16 / 26
第十六話 ホープ
しおりを挟む
季節がひとつ過ぎた。
マイケルはやはり眠り続けている。
マイケルに与えられた部屋は白い部屋だ。壁の一部が大きな窓になっていて高層階であるこの場所からは街が一望できる。
だがホープは街の景色など目に入れることもなく、ただマイケルの顔を見ていた。
食事も運動もホープには必要ない。マイケルをこうやって見守る事以外に自分の存在意義などない。
マイケルの隣に座って彼に話しかける。以前に教えてもらったマイケルの昔話を眠る彼に話した。
彼の瞼は相変わらずピクピクと動いている。
「ねぇ、どんな夢を見ているの?」
ホープはそう問いかけてマイケルの髪を指で掬った。
彼もまた窶れもせず、痩せもせず、初日からまったく変わらない様子で瞳を閉じている。
人ではない彼は朽ちない。それにホープは安心する。
自分は永遠にこうやって彼を待っていられるのだ。
希望(ホープ)さえあれば。ずっと。
マイケルの部屋にやってくるのはチャールズとエミリアとアンドリューだけだ。
チャールズは一日に一度はやってきてモニターを見てはため息と共に去っていく。
エミリアは2週間に一度の頻度でやってくる。
彼女はいつもマイケルを見て「よく眠ってるわね。子供みたいね」と軽い口調を装ってホープを元気付けようとする。
「僕は大丈夫だよ」とエミリアに言うと彼女は小さく笑って頷く。
無理をしていると思われているのだろうか。ホープは本当に大丈夫だ。だってマイケルはいつか目覚めると信じているから。
マイケルが眠りについてから1年が経った。
「ホープ。もしもだ。もしもマイクが目覚めなかったらどうする?」
チャールズがそんな事を言うのは初めてだった。だがホープは静かにその質問に答える。
「変わらないよ。ずっと待ってる。永遠に」
「そうか・・・」
「ねぇチャールズ。貴方は彼が目覚めないと思うの?」
「実はな。お前に言っていなかった事があるんだ。」
「え?」
「マイケルが脳を転送したいと言って、私はそれ専用のAIの開発を始めたのだがな。実はマイケルのAIはお前のAIを参考にしたのだ」
「僕の?」
「そうだ。お前は・・・元は人だったようだ」
「え・・・?」
「私の祖父と父はある男の脳をアンドロイドのAIに転送しようとしたのだ。お前の元が誰だったかはわからなかった。秘匿するために二人はその資料を巧妙に破棄したようでどこを探しても見当たらなかった。だが転送されたのは記録が残っていた。その男がどういう理由で自分の脳を転送しようとしたのかは、わからないが・・・」
「でも僕は人だった時の記憶なんてないよ」
「そうだ。だから結果的には失敗だったのだろう。だが断片というか人としての感情は宿った。宿ったというか、残ったというべきか。父と祖父は君がいつか記憶を取り戻すかもしれないと思ってAIを偽造しそれを隠したのだろうな」
「そう・・・僕は、人だった・・・んだね」
「ショックか?」
問われても人間だった記憶なんて欠片もない。だから今更それほど感慨もなかった。
「ううん。それほどでもない。だってマイケルに出会えて彼を愛せたから。でも、じゃあマイケルももしかすると記憶がないまま目覚めるかもしれないの?」
ホープはチャールズにそう問いかける。
「わからない」
チャールズは短くそう答えた。
衝撃の事実(ホープにとっては些細な事だ)から数か月経ったある日、チャールズが女性を伴ってやってきた。
背の高いすらりとした金髪の美女だった。彼女はチャールズの幼馴染であるらしい。
「彼女は私の知る限り最高の女性だ。すばらしく才能があって聡明な人だ」
チャールズが手放しで人を褒めるのが珍しくてホープは驚いた。
「こんにちは。貴方がホープね。そして彼がマイケル」
彼女はホープに挨拶をした後にマイケルに近寄りマイケルの手を優しく握った。
「初めまして。私はパトリシア・レイン。やっとお会いできたわ」
薄化粧のせいでうっすら見えるそばかすが可愛い印象を与える人だ。彼女は真摯な態度でマイケルを見舞ってくれた。
「目が覚めたら、たくさんお話したいわね」
「でも目覚めないんです。ずっと・・・」
ホープが言うと彼女は穏やかにホープに向かって言った。
「50年分の記憶を移したのだもの、きっと混乱しているのよ。1年、2年では整理しきれないのね。大丈夫よ。彼はきっと目覚めるわ」
誰かにそう断言されることはホープにとって救いだった。
きっと。
きっと。
だから。ずっと待っている。
その年の秋にチャールズはパトリシアと結婚した。
チャールズとパトリシアの結婚式にはホープとエミリア、それからパトリシアの家族だけが参列した質素なものだった。
富豪には不似合いだが、パトリシアの輝く笑顔にきっとこの二人はこれでいいのだろうと思った。
こうしてマイケルを見舞う人が一人増えた。
★
「随分とお腹が目立ってきたね」
大きなお腹をさすりながらやってきたパトリシアにホープはそう言った。
マイケルの眠る部屋には今や様々な物が置かれている。
ホープは物を必要としないが、エミリアやパトリシアやチャールズさえも、やってくる度に「殺風景なのはよくない」と言って花やら絵やらを置いていく。
壁際には大きなソファーまで置かれているがホープはそこに腰を掛けた事はない。
腰をかけて休憩するのは大抵パトリシアかエミリアだ。
ホープがいるのはいつもベッドの横のパイプ椅子。
そこが一番マイケルの顔をよく見る事ができるから。
「あら今日はなんだか笑っているみたいに見えるわ」
パトリシアがマイケルを覗き込んでそう言った。
ホープはマイケルの顔を見た。確かに微笑んでいるように見える。
「きっと良い夢を見ているのね」
パトリシアはおっとりと言う。
「今日は、チャールズはどうしたの?」
「一昨日から出張なの。護衛はエミリアよ。二人共今日の夕方には戻ると思うわ」
エミリアとチャールズは喧嘩もよくするが相性が悪いわけでもない。
エミリアはチャールズの扱いを心得ていて、あまりにも困った事を言い出すとパトリシアに電話をかけてくるのだ。
そうしてチャールズはパトリシアに諭される。どうやらチャールズは最愛の伴侶であるパトリシアには頭が上がらないらしい。
「あの二人が来ると賑やかになるね」
「ふふふ、そうね」
パトリシアがそう言って笑った時「あっ!」と彼女が叫んだ。
「パティ?どうしたの?」
「えっと。ちょっと、破水したみたい」
「え?」
「あらどうしましょう。生まれちゃうのかしら?」
「え?!えええ!ちょっと待って!アンディ!アンディ!!」
「車の手配を致しましたのですぐに病院に向かって下さい。チャールズ様には私がご連絡致します」
「OK!サンクス!ねぇパティ、何を用意すればいいの!?」
バタバタと慌てるホープを尻目にパトリシアは「あら、急ね」なんてのんびり言っている。
その隣でマイケルは穏やかに眠り続けていた。
「ねぇマイケル。チャールズに子どもができたんだよ、信じられる?あの人が子どもみたいな人なのにさ、すごく可愛い女の子なんだよ。貴方もきっと可愛いって言うと思うよ」
あの日バタバタと病院に駆け込んだパトリシアはチャールズの到着を待たずに、あっという間に女の子を産み落とした。「信じられないほどの安産です」と医者も苦笑するほどで、なんだかそれが飄々とした彼女らしいなとホープは少し笑ってしまう。
チャールズは大変な子煩悩ぶりを発揮している。娘を溺愛していてもう年頃になった時の為にと沢山の服を用意したり大きなドレッサーを誂えたり、パウダールームまで作りたがっている。
チャールズという人間は表層で見るよりもずっと優しく愛情深い人だ。
奇抜な言動や行動でそれが隠されてしまうのが大変残念だが、ホープは彼の根本の誠実さをもうよく理解している。
「人間は複雑だね、今も僕は驚く事ばかりさ」
ホープはマイケルに来る日も来る日も語りかける。返事はないが穏やかに眠る彼を見ているのが好きだった。
「君も相当複雑だと思うがな」
いつのまにか部屋の扉からチャールズが入ってきていた。
「チャールズ」
チャールズはマイケルに歩み寄って彼の脳波をじっと見ている。
脳波は相変わらず穏やかな波を描いていて、彼が眠っているだけである事が伺えた。
「お前はいつまで寝ているつもりなんだ・・・」
チャールズはマイケルを転送して以来ずっとマイケルの脳波を研究し分析している。
その結果マイケルは「レム睡眠」の状態に近いという事がわかった。
彼は。
やはり夢を見ているのだ。
「マイケル。あなたはどんな夢を見ているの?幸せなの?こっちに戻ってこれないぐらい、そこがいいのかな?」
ホープの言葉にマイケルはやはり応えずに静かに瞳を閉じていた。
マイケルはやはり眠り続けている。
マイケルに与えられた部屋は白い部屋だ。壁の一部が大きな窓になっていて高層階であるこの場所からは街が一望できる。
だがホープは街の景色など目に入れることもなく、ただマイケルの顔を見ていた。
食事も運動もホープには必要ない。マイケルをこうやって見守る事以外に自分の存在意義などない。
マイケルの隣に座って彼に話しかける。以前に教えてもらったマイケルの昔話を眠る彼に話した。
彼の瞼は相変わらずピクピクと動いている。
「ねぇ、どんな夢を見ているの?」
ホープはそう問いかけてマイケルの髪を指で掬った。
彼もまた窶れもせず、痩せもせず、初日からまったく変わらない様子で瞳を閉じている。
人ではない彼は朽ちない。それにホープは安心する。
自分は永遠にこうやって彼を待っていられるのだ。
希望(ホープ)さえあれば。ずっと。
マイケルの部屋にやってくるのはチャールズとエミリアとアンドリューだけだ。
チャールズは一日に一度はやってきてモニターを見てはため息と共に去っていく。
エミリアは2週間に一度の頻度でやってくる。
彼女はいつもマイケルを見て「よく眠ってるわね。子供みたいね」と軽い口調を装ってホープを元気付けようとする。
「僕は大丈夫だよ」とエミリアに言うと彼女は小さく笑って頷く。
無理をしていると思われているのだろうか。ホープは本当に大丈夫だ。だってマイケルはいつか目覚めると信じているから。
マイケルが眠りについてから1年が経った。
「ホープ。もしもだ。もしもマイクが目覚めなかったらどうする?」
チャールズがそんな事を言うのは初めてだった。だがホープは静かにその質問に答える。
「変わらないよ。ずっと待ってる。永遠に」
「そうか・・・」
「ねぇチャールズ。貴方は彼が目覚めないと思うの?」
「実はな。お前に言っていなかった事があるんだ。」
「え?」
「マイケルが脳を転送したいと言って、私はそれ専用のAIの開発を始めたのだがな。実はマイケルのAIはお前のAIを参考にしたのだ」
「僕の?」
「そうだ。お前は・・・元は人だったようだ」
「え・・・?」
「私の祖父と父はある男の脳をアンドロイドのAIに転送しようとしたのだ。お前の元が誰だったかはわからなかった。秘匿するために二人はその資料を巧妙に破棄したようでどこを探しても見当たらなかった。だが転送されたのは記録が残っていた。その男がどういう理由で自分の脳を転送しようとしたのかは、わからないが・・・」
「でも僕は人だった時の記憶なんてないよ」
「そうだ。だから結果的には失敗だったのだろう。だが断片というか人としての感情は宿った。宿ったというか、残ったというべきか。父と祖父は君がいつか記憶を取り戻すかもしれないと思ってAIを偽造しそれを隠したのだろうな」
「そう・・・僕は、人だった・・・んだね」
「ショックか?」
問われても人間だった記憶なんて欠片もない。だから今更それほど感慨もなかった。
「ううん。それほどでもない。だってマイケルに出会えて彼を愛せたから。でも、じゃあマイケルももしかすると記憶がないまま目覚めるかもしれないの?」
ホープはチャールズにそう問いかける。
「わからない」
チャールズは短くそう答えた。
衝撃の事実(ホープにとっては些細な事だ)から数か月経ったある日、チャールズが女性を伴ってやってきた。
背の高いすらりとした金髪の美女だった。彼女はチャールズの幼馴染であるらしい。
「彼女は私の知る限り最高の女性だ。すばらしく才能があって聡明な人だ」
チャールズが手放しで人を褒めるのが珍しくてホープは驚いた。
「こんにちは。貴方がホープね。そして彼がマイケル」
彼女はホープに挨拶をした後にマイケルに近寄りマイケルの手を優しく握った。
「初めまして。私はパトリシア・レイン。やっとお会いできたわ」
薄化粧のせいでうっすら見えるそばかすが可愛い印象を与える人だ。彼女は真摯な態度でマイケルを見舞ってくれた。
「目が覚めたら、たくさんお話したいわね」
「でも目覚めないんです。ずっと・・・」
ホープが言うと彼女は穏やかにホープに向かって言った。
「50年分の記憶を移したのだもの、きっと混乱しているのよ。1年、2年では整理しきれないのね。大丈夫よ。彼はきっと目覚めるわ」
誰かにそう断言されることはホープにとって救いだった。
きっと。
きっと。
だから。ずっと待っている。
その年の秋にチャールズはパトリシアと結婚した。
チャールズとパトリシアの結婚式にはホープとエミリア、それからパトリシアの家族だけが参列した質素なものだった。
富豪には不似合いだが、パトリシアの輝く笑顔にきっとこの二人はこれでいいのだろうと思った。
こうしてマイケルを見舞う人が一人増えた。
★
「随分とお腹が目立ってきたね」
