どうぞこちらに手を浸してください」
「私が最初でもよろしいかしら?このような物初めて見ましたわ!」
最初に名乗りをあげたのは赤毛の美少女レイアだ。大きな薔薇色の瞳を輝かせて水鉢を見つめている。
「ではレイア様からお手をこちらへ。片手だけで結構です。手が底に着くまで浸してください」
手首まであるベルのように広がった袖をたくし上げ、落ちないように左手で押さえる。あらわになったレイアの白く細い右手がそっと水面に触れた。
すると、キラキラとした光の粒が水鉢から溢れ出した。溢れた光の粒はレイアの周りへと集まってくる。
「レイア様、そのまま手のひらを底に着くまで沈めてください」
レイアは一つ頷くと静かに右手を水の中に沈めた。
すると、水鉢から溢れていた光の粒が燃えるような赤い色に変わった。水面には太陽のような強い光が映り、レイアの薔薇色の髪を輝かせている。
「これはこれは!レイア様は光と火の加護をお持ちでいらっしゃいます。特に光の加護がお強いようだ。とても素晴らしい、聖女様となるべくしてお生まれになったのでしょう」
「ふふ。このような形で自分の魔術を見るのは初めてですが、とても美しいものですのね。不満や不安は残りますが、聖女としてご協力いたしましょう」
レイアが水鉢から手を引き上げると同時に、しゅわりと光の粒が散ってゆく。ものの数秒で光は全て消え、先程と変わらない光景に戻ったのである。
「小鳥ちゃん、次は私でいいかな?」
突然横に座っている長い髪の美人、アンジェリカから名前を呼ばれ小鳥は息を飲む。
(アンジェリカさんから名前で呼ばれた!!こんな綺麗な目で見つめながら名前を呼ばれるのは心臓によくない……)
「も、もちろんです!アンジェリカさんからどうぞお使いください」
「ありがとう。では先に試させてもらおう」
小鳥に向かってふわりと微笑むと、迷いなく水鉢の底へとその手を沈めた。
すると、先程のレイアとは違う穏やかな煌めきが床に広がる。萌え出る若葉のように、緑色の光が部屋を埋め尽くす。
水面には夏の木漏れ日のような光がきらきらと瞬いている。
「アンジェリカ様には強い木の属性の加護があるようですね。光の守護もお強いようだ。それとご自身に自覚はないかもしれないが、風の加護もお持ちのようです」
「ほう、風の属性か。それは気がつかなかった。それを知れただけでもここに呼ばれた価値があったね」
「加護を自覚され訓練を積み、神々に祈ることで加護はより大きなものとなるでしょう。それでは最後に小鳥様の魔術属性をお調べいたします。こちらへどうぞ」
(私にはどんな力があるんだろう?聖女なんだから光の属性はきっとあるはず。もしかしたら私にも他の色んな属性があるかも…!!)
高鳴る鼓動を抑えつつ、小鳥はゆっくりと立ち上がった。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる