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第一章 カラス色の聖女
お茶会2
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「それにしても、小鳥さんが騎士団長と関係がある事にわたくし、とても驚いたのよ?」
不穏な神殿の話から切り替えるように、ナターリエは小鳥が持っているマントについて話題を移した。
「驚きました。ナターリエさんはこのマントがどなたの物か、見ただけで分かるんですか?」
騎士団のマントは一見すると全ての団員で共通しているように見える。騎士団長のみはそのマントの内側の裏地の色が違うが、小鳥はナターリエに裏地を見せた記憶はない。
「団員全員分のマントが分かるわけではないのよ?役職に付いている一部の者は、マントを留めるブローチや金具が違うの。騎士団長の物はとても綺麗なエメラルドのブローチでしょう?一度見たら忘れられないわ」
「そうだったのですね。本当は高価そうなブローチでしたので、人目に付くところでは外そうと思ってたんです。でも、ナターリエさん達が怪我をしていたので慌ててしまって、ブローチを外す事をうっかり忘れていたんです」
「そうね。あまり高価な物を付けていると厄介事に巻き込まれてしまう可能性が高いものね。でも、わたくしの前でそのブローチを付けていてくれてよかったわ。あの騎士団長の彼が庇護する者でなければ、金銭的なお礼に留めていたでしょうからね」
「庇護されている訳ではありませんよ。ほんの少し言葉を交わしたくらいですし……。もしかして、カレンリード様とナターリエさんは親しい間柄なのですか?」
カレンリードのブローチについて知っていた事からしても、彼について語る口振りからしても、ナターリエが彼と知り合いである事は確実だろう。もし、ナターリエがカレンリードと親しく繋がりを持っているのならば、予想よりも早く彼へと返す事が出来るかもしれない。
「親しい……のかしら?わたくしからしたら子供のように可愛い子だけれど、あの子はどう思ってるかしら?」
ナターリエは片手で口元を上品に押さえてクスクス、と楽しそうに笑う。
「彼の家とわたくしは昔から親交があるの。ですから、他の人よりかは仲良くしているつもりよ。あの子、あまり人付き合いを積極的にしないでしょう?だからついついお節介を焼いてしまうの。だからこそ、あの子が自分の物をあなたに与えた事にとても驚いたのよ」
「あの!あの時はちょっと事情があって服がボロボロだったんです。女の私がそんな見苦しい格好だったから、マントを貸してくれたのだと思います」
もし、小鳥と同じような状況になっている女性がいたとしても、カレンリードは同じように助けるだろう。騎士としての責任感から他の団員も同じようにするかもしれない。
そのように小鳥は考えているが、ナターリエはどうやら違うようである。何やら楽しそうな笑みを浮かべたまま小鳥を見つめている。
このままでは何を言ってもナターリエを楽しませるだけだと悟った小鳥は、マントの返却についてお願いする事にした。
「ナターリエさんはカレンリード様のご実家と繋がりがあるのですよね?マントを返せるようにご実家経由とかで、連絡を取っていただく事は出来ないでしょうか?」
「もちろん、わたくしから連絡を取らせてもらうわ。あの子が気にかける小鳥さんの事ですものね。グラッシェルド家を通すより、直接あの子と連絡を取った方が早く済んで良いでしょう。ただ、今少しお仕事が忙しいみたいだから、こちらまで出向かせるのは難しいかもしれないわね…」
ナターリエのその言葉に驚いた小鳥は目を見開いた。例えカレンリードが忙しくなくとも、小鳥のためにわざわざ来てもらうなんて事はとても出来ない。彼にこれ以上迷惑をつもりはさらさらないのだ。小鳥自身で彼に返すか、お礼の手紙を添えてナターリエにお願いしようと思っている。
「騎士団長である彼を呼び出してもらうつもりはありません!散々迷惑を掛けたうえに、騎士団の制服の一部であるマントまでお借りしてしまっているのです。出来るだけカレンリード様の手を煩わせない方法でお返ししたいです」
「そう?でしたら一度お伺いのお手紙を出しましょう。お返事が来るまで少し時間が掛かるでしょうから、小鳥さんは我が家でゆっくりしていくといいわ。もちろん、小鳥さんだけではなくそちらの方も」
ナターリエの視線がぱくぱくと焼き菓子を食べているリュカへと向けられる。
「お部屋をふたつご用意致しますので、どうぞ小鳥さんとご一緒にご滞在ください。小鳥さんも貴方がいらっしゃった方が安心出来ますでしょう」
「そうだね。ここの土地には少し滞在する予定であったし、小鳥と一緒にこちらに泊まらせてもらうよ」
月のような金色の瞳をナターリエに向けながら、リュカは小鳥と共に滞在する事を決めた。小鳥がこの土地を離れるまで一緒にいてくれるようだ。
(リュカの言葉使いを改めてさせないとまずいかな……)
小鳥はナターリエの言葉に答えたリュカの態度に不安を覚えていた。
リュカの言葉や態度は他人に対して少々失礼になっている事がある。普通の人に対してであればまだ許されるが、ナターリエは地位の高い領主夫人である。
「ねぇ、リュカ。領主夫人ってかなり地位の高い、偉い人だと思うのだけど……」
「んー?特に気にしなくて大丈夫だよ。小鳥は何か不安なの?」
「その、言葉使いとか態度とか。ナターリエさんは優しいけど、きちんとした方が良いんじゃないかな?」
リュカは少し不快そうにむっと眉間にシワを寄せると腕を組んだ。小鳥へ向けていた金の瞳をナターリエに移すと、不機嫌さを含ませた声色で言葉を発した。
「小鳥はこう言っているけれど、君はボクの態度を改めて欲しいのかい?」
リュカの今までと変わらないその言動に小鳥は頭を抱えそうになったが、ナターリエは気にした様子もなく微笑んだままだ。
「いえ、そのままで結構でございます。どうぞ、わたくしの事は気にせずご自由にお過ごし下さい」
「そういう事だからボクはボクのまま過ごす事にするよ!小鳥ももっと楽にしたらいいのに」
「ナターリエさんが良いって言うならリュカはそれで構わないけど、私が態度を崩すのは無理だからね!……ナターリエさん、なんだか気を使わせてしまってすみません。お手紙の件はお任せしてしまって大丈夫でしょうか?何か私がする事はありますか?」
サクサクと再びクッキーを食べ始めたリュカを横目に見ながら、話題をマントの返却へと戻す。借りた物は出来るだけ早く持ち主へと返したいのだ。
「小鳥さんが気にする事ではないわ。それに、広い目で見ればわたくしなんか高い身分でもないですもの。あの子に出すお手紙についてはわたしくに任せてちょうだい。小鳥さんはゆっくり身体を休めてらして」
「分かりました。このマントとブローチはどうしましょう?大切な物ですし、お知り合いであるナターリエさんに預けた方が良いですか?」
「それは貴女が持っていた方がいいでしょうね。あの子が預けた先は小鳥さんですもの。さて、少しだけ席を外させてもらっても良いかしら?今すぐ早馬を出せば今日中に届けられるでしょうし、急いでお手紙を書いてしまいたいの」
ナターリエがベルを鳴らし侍女を呼び付けると、何やら指示を出していく。手紙を出すための準備なのだろう。指示を出された侍女は急いだ様子で他の使用人たちにやる事を割り振っている。
忙しそうに廊下を行き交う使用人たちの邪魔をしなによう静かにお茶を飲みながら、小鳥は手紙を書くために別室へと向かうナターリエの見送った。
不穏な神殿の話から切り替えるように、ナターリエは小鳥が持っているマントについて話題を移した。
「驚きました。ナターリエさんはこのマントがどなたの物か、見ただけで分かるんですか?」
騎士団のマントは一見すると全ての団員で共通しているように見える。騎士団長のみはそのマントの内側の裏地の色が違うが、小鳥はナターリエに裏地を見せた記憶はない。
「団員全員分のマントが分かるわけではないのよ?役職に付いている一部の者は、マントを留めるブローチや金具が違うの。騎士団長の物はとても綺麗なエメラルドのブローチでしょう?一度見たら忘れられないわ」
「そうだったのですね。本当は高価そうなブローチでしたので、人目に付くところでは外そうと思ってたんです。でも、ナターリエさん達が怪我をしていたので慌ててしまって、ブローチを外す事をうっかり忘れていたんです」
「そうね。あまり高価な物を付けていると厄介事に巻き込まれてしまう可能性が高いものね。でも、わたくしの前でそのブローチを付けていてくれてよかったわ。あの騎士団長の彼が庇護する者でなければ、金銭的なお礼に留めていたでしょうからね」
「庇護されている訳ではありませんよ。ほんの少し言葉を交わしたくらいですし……。もしかして、カレンリード様とナターリエさんは親しい間柄なのですか?」
カレンリードのブローチについて知っていた事からしても、彼について語る口振りからしても、ナターリエが彼と知り合いである事は確実だろう。もし、ナターリエがカレンリードと親しく繋がりを持っているのならば、予想よりも早く彼へと返す事が出来るかもしれない。
「親しい……のかしら?わたくしからしたら子供のように可愛い子だけれど、あの子はどう思ってるかしら?」
ナターリエは片手で口元を上品に押さえてクスクス、と楽しそうに笑う。
「彼の家とわたくしは昔から親交があるの。ですから、他の人よりかは仲良くしているつもりよ。あの子、あまり人付き合いを積極的にしないでしょう?だからついついお節介を焼いてしまうの。だからこそ、あの子が自分の物をあなたに与えた事にとても驚いたのよ」
「あの!あの時はちょっと事情があって服がボロボロだったんです。女の私がそんな見苦しい格好だったから、マントを貸してくれたのだと思います」
もし、小鳥と同じような状況になっている女性がいたとしても、カレンリードは同じように助けるだろう。騎士としての責任感から他の団員も同じようにするかもしれない。
そのように小鳥は考えているが、ナターリエはどうやら違うようである。何やら楽しそうな笑みを浮かべたまま小鳥を見つめている。
このままでは何を言ってもナターリエを楽しませるだけだと悟った小鳥は、マントの返却についてお願いする事にした。
「ナターリエさんはカレンリード様のご実家と繋がりがあるのですよね?マントを返せるようにご実家経由とかで、連絡を取っていただく事は出来ないでしょうか?」
「もちろん、わたくしから連絡を取らせてもらうわ。あの子が気にかける小鳥さんの事ですものね。グラッシェルド家を通すより、直接あの子と連絡を取った方が早く済んで良いでしょう。ただ、今少しお仕事が忙しいみたいだから、こちらまで出向かせるのは難しいかもしれないわね…」
ナターリエのその言葉に驚いた小鳥は目を見開いた。例えカレンリードが忙しくなくとも、小鳥のためにわざわざ来てもらうなんて事はとても出来ない。彼にこれ以上迷惑をつもりはさらさらないのだ。小鳥自身で彼に返すか、お礼の手紙を添えてナターリエにお願いしようと思っている。
「騎士団長である彼を呼び出してもらうつもりはありません!散々迷惑を掛けたうえに、騎士団の制服の一部であるマントまでお借りしてしまっているのです。出来るだけカレンリード様の手を煩わせない方法でお返ししたいです」
「そう?でしたら一度お伺いのお手紙を出しましょう。お返事が来るまで少し時間が掛かるでしょうから、小鳥さんは我が家でゆっくりしていくといいわ。もちろん、小鳥さんだけではなくそちらの方も」
ナターリエの視線がぱくぱくと焼き菓子を食べているリュカへと向けられる。
「お部屋をふたつご用意致しますので、どうぞ小鳥さんとご一緒にご滞在ください。小鳥さんも貴方がいらっしゃった方が安心出来ますでしょう」
「そうだね。ここの土地には少し滞在する予定であったし、小鳥と一緒にこちらに泊まらせてもらうよ」
月のような金色の瞳をナターリエに向けながら、リュカは小鳥と共に滞在する事を決めた。小鳥がこの土地を離れるまで一緒にいてくれるようだ。
(リュカの言葉使いを改めてさせないとまずいかな……)
小鳥はナターリエの言葉に答えたリュカの態度に不安を覚えていた。
リュカの言葉や態度は他人に対して少々失礼になっている事がある。普通の人に対してであればまだ許されるが、ナターリエは地位の高い領主夫人である。
「ねぇ、リュカ。領主夫人ってかなり地位の高い、偉い人だと思うのだけど……」
「んー?特に気にしなくて大丈夫だよ。小鳥は何か不安なの?」
「その、言葉使いとか態度とか。ナターリエさんは優しいけど、きちんとした方が良いんじゃないかな?」
リュカは少し不快そうにむっと眉間にシワを寄せると腕を組んだ。小鳥へ向けていた金の瞳をナターリエに移すと、不機嫌さを含ませた声色で言葉を発した。
「小鳥はこう言っているけれど、君はボクの態度を改めて欲しいのかい?」
リュカの今までと変わらないその言動に小鳥は頭を抱えそうになったが、ナターリエは気にした様子もなく微笑んだままだ。
「いえ、そのままで結構でございます。どうぞ、わたくしの事は気にせずご自由にお過ごし下さい」
「そういう事だからボクはボクのまま過ごす事にするよ!小鳥ももっと楽にしたらいいのに」
「ナターリエさんが良いって言うならリュカはそれで構わないけど、私が態度を崩すのは無理だからね!……ナターリエさん、なんだか気を使わせてしまってすみません。お手紙の件はお任せしてしまって大丈夫でしょうか?何か私がする事はありますか?」
サクサクと再びクッキーを食べ始めたリュカを横目に見ながら、話題をマントの返却へと戻す。借りた物は出来るだけ早く持ち主へと返したいのだ。
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「それは貴女が持っていた方がいいでしょうね。あの子が預けた先は小鳥さんですもの。さて、少しだけ席を外させてもらっても良いかしら?今すぐ早馬を出せば今日中に届けられるでしょうし、急いでお手紙を書いてしまいたいの」
ナターリエがベルを鳴らし侍女を呼び付けると、何やら指示を出していく。手紙を出すための準備なのだろう。指示を出された侍女は急いだ様子で他の使用人たちにやる事を割り振っている。
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