大きなお腹をさすりながらやってきたパトリシアにホープはそう言った。
マイケルの眠る部屋には今や様々な物が置かれている。
ホープは物を必要としないが、エミリアやパトリシアやチャールズさえも、やってくる度に「殺風景なのはよくない」と言って花やら絵やらを置いていく。
壁際には大きなソファーまで置かれているがホープはそこに腰を掛けた事はない。
腰をかけて休憩するのは大抵パトリシアかエミリアだ。
ホープがいるのはいつもベッドの横のパイプ椅子。
そこが一番マイケルの顔をよく見る事ができるから。
「あら今日はなんだか笑っているみたいに見えるわ」
パトリシアがマイケルを覗き込んでそう言った。
ホープはマイケルの顔を見た。確かに微笑んでいるように見える。
「きっと良い夢を見ているのね」
パトリシアはおっとりと言う。
「今日は、チャールズはどうしたの?」
「一昨日から出張なの。護衛はエミリアよ。二人共今日の夕方には戻ると思うわ」
エミリアとチャールズは喧嘩もよくするが相性が悪いわけでもない。
エミリアはチャールズの扱いを心得ていて、あまりにも困った事を言い出すとパトリシアに電話をかけてくるのだ。
そうしてチャールズはパトリシアに諭される。どうやらチャールズは最愛の伴侶であるパトリシアには頭が上がらないらしい。
「あの二人が来ると賑やかになるね」
「ふふふ、そうね」
パトリシアがそう言って笑った時「あっ!」と彼女が叫んだ。
「パティ?どうしたの?」
「えっと。ちょっと、破水したみたい」
「え?」
「あらどうしましょう。生まれちゃうのかしら?」
「え?!えええ!ちょっと待って!アンディ!アンディ!!」
「車の手配を致しましたのですぐに病院に向かって下さい。チャールズ様には私がご連絡致します」
「OK!サンクス!ねぇパティ、何を用意すればいいの!?」
バタバタと慌てるホープを尻目にパトリシアは「あら、急ね」なんてのんびり言っている。
その隣でマイケルは穏やかに眠り続けていた。
「ねぇマイケル。チャールズに子どもができたんだよ、信じられる?あの人が子どもみたいな人なのにさ、すごく可愛い女の子なんだよ。貴方もきっと可愛いって言うと思うよ」
あの日バタバタと病院に駆け込んだパトリシアはチャールズの到着を待たずに、あっという間に女の子を産み落とした。「信じられないほどの安産です」と医者も苦笑するほどで、なんだかそれが飄々とした彼女らしいなとホープは少し笑ってしまう。
チャールズは大変な子煩悩ぶりを発揮している。娘を溺愛していてもう年頃になった時の為にと沢山の服を用意したり大きなドレッサーを誂えたり、パウダールームまで作りたがっている。
チャールズという人間は表層で見るよりもずっと優しく愛情深い人だ。
奇抜な言動や行動でそれが隠されてしまうのが大変残念だが、ホープは彼の根本の誠実さをもうよく理解している。
「人間は複雑だね、今も僕は驚く事ばかりさ」
ホープはマイケルに来る日も来る日も語りかける。返事はないが穏やかに眠る彼を見ているのが好きだった。
「君も相当複雑だと思うがな」
いつのまにか部屋の扉からチャールズが入ってきていた。
「チャールズ」
チャールズはマイケルに歩み寄って彼の脳波をじっと見ている。
脳波は相変わらず穏やかな波を描いていて、彼が眠っているだけである事が伺えた。
「お前はいつまで寝ているつもりなんだ・・・」
チャールズはマイケルを転送して以来ずっとマイケルの脳波を研究し分析している。
その結果マイケルは「レム睡眠」の状態に近いという事がわかった。
彼は。
やはり夢を見ているのだ。
「マイケル。あなたはどんな夢を見ているの?幸せなの?こっちに戻ってこれないぐらい、そこがいいのかな?」
ホープの言葉にマイケルはやはり応えずに静かに瞳を閉じていた。
20
あなたにおすすめの小説
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話に、真紀ちゃん(攻)視点を追加して、倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
Sランク冒険者クロードは吸血鬼に愛される
あさざきゆずき
BL
ダンジョンで僕は死にかけていた。傷口から大量に出血していて、もう助かりそうにない。そんなとき、人間とは思えないほど美しくて強い男性が現れた。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる