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14話
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「じゃあまずは異界門の事から説明するわ――」
奈保子の話は衝撃的なものだった。
「10年ぐらい前にね、ある町で初めて異界門が見つかってん」
西日本のある地方都市で、住民らが相次いで「妖怪のようなものを見た」と訴える事件が起こった。
警察やマスコミに多数の目撃情報が寄せられた。
さらに同時にその地域で住民が何者かに殺されたり行方不明になるという事件も頻発した。
「そりゃあ結構な騒ぎになってたんよ」
常にネタを探しているマスコミはその怪奇的な事件に飛びついた。
大勢の記者やテレビレポーターたちがその小さな町に押し寄せた。
その騒ぎの様子は当時小学生だった奈保子もよく覚えているという。
――10年前にそんな騒ぎがあったなんて俺の記憶にはない。これは確定だな。
きっとここはパラレルワールドみたいなものなんだろう。
どうやら俺は帰る世界を間違えたらしい。
そう俺は心の中でうなづいて話を聞いていた。
地元で「行方不明の人たちは神隠しにあったのだ」という噂が流れた。
とある局の女性レポーターがそのネタに飛びついた。
神隠しなら神社だろう。
そんな単純な理由で朝のワイドショーで地元の小さな神社から生中継が行われた。
この辺りから強い妖気を感じます、という自称霊能力者の怪しげなコメントを紹介している時。
カメラマンが妙な事を言い出した。
「なんか空間が歪んで見える、言うてね」
その様子はすぐに、実際にテレビの画面を通して視聴者にも伝わった。
画面の風景の一部だけが蜃気楼のようにユラユラと揺らめいて見えたのだ。
目の前で起きた怪奇現象に興奮した女性レポーターがカメラに向かって必死で話していた、その時。
女性レポーターの背後にある空間の揺らぎが次第に大きくなった。
その中から、体長3メートルを越えようかという頭に角の生えた巨大な怪物が音もなく現れた。
茶色い、巨大な、まるで鬼のような怪物。
気付かず話し続ける女性レポーターの頭を背後から鷲づかみにし、そのまま――握りつぶした。
「ウチではたまたまその番組は見てへんかったけど、生中継やったから大勢の人たちが見てた。すごい大騒ぎやったよ、怪物が出たって言うて」
レポーターの女性が無残に殺されると映像はすぐにスタジオへ切り替えられた。
しかし生中継で流されてしまったものは隠しようもない。
人を襲う怪物の存在は一瞬のうちに「事実」として日本中、そして世界中の人々に拡散された。
惨劇はそれで終わらなかった。
現場の撮影スタッフたちはパニックになって逃げ惑い、次々と捕まって殺されていった。
そんな中でもカメラマンは何故か逃げずにその様子を撮り続け、最後に殺された。
そのカメラ映像は後に回収され、世界中で共有されることになる。
世界で初めて「異界勢力」による襲撃を捉えた貴重な資料として。
奈保子の話は衝撃的なものだった。
「10年ぐらい前にね、ある町で初めて異界門が見つかってん」
西日本のある地方都市で、住民らが相次いで「妖怪のようなものを見た」と訴える事件が起こった。
警察やマスコミに多数の目撃情報が寄せられた。
さらに同時にその地域で住民が何者かに殺されたり行方不明になるという事件も頻発した。
「そりゃあ結構な騒ぎになってたんよ」
常にネタを探しているマスコミはその怪奇的な事件に飛びついた。
大勢の記者やテレビレポーターたちがその小さな町に押し寄せた。
その騒ぎの様子は当時小学生だった奈保子もよく覚えているという。
――10年前にそんな騒ぎがあったなんて俺の記憶にはない。これは確定だな。
きっとここはパラレルワールドみたいなものなんだろう。
どうやら俺は帰る世界を間違えたらしい。
そう俺は心の中でうなづいて話を聞いていた。
地元で「行方不明の人たちは神隠しにあったのだ」という噂が流れた。
とある局の女性レポーターがそのネタに飛びついた。
神隠しなら神社だろう。
そんな単純な理由で朝のワイドショーで地元の小さな神社から生中継が行われた。
この辺りから強い妖気を感じます、という自称霊能力者の怪しげなコメントを紹介している時。
カメラマンが妙な事を言い出した。
「なんか空間が歪んで見える、言うてね」
その様子はすぐに、実際にテレビの画面を通して視聴者にも伝わった。
画面の風景の一部だけが蜃気楼のようにユラユラと揺らめいて見えたのだ。
目の前で起きた怪奇現象に興奮した女性レポーターがカメラに向かって必死で話していた、その時。
女性レポーターの背後にある空間の揺らぎが次第に大きくなった。
その中から、体長3メートルを越えようかという頭に角の生えた巨大な怪物が音もなく現れた。
茶色い、巨大な、まるで鬼のような怪物。
気付かず話し続ける女性レポーターの頭を背後から鷲づかみにし、そのまま――握りつぶした。
「ウチではたまたまその番組は見てへんかったけど、生中継やったから大勢の人たちが見てた。すごい大騒ぎやったよ、怪物が出たって言うて」
レポーターの女性が無残に殺されると映像はすぐにスタジオへ切り替えられた。
しかし生中継で流されてしまったものは隠しようもない。
人を襲う怪物の存在は一瞬のうちに「事実」として日本中、そして世界中の人々に拡散された。
惨劇はそれで終わらなかった。
現場の撮影スタッフたちはパニックになって逃げ惑い、次々と捕まって殺されていった。
そんな中でもカメラマンは何故か逃げずにその様子を撮り続け、最後に殺された。
そのカメラ映像は後に回収され、世界中で共有されることになる。
世界で初めて「異界勢力」による襲撃を捉えた貴重な資料として。
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